Sun 230709 多くの人に挨拶される/大阪天王寺の大盛況/難波のツラい思ひ出 4407回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 230709 多くの人に挨拶される/大阪天王寺の大盛況/難波のツラい思ひ出 4407回

 昨夜から大阪に宿泊していて、今回の宿泊は梅田のウェスティンホテル。ランチを難波でいただくことにして、西梅田の駅から地下鉄四ツ橋線に乗ろうとすると、背後から「今井先生ですか?」の声がかかった。

 

 15年ぐらい前にワタクシの授業を受けていたとおっしゃる。もうすっかり立派なオジサマになられて、土曜日なのにお仕事に励んでいらっしゃる様子だった。

 

 午後からは大阪から各駅停車の電車で3駅だったか4駅だったか、JR吹田駅の駅前で公開授業。吹田と書いて「すいた」、決して「ふきた」ではないが、その時の様子はまた1週間後ぐらいに詳述するとして、終了後に単独祝勝会を楽しんでいたら、隣のテーブルの2名の若者にまたまた「今井先生ですか?」と声をかけられた。

(7月3日、大阪・天王寺、大阪公立大医学部の階段教室で公開授業 1)

 

 現在はまだ「懇親会は原則として自粛」の社内ルールがあって、複数人での懇親会は開催できない。あくまで「単独」なので、ごくテキトーに選んだお店も甚だ地味な居酒屋、駅前でたった1軒だけ営業中だった「ぢどり家」という店だった。

 

 そのお隣に「大阪王」という焼き鳥屋だか餃子屋だかがあって、ホントはそっちに入りたかった。だって「大阪王」、その屋号がいいじゃないか。有名なチェーン店は「大阪王将」、その「王将」から「将」の文字だけ省いて「大阪王」、こりゃいいや。「東大王」もびっくりの思い切った命名だ。

 

 ところが諸君、「大阪王」のクセに、閉店があまりに早い。公開授業が終わったのが午後9時28分、すぐに会場を出て「大阪王」を発見したのが9時31分、それなのにもう暖簾も看板も片付けて、そそくさと閉店の準備を始めた様子である。「大阪王」を名乗るわりに、ずいぶんヘタレなお店じゃないか。

(7月3日、羽田から大阪までヒコーキ。ANAのお弁当は全面的にこの形式にしたようだ)

 

 致し方なく、「大阪王」から10秒ほど歩いたところにあった「ぢどり家」に入店。入り口も店内もエラく薄暗くて、「さてはこちらも閉店か」「大阪吹田という街は、9時半で一斉に閉店なのか」とガッカリしかけたが、お店のオネーサマに尋ねてみると、「23時ラストオーダーです」とのことだった。

 

 おお「ぢどり家」、やるじゃないか、勇敢じゃないか。こっちこそ「大阪王」の名にふさわしいお店だ。「大阪皇帝」の称号ぐらい授与してあげてもいい。そう(あくまで心の中で)絶賛しながら、薄暗い店内を(ほぼ)手探りで進み、勧められたテーブルに座って生ビールと焼き鳥数本を注文した。

 

 すると諸君、お隣のテーブルの2人組が異様にソワソワしはじめた。さすがに今井君もこういう場面にはすっかり慣れている。何しろ今や大阪中の電車の中に、今井君の楕円形の顔の写真が溢れている。

 

 さっきの四つ橋線でも、このあいだ乗車した御堂筋線でも、1車両に1人か2人の今井君が先にとっくに乗車してニコニコないしニヤニヤ、ちゃんとスーツ姿で頑張っている。今井のポスターだらけの大阪で、隣のテーブルがざわつくのはもう日常茶飯事だ。

 

 やがて意を決したように、「2年前に授業を受けてました」と挨拶してくれた。2人とも関西大学の2回生、こうしてきちんと挨拶してくれる好青年2人組なのだった。

(7月3日、大阪・天王寺、大阪公立大医学部の階段教室で公開授業 2)

 

 ま、こういう日々が続いている。7月3日から初夏シリーズの後半がスタートして、東京と日本各地を行ったり来たり、長い東奔西走が続く。どこに行っても蒸し暑い空から豪雨が降り注ぎ、南船北馬はマコトに煩わしいが、こうしてたくさんの人々に挨拶されるのは嬉しいものである。

 

 7月3日は、大阪・天王寺で公開授業。出席者約170名、会場は大阪公立大医学部の大教室だった。たしか2020年冬、コロナが本格的に蔓延し始める直前にも、この会場で大規模な公開授業があった。

(7月3日、大阪・天王寺、大阪公立大医学部の階段教室で公開授業 3)

 

 あれから丸3年が経過、懐かしい階段教室で公開授業を開催する。まさに隔世の感があるので、あの時ワタクシの話を聞いた中3生諸君は、すでに高校を卒業して大学に通っている。まあ「浪人中」という人もいるだろうが、3年の間が開けば、世代が1つまるまる交代してしまうのである。

 

 今回は高1生が主体だったが、使用したテキストは、旧7帝国大レベルの長文読解問題を解説する「D」。冒頭の15分ほどで長文全体の構成というか構造をマクロに解説してしまえば、あとはマコトにスピーディーに設問が解ける。やみくもに「スラッシュリーディングで速読だぁ!!」と絶叫するタイプの愚かさを、受講生全員がしみじみ感じる授業である。

(7月3日、大阪・天王寺、大阪公立大医学部の階段教室で公開授業 4)

 

 今日が7月9日だから、天王寺の公開授業はもう1週間も前のことになるが、やっぱり「単独祝勝会」は欠かせない。天王寺からタクシーに乗って心斎橋へ。心斎橋というか長堀橋というか、この冬すっかり馴染みになった「とらふぐ城」からすぐ近く、焼き鳥屋「鳥清」を試してみることにした。

 

 同じ雑居ビルの2階の洋食屋さんも気に入ったが、何しろもうすでに午後10時に近い。この時間からハンバーグやらエビフライやらの大盛り洋食はちょっとキツいから、やっぱり焼き鳥屋で一杯、「単独祝勝会」というならその方がいい。まだ新しい、清潔なお店だった。

(7月3日、大阪・天王寺、大阪公立大医学部の階段教室で公開授業 5)

 

 大阪の夜は、意外なほど早い。22時を過ぎればお客はワラワラと帰っていき、店の人も何だかソワソワ落ち着かなくなる。カウンターだけの小さなお店で、まず向こうのカップルが帰り、次にお隣のカップルも帰り、一番向こうの席の中国語を話す女子2名だけが残った。

 

 無口な店主が炭火で焼く焼き鳥は、さすが大阪だ、全て文句なく旨かった。シメに注文した焼きおにぎりは絶品だったし、シメのシメに追加した「砂ずり」と「やげん軟骨」もよかった。

 

 しかし諸君、最後の最後の1人になるまで店に残るというのは、やはり寂しいものである。時計を見ればまだ23時前、東京なら「さあいよいよこれからだ」という時間帯なのだが、大阪の人はこの時間帯に「終電」の心配をして、駅を目指して全速力で走るのだ。

 

 もうお店の片付けもみんな済んでしまい、店主は黙々と炭火の始末を続けている。確かに「炭火焼」、真っ赤にカンカンおこった炭の始末には、念には念を入れなきゃいかん。東京・新橋で漏れていたガスにタバコの火が引火して爆発、そんな事件もあった頃だ。無口なダンナがセッセと炭火の後片付けをするのを見届けてから、お店を後にした。

    (7月3日午後11時、蒸し暑い道頓堀の風景)

 

 心斎橋からは、蒸し暑い夜の中を大汗かきながらホテルまで帰った。7月3日の宿泊は、難波のスイスホテル。このごろの大阪宿泊は、ほとんどが梅田のリッツカールトンかウェスティンだから、難波に泊まることは珍しいが、仕事の場所が天王寺なら、やっぱり難波のほうが便利である。

 

 スイスホテルは、かつては「南海サウスタワーホテル」の名前で営業していた。代々木ゼミナール「四天王」だった時代には、今井君の大阪宿泊はまさにその南海サウスタワーホテルだった。ホテルから代ゼミ・大阪南校まで徒歩5分、ラブホテルのド派手な看板が並ぶ朝の街を、うんざりしながら代ゼミまで歩いたものである。

(大阪難波、スイスホテルにて。とうとう歯磨きもこんな袋入りになっちゃった)

 

 なぜ「うんざり」かというに、今井君の代ゼミ大阪南校でのお仕事は、常に「夏期講習のみ」、しかも本来なら1日1コマずつ → 5日かけて5コマ完成する講座を、なんと&なんと1日5コマ一気にやり終えようという、最初から無理で無謀な企画なのだった。

 

 同じ生徒たちを相手に、午前中2コマ、午後3コマ。90分授業を1日5コマというのでは、生徒諸君の集中力が続くはずもない。講師サイドだって、毎時間別々の教室で別々の生徒諸君の相手に授業をするなら1日5コマぐらいなんとでもなるが、同じ教室で同じ生徒たちの同じ顔を眺めているのは、さすがにツラいのである。

  (7月4日、猛暑の朝の難波から梅田方向を望む)

 

 3コマ目、ランチを貪ってお腹がいっぱいになった後は、生徒はもううつらうつらしはじめて、集中力も何もあったものではないし、講師も何だか両足がダルくて、足の裏にも痛みを感じるようになる。目が合った生徒が思わず大きなアクビなんかしていると、理不尽な怒りの爆発寸前になる。

 

 だから、もう朝の段階から何となく「うんざり」、代ゼミ・大阪南校の周囲に居並んだラブホの看板を眺めてまた「うんざり」、夏期講習後半の8月中旬には、そういううんざりの記憶が色濃く濃厚に残っているのである。

 

1E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 8/10

2E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 9/10

3E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 10/10

4E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 1/6

5E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 2/6

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