Sat 230520 広島が楽しみだ/京都を東進/御車返しの桜/多幸金とヴァンサント 4364回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 230520 広島が楽しみだ/京都を東進/御車返しの桜/多幸金とヴァンサント 4364回

 何しろワタクシはミーハーの極致みたいなミーハーだから、G7サミットの映像がテレビに映るたびに感激して、「おおこれはオレが乗った船だ」「おおこれはオレが11月に眺めていた海の絶景だ」と絶叫、その絶叫が止まらない。

 

 だって昨年11月半ば、ワタクシはまさにあのグランドプリンスホテル広島に3泊だったか4泊だったか、網膜剥離の症状がどんどんひどくなって、ホテル高層階からの絶景にも大きな黒い飛蚊がウジャウジャしていたけれども、それでもやっぱり絶景は絶景だったのだ。

 

 もちろんつい数時間前、ウクライナ大統領が広島空港に勇姿を現した時の感激も大きかったが、G7首脳がホテル前から宮島に向かう時、みんなで仲良く乗り込んだその船は、おお、何と言うことだ、昨年11月の今井君が広島から三原まで、瀬戸内海の旅を満喫した時のあの船だったのだ。

(4月4日、京都御所・紫宸殿を訪れる。高1&高2のころ、古文の教科書でどれほどこの紫宸殿に憧れたことか)

 

 前にもここに書いたけれども、昨年の11月、いつもは広島駅前のシェラトンホテルに宿泊しているワタクシが「今回だけは宇品島のプリンスホテルに宿泊します」と宣言した時、東進スタッフは「どうしてそんな不便なホテルに?」と、唖然とした表情を浮かべたものだった。

 

 だってあの時は、どうしても宇品島のプリンスに泊まりたかったのだ。どうして突然「何が何でも」という気持ちになったのか、今でも分からない。

 

 というのはウソで、本当のことを言えば「えらく安い」「驚くほど価格設定が低い」という理由だったのである。「こんなに安くて、しかもこんな絶景が思うぞんぶん満喫できるなら、少しぐらい不便でもいいじゃないか」、そういう判断である。

(京都宝ヶ池あたりからの比叡山。4月上旬、点在する山桜の姿が美しかった)

 

 思えば広島、東進移籍以来いったい何回の公開授業をやらせてもらったか、数え切れないぐらいだ。最初のころは広島駅前のホテルグランヴィア、その後はANAクラウンプラザホテルが定番になったり、いろいろな変遷を経て、今はシェラトンが広島の定宿だ。

 

 でもこれからはしばらく、今回のサミット会場に敬意を示すことにすっかな? だって、何しろ安いのだ。安くて絶景、しかも瀬戸内海の観光にもチョー便利。ここを使わない手はないじゃないか。

 

 自分のセキュリティの関係上、昔みたいに6月から7月の「夏スケジュール」をここに掲載するわけにはいかないのであるが、7月中旬、ワタクシは広島で2日連続の公開授業がある。そろそろホテルも予約しなければならないが、やっぱり今年はサミット会場のホテルを選択したいのである。

 (4月4日、京都御所内にて。桜がみんな満開を迎えていた)

 

 さて4月4日に話を戻すけれども、午前中の仁和寺・御室桜の大混雑に一驚を喫したワタクシは、御室仁和寺の駅からほうほうのていで嵐山電車に乗り込んだ。

 

 京都の嵐山電車なのに、鎌倉の江ノ電の車両を使っている。「えっ、何これ?」という驚きの光景だが、下の写真で確認してくれたまえ、確かに「江ノ電」の文字、鎌倉のアジサイのイラストがあり、しかし行き先表示は間違いなく「帷子ノ辻」となっている。

 

 まあ、電鉄会社どうしの協力関係、悪いことではない。何しろインバウンドもすっかり復活して、嵐山電車は来る電車&来る電車みんな超満員だ。駅員さんだって、御室仁和寺に向かう中国語&韓国語集団をさばくのに必死の形相だ。

 (京都・嵐山電鉄だが、鎌倉の江ノ電の車両が走っていた)

 

 ワタクシはそういう大混雑をうまくかき分けてスルリ&スルリ、マコトに巧みに北野白梅町まで移動した。

 

 問題は、その後のランチ。午後1時をすぎ、ふと覗いてみるお店はみんなインバウンド客で超満員の様子。そのまま北野天満宮前を過ぎ、東に向かって歩き続けたが、午後2時、「どうやらランチ難民になったかな」と天を仰いだ。

 

 上七軒のあたりでお蕎麦の「すさかべ庵」を発見したのは、ちょうどその頃である。他の店はみんな「午後2時ラストオーダー」の表示を出していたが、「すさかべ庵」だけは、ありがたいことにまだ3時ぐらいまで大丈夫とのことだった。

       (京都御所「御車返しの桜」 1)

 

 店のご主人が「数奇屋大工」も兼ねていて、店の中には素朴な茶室も備えている。上七軒あたりのダンナが常連でいらっしゃるらしくて、今井君の後から入ってきていきなり一言「ビール!!」と注文、すっかりお馴染みさんらしく、旨そうな定食メニューを召し上がる。

 

 その横のカウンター席で、今井君はごくごく小さく縮こまりながら、天ぷらせいろとビール、ついでに京都の日本酒「まつもと」を常温で3合。京都上七軒のダンナと同席できる光栄を満喫した(昨日の写真参照)。

 

「まだ盛り蕎麦3枚か4枚か5枚か、そのぐらいは軽くいけるな」と思いつつも、さすがに午後3時を過ぎれば、あんまりお店に長居するのも気がひける。ましてやこの時間帯に「まつもと、常温でもう2合ください」なんてのは、きっと京都人の常識の規格外だ。ここは次回を期して、大人しく退散することにした。

 

 そこから先は腹ごなしだ。マジメなマジメな今井君は、「何でもかんでもタクシー」などというフマジメ極まりない過去30年を反省し、京都の街をひたすら東進、今出川通り沿いに東進に東進を続け、これまでの東進での18年、その思い出を噛みしめることにした。

       (京都御所「御車返しの桜」 2)

 

 途中、今出川通りと千本通りが交わるあたりで、ふと東進をいったん休止してちょっとだけ北進、千本閻魔堂の「普賢ザクラ」を眺めていくことにした(昨日の写真参照)。

 

「普賢ザクラ」とは、ツバキの花と同じように首のところから花全体がボトッと地面に落ちる珍しいサクラのこと。風にハラハラと舞う花吹雪ではなく、昔の国語教科書の定番「山寺の 石のキザハシ 降りくれば ツバキこぼれぬ 右に左に」(落合直文)みたいに、桜の花がボトボト地面に落ちるというのである。

 

 まあもちろん、今井君が千本閻魔堂を訪問したからといって、いきなり普賢ザクラがボトボト地面に落ち始めるというわけにもいかない。見ているぶんには、あくまで普通の桜に過ぎないのであって、「落ちろ♡」「落ちろ♡」「落ちるんだ!!」といくら呪文を唱えても。まさか「激落ち君」みたいにボトボトやり始めるわけではない。

(京都・丸太町、板前割烹の店「多幸金」。「たこきん」と発音する)

 

 さて、ここからまた今井君の京都・東進が再開する。西陣のあたりでは、町の奥からハタオリの音がしみじみと聞こえてくるし、堀川通りを過ぎて京都御所が近づいてくると、今度は今井君のポンポンの音がグワーッとしみじみ鳴り響く。やっぱりランチにお蕎麦1枚じゃ、明らかに足りないのである。

 

 京都御所に到着して、まずはやっぱり桜を探す。何しろ「パパ活だけはやめてくれ」「ヌン活より花活」がテーマの春の京都だ。ワタクシは京都御所内「御車返しの桜」を懸命に探した。

 

「御車返しの桜」とは、かつて後水尾天皇が、あまりの花の美しさに魅せられ、御車をもう一度桜の下に返させて、花の美しさを愛でられたという伝説の桜。後水尾天皇、天皇在位1611年から1629年。「どうする家康」の時代直後の陛下であった。

 

 しかし午後5時、ワタクシの空腹はつのり放題につのり、せっかくの「御車返しの桜」にもほとんど興味が湧かない。こりゃ致し方ない。まさしく「花よりダンゴ」を絵に描いたような楕円形ダンゴは、まさに転がるように晩メシに向かって突進した。

(割烹「多幸金」でおでんをいただく。ダイコンはまん丸、たいへんオイシューございました)

 

 選んだのは、御所の南の通りをまたまた東進、鴨川の手前で右に折れたあたりの「多幸金」である。「多幸金」と書いて「たこきん」と発音する。

 

 油断して「おでんの店」と思っていたら、何だか有名な板前割烹のお店であるらしい。カウンターに陣取ってから気づいたのだが、メニューに値段の表示が全く存在しない。

 

 お願いしたおでんも、何だか由緒正しい感じ。ごくごく気軽に「ダイコン、ください」と言って、出てきたそのダイコンを眺めるに、高級バーのロックアイスみたいに、ダイコンを完璧な球形に削ってあるのだった。いやはや、京都は恐ろしい。油断してヌッと暖簾をくぐったりすると、ポッケのオサイフが悲鳴をあげかねない。

(翌4月5日は、宝ヶ池の洋食屋「宝」でランチのつもりだったが、臨時休業)

 

 というわけで、翌日の朝食はヌキ。ランチもホテルの近くの洋食屋で済ませることにした。しかし、馴染みになった洋食屋さん「じゅんさい」は水曜定休日。同志社大学岩倉キャンパス近くの「宝」を試してみようと思ったが、ここも「臨時休業」の貼り紙が出ていた。

 

「今日もまたランチ難民か?」と天を仰ぐ気持ちだったが、京都岩倉あたりをくまなく探索して、イタリア料理の店「ヴァンサント」を発見。ご夫婦で経営しているプチレストランで、テーブル席が3つ、2つはもう埋まっていたが、店の奥方に頼み込んで、何とか入店を許された。

 

 右隣のテーブルは、近くの学校の先生方6人のグループ。左のテーブルも近所にお住まいらしい母娘お2人。いやはや、こりゃワタクシの最も苦手なシチュエーションであって、最初はえらく緊張した。

(京都岩倉「ヴァンサント」でランチ。ボンゴレ、オイシューございました)

 

 しかし最終的にはこのお店、ワタクシは非常に気に入った。レジ近くに置いてあったお相撲のデサインの湯のみについて、店の奥方と話をしてみると、何と何と「もとは東京の両国におりまして」とおっしゃる。もう少し時間があれば、お相撲や両国の話に花が咲くところだった。

 

 まあ諸君、どんなお店に入っても、何かきっかけを掴んでお店の人と一言二言でいいから言葉を交わしてみたまえ。その程度のコミュニケーションで、いくらでもお互いに親しくなれるものである。

 

1E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 10/10

2E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 1/6

3E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 2/6

4E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 3/6

5E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES4/6

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