Tue 230418 スネークマンショー/オペラ座の怪人/カツ活の日々/博多の大混雑 4349回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 230418 スネークマンショー/オペラ座の怪人/カツ活の日々/博多の大混雑 4349回

 坂本龍一が亡くなって間もなく3週間、YMOの盟友として細野晴臣がコメントを寄せたというニュースを聞くと、ワタクシなんかはどうしても、スネークマンショーの思ひ出に浸ってしまう(本日は、敬称略といたします)。

 

 マジメ一辺倒のニュース番組なんかだと、結局みんな「戦場のメリークリスマス」の話で終わってしまっていたが、そんなにその1つの映画ばかりにこだわることはない。ぜひ今こそ、1970年代後半から1980年代前半にかけて日本を席巻したスネークマンショーを、我々は思い出すべきだと思うのだ。

 

 キーワードは、小林克也・伊武雅刀・桑原茂一。この3人に全盛期のコピーライター軍団が加わり、坂本龍一のYMOがコラボし、タモリどんのオールナイトニッポンなんかでも、盛り上がり放題に盛り上がった。

 

 レコードその他のタイトルだって「YANKOMARITAI」に「急いで口で吸え」。もうやりたい放題の大活躍だった。「YANKOMARITAI」については、さすがに下品すぎて、この場でそのタイトルを平仮名で書き直すことはしないが、興味のある人は、是非ご自分で平仮名にしてみなはれ。

 

 最も有名になったのが「ホテルニュー越谷」と「これ、なんですか」。そりゃそのまま、まだ30代だった若きタモリどんのギャグセンスにピッタリ。我々の世代は深夜3時まで、スネークマンショーに笑い転げたものである。ま、もちろん諸君はYouTubeでどうぞ。

(今井はいま、「カツ活」に夢中。まずは2月15日、京都から帰る新幹線で「銀閣寺 大西」のとんかつ弁当を貪った 1)

 

 というか、若き若き今井君が、「こんな大活躍ができるなら、ボクチンもコピーライター軍団に加わりたいな」と、マコトに甘い夢を抱いたのが、就職先として広告代理店・雷通(らいつう → 仮名)を志望した動機の1つでもある。

 

「雷通」だなんて、そんな(仮名)にしなくても誰でも分かりそうなものだが、もし分からない人は、雷の下の田んぼの縦線を少し下に伸ばした後、その縦線を右に長々と伸ばし、十分に伸ばしきったところで、その足先をピンと上のほうに跳ね上げてみたまえ。どういう名前の会社か、誰でも電気に打たれたように分かるはずだ。

 

 でも実際に入社してみると「雷通」、「これ、なんですか」や「ホテルニュー越谷」みたいなギャグセンスの通じるような甘い人たちなんか、ほぼ皆無。超マジメな体育会系ばかりがヤタラに目立ち、ぐにゃぐにゃ軟弱きわまりない今井なんか、あっという間に土俵の外にポイされるのが目に見えていたから、こっちからサッサと辞めてやることにした。

(今井はいま、「カツ活」に夢中。まずは2月15日、京都から帰る新幹線で「銀閣寺 大西」のとんかつ弁当を貪った 2)

 

 というわけでこの1ヶ月のワタクシは、続けざまに悲しい訃報が入るごとに、まるまる1日、いやまるまる1週間、その人のありし日の思ひ出を脳と記憶の奥底から長々とスラズラと引っ張り出して、思わずニヤニヤし、しかしもちろんそのニヤニヤの不謹慎を思って激しく落胆、そういう日々を過ごしていた。

 

「オペラ座の怪人」が35年の歴史に幕を閉じるというのも、ある意味の訃報と言っていい。オペラ座の怪人って、何しろ「怪人」なんだから、普通の人と同じように生きていたり死んでたり、生死の境を行き来するのかどうか分からないが、とにかく35年の幕を閉じるのである。

 

「The Phantom of the Opera」、1988年1月にNYブロードウェイで初演。以来、公演回数は約1万4000回、観客数累計2000万人。2023年4月16日の最終公演には、初演時のヒロイン役だったサラ・ブライトマンも訪れたんだそうな。

 

 ほほお、凄いねえ、35年ねえ。それに負けないほど歴史ばかり長い今井君なんかも、やっぱりその数字を聞くと、強烈に感動するのである。14000回の開幕の緊張と、14000回の終幕の大喝采。演じる人々は少しずつ変わっていったにしても、14000回というのは、やはり恐るべき数字だ。

(2月下旬は、しばらく東京での大人しい「カツ活」。京王線初台駅近くの「更科」でカツ丼を貪る)

 

 もちろん今井君だって、数字の面だけはきっと負けてはいないのだ。1991年に予備校講師をスタートして、2023年は、おお33年目じゃないか。オペラ座の怪人に2年か3年しか負けてない。予備校座の今井、ファントムとは呼ばれなくても、ファン里芋とか、ファンキウィとか、そのぐらいの喝采を受けてもおかしくないのだ♡

 

 そのうち、ナマ授業時代は2005年2月までの15年。1週間平均30コマの授業、1年平均35週は働いたから、ナマ授業時代の総授業数は、あくまで概算だが、

  30コマ × 35週 × 15年 = 15750回。

おー、こりゃすげー。楕円入道ファンサトイモ、前半の15年だけで、数字だけはファントムどんを立派に上回るのである。

 

 2005年3月からは、収録授業時代に入った。だから単純計算は難しいし、そこにナマの「公開授業」やら、無料の「特別招待講習」なんかも加わるから、ますます計算は困難になるが、ワタクシの実感としては、ナマ時代を遥かに上回る仕事量をこなした18年が、2023年まで続いた。

 

 だからおそらく、推定授業時間数は30000を間違いなく超える。4万を超え、あるいは5万に迫るんじゃないか。予備校の怪人、The Phanイモ of the Opera、授業の始まりと終わりに必ず1回ずつチャイムを聞くから、ワタクシがこの33年で聞いたチャイムの回数は8万、下手をすれば10万、ホントにすげー数字になってくるのだ。

 

 観客数はどうか。1回の授業に平均200人として控えめに計算すると、2005年までの前半で、のべ300万人。2023年までの後半も、のべ400万人。合計700万人。さすがにこちらはオペラ座ファントムどんに遠く及ばないが、やっぱり自分のやってきたこと、過去33年の蓄積に、ひっくり返りそうになるほど感慨が深いのだ。

(懐かしい代々木駅前で「かつや」のヒレカツ丼をいただく。大盛り豚汁が、なかなかポンポンにこたえた)

 

 では、オペラ座の怪人並みに「引退」みたいなことを考えているかというと、いやはや「そんなのミジンも考えていない」と言うんだから恐れいる。江戸期から明治期にかけては「おそれ入谷の鬼子母神」と慨嘆したものだが、ぜひ諸君、これからも延々と続く今井の大熱演に期待していてくれたまえ。

 

 そしてこれからまだ5年、いや10年、延々と大熱演を続けていくために、今井はある驚くべき活動に励んでいる。

 

 世間は「ヌン活」やら「パパ活」やらの大流行であるが、今井はその「パパ活」なるものに大反対。嫌悪感というか、「そろそろ何らかの形で取り締まってほしい」ぐらい苦々しく思っている。

 

 オジサマたち、もうヤメにしてくれないかな。2月25日、博多に出張した夜、グランドハイアットホテルの近くで入った小さなバーで、「明らかにパパ活」と分かる不自然な男女が3組もいたんじゃ、一人で落ち着いて旨い酒が飲めないじゃないか。

 

 50歳代のオジサマがだらしなくニタニタ、その隣で20歳代女子が「私、お寿司とかも大好きなんですゥ♡」だの「焼肉とかも大好きなんですゥ♡」だの、するとオジサマが「キミに今度ゴルフ教えてあげるよ♡」「ええっ、ホントですかぁ? うれしいですぅ」「お寿司は、その帰りにね♡」だの、同じバーの中にいるのが恥ずかしくなるじゃないか。

(2月25日、博多で公開授業。出席者150名。夜の中洲の屋台は強烈な大混雑、ワタクシは屋台を諦めた)

 

 そこでファントム今井が、ギュッと意を決して始めた活動は、何と「カツ活」だ。カツ活とは、「ヒレカツ、ロースカツ、チキンカツ、牛カツ、ついでに串カツも、カツなら何でもござれ」、そういうこの上なく健康なカツ活動なのだ。

 

 おお、この2ヶ月、ひたすらカツを食いまくった。何しろ「カツ活」だ、カツカツ&カツカツ、意地でもパパ活諸君を撃退したい。

 

 18年前までの古巣・代々木でも、新宿オペラシティ近くの初台でも、徹底的にカツ丼。京都から帰るときは駅弁で、名古屋出張ならやっぱり駅弁で、徹底的にカツ活を心がけた。ただし諸君、この「カツ活」、胃と腸には若干の不健康を感じる。

(カツ活に疲れたワタクシは、明太子と高菜飯にカツからの逃げ場を求めた)

 

 2月25日、博多で公開授業。出席者、約150名。ただしちょうど博多出張の頃は、あんまりカツばかり食べすぎて、「そろそろカツは勘弁」「カツ活、そろそろ休止しようかな」「胃と腸の健康を優先すべき時期かな」と考えていたので、博多の夜は中洲の屋台にラーメンを食べに出かけた。もっと胃に悪そうな選択肢を選んだわけだ。

 

 ところが驚くなかれ、夜の中洲は山手線以上の大混雑。降り出した冷たい雨の中、それでも屋台のラーメンをすすろうとする人々が長蛇の列を作り、「こっちの屋台は1時間待ちだよ」「いや、あっちの屋台は2時間待ちだって」、そういう恐るべき事態になっていた。

 

 まもなくゴールデンウィークに入るが、諸君、「博多の屋台でホッコリ」みたいなことを考えるのは、今や馬鹿げている。中国語に韓国語、東南アジア諸国の言語が中洲の薄闇を支配し、滅多なことでラーメンにありつけるとは思えない。

 

 空きっ腹をかかえた今井君は、その夜はスカッと諦めて → コンビニ食。中洲の豪華なホテルの部屋で、セブンイレブンの大好きな「ハムカツサンド」を3つも貪った。要するに、気がつけばまたまたカツ活になっちゃったが、缶ビール6本と4合瓶の日本酒を飲み干して、無事に翌朝を迎えた。

(ところがカツはどこまでも追いかけてくる。弁当の左上でワタクシを監視し続けていた)

 

 翌朝はもちろん東京に帰るのであるが、どの飲食店も長蛇の列が出来ている早春の博多に辟易。「こりゃ駅弁に逃げるしかないな」と判断して、最もカツから遠そうなお弁当を選んだ。それが今日の写真6枚目の「博多食弁当」、サブタイトルに「大きな明太子と高菜のせご飯」とあった。

 

 ところが諸君、自ら「カツ活」を展開する今井君を、カツ軍団は容赦なく追いかけてくる。包みを開けば、見よ、弁当の左上端に立派なチキンカツが目を光らせ、「今井君、キミの大言壮語を忘れてはなりませぬぞ」と、厳しい監視の目を向けているのだった。

 

 さて諸君、今日もまた長く書きすぎた。そろそろ終わりにしなければならない。読者諸君とのしばしの別れ、おそらく明日か明後日までの長き別れであるが、それでもワタクシは寂しい限りだ。まだまだ諸君を相手に、限りなく楽しくダベっていたい。ファントム怪人みたいに、潔くは生きられないのだ。

 

1E(Cd) Barenboim & Chicago:SCHUMANN/4 SYMPHONIEN 1/2

2E(Cd) Barenboim & Chicago:SCHUMANN/4 SYMPHONIEN 2/2

3E(Cd) Barenboim:MENDELSSOHN/LIEDER OHNE WORTE 1/2

4E(Cd) Barenboim:MENDELSSOHN/LIEDER OHNE WORTE 2/2

5E(Cd) Menuhin:SCHUBERT/SYMPHONY No.3, No.5 & No.8 

total m40 y207  dd28157