Fri 230324 早春シリーズ完了/もう梅雨前線?/初夏もよろしく/法輪寺の虹 4339回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 230324 早春シリーズ完了/もう梅雨前線?/初夏もよろしく/法輪寺の虹 4339回

 マコトに生温い雨の中、3月23日の千葉での公開授業で「2023年早春シリーズ」のフィナーレを迎えた。生温いのなんの、午後4時に千葉に着く特急「成田エクスプレス」を降りた瞬間、まるで梅雨時のような大汗をかいた。

 

 千葉駅ビル内「ペリエホール」での公開授業は、19時開始、20時45分終了。さすがに30回もの東奔西走&南船北馬の末の早春のフィナーレだから、ワタクシもいつもに増して強烈に盛り上がり、15分もの延長をあえてして、激烈な熱弁をふるった。

 

 出席者、150名。ホントなら、さすがに長いオデュッセイアの締めくくりなんだし、400名とか500名とか、そのぐらいの大規模講演がしたかったが、コロナ直後の我々には、なかなかそれほどの大盛況は望めない。150名の1人1人が一騎当千、それで十分満足すべきじゃないか。

 

 思えばこの2月&3月、ワタクシにとっても今までにないほど厳しい長旅が続いた。12月中旬に網膜剥離の手術をして、「しばらくヒコーキには乗らないようにしてください」という「隠れた名医」の指示があり、小倉に2回、博多に1回、広島と山口に2回、全て新幹線での往復になった。

(2月8日、「針供養」真っ最中の京都・法輪寺から北山方面に、強烈&濃厚な早春の虹がかかっていた 1)

 

 しかも諸君、特に3月には「連泊がない」という強行軍に耐えた。ワイシャツも下着類も、連泊がない以上、ホテルのランドリーサービスが利用できない。

 

 例えば昨年の夏には、「大阪10連泊」なんてのがあった。出張での大阪10連泊、そりゃ何だかたいへんそうだけれども、リッツカールトンホテルやらウェスティンホテルやら、ワイシャツでも下着類でも、高級ホテルのお洗濯係に全てをお任せすれば、何の苦労もいらなかった。

 

 ところが今年の3月は、その連泊が1回もナシ。3月中旬には、那覇・前橋・小倉・山口・金沢・大阪・広島・また山口・横浜・また広島・徳島・大宮・静岡・幕張・千葉での公開授業が連続。特にワイシャツ事情が厳しくなったが、かろうじて前橋と横浜の日に深夜の自宅に立ち寄り、カバンの中のワイシャツを入れ替えて対応した。

 

 問題は下着類であるが、ワタクシは大っきなスーツケースを引きずって歩くのが大キライ。パリのヴァンドーム広場で見つけた手提げタイプの医者カバン1つでなければ、出張になんか出かけたくない。黒革の医者カバンに詰め込めるのは、パンツ&シャツ、靴下&ハンカチのセット、せいぜい2セットまでだ。

(2月8日、「針供養」真っ最中の京都・法輪寺から北山方面に、強烈&濃厚な早春の虹がかかっていた 2)

 

 だから諸君、驚くなかれ、今井君は深夜のホテルにチェックインするやいなや、下着類の洗濯を始めるのである。シャツとパンツと靴下を脱いで、要するにスッポンポン。宿泊するホテルの部屋に通称「オクルミ」= バスローブがあればそれを着るが、オクルミがなければホントにスッポンポンで下着類の洗濯に励むのである。

 

 ついさっきあんなに盛り上がった公開授業の余韻を噛みしめつつ、スッポンポンな今井君が、ホテルの洗面台にぬるま湯を溜め、パンツにシャツに靴下をもみ洗いしているおぞましい姿を、まあ想像してみてくれたまえ。

 

 いやはや、あまりに恐ろしい。使用する洗剤は、ホテルアメニティのシャンプーまたはボディシャンプー。泡立ちも悪くないし、ぬるま湯でのつけおき洗いはたいへん清潔であるが、何しろ中年オヤジのスッポンポン、なかなか他人に見られるわけにはいかないシュールな世界だ。

(法輪寺の鎮守社は、電気&電波の守護神「電電宮」である 1)

 

 3月中旬には、そういう努力を10日も繰り返した。朝までに下着類が乾いていればヨシ、万が一乾いていなければ、それだけのことで大ピンチに陥る。

 

 もっと大きなスーツケースを引きずって歩けばよさそうなものだが、ズルズル&ゴロゴロ大音響を響かせて旅するのは、気難しい今井君の美意識から大きく外れるのだから、やむを得ないものはやっぱりやむを得ない。

 

 その種の大ピンチを全て乗り越えて、3月23日午後9時、千葉ペリエホールでの大熱弁で早春シリーズを締めくくった。夜の千葉も、生温い雨。帰りの横須賀線のグリーン車内はマコトに蒸し暑く、流れる汗はとどまるところを知らなかった。

 

 何しろ昨夜の関東地方は、最低気温も20℃から下になかなか下がらない。南からの強風が吹き荒れて、翌3月24日はとうとう25℃を超えて夏日となった。「は?」「3月に夏日?」であるが、近所のサクラもさすがに我慢できなくなってピンクの花びらがヒラヒラ、南風に激しく舞った。

(法輪寺の鎮守社は、電気&電波の守護神「電電宮」である 2)

 

 テレビの天気図を見るに、日本の南岸にはすでに梅雨前線が停滞している。どうやらこれは「菜種梅雨」などという可愛らしいものではない。「ナタネツユ」とは、昔から3月下旬から4月上旬にかけてやってくる早春のプチ梅雨。花冷えの曇天から、連日の弱い雨が降り続く。

 

 しかし昨夜の激しい風雨、今日24日夕方の激しい雨、こりゃもう本格的な入梅だ。日本はすでに熱帯モンスーン気候の仲間入り、「3月下旬ですでに入梅」という恐るべき気候変動の真っただ中に巻き込まれちゃったのかもしれない。

(法輪寺の鎮守社は、電気&電波の守護神・電電宮である 3)

 

 ところで今年の早春シリーズにはマコトに大きな収穫があって、21世紀中盤に向かう我々の生徒諸君は、本格的な長文読解問題もちっともイヤがらない。いやむしろ本格的であればあるほど気合いのスイッチが入るようだと、つくづく思い知らされた。

 

 京都大学の長文、東京大学の長文、名古屋大学や筑波大学の読解問題、ワタクシの前にズラリと居並ぶ受講生諸君は、ちっともひるんだ様子を見せない。

(法輪寺「電電塔」には、エジソンどんとヘルツどんがニッコリ微笑んでいらっしゃる)

 

 20年前、代々木ゼミナールで懸命にパラグラフリーディングを広めようとしていた頃、生徒諸君は「長文問題は見るのもイヤ」であり、わずか40行か50行の文章でも毛嫌いして、それを1センテンスずつに切り刻んで1文1文、もったり&もったり解説してもらうことにしか喜びを見せなかった。

 

 しかし嬉しいことに今や彼ら彼女らは、たった50分で京都大、たった50分で東京大、その強烈な難問をマクロの視点から一気に解説しても、平気の平左でニコニコ、楽しそうに笑いながら授業についてくる。

(2月8日、京都・法輪寺では、針供養が盛大に営まれていた)

 

 ま、もちろんそこには「今井の成長♡」と言ふ要素だってあるのだ。いやはやこの20年、ワタクシの授業はグイグイ進化した♡。自分でもホレボレするほど、あまりにも巧みな解説が進むのである♡

 

 しゃべっている本人が「こんな授業だったら、聴いている方もさぞかし楽しいだろう♡」とニタニタしてるんだから、そりゃ誰だって楽しいに違いない。

 

 全国の受験生諸君、全国のスタッフ諸君、6月&7月の「初夏シリーズ」にも、何が何でも今井センセを招待してくれたまえ。北海道から九州・中国四国&沖縄まで、ワタクシはビュンビュン日本国中を飛び回って、初夏のオデュッセイアを繰り広げる覚悟だ。

 

 特に関西一円の皆様、九州四国中国地方の皆様、今井公開授業の7種類のテキスト中、最もムズかしい京都大学の「E」テキスト、2番目にムズかしい「D」テキストも、どうしても京都・大阪・神戸・奈良、ナンボでも抱腹絶倒の伝説の名講義を繰り広げてご覧に入れる。

 

「京大の長文をやります」「京大でも東大でも、今井センセが快刀乱麻の解説を繰り広げます」と言っただけで、新規の受講生もボンボン申し込んでくれるはずだ。

 (1時間あまりが経過、嵐山の虹は少しずつ薄れていった)

 

 さて、本日掲載した写真であるが、2月8日から15日まで、今井君は早春の京都に滞在。またまた京都で好き放題に暴れまわったのあったが、その1週間の初日2月8日、嵐山「法輪寺」の針供養の様子を眺めに出かけた。

 

 針供養それ自体はともかく、恐れ入ったのは法輪寺から眺めた北山の絶景。昼過ぎから嵐山付近に早春のにわか雨が降り注ぎ、そこに午後の暖かな日差しが差して、マコトに美しい虹がかかって、いつまでも消えなかった。

 

 法輪寺のテラスからは、渡月橋一帯の風景の向こうに北山が広がる。これはもしかしたら五山の送り火、左大文字に船形&鳥居形を眺める穴場なんじゃないか。早春の虹と晩夏の五山の送り火、咲き始めた可愛らしい梅の花を重ね合わせ、思わずウットリ立ち尽くす春のウットリ里芋なのであった。

 

1E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES4/6

2E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 5/6

3E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 6/6

4E(Cd) Barenboim & Chicago:SCHUMANN/4 SYMPHONIEN 1/2

5E(Cd) Barenboim & Chicago:SCHUMANN/4 SYMPHONIEN 2/2

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