Mon 230123 まだ初詣/山から小僧が/高知から札幌へ/恒例!! ジンギスカン 4314回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 230123 まだ初詣/山から小僧が/高知から札幌へ/恒例!! ジンギスカン 4314回

 昨日は午前中から、「都内有数の隠れた名医」の眼科クリニックに、術後の経過を確認しに出かけた。彼のあまりの人気ぶりに、待合室は超満員。30人も入れば満員の待合室に、50人も60人も詰めかけて、立ちんぼで順番を待つ人も少なくなかった。

 

 経過は非常に良好であって、あとは眼球内の気泡が完全に抜けるのを待つばかり。治療用ガスの気泡はもうずいぶん小さくなってきたが、それでも左の眼球の中に、常にガスの泡がプルプル揺れて、目の前のものが見えないこと甚だしく、きわめて苛だたしい日々を送っている。

 

 それでも「オウチまで歩いて帰ろう」と心を決める元気はあって、大寒の冷たい風が強く吹き荒れる中、明治神宮の森をつっきってまるまる1時間、あと2週間ほどで消滅する我が友プルプル君と楽しく戯れながら、何とかお部屋にたどり着いた。

(高知のカツオの翌日は、札幌で飲み放題&食べ放題のジンギスカンを満喫する 1)

 

 明治神宮には、まだ「謹賀新年」の大きな垂れ幕があり、驚くなかれ、まだ初詣の人々が長い列を作っていた。1月22日までは「初詣」として立派に通じるんだそうである。

 

 だからと言ってもう大寒、とっくに小正月も過ぎ、カビたお餅も姿を消し、今になっての初詣では何だかゴリヤクも少なそうだが、原宿駅から大鳥居をくぐって本殿まで、信心深い人々の列は途切れることがない。

 

 外国の人々の姿も目立つ。原宿の駅前はむしろ外国人観光客の方が多いぐらい。晴れ着を着た日本のオジョーサマ集団を指差して、40歳ほどの欧米オジサマが嬉しそうに「ゲイシャさんだ!!」「ほらみんな、見てごらん、ゲイシャさんたちだよ!!」と、子どもたちに向かって囁いていた。

 (高知のカツオの翌日は、札幌で飲み放題&食べ放題のジンギスカンを満喫する 2)

 

 まあ諸君、これから週の中ごろまで、「まれに見る寒波」「10年に一度のレベルの大寒波」「スーパー寒波」が日本をすっぽり覆うんだそうだ。さすが大寒、風邪なんか引かないように、暖かいお部屋の中でぬくぬく、寒波の過ぎ去るのを待ちたまえ。

 

「寒波」と書いてもちろん「かんぱ」、まさか「かぜなみ」と発音する人はいないだろうが、「大寒」「小寒」のほうは、「おおさむ」「こさむ」と読んじゃう人も決して少なくないんじゃないか♡

 

 昭和のNHK「みんなのうた」は、徹底して幼い子どもたち向けの歌ばかりだったから、童謡「おおさむ こさむ」なんかも、きっと1度は少年少女児童合唱団の甲高いコーラスで放送されたに違いない。

 

 そのスタンダードな歌詞を示せば

「おおさむ こさむ 

山から小僧がとんできた

何と言ってとんできた?

寒いと言って泣いてきた」

と続く。「山から小僧が泣いてきた」のバージョンもある。

(高知のカツオの翌日は、札幌で飲み放題&食べ放題のジンギスカンを満喫する 3)

 

 子どもの頃の今井君は、その「山から小僧がとんできた」という部分がコワくてたまらなかった。だってつまり、寒くなると山から「小僧」がとんでくるのである。

 

 どんな姿の小僧が、どんな顔でどんな声で泣きながら飛んでくるのか。その得体の知れない「小僧」と言うものに対して、父は、母は、姉上は、いったいどんな対応をするのか。自分自身、山から飛んできた小僧にどう挨拶し、どう付き合っていくのか、何だか寒さ以上に切羽詰まった気持ちになるのだった。

 

 21世紀に入って「みんなのうた」は、おそらくグッと対象年齢を引き上げて、むしろ中高生あたりが対象のメッセージソングが多くなった。何しろ詩の内容が難しくて、幼児やら園児やらが聴いても、歌のメッセージの中身はあまり伝わらないんじゃないか。

 

 ワタクシは、やっぱり昭和の「みんなのうた」のファンなのだ。「つのつの2本 → 赤鬼どん、つのつの1本 → 青鬼どん」やら「北風小僧の寒太郎」やら、すこぶる暢気なようでいて、かつて「山から飛んでくる小僧」に切羽詰まっていた今井君と同じように、園児も幼児も何となくトイレにいくのが怖くなるような、そういうみんなのうたに戻れないものだろうか。

(11月22日、サッポロビール園。レンガの壁に絡まったツタが真っ赤に紅葉していた 1)

 

 さてそろそろ、2ヶ月前の話に戻らなければならない。11月21日夜の高知で、カツオの刺身2皿をペロリと平らげた翌日22日のワタクシは、高知から札幌へ一気に移動しなければならなかった。

 

 高知から札幌への直行便は存在しないから、羽田で乗り継ぎになる。高知から羽田まで1時間半。羽田のラウンジで3時間ほど時間をつぶした後、羽田から新千歳空港まで1時間半。新千歳から札幌までは電車で35分、長い長い移動の1日になる。

 

 もちろんあの頃は、まだ左眼球の中のプルプル君はいなかったわけだから、過酷なヒコーキの乗り継ぎも別に何ともない。陽気で楽しいプルプル君の代わりに、憎っくき陰険な飛蚊どんたちが無数にウヨウヨしていた頃である。

 

 ついでに諸君、幼い時代の今井君は、漢字テストで「小僧」を「小憎」と書いてバツをもらった苦い思い出がある。「漢字テストでバツをもらう」という経験はほぼ皆無だった今井君は、「大切なのは暗記じゃないよ」という21世紀国語教育なら笑って許されるだろう「僧」と「憎」の間違いを、こんな年齢になるまでまだ悔やんでいる。

(11月22日、サッポロビール園。レンガの壁に絡まったツタが真っ赤に紅葉していた 2)

 

 こういう過酷な1日だったから、高知のホテルを朝6時半にチェックアウトしなければならない。起床5時、まだ昨夜のカツオ2皿が胃袋から小腸への移動を終えていない時刻であるが、まあやっぱりお風呂にも入らなければならない。

 

 カツオ君はまだ十二指腸あたりか。胃袋を高知、小腸を新千歳空港と考えれば、「乗り継ぎの羽田がちょうど十二指腸だな」と苦笑しながら、狭いお部屋のユニットバスにサトイモの肉体をしずめ、土やら泥やらを洗い流し、清潔で清々しいサトイモに変身しながら、札幌への長い旅路を思った。

(11月22日、サッポロビール園。レンガの壁に絡まったツタが真っ赤に紅葉していた 3)

 

 ところが、この高知のホテルで今井君は、驚くなかれ「我が人生で最も薄っぺらいバスタオル」と言ふものに遭遇したのである。

 

 ペラい、あまりにペラい。これは驚異のペラさであって、「これはもしかしてスカーフ?」「これはもしかしてフンドシ?」という世界。湯あがりの今井君は、山から飛んでくる小僧よろしく、思わず「寒い!!」と言って泣き出しそうになった。

 

 実名は書かないことにするが、高知で一番の老舗ホテルであって、ロビーのクリスマスツリーもご立派、格式もそれなりに高い。しかし繁華街「はりまや橋」からも高知駅前からも遠く、経営的にはかなり厳しいんじゃないか。

 

 このペラいバスタオルを何とかするためにも諸君、もしも高知を旅することがあったら、老舗ホテルをヒイキにしてあげてくれたまえ。予約したタクシーの時間を間違えちゃうほど、フロントの皆さんも元気をなくしていらっしゃる。

(11月22日、サッポロビール園。雪がないと、なかなかクリスマスの雰囲気にはならない)

 

 さて、上記のようなマコトに厳しいスケジュールでの移動をこなしたワタクシは、11月22日午後4時、札幌のホテルに無事チェックインを済ませた。翌日11月23日午前10時から、恒例ダブルヘッダーの公開授業があって、札幌にはどうしても前の日のうちにいわゆる「前のり」しておかなければならなかったのである。

 

 11月下旬の札幌に前のりしてジンギスカン、このスケジュールももうお馴染みだ。10年以上も同じことを続けている。

 

 しかもワタクシ、別に「高級ジンギスカン」を求めて、小難しい隠れ家ジンギスカン屋で大枚をはたくつもりもない。サッポロビール園、最もポピュラーで最もサイフに優しい、そういうジンギスカンが一番だ。

 

 10年も同じことを続けていれば、温暖化の急速な進行を如実に感じる。10年前の札幌なら、この時期にはある程度の積雪があって雪靴が必要だったが、残念ながら2022年11月の札幌は、「まだ残る紅葉の中を初雪がチラチラ舞うかも♡」という程度だった。

 

 東京から、高知経由で札幌へというスケジュールだったから、東京のオウチを出る時に、迷いに迷ったあげく雪靴を履いてきた。おかげで「暑いぐらいの高知を雪靴で闊歩する」というハメになったが、そのせっかくの雪靴は、札幌の街でも全く必要なかったのである。

(札幌駅前セイコマートで、夜食にナポリタンロールを購入 1)

 

 今年のサッポロビール園は、予約を取れないほどの大人気が続いているんだそうである。確かにワタクシもなかなかネット予約ができず、前日だったか前々日だかになって、ようやく滑り込みで予約が取れた。予約のない人は、受付でシャットアウトになっていた。

 

 しかし諸君、そういうリベンジ需要の中で「ギリギリ滑り込みセーフ」という僥倖には、何らかの裏事情がひそんでいるのであって、それがワタクシの場合は「修学旅行の大軍団が占拠した大ホールの片隅のテーブル」が3つほどポツンと寂しく、絶海の離れ小島よろしく空席になりましたということなのだった。

(札幌駅前セイコマートで、夜食にナポリタンロールを購入 2)

 

 高校生の修学旅行軍団と同じ大ホールと言ふことになれば、下手をすれば「今井だ!!」「今井だ!!」「今井先生だ!!」「何で?」「何で?」「サインしてください!!」の類いの騒動も予想しなければならず、騒動を覚悟の上のジンギスカン、「とにかく軍団到着前に満腹しておかなきゃ」と、物凄い勢いでヒツジを焼きまくった。

 

 制限時間90分の食べ放題&飲み放題。昨夜の高知のカツオ2皿は、この段階で長くうねった小腸の中間地点あたりに達し、「大腸への入り口が、ついに見えてまいりました」と、駅伝の中継アナの絶叫よろしく今井君に現在地を伝えてきていたが、昨夜はサカナ、今夜はお肉、賑やかで贅沢な日々は、こうして果てしなく続いていくのであった。

 

1E(Cd) COMPLETE MOZART/DIVERTIMENTI・SERENADES 11/11

2E(Cd) Harnoncourt:BEETHOVEN/OVERTURES

3E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 1/6

4E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 2/6

5E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 3/6

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