Mon 230116 共通テスト/予備校界のテレ東/ホトケも怒る/朝ドラ「らんまん」 4312回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 230116 共通テスト/予備校界のテレ東/ホトケも怒る/朝ドラ「らんまん」 4312回

 何しろ予備校講師だから、一昨日から昨日&今日にかけて、ブログでもツイッターでもその他何であれ、とにかく話題は共通テストでなければ許してもらえない。

 

 共通テスト以外の話なんかで盛り上がれば、ほとんど非国民扱い、憲兵やら特高警察やらが飛んできて、コブシやら警棒やらで思いきり殴られて牢屋行きだ。

 

 それどころか、さんざ無慈悲な拷問にかけられて

「何でもいいから、共通テストのことを書け」

「ええい、しぶといヤツだ」

「共通テスト以外のことを書いたら、まだたっぷり思い知らせてやる」

「覚悟しろ、ふふふふ♡」

世の中はそのぐらいの激しい勢いだ。

 

 しかし諸君、ワタクシはイヤなのだ。このタイミングで共通テストのことを書いて、「思考力と判断力を試す良問ぞろいでした」とか「記憶力に頼らず、自分で考える力を養うことが大事です」とか、そんなチョーチン記事を書くのなんか、絶対にイヤなのだ。

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(2009年12月、ウィーンのホテル「ザッハー」での今井君。この前日、東京の自宅の壁に全速力で激突した。1年後、右目の網膜剥離を発症、緊急手術を受けるハメになった 1)

 

 そうやって幼稚な意地を張っていたら、憲兵や特高警察どころではなくて、プロバイダーやらルーターやら、そういう世界がワタクシをイジメにかかってきた。

 

 諸君、驚くなかれ、すでに15年の付き合いになる我がルーターちゃんが「アナタが共通テストのことを書かないなら、私はアナタの記事をこの場でブロックいたします」と宣言してストライキ。おやおやワタクシは、4日も5日もインターネットを使えなくなってしまった。

 

 諸君、昨年も一昨年も書いたことだが、ワタクシは共通テストが大キライ。共通テストの「きょ」の字も言いたくないし、聞きたくもない。その前の「センター試験」も大キライ、それどころかさらに遡って「共通一次」も大キライ。しかしやっぱり今の共通テストへの嫌悪感は格別に強烈、「きょ」と聞いただけで虫唾が走る。

 

 だから、今もしイマイを抹殺しようとするなら、イマイ抹殺団は伊賀や甲賀の忍者みたいな黒装束でイマイを取り囲み、全員で「きょ!!」「きょ!!」「きょ!!」と呪文を唱えさえすればいい。

 

 刀も短刀も手裏剣も、卑怯な毒矢も吹き矢もタンヅツもいらない。「きょ!!」「きょ!!」「きょ!!」「共通テスト!!」、その呪文で恐るべきウラ柳生の大長老イマイは憤死する。

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(2009年12月、ウィーンのホテル「ザッハー」での今井君。この前日、東京の自宅の壁に全速力で激突した。1年後、右目の網膜剥離を発症、緊急手術を受けるハメになった 2)

 

 まあそれは冗談としても、ワタクシは「予備校界のテレ東」を目指している。

 

 関西ならテレビ大阪、名古屋ならテレビ愛知、福岡や広島や北海道にもネットワークが存在するが、国会議員選挙の即日開票の夜、NHKばかりか日テレもTBSもフジもテレ朝も、「何でもかんでも選挙速報」の夜に、テレ東だけは普段どおりのバラエティ番組を放送して国民をホッとさせてくれる。

 

 大ベテランのボクチンも、テレ東をお手本にしようと思うのだ。誰も彼もみんな話題は「共通テスト」、一昨日までは「緊張するな」「普段の力を発揮しろ」「落ち着け」「慌てるな」、今日あたりからは「ガッカリするな」「大逆転を目指せ」「人生は長いよ」。そういう世界とは別の画面を作りたいじゃないか。

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(2011年1月、ヒタイの傷も癒えた元気な今井君。おお、まだ十分にセクシーでござるね♡)

 

 それほどまでに嫌悪する共通テスト、「蛇蝎」と書いて発音はダカツ、蛇蝎のごとく嫌悪する共通テストであるが、しかしやっぱりワタクシは予備校の世界の長老というか大ベテランだ。近い将来どうしても公式見解は発表しなければならない。

 

 しかし今は、まだ時期尚早だ。大キライな試験問題をじっくり、せめて1週間、出来れば2週間ないし3週間、じっくり検討し吟味してから、昨年&一昨年からの進歩なり退歩なりについて、この場で意見を明確に述べていきたいと考える。

  (2022年11月21日、高知県立牧野植物園を訪問する)

 

 まあ共通テスト、一言だけ書いておけば、「どれも、みんな長いね」である。英語も長いが、国語も長い。国語も長いが、数学も長い。理科も社会もみーんな長い。長くて長くて、読み終わらないうちに制限時間がどんどん迫ってくる。「長くて、とても読めねーぜ」である。

 

 ワタクシとしては、「だから言っただろ」と、むしろ快哉を叫ぶ場面なのである。普段からツイッターだのインスタだの、2行か3行の短い文章しか読んでいないからダメなんだ。諸君、今井ブログを読みたまえ。長いながーい、長すぎる今井ブログこそ、最高の共通テスト対策だ。

 

 これほど長い今井ブログを日々読み慣れていれば、たかが共通テストの問題文を「長い」だなんて、そんな情けない感想を漏らすことはありえない。今井ブログこそ、長い問題文に対処する読解力を鍛錬するのにベストの教材。ぜひ後輩や弟&妹諸君に、そのことをしっかりお伝え願いたい。

(バラの名は「オフィーリア」。今井君は、15歳の3月に坪内逍遥訳ハムレットを読んで以来、、徹底的にオフィーリアのファンである)

 

 さて、ワタクシはまだ左目がほとんど使えない。網膜剥離の緊急手術は12月19日。あれからまもなく1ヶ月が経過するが、左目の中には治療用ガスがまだタンマリ残っていて、ガスが完全に抜けるまで残り2週間、右目だけの厳しい生活が続くのである。

 

 この生活がどのぐらい厳しいかというに、何と言っても「片目では距離感がつかめない」のである。紙にペンで文字を書こうとしても、ペン先が紙面からどのぐらい離れているか、容易に把握できない。「ココにサインしてください」と気楽に言われても、ペン先と「ココ」がうまく合致してくれないのだ。

(高知県立 牧野植物園の温室。近い将来ブリュッセルを10年ぶりに再訪して、有名な植物温室を訪問したい)

 

 そういうふうだから、屈辱感が一番大きいのは食事の最中である。箸でもフォークでもナイフでも、目の前にある料理をいつも通りに巧みに捕捉できない。要するに、普段通りにつかめない。すると限りなく苛々して手が震え、激しく不機嫌になり、「メシなんかいらない !!」と叫び出す。

 

 ブログにしてもそうだ。読者諸君は「また今井が共通テストの問題文よろしく長々と書いてるな」とニヤニヤ呆れているだろうが、左目がほぼ使えず、右目も手術を受けて1年ちょい、視力0.01しかないから、我がMac君から約20cmのところまで顔を近づけて、数かぎりないミスタッチにムカつきながらこれを書いている。

(高知はりまや橋の交差点近くに、こんな老舗レストランを発見)

 

 そんな状況でも怒り狂わず、頭と心をぎゅっと落ち着かせて、どこまでも誠実に&精密に過去の記録をここに残しておくのがワタクシの仕事なのである。

 

 11月21日、左目の網膜が剥離しかかった今井君は、朝一番のヒコーキで羽田から高知に向かった。最近は質素倹約を心がけているから、「マホーのジュータン」とかヌカして羽田までタクシーを利用するのはヤメにしている。バスタ新宿から、大人しくバスで羽田に向かう。

 

「来年のことを言えば、オニが笑う」と言うが、何と今井は「先月のことを言う」「2ヶ月も前のことを言う」「去年のことを言う」のであって、こうなると諸君、「鬼が笑う」どころか「ホトケも怒る」の世界である。

 

 もしも電車を乗り継いで行けば、東京から南国♡土佐は遥かな彼方。たどり着くのはいったいいつになるのか、見当もつかない。しかしヒコーキに乗れば、ホンの1時間ちょい、網膜剥離のことを忘れて居眠りしているうちに、まだ朝9時の高知にカンタンにたどり着いた。

(高知はりまや橋の交差点付近、老舗「ミラノ亭」で、こんなミックスピザを満喫する)

 

 網膜のことをクヨクヨ考えていても、左の網膜が眼底にくっついてくれるものでもないから、ワタクシはまずホテルにチェックイン。荷物だけ預かってもらって、久しぶりの高知観光を満喫することにした。

 

 この日の仕事は、19時から90分間の公開授業。ならば高知の町歩きにもたっぷり時間が取れて、まずははりまや橋あたり、続いて桂浜、次は高知城、しかしその前に牧野富太郎の植物園にもいかなきゃならない。だって次のNHK朝ドラ「らんまん」の主人公は牧野富太郎博士なのだ。

(高知はりまや橋の交差点付近、老舗「ミラノ亭」で、こんなナポリタンを満喫する)

 

 幼稚園から小学校に入る頃の幼い今井君は、牧野富太郎博士に憧れて植物学の学者を目指していた。そこいら中の雑草を集めまくって、牧野博士の標本そっくりの植物標本を500種も600種も作りまくった。

 

 あんまり熱心だから、両親も「これは!!」と思ったらしい。植物採集用の本格的な道具をねだると、しぶしぶながら何でも買い与えてくれた。採集用もドーランも、標本用のラベルも、秋田の百貨店で手に入るものなら、何でも買ってくれた。

(高知はりまや橋の交差点付近、古色蒼然としたアズキ色のトラムを発見)

 

 標本作りに夢中になるあまり、滑稽なこともいろいろしでかした。「山菜の標本」というのがそれで、ワラビやらゼンマイやら、秋田独特の山菜でミズとかアイコとか、続々と立派な標本が出来あがった。今井君が書いたラベルに、その採集地が「籾山」とあった。

 

 驚いた父や母に問い詰められた。「いったいオマエはどうやってそんな山に探検に行ったんだ?」と言うのである。そりゃそうだ、小学1年や2年の息子が、たった1人で勝手に山に入って山菜を採集したとなれば、親が心配しないはずはない。

 

 しかしその「籾山」、以前も書いたはずであるが、近所の八百屋さんだったのである。「籾山青果店」、雑貨やお菓子も売っていたが、50歳前後の姉妹でやっている、マコトに愛想のいい八百屋さんだった。

 

 幼い今井君は、その八百屋さんで母が買ってきたワラビにゼンマイ、ミズにアイコを、牧野富太郎博士の本を参考に標本にする。そのラベルには「採集者:今井宏」「採集地:籾山」と明記。何の偽りもないつもりだった。まさか「籾山青果店」とは、意地でも書けないじゃないか。

 

1E(Cd) COMPLETE MOZART/DIVERTIMENTI・SERENADES 1/11

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4E(Cd) COMPLETE MOZART/DIVERTIMENTI・SERENADES 4/11

5E(Cd) COMPLETE MOZART/DIVERTIMENTI・SERENADES 5/11

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