Sun 221203 もんじゃで4300回/「ファジー」大流行/もんじゃ研究を志す 4300回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 221203 もんじゃで4300回/「ファジー」大流行/もんじゃ研究を志す 4300回

 世の中はスペイン戦勝利で熱く沸き返り、ベスト16進出でますます熱く沸き上がり、ベスト8だ、いやベスト4だ、「何言ってるんだ優勝に決まってるだろ」、その盛り上がりはとどまるところを知らないが、一方の今井君はマコトにひっそりと、我が「4300回達成」をボッチで祝うことになった。

 

 急速に廃れていくブログの世界で、ワタクシの孤軍奮闘が続く。ツイッターにインスタにヨウツベの時空なら、「フォロワー数十万」「フォロワー数百万」、信じがたいほど景気のいい数字が飛び交う中、我々のブログ世界では「アクセス1500」に過ぎなくても、全体順位は600位台に跳ね上がる。

 

 いやはや何とも寂しい話だが、ワタクシはそれでもこの悪戦苦闘をやめない覚悟。目標の5000回達成まであと700回、今の更新頻度ではどうしてもまるまる3年はかかりそうだが、こうなってくるともう「そこに山があるから」という境地だ。

(東京・両国「もへじ」のモンジャ焼き。あまりに激しいビジュアルに感激する 1)

 

 苦難と苦闘の果ての5000回の高みに、何の意味があるとも思えない。ただ単に「ご苦労様」と冷笑・失笑・嘲笑されるだけにすぎない可能性が高いが、それでも諸君、ワタクシはその冷たい憫笑を恐れない。

 

 これまでのワタクシの人生は、さぞかし他者の冷笑のマトだったのである。今井が去った後の大学のゼミ室で、今井がサッサと辞めた後の会社の喫煙室で、人々はさぞかし今井をサカナにヌクヌクと冷笑の輪を作り、楽しい酒を酌みかわしたことだろう。

 (10月28日、モンジャ焼きを試しに東京・両国を訪れる 1)

 

 予備校から予備校へとビュンビュン出世しまくる今井君、まさに源義経の壇ノ浦・八艘跳びよろしく、ここかと思えばまたあちら。その後塵を拝しつつも、かつての同僚諸君は、ワタクシの移籍にさぞかし快哉を叫んだことだろう。いいのだ、いいのだ。ナンボでも冷笑の酒を酌みかわしたまえ。そういうことは全て織り込み済みなのだ。

 

 そのへんの複雑&微妙な話は、サマセット・モーム「月と6ペンス」の最初の十数ページを読めばマコトによく分かるので、諸君にはぜひ一読をオススメしたい。最近はモーム、あんまり読む人も多くないらしいが、20世紀中期の洒脱な知性を代表するモーム、まさかこのまま埋もれさせてはならない。

       (東京・両国、両国橋の風景)

 

 さて諸君、今日の1枚目の写真、こりゃいったい何たることであろうか。撮影した本人でさえ、まず想起するのはゲ◯、ないし◯ロ、要するに夜明けの路上に放置された吐瀉物、「さぞかしスペイン戦を眺めながら、慣れない酒をガブ飲みなさった結末だろう」としか思えない。

 

「これはいったいいかなるモンジャ?」「どう理解したモンジャ?」「どう処理したモンジャ?」「掃除は誰がするモンジャ?」。何もそこまでしつこく繰り返す必要はないだろうが、これがモンジャと言うもんじゃ。冷酷無比な読者諸君は、是非&是非その場で「ふん!!」と鼻毛がみんな抜けるほど、激しく失笑してくれたまえ。

 

 しかしこれこそ、モンジャの本場の東京下町で、今井君に提供されたモンジャなのである。これまでの長い長い我が人生で、ウソも間違いもなく記念すべき「初モンジャ」であるが、初モンジャがこんなモンジャでは、こりゃいったいどうしたモンジャ?と、思わず全身が凍りつく思いだった。

(何しろ両国だ、お相撲関係の駄菓子をたくさん売っている 1)

 

 おそらく大阪・神戸・京都の人々が、みんな「ポン!!」と高い鼻を鳴らして爆笑するであろう東京名物モンジャであるが、もともとは「もんじ焼き」の名で東京下町全域に広がった。江戸中期に始まるその歴史は、近畿圏ご自慢のお好み焼きの歴史より長い(諸説あります)。

 

「もんじゃ」の起源の「もんじ」は、もちろん「もじ」「文字」であって、コドモたちに文字を教える時に、筆と墨と紙で無味乾燥に教えるよりも、小麦粉を薄く水に解いてあぶり出しかクッキーみたいに焼いてみせるほうが効果的と思った人々の考案であったらしい(諸説あります)。

 

 江戸末期から明治にかけて、その「もんじ焼き」は「もんじゃ焼き」に転訛。もともと「コドモたちに文字を教える」という目的を含んでいた証拠に、東京モンジャは駄菓子屋ばかりか文房具屋の奥なんかでも細々と続けられていた。そういう歴史は、この日の東京両国の「もへじ」という店の名前にも感じられると思う。

(何しろ両国だ、お相撲関係の駄菓子をたくさん売っている 2)

 

 もう30年以上も昔のこと、埼玉県南浦和の塾でバイトしていた頃に、同僚の理科の講師に東京下町出身の「丘センセ(仮名)」という人がいて、「昔のモンジャって、文房具店の奥なんかでもやってたんですよ」「10円モンジャ、小麦粉を水で溶いただけの薄い汁を鉄板で焼くんです」と教えてくれた。

 

 バイトとは言っても、教室長という格の今井君。時間講師の丘センセ(仮名)とは決して仲がいいとは言えない間柄だったが、モンジャの話だけは相当盛り上がった。「そうですか。文房具屋の奥ですか♡」と、きっと他の人には理解できないぐらい感激したサトイモだった。

(東京・両国「もへじ」のモンジャ焼き。あまりに激しいビジュアルに感激する 2)

 

 彼がその後どういう人生を歩んだか、ワタクシには知る由もない。というのはウソであって、何しろ多彩な情報の網を張っている今井君だ、彼のその後も実によく知っている。

 

 まさか「モンジャ屋さんになりました」「お好み焼きを焼いてます」という話ではないが、いやはや、久しぶりに会ってみたい気もするのだ。同じ塾に、他にも面白い人がたくさん存在して、あの頃の日本史のセンセに中に、NHK大河ドラマの歴史考証で有名になった人もいらっしゃった。

 

 思えば諸君、せっかくシューカツに成功した「電通」をトットと辞めて塾講師のバイトに励んだあの頃こそ、ワタクシの人生のどん底時代である。

 

 どのぐらい深い泥沼のどん底だったか、今思ってもヒヤヒヤするが、30年も経過して思い起こせば、「周囲にはいろんな興味深い人がいたモンジャ」と、ようやく本日のテーマに戻ってきて思わずホッとするぐらいである。

(東京・両国「もへじ」のモンジャ焼き。あまりに激しいビジュアルに感激する 3)

 

 人生初のモンジャだったが、うーん、やっぱりワタクシはもっとぎゅっとしっかりしたお好み焼きが好きなのだ。固まったか固まっていないか、モンジャの極めて微妙でファジーな世界は、今ひとつ苦手というか、どうしても得意になれないというか、「とにかくもう少し固く焼いてください」なのである。

 

 そこで10月28日、すでに1ヶ月以上も前の今井君であるが、思い切って「モンジャの店でお好み焼きを追加注文する」という暴挙に出た。

 

 恐る恐る申し出たこの暴挙は、情けないほど温かく迎え入れられた。大阪風のがっちり系お好み焼きを、モンジャを焼いてくれたオネーサマと同じオネーサマが、モンジャよりずっと嬉しそうにに焼いてくれたのである。

(東京・両国「もへじ」でお好み焼きを満喫する 1)

 

 お隣のテーブルには、インバウンドの復活を印象づける欧米系のオニーサマとオネーサマ。この男女もやっぱりファジーなモンジャを回避して、がっちり焼いて固まるお好み焼きを選択、マコトに嬉しそうに平らげて帰っていらっしゃった。

 

 しかし諸君、ワタクシはこれから3年か5年か7年をかけて、ファジーなモンジャの研究をしてみたいのである。30年も昔の流行語「ファジー」。当時は何でもかんでもファジーであって、トースターも冷蔵庫も、電子レンジも掃除機も、とにかくみんなファジーだったが、ファジー、死語になって久しい。

(東京・両国「もへじ」でお好み焼きを満喫する 2)

 

 もしファジー、知らない読者がいたら、ぜひ今すぐにググっていただきたい。そしてもう一度ファジーを、「ブラボー」「俺のコース」に並ぶ流行語の栄光の座に帰還させてもらいたい。「ファジー」だけではない、「ブログ復権」にもまた、ぜひ流行語大賞の栄光を味わわせてほしいのである。

 

 ただしそのモンジャ研究、なかなか苦労が多いのかもしれない。知人によれば、東京・月島のモンジャの最有名店は「もんじゃ麦」であるという。ところがその「もんじゃ麦」、さまざまなクチコミの評価がどうも困ったことになっている。

 (10月28日、モンジャ焼きを試しに東京・両国を訪ねる 2)

 

 今井君なんかも、飲食店の「クチコミ」、どうしても無視できない。思わずダラダラ読んでしまい、あんまりボロクソに言われていれば、思わず敬して遠ざけてしまう。ましてやあのファジー極まりないモンジャ、クチコミを気にせず堂々と乗り込むには、あまりにファジーすぎないか。

 

 というわけで、モンジャ研究の玄関口で困り果てているのが今のワタクシ。その今井君の前に、モンジャとは何の関わりもない浅草橋「熊公」という店が現れた。ジャージャーメンとカレーが名物なんだとさ。いやはや、困った、困り果てた。

 

1E(Cd) Schreier:BACH/MASS IN B MINOR 2/2

2E(Cd) Hilary Hahn:BACH/PARTITAS Nos.2&3  SONATA No.3

3E(Cd) Richter & Münchener:BACH/BRANDENBURGISCHE KONZERTE 1/2

4E(Cd) Richter & Münchener:BACH/BRANDENBURGISCHE KONZERTE 2/2

5E(Cd) Lucy van Dael:BACH/SONATAS FOR VIOLIN AND HARPSICHORD 1/2

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