Mon 221017 おっと忘れてた/京都の混雑が戻ってきちゃった/寂光院と氷スイカ 4280回
いろいろションボリしているうちに、あっという間に10月中旬も終わりそうだ。あんまりションボリしていたせいで、恒例の「秋冬スケジュール」を掲載するのも忘れていた。「おっと、うっかり忘れてた」というヤツである。以下、これから12月までのスケジュールを示しておく。
10月21日 金沢
11月3日 山形
11月8日 滋賀県 草津
11月9日 京都
11月13日 福岡
11月14日 広島
11月18日 広島
11月21日 高知
11月23日 札幌 ①
11月23日 札幌 ②
11月25日 千葉県 海浜幕張
12月4日 仙台
12月8日 広島県 福山
12月13日 那覇
12月14日 沖縄県 胡屋
12月15日 横浜
12月18日 長野県 松本
12月20日 静岡
12月21日 池袋
まだブログの上での今井君は8月の京都を旅している最中であり、「五山の送り火」に「地蔵盆の六地蔵めぐり」、夏の終わりの京都を汗だくになって満喫中ということになっている。
しかし実際のワタクシは、親知らずを2本、2時間近くかけて引っこ抜く荒療治から1週間、ようやく歯の抜けた穴も塞がりかけ、「ではそろそろ」とノコノコ、10月16日の京都にやってきた。
(京都・東山、10月17日。朝から激しい雨が降っている)
朝9時の新幹線は、グリーン車を含めて満席。「自由席のお客様にはたいへんご迷惑をおかけして入ります」のアナウンスも久しぶりに聞いた。さすが「全国旅行支援」の開始直後。リベンジ旅行の皆さまがワンサと京都の駅で降りた。
欧米系の人々も「ワンサ」とまではいかなくても、日本人団体に混じってちらほら例のTシャツ姿が見える。どんなに気温が下がってもTシャツ1枚、毛むくじゃらの太い腕がにゅっ、そういう懐かしい欧米の人々である。
アジアからの人はまだ少ないようだ。習オジサマがまだおっかないお顔で「ゼロコロナ!!」とおっしゃっているから、中国の人々はまだ当分のあいだ大陸に足止めだろう。
(8月23日、京都大原・寂光院にて 1)
ま、しばらくはそれでいいのだ。3年もの間あんなに閑散としていた観光地に、いきなり中国人の団体が大挙して襲来してみたまえ。しばらくあのテンヤワンヤから遠ざかっていたぶん、受け入れ側がパニックを起こしかねない。
このワタクシだって、10月16日の準テンヤワンヤを眺めただけで、もう少なからず気分がおかしくなった。思わず「こんなに混んでどうするの?」と呟いたぐらいだったし、タクシーの運転手さんも「3年間の閑散ぶりが、何だか懐かしいぐらいですね」と、冗談交じりに苦笑していた。
(8月23日、京都大原・寂光院にて 2)
こうなると、東京オリンピック2020を「1年延期」じゃなくて「2年延期」にしてもらっていたら、とマコトに残念に思うのである。もう終わっちゃったことだからどうにも致し方ないが、2年延期で2022年開催という決断をしていたら、無観客のあの虚しさは避けられたんじゃないか。
「いや、2022年開催にしていたら、プーチン殿のウクライナ侵略が始まっていて、とてもオリンピックどころじゃなかっただろう」とおっしゃるかもしれない。
しかし、もしも2022年夏にオリンピックが控えていたら、プーチン殿も一方的な侵略戦争の開始を、少しは躊躇してくれたかもしれない。彼の周囲に侍って唯々諾々と言いなりになっていらっしゃるCoward諸君も、「オリンピックがあるんですから、思いとどまってください」と、恐る恐る暴君に忠告できたんじゃないか。
(8月23日、京都大原・寂光院にて 3)
さて8月の京都の旅も、8月23日の大原散策で締めくくることになった。宝ヶ池のホテルのすぐ近く、同志社大系列高校の前に大原行きバスの始発停留所があって、昼少し前のバスでワタクシは大原に向かった。
大原観光というと、最近は「三千院」一択のようであるが、20世紀のアンノン世代にとっては、三千院と並んで寂光院が人気。昭和の時代には、静かな寂光院の周辺におしゃれなペンションなんかも数軒立ち並び、平家物語のラスト「大原御幸」の世界も喧騒のチマタになりかけた。
(8月23日、京都大原・寂光院にて 4)
1972年のNHK大河ドラマは「新平家物語」。平清盛:仲代達矢、平時忠:山崎努、平忠盛:十七代中村勘三郎。他にも、以仁王:北大路欣也、高倉院:片岡孝夫。20世紀を代表する名優がことごとく出演して、平家物語の世界を大いに盛り上げた。
源氏サイドは、源頼朝:高橋幸治、源義経:志垣太郎、常盤御前:若尾文子、北条時政:加東大介。北条政子:栗原小巻。こちらもやっぱり昭和のオールスターキャストである。2022年の「13人」メイン♡北条義時サマは、1972年「新平家」では西田敏行が演じている。
「大原御幸」の2人、後白河法皇を演じたのは滝沢修。宇野重吉とともに昭和の演劇界を牽引してきた大物中の大物だ。対する建礼門院徳子を演じたのが佐久間良子。やっぱり平家物語のオシマイは、こういう2人でしっとり昔の栄華を惜しむのがいいじゃないか。
(8月23日、京都大原・寂光院にて 5)
徳子の母&平清盛の正室:平時子役だったのが、中村玉緒サン。「メラニーちゃん」おっと間違えた「マロニーちゃん」や「すらっと茶」のCMあたりから、だんだん喜劇女優というかお笑い系タレントの色が濃くなったが、その昔はシリアスな美しいヒロインもたくさん演じていた人である。
その中村玉緒サンが、遠い昔のバラエティ番組で何度か紹介していたのが「氷スイカ」。8月下旬のチョー蒸し暑い京都で大汗かいてフラフラ、熱中症寸前になりながら、ワタクシは懸命に氷スイカの白昼夢を追って大原の田舎道を歩いた。
遥かな昔の中村玉緒サンによれば、「夏の京都では、氷スイカ、よくいただきますなあ」「三角に切った冷たいスイカの上に、たっぷりかき氷をかけますねん」「甘い蜜なんかいりまへん。そのまま氷とスイカをサクサクサクッといただきますねん」とのことだった。おお、今すぐにでもいただきたい。
(8月23日、京都大原・寂光院にて 6)
それでなくとも、ワタクシはスイカが大好きなのだ。親知らずを引っこ抜いてもらった日にも、「硬いものはとても無理」という状況の中、近くのスーパーで「カットスイカ」を購入してマコトにおいしくいただいた。最近は10月のスーパーでもスイカが買えるのである。
しかし夏の大原には、カットスイカなんか売っていない。手軽に立ち寄れるスーパーもない。寂光院は今から22年前、心ない人物の放火によって火災に襲われ、本堂が全焼。やっとのことで再建も済んだが、以来大原の観光客は三千院に吸収され、今やすっかりブーム前の静寂に戻っている。
(8月23日、京都大原・寂光院にて 7)
「寂光院の近くでランチ」と思っていたのだが、残っている周辺店舗もみんなシャッターを半分下ろして、やっているんだかやっていないんだか分からない有様。野菜と漬物の露天販売の屋台ぐらいしか見当たらない。
致し方なく、大原バス停を挟んで反対側の三千院方向に坂を上がってみた。すぐのところに人気店「志野松門」を発見、熱中症の危険から何とか逃れた。
志野松門と書いて「しのしょうもん」と読む。たいへんな人気店であるらしいが、ランチの時間帯を2時間も過ぎていたせいか、他のお客の賑やかな談笑に煩わされることもなく、お店のオネーサマの対応もマコトに気持ちよくて、1週間に及んだ京都の夏旅の素晴らしい締めくくりになった。
1E(Cd) Quincy Jones:SOUNDS … AND STUFF LIKE THAT!!
2E(Cd) Courtney Pine:BACK IN THE DAY
3E(Cd) Dieter Reich:MANIC-“ORGANIC”
4E(Cd) Tuck & Patti:AS TIME GOES BY
5E(Cd) Candy Dulfer:LIVE IN AMSTERDAM
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