Mon 221010 体重が6kgも減/世界はイヤなことばかり/六地蔵めぐりのススメ 4277回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 221010 体重が6kgも減/世界はイヤなことばかり/六地蔵めぐりのススメ 4277回

 今年5月1日に82.4kgあった体重が、今朝は76.3kgしかない。「5ヶ月で6kgやせました」ということになれば、まあそれなりのダイエット成功談にもなりそうだが、じゃあ何か特別なプログラムでもやってみたのかと言えば、この6kg減は単なる自然減。あんまりいいことではなさそうだ。

 

 もちろん、身長172cmしかないワタクシとしては、5月の82.4kgは明らかに太り過ぎ。10月10日の76.3kgだって、太り過ぎにうるさいお医者さまなんかから見れば、「そうですねえ、あと10kgぐらい減量してもいいんじゃないですか?」というレベルかもしれない。

 

 しかし過去の経験からして、このあたりがワタクシのベスト体重であるような気がする。これ以上やせたサトイモやキウィがスーパーに並んでいたら、きっと誰も手を出さない。というか、スーパーの社長がダメ出しをする。「こんなに貧相な商品、売り場に出すんじゃない!!」と怒鳴られるのが関の山だ。

 

 では「いったいどうやって5ヶ月で6kg減量を実現したんだ?」であるが、今井君がジムなんかに通うようなオシャレなことをするわけはないし、無理な食事制限と無縁であることは、ブログでハンバーグやナポリタンやカモ鍋・イノシシ鍋・クマ鍋の写真を見せつけられている諸君が、一番よくご存知のはずだ。

(嵐山電車「常盤」駅近くで、ロイヤルミルクティーのかき氷をいただく。銭湯を改修したいかにも「バエる」お店。かき氷もバエ狙いの巨大さだった)

 

 体重減の原因は、どうやらほぼ全てが精神的なものなのである。2020年を過ぎるあたりから、自分の人生で決して起こってほしくなかったことが、次々と目の前にバサバサたたきつけられ、極度にうんざりして顔を背けているうちに、我が体重は何もしないのに減っていく。

 

 もちろんその1つは疫病の蔓延であり、さらにマコトに理不尽な侵略戦争と一般市民の大虐殺が続いた。実は「決して起きて欲しくなかったこと」がもう2つ存在するのだが、その2つはあんまり幼稚すぎて、疫病蔓延や侵略戦争&大虐殺と並列で論ずるのが恥ずかしい。「最も親しい人たちにしか打ち明けられない」とだけ書いておく。

 

 まあ諸君、R国大統領の、今日の表情をググってみてくれたまえ。NHKのニュースサイトに紹介されたR国大統領のお顔を拝見するに、これはどうしても世界のトップリーダーに相応しからざる、あまりにも無残な苦悶の表情である。

 

 獰猛というか、怒りに我を失った野獣というか、世界のリーダーを自ら任ずる人なら、誰でも決して忘れてはいけない優しさとユーモア、人類への敬意を無残にかなぐり捨てて、全ての感情を怒りと苛立ちと無念に凝縮させた一瞬である。

 

 この人が全人類と全生物の命運を握っていると思った時、哀れな市井人イマイは、どれほどハンバーグとナポリタンで満腹しようと、どんなにカツ丼やかき揚げ蕎麦やスーパーの豪華寿司セットを胃袋に詰め込もうと、心にはウンザリ徒労感と無力感が蓄積するばかり、こうして日々着実にやせていく。

(8月22日の六地蔵めぐりも終盤、5つ目の常盤「源光寺」。6つの地蔵堂の中で最もしっとり落ち着いていた)

 

 このままでは、来年の入試の頃には70kgを割りこむんじゃあるまいか。ずっしりどっしり重々しく歩みを進めてきた今井君が、たったの70kgじゃ、煮干しみたいにカラカラ情けなく干からびてしまう。

 

 公開授業のステージに立っても、例の重々しい美声を披露するに至らず、ピーヒャラ&ピーヒャラ、ピーヒャララ、小鳥がさえずっているみたいな授業しかできなくなりそうでコワい。

 

 こういう状況だから、とても8月下旬の京都「六地蔵めぐり」の詳細なんか、丹念に書いている心の余裕がないのだが、まあいつまでもじっとりムクれているわけにもいかない。

 

 せめてあの猛暑の8月22日、危うい熱中症ラインのあっち側とこっち側をフラフラ往復しながら、どうやって六地蔵めぐりを達成したか、それだけでも誠実にここに記しておきたい。

 

 と同時に、これから修学旅行の計画を立てようとしている高校生諸君や、じっくり京都の街を散策しようと考えている若い諸君に、季節外れであっても全然かまわないから、この「六地蔵めぐり」、ぜひ疑似体験していただきたいのだ。

(京都・伏見「大善寺」の六地蔵。諸君、狂言「六地蔵」をぜひご覧あれ。大爆笑は保証つきだ)

 

 平安時代の初期、熱病で仮死状態に陥った小野篁(たかむら)という偉いオカタが、ふと地蔵菩薩に出会う。ボサツどん、地獄で苦しむ人々を救済している最中だったのである。

 

 ボサツどんがおっしゃるには「地獄の苦しみと、私=地蔵菩薩のことを、世の中の人々に伝えてほしい」とのこと。小野篁どん、まもなく仮死状態から六道珍皇寺に生きてかえると、「六道」にちなんで1本の桜の木から6体のお地蔵様を彫り、木幡(こはた)の里に収めた。

 (京都・桂地蔵寺の六地蔵。夕暮れの豪雨が近づいていた)

 

 やがて地蔵信仰が高まり、平清盛は1157年(保元の乱と平治の乱の合間であるが)、病魔や魔物から都を守るため、都の出入口6カ所に六角形のお堂を建てさせ、小野篁が彫った地蔵菩薩をそれぞれのお堂にまつった。後白河法皇の命に従ったのである。

 

 これが「六地蔵めぐり」の始まり(諸説あります)。今も地蔵菩薩は6つの寺院に安置され、地蔵盆の822日から23日、6つのお堂を巡って無病息災・疫病退散・福徳招来を祈願、お幡(オハタ)と呼ばれるお札6枚を授かるのが「六地蔵めぐり」である。

 

 京都と各地を結ぶ街道は、① 東海道 ② 奈良街道 ③ 西国街道 ④ 山陰街道 ⑤ 周山街道 ⑥ 鞍馬街道。京都の出入口は「六口」と呼ばれる。その六口に配置された地蔵堂が、① 山科の徳林庵 ② 伏見の大善寺 ③ 鳥羽の浄禅寺 ④ 桂の地蔵寺 ⑤ 常盤の源光寺 ⑥ 鞍馬口の上善寺である。

(六地蔵めぐりも終盤。常盤「源光寺」で5枚目の「お幡」をゲット。残るは鞍馬口のお幡のみとなった) 

 

 それぞれについてこれ以上の詳細はワタクシの手に負えないから、興味のある諸君、修学旅行で六地蔵めぐりを志す諸君、もうオトナだけど京都通を気取りたい諸君は、まずは徹底的にググってご覧になればいい。

 

 21世紀の文部科学省が推奨する歴史学習も、「知識や記憶なんかは重要ではない。検索すればいくらでも分かるはずだ。重要なのは論理的思考なのだ」と、マコトにいい加減なことを言っている。

 

 要するにグーグルにベッタリ、スマホがないと何1つできない世代を拡大再生産することに躍起なのだ。しかし、ググって感動する人、ググって感激に涙する人はおそらく皆無。感動と感激でしか人間が進歩しないとすれば、諸君、とりあえず実際の六地蔵めぐりにトライしてみたまえ。

(六地蔵まいりの最終盤、京都・北大路ショッピングモール内「清修庵」で、きつねそばをすする。オイシューございました)

 

 何しろ、まる1日かけてめぐる6つの地蔵堂は、長い長い京都の歴史をじっと見つめてきた古ツワモノばかり。文覚上人が開祖というお寺もあれば、義経の母♡常盤御前の名前も出る。

 

 小野篁の9世紀から1000年以上、京都の庶民の信仰を集め続けた6つの地蔵堂を、電車とバスだけでグルリと一周すれば、東京のはとバスツアーとは全く別種の体験ができるはずだ。

 

 以上が、あくまで準・公式ガイドとしての六地蔵めぐりの概要。実際の今井君の六地蔵めぐりは、いつもの海外の旅と同じように、猛暑の中大汗かきながらの珍道中やら、「あ、今井だ!!」との遭遇やら、「腹がはちきれるよ!!」というタイプの危機一髪やら、目いっぱい滑稽なエピソードの連続だったのであるが、その珍道中ぶりの詳細は、また次回ということにしよう。

 

1E(Cd) Miles Davis:THE COMPLETE BIRTH OF THE COOL

2E(Cd) Art Blakey:MOANIN’

3E(Cd) Human Soul:LOVE BELLS

4E(Cd) Patricia Barber:NIGHTCLUB

5E(Cd) Yohichi Murata:SOLID BRASS 

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