Thu 220519 玄人はだし♡寸止め人生の妙味/世界3大→函館夜景/波止場焼き 4220回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 220519 玄人はだし♡寸止め人生の妙味/世界3大→函館夜景/波止場焼き 4220回

 クロートとか本職とか、そういう立場はマコトに苦しいもので、カンペキが当たり前、ミスなんかもってのほか、100%キズなしでも「当然だろ?」という顔をされ、欠陥が1つでも見つかれば、思い切り後ろ指をさされることになる。

 

 どんな世界のクロートも本職も同じことであって、そうやって精密&完璧を求められる日々が20年も30年も続けば、さすがに胃に穴があいたり、精神の平衡を維持するのが難しくなったりする。

     (函館の夜景、2022年4月19日 1)

 

 それに比べて、最もラクでトクな立場は「玄人はだし」というヤツである。クロートでもプロでも本職でもないが、しかし「思わず玄人がハダシで逃げ出すほど優れている」「アマチュアなのにプロが舌を巻くぐらい巧み」というレベルの人のことを言う。

 

 何しろシロートでありアマチュアなんだから、万が一失敗しても叱られることはない。いつも通りうまくいけば熱い大喝采を受け、万が一のミスも、キズも、欠陥も、「たまにはそんなこともあるさ」とニコニコ笑って許してもらえる。

     (函館の夜景、2022年4月19日 2)

 

 だから諸君、気の弱い人は、クロートとか本職と呼ばれることに執着しなさんな。「玄人はだし」というところで寸止めしておけば、この世の中は「コワいものなし」、大手を振って生きていける。

 

 言わば「寸止め人生」、臆病に見えるけれども、シロートの立場で気楽に「無双」と絶賛され続ける人生は悪くない。「それじゃ弱虫じゃないか」というのももっともだが、何しろ他人の評価やらレビューやらがマコトに厳しい21世紀、胃に穴があかないように生きる人生の知恵かもしれない。

     (函館の夜景、2022年4月19日 3)

 

「玄人はだし」、英語の表現なら

 outdo a professional

 put a professional to shame

の2つぐらいであるらしい。なるほど「プロを上回る」「プロに恥をかかせる」なら、間違いなく「玄人はだし」だ。

 

 英語の超専門家や大学教授になって、授業で1つでも間違った説明をすれば、それでオシマイだ。もちろんジャニーズかEXILEなみのイケメンだとか、小栗旬に山本耕史も真っ青なぐらいのカッケー先生なら優しく許してもらえても、今井みたいなサトイモが発音1つ間違えようものなら、人生はそこで完全にスタックする。

     (函館の夜景、2022年4月19日 4)

 

 将棋でもテニスでも、スノボでも教授でも、ワインでも料理でも、だからワタクシは気の弱い人に「玄人はだし♡寸止め人生」をオススメするのである。常にパーフェクトで盤石、シロートたちが何を言っても平気の平左、そのぐらいの自信がないなら、寸止めにしてニコニコ長生きするほうがいい。

 

 予備校講師という生き方は、まさにその「寸止め人生」なのである。ぐいぐい専門家の先生方を追い詰めるほど、準パーフェクトな授業を展開しながら、しかし万が一小さなキズでも指摘されれば、「だってワタクシの舞台は予備校なんで」「200%の精密さより、生徒の学力向上を優先します」と、その種の発言でみんな納得、絶対無謬性は要求されない。

(モナコの夜景、2019年2月。さすが世界3大夜景の1つだ)

 

 幸いワタクシは、すでに30年にわたる予備校講師生活で、キズとか欠陥とか間違いとか、その類いの失敗を指摘されたことはない。もちろん、短いアンヨを引っ張られたことはある。「アイツの読解法は全部インチキ」と、佐々木ゼミ(仮名)の某センセの授業中、90分延々と一方的に全否定された経験だってある。

 

 しかしワタクシは、滅多なことではメゲない。世界で最もたくましい「玄人はだし」系の人間なのだ。クロートで超専門家の大学教授の皆さまを向こうに回して、「だって今井先生の方がずっと分かりやすい授業をしてくれる」「学力をつけてくれる」」と、生徒諸君が口を揃えてくれればそれでいいのだ。

 

 実はこのブログだって、まさにその「クロートはだし」のつもりなのだ。すでに4220回、普通の文庫本にすれば200冊分をとっくに超えている。文庫本200冊って、普通の本棚なら半分以上を埋め尽くす分量だが、その4220回、1回たりとて、プロのクロート作家に負ける記事を書いたつもりはない。

 

 つまり、やっぱりクロートはだし。おお、あまりにイヤらしいじゃないか、万が一ミスを指摘されたり「面白くない」と否定されたりしても、「だってアマチュアなんですから」とニヤニヤ、頭を掻いて逃げ出す準備はしっかり整えた上で、連日連夜この長広舌を繰り出すわけだ。

   (南イタリア・マテーラの夜景、2019年夏 1)

 

 目標の5000回まで、あと780回に迫っている。1年365日、もしも毎日キチンと更新を続ければ、あと2年ちょいで何とか目標をクリアできる。4年前までは「1日も休まず」という宣言を見事に実現した今井君だ。2年後の大晦日、202412月31日ぐらいには、5000回に到達しているかもしれない。

 

 ただし諸君、今井君は意地っ張りである以上に、見栄っ張りだ。「クロートはだしの寸止め人生」とか、マコトにズルいことを言っている割に、押しも押されもせぬ横綱相撲をとってみたい欲望だって、チャンと残っている。

 

 大相撲夏場所12日目、横綱・照ノ富士のお相撲について、きっと玄人衆からたくさんの批判があるだろう。まあ諸君も、「NHK sumo」をググってビデオ映像を見てみたまえ。相手に完璧なモロザシを許してからの力任せのキメの釣り出し。口の悪い玄人スジからは、決して褒めてはもらえそうにない。

 

 しかしあれは、相手に好きなだけ得意のお相撲を取らせた上で、「おお、なかなか相撲がうまいね」「よく頑張るね」「しかし結局、キミの力はそのぐらいなんだな」とニッコリ、最後に「では」と根こそぎ、相手の肉体を宙吊りにした喝采すべき横綱相撲だったと思う。

    (南イタリア・マテーラの夜景、2019年夏 2)

 

 今井君なんかも、ああいう横綱相撲を展開してみたい。7月には、京都大学と名古屋大学の2022年過去問解説授業が予定されている。「クロートはだし」「寸止め」と謙遜するよりも、余裕たっぷりの横綱相撲を見せつけたいじゃないか。

 

 昨年の京都大学の解説では、実はワタクシ、まさにその横綱相撲を見せつけたつもりがあるのだ。S台やらPretty塾やら佐々木ゼミやら(全て仮名でございます)の解答速報に「食い違いがある」と指摘された下線部訳の問題があったが、いやはやマコトに正確に、余裕たっぷりな行司役をして差し上げた。

 

 予備校講師も大ベテランになれば、クロートはだしを超え、横綱相撲もさらに超えた向こう側にまで、成長しなきゃいけないのかもしれない。それが、行司役。微妙なプレーのレフェリーとして、食い違い&こんがらがった糸をほぐすような、本職の仕事が求められると信じるのだ。

(函館赤レンガ倉庫、前日と同じテーブルで黒ビールをいただく)

 

 今日の記事に掲載した写真は、函館の夜景である。「世界3大夜景」の中でも横綱クラス、さすがに世界250都市を旅した今井君も、これほど悠然とトップ3に君臨する夜景の横綱は、他に見たことがない。

 

 世界3大夜景に名乗りをあげるのは、他にナポリ・香港・モナコ・神戸・長崎など。確かにみんな「3大夜景グループに入れてくんろ♡」と手をあげるだけの美しさに間違いはないが、しかし「うちは函館の夜景に勝てます」と自信を持って宣言できる夜景サンは存在しないんじゃないか。

(函館赤レンガ倉庫、前日と同じテーブルでチキンの唐揚げをいただく)

 

 函館の夜景を満喫するには、まずはタクシーで函館山ロープウェイ乗り場へ。ロープウェイは5分で函館山の山頂に着くが、いやはや諸君、山頂は日没の1時間も2時間も前からニンゲンで超満員だ。ロープウェイ終点にあるレストランで、ワインでもビアでもいい、ゆっくり日没を待つのが得策だ。

 

 夜景は、日没の30分後ぐらいからが一番美しい。Hakodateの頭文字「H」の形をした夜景であるが、何しろ函館山の山頂の強風には、さすが北国出身の今井君でも、せいぜい我慢できて1時間。限界までヤセ我慢をして1時間、その段階でもう心の中は「酒」「酒」「あったかい酒」と叫び出しそうになっている。

(函館赤レンガ倉庫、波止場焼き。男爵イモに、イカの塩辛を乗っけてホイル焼きにする。おいしゅーございました)

 

 下りのロープウェイに乗り込み、左に有名なギリシャ正教の教会を眺めつつ、ぶらぶら歩いて函館の港に降りてくる。するとそこには、前日もビアを痛飲した小ぎれいなビアホールが待っている。

 

 前日以上にガランとしたビアホールで、昨日と同じテーブルに席を占めて注文したのは、黒ビール中ジョッキ、チキンの唐揚げ、そしてメニューの中に発見した「波止場焼き」の3つ。「波止場」、すでに死語になった波止場であるが、昭和の昔にはまだ日本中に「波止場」がナンボでも残っていた。

 

 ジャガイモに、イカの塩辛を乗っけてホイル焼きにする。イカの塩辛を熱すると、おやおや、例のドロドロの塩辛が、元のイカの形に戻るのである。これは予想外の美味。こりゃいいじゃないか、波止場焼き、旨いじゃないか。そう言って歓声をあげるうちに、函館の夜はどんどん容赦なく更けていった。

 

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