Tue 220322 公開授業「E」が絶好調/共通テスト教材だと生徒がゲンナリする件 4177回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 220322 公開授業「E」が絶好調/共通テスト教材だと生徒がゲンナリする件 4177回

 さすがワタクシぐらいの超ベテランになれば、授業で失敗するということは滅多にない♡  何しろ1990年代から延々30年、大学入試の長文問題を解説してきたのだ。「うまくいって当たり前♡」なのは、それこそ当たり前だ。

 

 振り返ってみれば90年代後半、駿台予備学校で週6日合計40コマ近くをこなしていた頃は、マコトに呑気な日々だった。当時の駿台は伊藤和夫師が始めた「構文主義」の全盛時代。ごくわずかな英文を材料に「構文をとって和訳する」、それだけで超人気講師の座を確保できた。

 

 しかし何しろ今井君は、むかしむかしのその昔からオッチョコチョイのチョイだから、「和訳してるだけじゃダメなんじゃないか」と発言しだした。「出題傾向を見ても、どうしても超長文のスピーディーな読解が必要」、そんなことを言って諸先輩に楯つき、50分で100行進む単科講座を開設した。

(2月6日、神戸120名の大盛況。もう50日も前、第6波の真っただ中だった 1)

 

 ついでだから古色蒼然とした訳読授業ばかりの駿台を飛び出して、当時はまだ何とか生徒の集まっていた代々木ゼミナールに移籍した。しかしそこでも授業の主流は「構文主義」。「正統派」と称するオジサマたちが、ひたすらノンベン&ダラリと和訳するだけの授業に終始していた。

 

 どうスピーディーに読んで理解し、マクロの視点から設問をスピーディーに解くか。今井君はまたまた若気の至りでパラグラフリーディングを流行させ、正統派だの正道派だのの先生方から総スカンを食った。

 

 そもそも「テキストを必ず最後までやりきる」というセンセが、今井君ぐらいしかいなかった時代だ。2000年代前半、「量より質だ」「テキストは半分か2/3程度終わればいい」「あんまり速く進むと消化不良をおこすぞ」みたいな発言に惹きつけられる受験生が多かった。

 

 しかし諸君、思えば今のワタクシは、そういう修羅場を全て見事に乗り越え、30年近くトップ集団を率いてきた猛者である。2022年の公開授業ラッシュもまた、まもなく無事に乗り切ることになる。最終回は3月26日の東京・三鷹。あとひと頑張りだ。

(2月6日、神戸120名の大盛況。もう50日も前、第6波の真っただ中だった 2)

 

 今年の早春シリーズでも、どこの公開授業も大成功に次ぐ大成功、9種類ある自作テキストのうち、特に旧7帝大レベルの「Eテキスト」が大評判だ。

 

 昨日21日は、千葉県の海浜幕張で新高1と保護者を対象とした公開授業。それでも「Eテキスト」を使用して旧7帝大のうちの1つで出題された長文問題を解説。驚くなかれ、それでもやっぱり大評判をとった。

 

「好評」などという中途半端なものではなくて、間違いなく「大評判」。保護者の口コミ、生徒の口コミ、ともに間違いなくボヨヨーンと首都圏全域に拡大して、「こりゃやっぱり、超ベテランは全く違いますね♡」ということになりそうだ。

 

 実際その翌日の今日、千葉駅前での公開授業は、出席予定115名に対し、150名が参加。予定を35名も上回った。もちろん感染対策をビシッととって実施。最後には極めて熱い大喝采になった。

(2月6日、神戸120名の大盛況。もう50日も前、第6波の真っただ中だった 3)

 

 実はこの「Eテキスト」、昨年は3回しか使用実績がなかった。しかも3回とも、何となく消化不良に終わっていた。

 

 どこの校舎担当者もマコトに控え目で、ワタクシが「Eテキスト」の使用をオススメしても、「いえいえ、ウチの生徒たちはまだ基礎力がなくて、そのレベルには達していませんから」とおっしゃり、ひたすらもっとカンタンなテキスト、もっと読みやすい長文テキストを選択されるのである。

 

 昨年中、「思い切って旧7帝大レベルのEテキストをお願いします」と申し出てくれたのは、奈良の某校舎、岡山の某校舎、高松の某校舎、その3校だけだった。

 

 すると超ベテランの今井としても、何となく及び腰になってしまう。「マクロの視点」とか、そんな小難しいハナシを持ち出すのに腰が引けて、結局はごく平凡に「和訳するだけ」という姿勢に戻ってしまう。90年代の駿台で頑張っていた頃の、平凡サトイモに回帰してしまっていた。

 

 そこでキリッと反省した超ベテランは、徹底した教材研究に励んだ。「緊張感を保つために予習しないで授業に向かいます」と豪語する講師も昔はたくさん存在したが、いやはや諸君、そんな気取ったことを言っていると、あっという間にこの世界から退場させられる。

(新神戸駅「自由亭」のオムカレー。おいしゅーございました)

 

 平凡サトイモに戻らないために、今井は意地になってたっぷり時間をかけて教材を研究、出席者が新高1や保護者たちであっても、旧帝大クラスの長文読解問題を、その場でスカッと理解できるような、超一流の授業に仕上げなければ気が済まない。

 

 ワタクシにはそういう意地とキョージがしっかり残っている。いやはや、今年の早春シリーズでは、ワタクシの方から校舎長に積極的に電話して「Eテキスト」を推薦。西宮・那覇・岡山・船橋・奈良、そして昨日の海浜幕張、今日の千葉駅前、どこでもみんな受講生諸君から歓声が上がるほどの大評判を取り続けた。

(新大阪駅、おなじみ「だるま」の串カツセット。おいしゅーございました)

 

 ただし、それほど絶好調な早春シリーズだったが、約30回のうち2回だけ「ちょっと消化不良だったな」とションボリせざるを得なかった回がある。主催者サイドの要望を受けて「共通テスト」の問題を使用したシリーズ序盤の2回である。

 

 諸君、共通テストの問題を教材に使用すると、受講生の表情がゲンナリするのである。ゲンナリしていなければションボリ、ションボリしていなければウンザリ、つまらなそうでなければトゲトゲ、トゲトゲしくなければイライラ、要するに、ちっとも楽しそうじゃなくなってしまう。

 

 その理由はカンタンだ。共通テストの文章が甚だしく退屈、甚だしくツマラナイのだ。授業の教材として読んでいる文章が極端にツマラナイのに、受講生の表情が明るく輝くはずはない。

 

 だってそうじゃないか。共通テストの英文は、どう見ても17歳や18歳の知的な青年が読まされる文章ではない。「キリンさんに赤ちゃんが生まれたので名前をつけましょう」「たこ焼きと焼き鳥と抹茶アイスを食べました」「登山でスマホを落として迷惑をかけました」。こりゃせいぜいで中3の教材だ。

 

 いくらか手応えのある文章だって、「ジャガイモ畑を眺めていてテレビを思いつきました」「朝型の人はヒバリです。夜型はフクロウです」「電化製品を買うんですけど、どの店がお得でしょう」。読んで人間として成長できるような文章は1つも見当たらない。

(京都「八起庵」を再び訪問、「鴨すきすき」を貪る。おいしゅーございました)

 

 この共通テスト英語なるもの、早急に考え直した方がいいんじゃないか。高校生をゲンナリ・ションボリ・グッタリ・トゲトゲ・イライラさせるような劣悪な文章ばかりズラリと並べることに、ワタクシはちっとも価値を感じない。

 

 大学入試では、1ページ読んだら1ページ分、2ページ読んだら2ページ分、何らかの意味で人間として成長するような文章を出題しなきゃいけないんじゃないか。

 

 共通テストで出題された英文を題材に、50万も60万もの有望な若者たちが、1年も2年もかけて懸命に学習を重ねるのだ。2読3読に足りる深みのある文章、じっくり味読&精読したくなる文章。音読を何回繰り返しても飽きのこない文章、そういう素材を精選するべきなんじゃないか。

 

 キリンさんの名前だの、たこ焼きだのソーメン流しだの、10%割引があるからこっちの店がお得だの、そんな中身の薄っぺらな文章ばかり読まされたら、ゲンナリ&ションボリは当たり前、グッタリ・トゲトゲ・イライラも当然。「英語をいくら勉強しても、ちっとも成長できないぞ」と、賢い受験生諸君はすぐに気づくのだ。

 

 だからワタクシは今、共通テストの問題を素材として授業を行うのは気が進まない。北大・東北大・名大・阪大・九大、筑波大・神戸大・広島大・岡山大、早慶でも関関同立でも、もちろん京大でも東大でも、読めば確実に成長できるような文章を精選して読解問題を作成している。これを利用しない手はないのである。

(沖縄那覇空港のロイヤルホストで、250グラムのハンバーグをいただく。もちろん目玉焼き付き。おいしゅーございました)

 

 そこで諸君、早春シリーズ序盤の公開授業で共通テストの6問を全問解説し、その90分で欲求不満に陥った今井君は、勇をふるって「関西食いだおれツアー」を敢行。イノシシ・カモ・クマ・シャモなど、ワイルドなお肉をワシワシやって、ズンズン元気を回復させた。

 

 もちろん、そんな高級食材ばかりを選んでいるのではない。今日の写真に示した通り、新神戸駅では大好きな「自由亭」のオムカレー、新大阪駅では「だるま」の串カツ、京都の四条大橋ではアツアツの鍋焼きうどん、そういうものをモリモリ食べて欲求不満と消化不良を解消するのである。

 

 実は諸君、下のアツアツ鍋焼きうどんには、瀕死の危険が伴った。輪切りの小型♨︎青ネギどんが、喉の奥の奥の粘膜に貼りついて意地でも剥がれず、ワタクシはこのコロナの世界で激しく咳き込んで、その咳が止まらない。しまいにはトイレに駆け込み、ゲロの小規模噴火とともに、ようやく青ネギ君を排出したのである。

(京都「松葉南店」の鍋焼きうどん。おいしゅーございました)

 

 そういうわけで、最後に極めて分かりやすく締めくくりをしたい。受験生たちの頭脳は、知的な英文に飢えている状態。ハンバーグやカレーや串カツやうどんで、バリバリ元気に知的満腹を経験したいとウズウズしている。だから旧帝大の難問でもしっかり食いついて、今井の絶好調♡解説に大満足で聴き入ってくれる。

 

 それに対して共通テストの英文は、ペコペコにお腹を減らした頭脳に与えられるチューインガムみたいな素材なのだ。ニチャニチャいくら噛みしめても、ちっとも知性はお腹いっぱいにならない。栄養もとれないし、成長も見込めない。

 

 噛んでも噛んでも成長できないイライラにグッタリ。そりゃ当たり前だ。知的欲求にウズウズしている青年たちに、成長の糧にならない貧弱な食材しか与えなかったら、あのトゲトゲ&イライラを避ける手立てはないじゃないか。

 

 この世界の超ベテランとして今井は、英語テスト問題の早急で根本的な改善を、要求ないし提案したい。若者の成長には、チューインガムより大っきなオムスビが、つまらんサプリより大盛りカレーが、小さなキャンディより山盛りナポリタンとハンバーグがいいに決まっている。

 

1E(Cd) Haydon Trio EisenstadtJOSEPH HAYDNSCOTTISH SONGS 5/18

2E(Cd) Haydon Trio EisenstadtJOSEPH HAYDNSCOTTISH SONGS 6/18

3E(Cd) Haydon Trio EisenstadtJOSEPH HAYDNSCOTTISH SONGS 7/18

4E(Cd) Haydon Trio EisenstadtJOSEPH HAYDNSCOTTISH SONGS 8/18

7D(DMv) ANNA

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