Wed 220119 豪華カニづくしコースの思ひ出/共通テスト英語を思う/外は氷雨 4159回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 220119 豪華カニづくしコースの思ひ出/共通テスト英語を思う/外は氷雨 4159回

 断っておくが、ワタクシは別にカニが大好物であるわけではない。どちらかといえば、カニ一辺倒のお食事は避けて通りたい。もしも「どうしても一辺倒で食べてください」と要求されるなら、生ガキ一辺倒、ステーキ一辺倒、活イカ一辺倒のほうがいい。

 

 何しろワタクシは「健啖家」の代表格であるから、生ガキなら広島でもマルセイユでも1回で40個、ステーキならブエノスアイレスでも唐津でも700グラム、博多で活イカを3ハイ、そういうことはナンボでもやってきた。

(豪華カニづくしコース、1皿目の香箱蟹。おいしゅーございました)

 

 さすがにこのごろは少し自重して、生ガキは1回30個までに減らしているし、活イカはアニサキスが怖くてここ3年ほど敬して遠ざけている。ステーキも、日本のステーキはアブラが多すぎてキライ。早く海外を右往左往できる環境が整わないと、ステーキを注文することも多くなさそうだ。

 

 まあそういうわけで、ふと「カニでも食おうカニ?」と、海底をうごめく大っきな甲殻類のほうに今井の触手が向いた。「食おうカニ?」ぐらいのオフザケは許してくれたまえ。それを冷たく失笑されたんじゃ、中年男の立つ瀬がどこにもないじゃないか。

 

「カニを食いにいこうカニ?」「高いだろうカニ?」「旨いだろうカニ?」「絶品だろうカニ?」であるが、この種の語尾にこだわり始めると、もう中年オヤジはどこまでも調子に乗って止まるところを知らない。

 

 JALのヒコーキなんかに乗ってしまうと、もう誰にも止められない。「JALを選んだんでごジャル」「JALはあんまり好きじゃないでごジャル」「やっぱりANAがいいでごジャル」に始まって、「クラスJの座席は中途半端でごジャル」まで、もう誰が何と言ってもジャルジャルが止まらない。

(2階の個室から店のお庭を眺める。これだけでも一生の思ひ出になる)

 

 そこで「カニはどこで食べるんでごジャルカニ?」と話は進み、11月中旬には危うく鳥取の高級&有名店に入りそうになったんでごジャル。しかし諸君、「高級店のカニはどのぐらい高いか」、提示された1人分の金額を聞いて、気の弱い今井君はその場で卒倒しそうになった。

 

 いくらなんだって「豪華カニづくしのコース、1人前8万円」、そりゃいくら何でも高すぎないカニ? あの日ワタクシは、鳥取♡高級店のHPを直ちに閉じ、鳥取砂丘の海岸線に面したマコトに庶民的なカニで済ませたのでごジャル。

 

 しかし2022年に入ってすぐ、「まもなくオミクロン軍団の困った大行進が始まりそうです」という予測が流れ始めた。「20日ごろには大流行の兆し」と新聞雑誌でもネットでも喧伝されるに至り、「そうなる前にせめて一度だけ、何かご馳走を楽しんでおきたい」と熱望した。

(香箱蟹は、松葉の絨毯に乗ってやってきた。この甲羅で温かい日本酒を満喫する)

 

 111日、ワタクシは「一生に一度ぐらい、高級カニを貪りにいこう」と決意。ただしオミクロン感染の恐れがあるから、人の少ない高級店の完全個室に限定し、決して大人数にならないように、しかも決して大声で喋ったり爆笑したりしないようにしなきゃならない。細心の注意を払って店を選んだ。

 

 某グルメサイトを矯めつ眇めつして、ついに決まったのが今回と次回の記事で紹介する「豪華カニづくしコース」。お値段は、11月に断念した鳥取♡高級店には遥かに及ばないが、某高級料亭の2階、本来なら6人でも8人でも詰め込める広大な個室を独占して、一生に一度の豪華なカニを貪ることになった。

(さすが高級店、日本酒の徳利も思ひ出に残りそうな高級品だ)

 

 あんまり褒めたたえることにはなりそうにないので、店の名前は明記しないことにする。東京でも大阪でもない静かな町の、旅館を兼ねた料亭である。外は、冷たい雨。かなり激しい吹き降りで、氷雨は今にも雪に変わりそうだった。

 

 ひとしな&ひとしな、仲居さんが控えめな微笑ととともに、さまざまなカニ料理を運んでいらっしゃる。ベテラン予備校講師イマイは、豪華カニづくしコースをいただきながら、どういうわけか「共通テスト英語のリーディング問題」を思い浮かべる羽目になったのであるが、そのわけはまた次回の記事で説明することにしたい。

(豪華カニづくしコース、大きな焼きガニの横に、甲羅にたっぷりの蟹味噌が添えられる)

 

 まず運ばれてきたのが、今日の写真1枚目の「香箱蟹」。控えめな大きさの甲羅の中にギュッと詰めこまれた香箱蟹はマコトに淡白な美味であって、「うーん、この甲羅で日本酒の熱燗を飲んだら、さぞかし絶品に違いない」と唸るほどに旨い。

 

 そして実際ここで日本酒を2合、仲居さんにお願いした。何しろ外は吹き降りの氷雨だ。お燗した日本酒が旨くないわけがない。「熱燗でもなく、ぬる燗でもなく、48℃ぐらいのちょうどいいお燗で」という今井の要求にも、お店はマコトに見事に応えてくれた。

(椀物は、かぶら蒸し。濃厚な蟹の身に、柚子のカホリがきいている)

 

 2品目は、カニの身のたっぷり詰まった「かぶら蒸し」。これまたやっぱり「何しろ外は氷雨」という状況にピッタリ,

熱い出汁が美味すぎる。濃厚なカニの味に、柚子の風味が爽やかに効いている。

 

 3品目の「お造り」が少し多すぎる感じだったとはいえ、その後は「揚げ物」「焼きガニ」ともに絶品。いいじゃないか、いいじゃないか。日本酒をさらに2合追加して、お腹はポッカポカ、心ももちろんポッカポカ、「もう外の氷雨の吹き降りもすっかり忘れたカニ?」という幸せ極まりない有様になった。

(豪華カニづくしコース、蟹の爪の揚げ物。春巻の中身ももちろん蟹の身だ)

 

 ま、この辺で終わりになった方がよかったのである。しかし何しろ「豪華」「カニづくし」のコースだ。先付け・お造り・椀物・油物・焼き物と進んで、「この辺で終わりにしましょう」と箸を置くわけにはいかない。次から次へと珍味が運ばれ、「ポンポンがパンパンだからここでオシマイ」なんてのは決して許されない。

 

 こうして諸君、夢見るような天国の幸福は、じわじわ苦難の色彩を帯びてくる。ハンバーグ700グラムの記録ももち、今でも自重さえしなければ生ガキ50個をドリンクみたいに飲み込む自信たっぷりの健啖家イマイも、この先のカニカニ&意地でもカニ責めを持ちこたえることが困難になってきた。

(豪華なお造り。この辺からそろそろ、ポンポンの許容限度が近づいてきた)

 

 ついこの間、Uberで「夜マック・肉ダブル♡ビッグマック」2個を注文、15分で一気に貪った今井である。バーグ8枚を一気に貪ったことになる。食べ物や酒を前にして「降参」「参った」「許してもらえませんカニ?」「飲めません」「食べられません」とは絶対に言わないつもりだった。

 

 しかし諸君、その次に姿を現した「酔っ払いガニ」と「カニ雑炊」の姿を目にして、難攻不落を誇った天下の名城♡今井城も、ついに落城の危機を迎える。その危機の詳細は、次回の記事を待ってくれたまえ。

 

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2E(Rc) Elly Ameling & Collegium AureumBACHHOCHZEITS KANTATE & KAFFEE KANTATE

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