Tue 211207 札幌大盛況、まず午前の部/自由自在と応用自在/かなやのかにめし 4138回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 211207 札幌大盛況、まず午前の部/自由自在と応用自在/かなやのかにめし 4138回

 こうして1123日、札幌での「1000人超♡大公開授業」の朝になった。さすがの今井も「1000人超」という晴れ舞台は約10年ぶり。10年前の初秋、9月の金沢「金沢歌劇場」で、同じ舞台で前日には総勢48人の大アイドルグループが踊りまくり&歌いまくり、その翌日が今井講演だった。

 

 あれからすでに10年が経過、今や48より46の全盛期か。ワタクシもすっかりジュクジュク熟成した。熟成とはすなわち老いると言ふことであって、老いて富有柿よろしく熟成すれば、「48何するものぞ」「46何するものぞ」という意気軒昂は一切ナシ。目の前に広がる講演会場の広大さに、ただ圧倒されるばかりである。

 

 コロナのトンネルは意外なほど近くに出口の光が差していたが、それでもやっぱり「キャパ1/2ルール」は厳格であって、1000人の会場に1000人を詰め込むのは絶対に許されない。

 

 だから今年も、例年通りダブルヘッダー。午前の部に550人、午後の部に500人。会場のキャパは1500近いから、これで十分にルールは厳守している。この10年、札幌講演の対象は中3生とその保護者。札幌市内を代表する名門高校を目指す諸君がほとんどだ。

(札幌・午前の部、550名の大盛況。巨大スクリーンも登場 1)

 

 午前9時、宿泊先の「ANAクラウンプラザホテル」でスタッフと待ち合わせ。昨年の同時期にはこのホテル、「半年ほど休業いたします」と宣言して大胆な長期休業に入っていた。さすがにトンネルの先に明るい光がピッカリコ、いよいよ札幌も日本全体も、少年マンガよろしく「ゴゴゴゴ!!」の大音響とともに目覚めつつあるのだ。

 

 今井の登場は1040分だから、豪華控え室にじっと身をかがめて、中学部の先生方の講演に耳を傾けた。今井登壇の前に30分、中学部のスター講師が高校入試に向けての檄をとばし、中3生とその保護者の皆様がグイッと前のめりになったところに、今井が登場するという手はずなのである。

 

 今井の控え室でも、中学部スター講師の話をスピーカーで聴くことができる。普通なら、登壇前の講師はスピーカーのスイッチを切って、静寂の中で自らの講演準備に集中するところであるが、さすが超ベテラン今井君は、むしろスター講師の皆様の講演にギュッと耳を傾ける。

 

 どこかにツッコミどころはないか。自らの講演に利用できる部分はないか。鵜の目&鷹の目というか、鵜の耳&鷹の耳というか、利用できるものは残らず、一切の抜け目ナシに意地でも利用する。

 

 その辺のことは中学部スター講師もとっくにご存じ。何をどんなふうに利用されても、そんなに上手にツッコミを入れられても、気を悪くするようなことは全くない。その辺も、この10年の長い歴史の積み重ねがあってのことである。

(さすが「NHKのど自慢」会場。こんな巨大会場で講演できる幸福に酔う)

 

 こうして10時半、満を持したアツアツの楕円サトイモが舞台にゴロゴロ転がり出る。何しろ1時間以上も控え室で満を持していたわけだから、サトイモはもうアッツアツ、講演の冒頭から「もう誰にも止められない」「誰も止めたくならない」の勢いでいきなりギアはトップに入る。

 

 むかしむかし、中学受験の代表的な参考書に「自由自在」があり、その応用編として「応用自在」があった。いやはやマコトにクラシックな1000ページを超える参考書群であったが、国語・算数・理科・社会、4科目で「応用自在」をやりきれば、日本中どこの中学受験でも大成功に終わる。そういう懐かしい世界があった。

 

「自由自在」「応用自在」に対抗する存在だったのが、やっぱり4科目ビシッと揃った「力の5000題」。大学学部時代の今井が初めてアルバイト講師を務めたのが、埼玉県浦和市の老舗「あづま進学」であったが、その「あづま」の老塾長は、開成中を目指す諸君と一緒に「算数・力の5000題」を全問やりきるのをモットーになさっていた。

 

 いやはや、平成初期までの日本では、まだそういう市販の参考書&問題集の方が優勢。塾の授業に頼るのも悪くないが、「自分で分厚い参考書をボロボロになるまでやる」という地道な努力を理想的と讃える風潮が残っていた。懐かしくも美しい時代だった。

 

 同じように、高校受験でも大学受験でも、「参考書1冊をボロボロに」タイプの美しい風潮は、昭和末期から平成初期までは優勢だった。

 

 英語は「試験に出る英単語」「ターゲット英単語」から、やがて「速読英単語」と「Duo」に。数学は、我が友「解法のテクニック」と、もちろん「チャート式」。「塾に行く」という甘えた行動を厳しく批判するセンセたちが、進路指導室にグイッ仁王立ち。だらしない生徒たちをおっかない顔で睥睨していたものである。

(札幌・午前の部、550名の大盛況。巨大スクリーンも登場 2)

 

 そういうマコトに古臭い風潮を、ことごとく攻撃し打ち倒してきたのがこの今井君だ。単語集やチャート式をボロボロにする受験勉強の苦闘も決して悪くないが、今井の授業で爆笑しながら学力をつけるほうが、圧倒的に効率がいい。

 

 ワタクシ、「自由自在」「応用自在」を毎日4ページずつ300日かけて読み切るタイプの勉強も、決して悪くはないと思っている。しかし300日後の読破を期してコツコツ参考書をこなしていく勉強は、あまりにもツライじゃないか。12月に読み始めて、終わるのは翌年の10月。それも「1日も怠けなかったとして」という恐るべき前提条件がついている。

 

「まるまる1年継続する」「しかも絶対怠けない」というその決意、今井君は「コドモにとっては厳しすぎる」「実現不可能」むしろ「それを実現しなさいというオトナのほうが非常識」と信じるのだ。我々の授業なら、その1年分を2ヶ月か3ヶ月で完了できる。そこが圧倒的な強みなのだ。

(長万部駅名物の「かにめし」と、銘酒「上川大雪」をいただく)

 

 さて1123日の今井は、1210分、予定通りの90分に1分の狂いもなく午前の部を終了して、550名の大喝采を浴びた。今井自身すでに「自由自在」というか、「応用自在」というか、そういう何でもかんでも自在の域に達していて、「やむを得ず延長」とか「あまりウケませんでした」みたいな失策は絶対にしない。

 

 午後の部の開始まで2時間、「昼飯にどうぞ」ということで、札幌加盟校サンから「かなやの かにめし」をいただいた。長万部駅の駅弁として、長く北海道内で名を轟かせた有名な駅弁である。

 

 すでに駅での立ち売りはしていない。立ち売りどころか、駅売店での販売も終了してしまった。しかし札幌の老舗百貨店「丸井♡今井」のデパ地下でなら、今でも手に入るんだそうだ。こりゃありがたい。午後の部にもますます力が入りそうだ。

 

「かにめし」と一緒に、「今晩ホテルのお部屋でどうぞ」ということで、高級日本酒の4合瓶もいただいた。本社は三重県で銘酒「作」を造っている。「作」と書いて「ざく」、その超有名な造り酒屋が、北海道の真ん中で造っているのが「上川大雪」。嬉しいことに、「上川大雪」制作の盃までいただいた。

(かつては函館本線の名物だった長万部の駅弁「かなやの かにめし」。おいしゅーございました)

 

 これで今夜の酒の心配もナシ。もちろん今夜は祝勝会も懇親会も食事会も一切ナシだが、こんな旨い酒を4合ももらえれば、ニッコニコ♡元気な夜を過ごせることは間違いない。

 

 しかし同時に、やっぱり寂しいのである。まず午前の部550名は、自由自在&応用自在な大成功。このまま午後の部になだれ込めば、午後の部も自由自在&応用自在な大成功は間違いない。だかその後に続いたはずの懇親会は、2022年11月まで待たなければならない。

 

 おお、するとまだこれから12ヶ月の辛抱が待っている。過去を遡れば、北海道のジビエ、北海道の魚介の山、味噌ラーメンに海老ラーメンに塩生姜ラーメン、旨いもの目白押しに、今日を勝利を祝う爆笑の連続。今井の非常識なほどの若さを保ってくれていたのは、実は全国各地の楽しい祝勝会の連続だったのだ。

 

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