Sun 211031 京王線の事件/新幹線もコワい/久高島のこと(ウィーン滞在記34)4115回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 211031 京王線の事件/新幹線もコワい/久高島のこと(ウィーン滞在記34)4115回

 20時、衆院選の投票が締め切られ、「いやはや、10月後半のワタクシはずいぶん頑張ったな」と溜め息をつき、安堵の胸を撫でおろして、「今日は沖縄・久高島の思い出でも書こうかな」と我が友Mac君を立ち上げた直後、マコトに恐ろしいニュースが入ってきた。

 

「京王線の車内で男が刃物を振り回し、液体をまいて火をつけた」というのである。爆発的な引火の動画を見るに、これはもう十分に「テロ」と呼んでいいカテゴリーであって、ワタクシはもう選挙戦の結果なんかノンビリ眺めている気がなくなった。

 

 事件の電車は、特急だか準特急だかの新宿行き。事件が発生した国領駅は、電車が調布を出てすぐお隣の通過駅だから、特急や準特急ならもう当分のあいだ停車しない。その辺をしっかり頭に入れて、被害者の数が多くなるように計算した上での犯行ということになる。

(手術から5日が経過。充血もほとんどとれた。ただし「ゴミ不法投棄禁止」「チカンは犯罪です」のポスターによくある「見てるぞ!!」の厳しいお目目みたいになってきた)

 

 つい数ヶ月前、京王と並走する小田急でも酷似の事件があった。あの時の登戸駅も、今回の国領駅も、「ここからはしばらく停車しない」というタイミング。前回はサラダ油だから何とかなったが、今回はいったい何をまいたんだ?

 

「ガソリン臭かった」「いや、どうやら塩酸だ」と未確認情報が乱れとび、塩酸だとすれば、「そういえばこれもつい数週間前、地下鉄駅で人に硫酸をかけた男がいたな」と思い当たって、暗澹たる気分はますます暗澹としていく。

 

 前回の事件の小田急は、ワタクシが日常的に使う路線。今度の手術で眼科医のもとに通うにも、新宿経由でどこかに出かけるにも、公開授業で成城学園前・登戸・町田・相模大野・新百合ヶ丘・厚木などに向かう下り電車も、みんなみんな小田急線だ。

 

 今夜の事件の京王線は、吉祥寺のスタジオに出かける場合、10年前ぐらいまでは行きも帰りも必ず利用していた。最近はコロナ対策を含め、安全も考えてタクシーを利用する方が多いが、とにかく今も頻繁に使う路線だ。

(こう危険な犯行が多くては、「見てるぞ!!」のポスターをもっと増やさなきゃいけないかもしれない)

 

 いやはや刃物プラス可燃物という犯行の頻度がこれ以上高くなってきちゃったら、もう安心して電車も利用できない。実際いまのワタクシは、新幹線に乗るのがコワい。東海道なら、新横浜を出れば名古屋まで80分停車しない。「停車しない列車を狙う」タイプの犯行には極めて脆弱だ。

 

 こりゃもう、乗車前の手荷物検査しかなくなっちゃいそうだ。東北方面の「はやぶさ」だって、埼玉の大宮を出れば仙台まで60分停車ナシだ。刃物もコワいが、可燃物に火をつけるタイプは防ぎようがない。犯人が複数人で、1つの車両の両側からそんなことをされたら、ハサミ撃ちだ。もうどうすることもできない。

 

 臆病なワタクシは、だから富山や金沢や大阪や岡山など、「新幹線の方が便利ですよ」と誰もがニコニコ新幹線を利用するような場合でも、頑張って羽田に駆けつけてヒコーキに乗る。とにかく手荷物検査場でみんな厳しい検査を受けた後だ。液体物はみんな精密機械がギュッと厳しい目を通している。

 

 しかし諸君、話が仙台とか山形とかだと、近すぎてヒコーキはほぼナシ。もちろん仙台に行くのにいったん大阪伊丹まで飛んで、それから伊丹仙台便を利用する手はある。しかしそれじゃ完全に表六玉。何だか怪しい意図でもあるように勘ぐられかねない。

(2019年12月、ウィーン最終日は「Zwölf Apostelkeller」でディナーを満喫 1)

 

 あとは、鉄道サイドと乗客サイド、どちらもある程度の日々の訓練が欠かせないだろう。事件直後の動画を見るに、せっかく駅に到着しているのに、駅のホームドアが全て閉められたままだ。

 

 ホームドアが開かないし、車両のドアも開かないから、乗客は窓を開けて窓から身を乗り出し、さらにホームドアを懸命に乗り越えて逃げている。なぜドアが開かないか、なぜホームドアが開かないか、これは明らかに鉄道会社側の訓練不足だ。

(2019年12月、ウィーン最終日は、名店「Zwölf Apostelkeller」でディナーを満喫 2)

 

 乗客サイドとして、ワタクシは車両備え付けの消火器の使い方について、定期的に訓練を積んでおきたいのである。というか、電車を利用するときは常に消火器の近くに席を占め、いざという時は率先して身を挺する覚悟でいる。しかしいかんせん、訓練が受けられない。

 

 そういう訓練をしっかり受けていれば、たとえ不器用で鈍重なワタクシでも、少しは消火に貢献できると思うのだ。というか、年齢的にも体力的にも心の準備の面でも、今井君の世代こそ、危機一髪の場合の役に立てなきゃいかんと思うのだ。

 

 それは海外の旅でも同じこと。ヨーロッパの電車には「いざという時には、コイツで窓をカチ割ってください」の掲示とともに、たいへんゴツいハンマーが付いている。しかしその使い方の訓練に遭遇した経験はない。

(ただし、ディナーと言っても、要するにハム&ソーセージの山盛りだ)

 

 さて「久高島の思い出」であるが、自然とはマコトに偉大なもので、電車の刃物犯や放火犯には何とか対抗する訓練が可能でも、はるかかなたの海底火山が噴火して、海岸に大量の軽石が押し寄せたというレベルになると、こりゃもうどうすることもできない。

 

 久高島はワタクシの大好きな島で、沖縄の仕事に時間的な余裕がある時には、訪ねる島の定番になっている。2013年の夏には、まるまる1日の余裕があったので、沖縄本島・安座真の港から船に乗り、猛暑の久高島にわたった。

 

 高速船なら15分、普通のフェリーなら25分。船着場のすぐ上に「イラブー汁」で有名な食堂があり、不気味だがマコトに旨いウミヘビの汁物で元気をつけて、貸自転車を借り、島を一周してきたりする。詳しくは以下の2本を参照。

 

Sat 130713 霊場・久高島を訪ねる ウルグアイの雰囲気 スイカのジーサマと巨大グモ

 

Sun 130714 続・久高島探訪記 ウミヘビを食し、泡盛を満喫する 天国ではなかったか

 

(ウィーンの電車乗り放題1週間チケット。2019年12月29日を最後に、外国への旅は完全にストップしている)

 

 島はそれほど広くないから、2時間か3時間あれば自転車でも余裕で1周してこられる。美しい海岸線を眺めて感激した直後、頭上にかかったクモの巣の真ん中に、上海ガニほどの巨大なクモが逆さにぶら下がっているのを発見したりする。

 

 クモの巣自体、見たところ巨大で頑丈、石川五右衛門どんでも捕獲されてしまいそうな巣の真ん中で、クモ君もやっぱり「人間の1人や2人」と、不気味な自信を漲らせてこちらを睥睨しているのである。

 

 あの久高島が、軽石のせいで孤立したという。衆議院議員選挙の投票箱を船で運搬することが難しくなった。一時は「ヘリで運搬」という話も出たが、「住民が軽石を除去したおかげで」船の運航が可能になり、投票箱を積んだお船も元気に快速をとばして本島に向かった。今回の選挙で一番明るく嬉しいニュースは、この話じゃなかっただろうか。

 

1E(Cd) Sonny ClarkCOOL STRUTTIN’

2E(Cd) COMPLETE MOZARTTHEATRE & BALLET MUSIC 5/5

3E(Cd) COMPLETE MOZARTDIVERTIMENTISERENADES 2/11

4E(Cd) COMPLETE MOZARTDIVERTIMENTISERENADES 3/11

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