Tue 210511 胸やけ/正月スポーツ/強烈ベリーソース (ウィーン滞在記15)4050回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 210511 胸やけ/正月スポーツ/強烈ベリーソース (ウィーン滞在記15)4050回

 ワタクシの胃腸はたいへん丈夫に出来ているので、暴飲暴食はまさに「お手のもの」。最近はさすがに変異コロナ軍が恐ろしくてオウチに籠城しているが、普段のワタクシの暴飲暴食ぶりには、同席しているほとんどの人間が唖然&呆然として「あいた口がふさがらない」という状況になる。

 

 あいた口がふさがらなければ、その人の口にも自然に同じ食べ物がどんどん侵入していくから、結果として翌日には同席者の体重もガバッと増加している。今井君と付き合いのある人は、ぜひその「あいた口」をふさぐ努力をすることをオススメする。

 

 ついでに「あいた口」には、お酒も流し込むことになる。ワタクシの勢いに吊り込まれて、気がつくとニッチもサッチも行かないほどお酒に酔っ払い、2日も3日も二日酔い症状を呈し、「気持ちわりー」「気持ちわりー」と唸り続ける惨状になりかねない。

 

 だから諸君、万が一この今井君と同席して「飯を食べる」「お酒を飲む」などというシチュエーションになったら、たとえコロナ終息後であっても、マスクの着用やマスク会食を励行すること。今井由来の食べ過ぎ&飲み過ぎに注意。激太りやら長期の二日酔いを防止するにも、マスクの着用が効果的だ。

(ブラチスラバでシカのステーキを注文。ベリーを大量につかった濃厚ソースが、強烈な胸やけを引き起こした)

 

 しかし、それほどまでに胃腸の強いワタクシも、ごく稀にキツい胸やけに苦しむことがある。原因は、① 大量のハンバーグ  大量の生牡蠣の2つであって、何しろ気に入ってしまったが最後、200グラムのハンバーグを3皿とか、レモンたっぷりの生牡蠣を40個とか、そのレベルなのだがら胸やけも当然だ。

 

 緊急事態宣言下でデリバリーに頼らざるを得なくなってからは、それこそ「サムライマック炙り醤油ソース 厚切りビーフ3倍」などというシロモノがUberでオウチに届く。深夜の空腹が心配だから、「それを2つ」などという暴挙に出る。

 

 当然ノドが渇くから、そこに缶ビール4本とか5本とか、食道も胃袋も十二指腸も大量のアブクがシュワシュワ、ひき肉と玉ねぎとシュワシュワが混ざり合って、可哀そうな我がいとしのぽんぽんは悲鳴をあげ、胸やけを和らげるオクスリを夢中で要求する。

 

 佐賀県唐津のステーキ屋さんで、400グラムのステーキを貪った直後、勧められるままに「じゃあ、そのご自慢のハンバーグを300グラム!!」と注文してしまったときも事態は同じだった。同じ唐津で「唐津くんち」の山車の後ろについて一晩中走り回った時も、胃袋に詰め込んだ何らかの食品が原因で胸やけに苦しんだ。

(2019年12月25日、ブラチスラバで、こんなレストランを選択した)

 

 もちろん諸君、そんなに頻繁に胸やけに苦しんでいるわけではないから、心配しないでくれたまえ。原因もその都度ハッキリ分かっている。

 

 生牡蠣の場合は、レモン。「生牡蠣1コにレモンを1/4コ使って、しかも生牡蠣を40コ食べました。レモンを何コ貪ったことになるでしょう」。おお、ドラゴン桜の数学の難問みたいだ。

 

 あともう1つ、毎年のように胸やけの原因になるのが、正月のスポーツ中継だ。高校サッカーと、大学駅伝。どちらも日本テレビ系列であるが、いやはやスポーツそのものより、興奮したリポーターによる出場選手の美談の紹介が、絶叫調で延々と続く。

 

 断っておくが、今井君は高校サッカーも大学駅伝もどちらも大ファンであって、そのファン歴は他の誰にも負けない自信がある。小学3年のころから、どちらも欠かさず観戦し続けているので、例えば高校サッカーなら「韮崎高校の羽中田(はちゅうだ)選手」だって、その活躍は今もこの目に焼きついている。

 

 羽中田を知らないサッカーファンは、直ちに「羽中田」でググってくれたまえ。高校サッカー界で知らぬ者のいないほどの大エースだったが、腎臓を病んで、試合の終盤15分ぐらいしかプレーできなくなった。そしてその15分で、奇跡のようなスーパープレーを連発したのである。

(可愛いクマ君も、大量のはちみつで胸やけを起こしそうだ)

 

 しかしこの十数年、高校サッカーも大学駅伝も、放送中延々と途切れることを知らない美談の紹介にうんざりするようになった。

 

 毎日お弁当を作ってくれたママへの感謝。笑顔で送りだしてくれた寮母さんへの感謝。苦学して苦難の浪人生活を乗り越え、ついに掴んだ憧れのユニフォーム。「いま最上級生として、笑顔でタスキを後輩に繋ぎます!!」。

 

 その類いの美談が2時間も3時間も絶叫調で続き、興奮したリポーターの声が次々と実況中継に割り込んでくれば、「やっぱり冷静なNHKがいいな」という結論は当たり前だ。民放の皆さま、ちょっと落ち着いたほうがいい。

 

 お正月2日なり3日なり、すっかり飽きのきたおせち料理がゲップの大波となって食道を駆け上がり、そのゲップが胸やけの原因となって、もうお酒も飲みたくなくなる。万万万万が一、関係者の方が読んでくれていたら、興奮したリポーターの美談紹介、今の1/4から1/5ぐらいに削減してほしいのである。

(ブラチスラバのレストランで。最初のスープは胸やけとはパーフェクトに無関だった)

 

 さて、何で胸やけの話が「ウィーン滞在記」15回目のほとんどを占めたのかというに、諸君、今日の写真の1枚目に注目していただきたい。

 

 スロバキアの首都ブラチスラバに小旅行を試みたワタクシを驚かせたのが、シカのステーキにたっぷり添えられた「ベリー系のソース」の甘酸っぱさであった。

 

 ブラックベリー・ラズベリー・ブルーベリー、ウェイターが自慢げに運んできたメインのステーキは、いかにも健康によさそうな濃厚ベリーソースのおかげで、シカの肉の味はもうほとんどなくなっていた。

 

 ジビエ料理の番組なんかで、これまた芸能人のレポーターが「やわらかーい」「とけちゃった」「あまーい」に加えて多用するのが「クセもありませんね!!」「クサミもありませんね!!」である。シカでもクマでもイノシシでも、とにかく口に入れた途端、みんなギョロメを剥いて「クサミも全くありません」と絶叫する。

 

 しかし諸君、この種のジビエは、むしろその「クセ」「クサミ」をも満喫するからジビエなので、クセやクサミがイヤなら、黙って大人しくウシやブタを咀嚼&嚥下していればいい。

 

 ヒツジでもウサギでもトドでも、いったんジビエ屋に入りこんだら、それなりの覚悟が必要だ。というより、その覚悟こそ楽しまなければいけない。

(もう1皿。もう何を食べているのかさえ分からない。しかもここにも赤いベリー系ソースが乗せられていた)

 

 ところが、20191225日、思えばコロナ軍の襲来する前に最後に満喫したシカ君たちは、ベリー系ソースの強烈な酸味に押されて、クセもクサミも全く消されてしまっていた。おお、いま思い出しても、あの甘さと濃厚な酸味が蘇ってくる。

 

 飲み込むと、嚥下した酸味が食道から胃袋に降りていくルートも、ハッキリ感じられる。食道と胃袋の形状を3Dプリンターで再現したかのように、我が頭脳に明瞭に刻み込まれる。その分、シカの味も匂いも感じない。

 

 その後を赤ワインが追いかけるが、赤ワインの味もやっぱり消えてしまう。というか、赤ワインもまた酸味の強いヤツを選択してしまったせいで、酸味がさらに際立つことになった。

 

 まもなく、ベリー系ソースと赤ワインがタッグを組んで「強酸ゲップ」を誘発。強酸ゲップは直ちに胸やけに変貌し、その日の午後のブラチスラバは、目の前が赤く染まるほど酸っぱい思い出に彩られることになってしまった。

 

1E(Cd) Haydon Trio EisenstadtJOSEPH HAYDNSCOTTISH SONGS 1/18

2E(Cd) Haydon Trio EisenstadtJOSEPH HAYDNSCOTTISH SONGS 2/18

3E(Cd) Haydon Trio EisenstadtJOSEPH HAYDNSCOTTISH SONGS 3/18

4E(Cd) Kazuhiko Komatsu & Saint Petersburg:貴志康一/SYMPHONY ”BUDDHA” 

5E(Cd) Akiko Suwanai, Dutoit & NHK響:武満徹 ”FAR CALLS” ”REQUIEM FOR STRINGS”etc

6E(Cd) George BensonLIVIN’ INSIDE YOUR LOVE

7E(Cd) Amalia RodriguesSUPERNOW

8E(Cd) George BensonLOVE REMEMBERS

9E(Cd) George BensonSTANDING TOGETHER

10E(Cd) ChicagoCHICAGO

total m80 y548  dd26388