Fri 210212 ミニ東奔西走/岸和田・姫路・岡山での大熱演/カウントダウン5/3995回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 210212 ミニ東奔西走/岸和田・姫路・岡山での大熱演/カウントダウン5/3995回

 いつまでもしょんぼりショゲてばかりもいられないから、1月下旬から2月中旬まで、ワタクシは思い切り東奔西走、東京と大阪と岡山と広島を駆け回って、来る日も来る日も激しい公開授業を繰り広げた。「しょんぼり」の原因だった共通テストのショックもほぼ消滅して、今や今井は元の元気なオジサマに復活を遂げた。

 

 ただし、「東奔西走ばかりで南船北馬がない」という不満は残る。1月&2月のスケジュールを眺めても、西と東を新幹線で横に移動するばかり。北は北海道の旭川が中止になってしまい、南は2月28日の沖縄まで予定がない。「旅するカバン君」もそろそろ新幹線に飽きてきた頃だ。

(2月4日、兵庫県姫路で熱演。密はキチンと避けているが、ちょっとギリギリになってきた)

 

 しかしこうやって頑張っていれば、次第に公開授業の参加者も戻ってくる。2019年、コロナ蔓延の前には、どこに行っても200名は当たり前、パンパンパンの超満員が続いていたが、この2月初旬から中旬にかけて、その「200」という数字が復活し始め、「ちょっと密が心配」という状況になってきた。

 

 いや、もちろんユルんではいないのだ。キャパ1/2は常に厳密に厳守。窓を開け、ドアも開けて、寒さにちょい震えながら公開授業を開始する。声は外に筒抜けだから、下手なことは言えない。緊張感&緊迫感バリバリでスタートする。

 

 しかしわずか10分経過後には猛烈に汗が噴き出し、15分で汗まみれ。吹きっさらしの演壇にいることなんか忘れて、ダラダラ流れる汗をハンカチで拭きまくる。マスクをつけたまま豪快に喋り続けていると、まるで標高2000メートルの高地トレーニングを続けるアスリートみたいに、呼吸も激しく乱れだす。

(九州新幹線に乗る時は、この普通車指定席の方がいい。グリーン車両は狭すぎて、隣に人がきてしまう)

 

 そういう日々だ。熱い汗と呼吸の向こうに「しょんぼり」は跡形もなく消えていく。どんなに新・共通テストが情けない試験であったとしても、さすがに1ヶ月近く経過すれば、その情けなさも忘却の彼方である。

 

「テクニックの通じないテスト」「論理的思考力を要求する試験」と言っておきながら、少なくとも英語に関しては「受験テクニックまみれ」「テクニックてんこ盛り」になってしまいそうな共通テストであるが、まあ諸君、2次・本番に期待することにして、今はとにかくションボリから脱出したい。

(大阪ウェスティンホテルの中華料理「故宮」で、孤独な豪華ランチ。人気店で、ランチでもほぼ満席だ)

 

 というわけで、前回の記事に記録した以降のワタクシの東奔西走ぶりを、せめて備忘録ふうに書き残しておかなければならない。2月3日から5日は、大阪のインターコンチネンタルホテルに3連泊。大阪駅を起点のミニ東奔西走に励んだのである。

 

 2月3日、岸和田「浪切ホール」で公開授業。280名収容の小ホールに140名が集まった。おお、見事なキャパ1/2厳守ぶりである。使用したテキストは「F」タイプ。要するに新・共通テストの問題であるが、この頃になるとワタクシの鋭い頭脳は「あんなテクニックも使える」「こんなテクニックもOKだ」と、すばしこい解き方を次々に発見し始めた。

(ウェスティン大阪「故宮」、孤独なランチの豪華な前菜。おいしゅーございました)

 

 しかし諸君、テクニックの紹介はあくまでも最小限にとどめなければならない。そんな話に夢中になり始めると、せっかくの受験勉強の楽しさが削がれてしまう。40歳の不惑の大人になっても、50歳超の初老の中高年になっても、大学受験の猛勉強ほど楽しい思い出に残る経験は、それほど多くないはずだ。

 

 テクニック系の話の比率を高めれば高めるほど、楽しい思い出は傷つくばかりである。ワタクシは、そういうことはしたくない。基礎基本の学習を徹底して、楽しい授業をどんどん受けて、受講し終わったテキストは少なくとも30回は音読、30回音読したテキストを1年で5冊は積み重ねる。その辺を熱く語るのである。

 

 1冊100ページとして、5冊なら500ページ。その5冊を全て30回音読すれば、受験勉強の1年で音読した英文は、のべ15000ページである。いやはや、積み重ねと言ふものはマコトに恐ろしい。1日30分の音読を連続すれば、そのぐらいのことはいつの間にかやってのけられる。

(ウェスティン大阪「故宮」にて。孤独なランチにもデザートがつく。おいしゅーございました)

 

 その種の単純明快な足し算が、実は一番楽しいのだ。切羽詰まった受験生は、ついつい何か奇跡的な大逆転を夢見てしまい、積んでも&積んでも一向に高くならない積み重ねにイヤケがさして、「掛け算」「化学反応」「目からウロコ」みたいな逃げ口上を口にし始める。その時がまさに危機なのである。

 

 ま、要するにサッカーなのだ。どんなに頑張っても、1点ずつしか入らない。満塁ホームランで一気に4点とか、3連続トライにゴールも決まって21点とか、その類いのことは受験勉強ではまず起こらない。この場合、最も勇敢な決断とは「ならば積み重ねに徹しよう」以外にありえない。

(翌日はウェスティン大阪の和食「はなの」で豪華ランチ。他にはだーれもいない。孤独な上にも孤独だった)

 

 すっかりベテランになったおかげで、そういう話を思い切り真顔でできるようになった。むかしむかし、河合塾や駿台や代ゼミで超人気講師をやっていた頃は、恥ずかしくてなかなかここまで生真面目なことは言えなかった。大学受験レベルには必要のない読書術やらパラグラフリーディングやら、その類いを懸命に紹介してニコニコ笑っていた。

 

 思えば、ワタクシも年輪を重ねたのである。

「単語をしっかり覚えたまえ」

「文法で楽しみながら英語と友達になりたまえ」

「易しい問題や標準的な問題をどんどんやって、英語を好きになりたまえ」

「難問は、悪問がほとんど。難問なんかやったって、実力は全くつきませんぞ」

 

 こういうあまりにも当たり前のことを臆面もなく言えるのが、本物のベテランというものらしい。「ボク以外はみんな間違い」「自分しか知らない」と称する滑稽なトリビアを並べて悦に入るなんてのは、要するにただのシロートなのである。

(ウェウティン大阪「はなの」の孤独ランチ。まずはお造りから)

 

 2月4日、兵庫県姫路の公開授業は18時半から20時まで、会場は姫路駅南口の「じばさんビル」。「じばさん」とは、もちろん「じーさんばーさん」ではなくて「地場産ビル」である。2005年の東進移籍以来、姫路は最も多くの公開授業をこなしてきた街であり、様々な会場を使用してきたが、この「じばさんビル」が一番やりやすい。

 

 出席者、約125名。キャパが250名程度だから、ここもまた見事に「キャパ1/2ルール」を守ったのである。写真ではどうも「密なんじゃないか?」と思われるかもしれないが、ドアも窓もいろいろ工夫して開放し、換気にも十分に気を配った。というか、そうしないと会場側が許してくれないのだ。

(ウェスティン大阪「はなの」の孤独ランチ。お一人様用のフグ鍋が、なかなか煮えてくれない)

 

 20時終了、大阪まで帰る新幹線が2036分の「みずほ」だから、その30分で久しぶりに温かい夕食が食べたい。しかし諸君、目星をつけておいた姫路駅構内「吉野家」も、20時を過ぎるとテイクアウトのみとなっている。新幹線の中にテイクアウトの牛丼を持ち込むのは、ニオイの面からも遠慮したいから、泣く泣く温かい夕食を断念した。

 

 諸君、ワタクシは吉野家の大ファンなのだ。学部生時代には高田馬場、予備校講師になってからは御茶ノ水や代々木や池袋駅前の吉野家で、大盛やら特盛やら「特盛+生タマゴ+牛皿」、ついこの間は北千住駅構内で超特盛、すごい勢いでかきこんできた。というか、一番好きなのは「大盛り2つ」という注文なのである。

 

 その吉野家でさえ、今や20時以降は店に入れてくれない。そのぶんランチはホテルのレストランで豪華にやっているが、ホテルの中の豪華ランチも、夜の吉野家で「大盛り2つ」「生タマゴも2つ」と言い放つ瞬間に比較すれば、爽快さの点で及びもつかないのである。またまたしょんぼりしながら大阪に戻った。


(ウェスティン大阪「はなの」の孤独ランチ。天ぷらも、マコトにおいしゅーございました)

 

 2月5日は、岡山で公開授業。岡山は緊急事態宣言の対象外だから、イベントの21時終了も許してもらえる。出席者120名。やっぱり演壇から眺めると「密」に見えて心配だが、ディスタンスは十分に取れている。写真って、どうしても密に見えるものらしい。

 

 終了後、会場から徒歩で岡山駅に向かう途中に、炉端焼きの店「ろばたん」を発見。「ろばたやき」だから「ろばたん」、看板にはロバさんのトボけた横顔が描かれて、楽しそうな店である。なかなかの繁盛ぶりで、思わず「フラリ」をやりたくなったが、いかん&いかん、今のワタクシには温かい晩メシなんか許されない。

(さすが大阪ウェスティン。お一人様にも大っきな御釜でご飯を炊いてくれる。たいへんおいしゅーございました)

 

 岡山から乗り込んだ新幹線「みずほ」は、指定席でも隣りに人がくるほどの混雑。自由席は超満員、グリーン車も満員で、強烈な密になっている。それでも何やらポリシーで「マスクをしません」という中高年夫婦が存在する。

 

 ワタクシの席は、その中高年夫婦から通路をはさんで斜め前。ポリシーは結構だけれども、他人に不快な思いをさせないでいただきたい。「ろばたん」を悲しい諦めで我慢してきたワタクシの斜め後ろで、マスクなしの夫婦の激しい咳が何度も続いたのである。


 こんなことなら「ろばたん」、立ち寄って来たかった。3皿か4皿、ササっと店のオヤジに焼いてもらって、ビール2杯に熱燗2本、それで1時間もゆったりすれば、ポリシー夫婦のナマ咳に悩まされることはなかったのはずなのだ。

 

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3E(Cd) Alban BergBRAHMSKLARINETTENQUINTETT & STREICHQUINTETT

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