Wed 200625 誕生日イブ/現地の歌を準備しておく(アドリア海岸探険記18)3949回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 200625 誕生日イブ/現地の歌を準備しておく(アドリア海岸探険記18)3949回

 クリスマス・イブというものがあるのだから、もちろん「誕生日イブ」だって存在する。ワタクシの誕生日は6月26日であって、誕生日イブをお祝いするなら、当然6月25日、要するに本日である。

 

 日本のクリスマスケーキは1224日の夜のうちに売り切ってしまうので、実際のクリスマスの日にはもうなかなか手に入らない。ケーキを食べちゃうのもイブだとすれば、ワタクシは今日のうちに誕生日ケーキを食べなきゃいけないことになる。ただし今年はケーキなしだ。

    (ポリニャーノ・ア・マーレ、断崖の絶景)

 

 そもそもワタクシは、明らかにケーキの食べすぎなのだ。特に公開授業の連続する日々には、1ヶ月でケーキ20個とか30個を平気で平らげる。公開授業先の各校舎の皆さんが目いっぱい気を遣って、「先生はケーキが好きらしいので」と、とっておきのケーキを準備して待っていてくれるのだ。

 

 大っきな箱の中からケーキが3つも姿を現し、「この町で評判のケーキ屋さんなんです」と笑顔で見守られれば、まさか「最近ケーキの食べ過ぎで」と断るわけにはいかない。しかも諸君、実際ワタクシは大のケーキ好きなのだ。フルーツのたっぷり乗っかったヤツなら、それこそ3個でも4個でも10分もかからない。

(岸壁がくりぬかれて、いきなりこんな海に入れるようになっている。少年2名、ほとんど溺れそうになっていた)

 

 フルーツ・ババロア・ジュレの3つが、ワタクシにとっての「ケーキ・三種の神器」であって、それをこのブログに書いたりしたものだから、ますます仕事先の校舎が気を遣い、ケーキに詳しい女子職員が今井のケーキ担当を買って出てくれたりもする。

 

 ババロアの上に思い切りジュレとフルーツの乗っかったのが、イチゴ系・メロン系・オレンジ系と勢揃い。マスカットやらパイナップルやら、ピーチやらマンゴーやらも加勢して、いやはや「こんな歓待を受けていたら、いつかきっとバチがあたる」と恐縮しきりの年月を過ごした。

 

 公開授業に出かけた直後のブログ記事を読み直すと、出てくるは&出てくるは、まるでブログのタイトルを「あたしゃケーキが大好きで♡」に変更した方がいいぐらいだ。東進に移籍してまるまる15年、食べたケーキの個数を正確に勘定してみたくなる。

   (ポリニャーノ市街。穏やかなリゾートである)

 

 しかし諸君、今年はマコトに寂しいことに、3月24日を最後にまるまる3ヶ月、公開授業に出かけることが出来なかった。別にケーキが貪りたくて公開授業をするわけではないが、この3ヶ月の鬱々とした日々、「甘味」という点でも寂しさがつのったのである。

 

 もちろん、誤解しないでくれたまえ。「ケーキが食べたいよ」「ケーキを買っといてくんろ」、その種の卑しいお願いをしているのではない。「もうそんな心配をなさらないでください」「どうかお構いなく」、ひたすら遠慮申し上げているのであって、ホントに気を遣わないでくださいませ。

       (ポリニャーノのネコ 1)

 

 第一、この3ヶ月の自粛生活で、ワタクシの体重はすでに限界に達している。自粛前が77kg、ほぼベスト体重。誕生日イブイブイブ、つまり一昨日の体重が83.5kg。3ヶ月で6.5kgの増加は、長く豊かな人生経験を誇る今井としても、初めての膨張量だ。

 

 あまりのことにビックリしたワタクシ、たった2日間で渾身のダイエットを実施。昨日が600グラム減の82.9kg、本日さらに800グラム減の82.1kg、あと5日で何とか70kg台に戻したいと考えている。だって諸君、今年1月の「新A組」以来、半年ぶりの授業収録が始まるのだ。

 

 そういう状況の中、まさか誕生日イブケーキだの、本番バースデーケーキだの、そんなシロモノを胃袋に詰め込むわけにはいかないじゃないか。この2日、口に入れたのは、お魚と豆腐、マッシュルームとブロッコリー、あとはチーズぐらい。うひょ、何とか一気にマイナス1.4kg、この調子を維持したい。

 

 となると諸君、「ケーキ」だの「ババロア」「ジュレ」どころの話ではない。もちろん「祝勝会」「懇親会」も厳禁。コロナ第2波が心配される日々、大勢が集まって会食という懐かしく温かい世界も、またまたワタクシは自粛する。

       (ポリニャーノのネコ 2)

 

 明日の誕生日は、だからまず歯医者さんに行って、歯ッハをキレイにクリーニングしてもらう。自粛中に赤ワインを飲みすぎて、我が歯ッハは若干ワインカラーに染まってしまった。江戸時代のお歯黒じゃあるまいし、ワインカラーの前歯で授業なんてのはやっぱり厳禁だ。

 

 歯ッハのあとは、床屋さんにも行かなきゃいかん。誕生日の翌日6月27日からは、公開授業もスタートする。前にも書いた通り、自粛警察がコワイから例年のようにスケジュール表を掲載することはしないが、まあ7月と8月で15回前後のスケジュールが入っている。

 

 自分への誕生日プレゼントとして、ごくごく大人しくお寿司をつまむとか、天ぷらをカリカリとか、大好物のステーキかハンバーグをワシワシやるかもしれないが、そういうのもホントに控えめに。「ステーキ700グラム」「ヒレカツ2人前」なんてのは、少なくとも今年は自粛である。

    (ポリニャーノ・ア・マーレ、国鉄駅にて)

 

 しかしそれだけではあまりにも寂しいから、おそらくお昼にお風呂でお歌を歌う。窓をキチンと閉めて歌えば、ワタクシの豊かな声量でも近所迷惑にはならない。

 

「紺碧の空」「若き血」「栄冠は君に輝く」はもちろん定番。驚くなかれ諸君、中学生の頃から今井君は「お風呂でオペラごっこ」が大好きだった。有名なアリアを数曲歌いまくったかと思えば、いきなり高校の校歌やら応援歌やらアイドル歌手の曲やら、その勢いはとどまるところを知らない。

 

 もちろん全てアカペラだ。お風呂にカラオケを持ち込むヤツはいない。というか、アカペラじゃなきゃつまらない。機械なんかに頼るのはイヤ、「オレは自分にしか頼らない」というスタンスで生きている。

 

 心配なのは、排水溝を伝ってこの豊かな声量が向こう3軒両隣に響き渡ることであるが、とりあえずこの数十年、特に「迷惑です」と苦情を言われた経験はない。ま、ギュッと窓を閉めれば大丈夫なんじゃないかいな?

      (バーリ、ホテルからの夕景 1)

 

 それというのも諸君、海外を旅していて、レストランとかバーとかで、そこで演奏していたアーティストにいきなりマイクを向けられ、「あなた、ぜひ歌ってださい」と指名されることがありうるじゃないか。

 

 その時、少しでもモジモジして「いいえ、ワタシなんかダメです」と赤面なんかするようじゃ、情けないと思うのだ。もしも指名されてしまったら、一切の躊躇なしで「よっしゃ」と立ち上がり、むしろ周囲の客にリクエストを聞くぐらいの勇気を持って、日本人の本領を見せつけてやりたい。

 

 だからワタクシは海外の旅の間も、虎視眈々と我がのど自慢のチャンスを狙っている。訪問中の国の定番曲をいくつか、いつでも歌えるように心の準備も整っている。指名されなくても、こっちから名乗り出るぐらいの勇敢さを、今もなお失くしていない。

      (バーリ、ホテルからの夕景 2)

 

 イタリアなら、やっぱり「フニクリフニクラ」がいい。「帰れソレントへ」「オ・ソレ・ミオ」「サンタ・ルチア」でも、我が声量をたっぷり示してやれるが、フニクリフニクラなら、サビのところで店中の人々の方にマイクを向け、こちらは指揮者と化して、店全体を興奮のルツボにできる。

 

 実は今回の「アドリア海岸探検記」、旅の最後の最後にヒコーキが欠航になり、ドイツのミュンヘンで足止めされたのだが、そのミュンヘンのビアホールでも、危うく「1曲ぐらい歌って日本に帰るかい?」という場面があった。

 

 ミュンヘンなら、やっぱりドイツの歌だろう。「リリー・マルレーン」に「ローレライ」、あたしゃいつでも準備が整っている。別に現地語でなくていいのだ。慣れた日本語で、地元のアーティストのギターなりピアノなりに合わせ、躊躇なく元気に歌ってやりさえすれば、店中が文句なく盛り上がるはずだ。

 (またまたスイカを購入。この日のスイカは真っ赤だった)

 

 2019年9月4日に訪ねていた町は、ポリニャーノ・ア・マーレ(Polignano a Mare)。宇多田ヒカルというオカタが結婚式をあげた教会があり、そのそばの断崖絶壁をくり抜いたバカ高いレストランも有名だが、以上に述べた通り野蛮で勇猛果敢なサトイモ君には、どうもその種の名所は似合わない。

 

 地元の人がごく普通に出入りするレストランで、普通のピザやらパスタやらスイカやら、ぐびぐびナンボ飲んでもサイフに負担のかからないワインを飲みながら、歌の指名を待ちわびるようなのがいい。

    (連日スイカを購入したバーリの地元スーパー)

 

 ポリニャーノ・ア・マーレは、歌手のドメニコ・モドゥーニョ(Domenico Modugno)の出身地としても有名。イタリアを代表する名曲「Nel blu dipinto di blu」は、英語では「Volare」、日本では「ヴォラーレ」の名で知られる。

 

 タイトルをそのまま訳せば「青く塗られた青の中で」。「何だそりゃ?」であるが、まあとりあえずYouTubeで聞いてみたまえ。きっと誰でも知っている。

(ポリニャーノにて。人々を指揮しながら「ヴォラーレ」を歌うオジサマ。後ろはドメニコ・モドゥーニョの銅像)

 

 どうだい諸君、いつか来る「指名されちゃう日」に備え、せめて「ヴォラーレ」1曲マスターしないか?「日本語でいい」とは言ったものの、さすがにヴォラーレはイタリア語で歌わないとカッコ悪い。

 

 超有名なサビ以外の部分もビシッとマスターして、サビに入ったら是非&是非イタリアの人々を、諸君の見事な指揮で悠然と導いてみたまえ。それを見て「ひいちゃうよね」「どんびきだ」とかグチャグチャ悪口言ってても、ほれほれ、すぐにマイクは、アナタに回ってきますぞ。

 

1E(Cd) ChicagoCHICAGO

2E(Cd) Take 6BEAUTIFUL WORLD

3E(Cd) Kazuhiko Komatsu & Saint Petersburg:貴志康一/SYMPHONY ”BUDDHA” 

4E(Cd) Akiko Suwanai, Dutoit & NHK響:武満徹 ”FAR CALLS” ”REQUIEM FOR STRINGS”etc

5E(Cd) Amalia RodriguesSUPERNOW

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