Wed 200304 憎し、COVID-19/テレ公開授業を収録/難関大への神回  3914回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 200304 憎し、COVID-19/テレ公開授業を収録/難関大への神回  3914回

 こういう危機にあっては、何がどんなふうにデマに結びつくか分からない。どんな些細な場であっても、発言には十分な注意が必要だ。「トイレットペーパーが足りなくなる」というデマだって、最初に発言した人は別に悪意だったわけではないだろう。「なるかもしれないよ」という一言も、むしろ無意識の善意から出発したかもしれないのだ。

 

 紙製品全般から、滅菌ガーゼの品薄に飛び火して、もともとは「マスクは手作りで」という善意の流れが、結果として悪い方向に進んでしまった。危機に立ち向かおうと立ち上がった雄々しい気持ちが、思わぬ影響を生み出してしまった。

 

 だからイチ予備校講師として、この場でマッチョで元気旺盛な姿勢を示し、「若い人々に元気を与えよう」などと試みることも、よほど慎重に考えないとマイナスに働きかねない。2年前の6月26日まで10年=3652日、1日も休まずに続けていたブログであるが、やっぱり危機に際しては筆が進まない。

(東京の桜が咲き出した。おそらく早咲きの品種だが、先週末、東京・内幸町の桜はもう満開であった 1)

 

 それでも、たまに一筋の光が見えることがある。「中国での感染にどうやら歯止めがかかったようだ」というのもそうだし、1週間にわたる株価の驚くべき急落も「不安定な動き」と、表現のトーンが一段階やわらいだ。

 

「ぜんそく治療の吸入薬が、新型コロナの症状回復に一定の効果があった」という知らせも「一筋の光」の1つである。幼い今井君は小児ぜんそくに悩まされ、中学生の頃まで厳しい呼吸困難にさらされた。秋口から冬にかけての発作時に使っていたまさにあの吸入器が、今朝のテレビ画面に登場していた。

(ぜんそく治療用の吸入剤。今でも突然の発作に備えて、外国旅行には常に携帯している)

 

 それにしてもマスメディアは何故「COVID-19」という正式名称を無視しているのだろう。すでに1ヶ月も前に、WHOのトップが「COVID-19」と名付けたはずなのだ。それなのに諸君、例えばテレビ朝日の夕暮れのニュースショーでは、今夜もなお「新型コロナ」の文字を1つの画面に5つも乱立させていた。

 

 ま、これもどうやら「視聴率♡優先」ということなのか。どこかの時点でトップのキャスターを大写しにして、「今日からこの番組では『COVID-19』という正式名称で呼びます」と、厳しい表情で宣言すべきだろう。

 

 20年前の「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」の時、TBSの筑紫哲也氏は毅然とした態度でそれとは逆のことをやった。「この番組では報道と番組の品位を考え、その名称を一切使わないことにしました」と喝破したのである。

 

 もし何らかの理由で「新型コロナ」という名称を使い続けるなら、やっぱり筑紫哲也氏にならい、「私たちの番組ではという理由で、COVID-19という名前を報道で使用しません」と、ハッキリ視聴者に語るべきである。

(2006年から14年間、お世話になったチャーチの靴を断捨離。オールソールの張替えも3回、カカトも10回つけかえた)

 

 そういうことを考えながら、本日の今井は吉祥寺のスタジオに出かけ、以前から何度も提案してきた「テレ公開授業」の収録を行なった。北海道で3件・九州で2件・沖縄で2件・関西で1件、今井の公開授業も次々と中止が決まった。とりあえずその補填をしたかったのである。

 

 さすがに公開授業ということになれば、「風通しの悪い場所に不特定多数が集まって長時間会話をかわす」という要件にピッタリ当てはまってしまう。

 

 今井タイプの公開授業では「大勢で会話を交わす」のではなく「講師が語りまくる」というスタイルだから、まあそれこそ「一筋の光」は差し込んでいるのであるが、会話は交わさなくても「20秒に1回の大爆笑」は確実なのだから、会話を交わしたのと同等の結果になりかねない。

(14年も履けば、さすがにもうヘトヘトだ。この靴で約1000回の公開授業に出かけ、日本全国を駆け回った)

 

 そこで特に、今回「急遽中止」に追い込まれた校舎のために、動画で今井の公開授業を体験できるように作成したのが、今日収録のテレ公開授業である。今井はテレワーク、生徒はテレスタディ、そういう解決策である。

 

 これがどんなふうに活用されるかは、ワタクシはつまびらかにしない。急遽中止の校舎でのみ受講可能となるか、「いや、それでは余りにもったいなから、全国の校舎で誰でも随時&常時受講できるように標準化しよう」ということにするのか。もちろん後者が望ましいが、今井の立場で今そこまで発言はできない。

 

 実際の授業ももちろん含まれている。「関東地方で5本の指に入る難関国公立の長文読解問題」、約60行もある長文問題を1問、全文くまなく読みながら、設問もカンペキに解説して、しかしそれだけでは45分しかかからない。そんな難しいのをたった45分で解説し終えて、しかもおそらく誰にも疑問は残らない。

(外はまだ立派に見えても、中身はさすがにボロボロだ。14年、ホントに世話になった。チョコレート色の彼には、2005年から今井と旅してきた黒の兄弟分もいる。黒はまだ健在。あと2年はつきあえそうだ)

 

 それでは残り45分は何をしたのか。「秘密」とか「企業秘密」と言って、今ここでは諸君をケムに巻いてもいいが、要するに英語学習のアドバイスと広告宣伝活動を繰り広げた。長文の解説もあまりに巧みであるが、アドバイスも広報活動もさすが超ベテラン、素晴らしく効果的なのである。

 

 特にアドバイス面では、質実剛健な基礎基本の徹底を訴え、ちゃらちゃら軽薄な授業の姿勢や、その最たるものである「速読」を完膚なきまでに否定し尽くすのである。

 

 まあ諸君、その辺のことについては、また次回の記事で詳細に書きまくることにする。「3月いっぱい休校」ということになってヒマを持て余しているであろう受験生諸君は、おそらく3月6日の午後1時か2時に更新するこのブログで「速読について」、豪快に展開するベテラン今井の意見を熟読してくれたまえ。

 

(2月中旬の懐かしい大盛況シーン。千葉・海浜幕張校での難関大バージョンだ 1)

 

 そうこうするうちに、とうとう桜が咲き始めた。驚くべき暖冬だった今年の桜は、東京では3月15日ごろ咲き始めるだろうという予測が出ていたが、河津の桜が平年より半月も早く2月中旬で満開になっちゃっていたことを考えれば、東京の開花も3月10日ぐらいなんじゃないか。

 

 すると今年は、「花見も自粛」という方向にならざるを得ない。お花見はオープンエアだから、「密閉された風通しの悪い空間」ではないが、少なくとも「不特定多数が大勢で密集して飲食」の要件にはまさにピッタリだ。

 

 卒業式も入社式も入学式もナシ、しかも3月25日ぐらいで桜がもうみんな花吹雪というんじゃ、春の風情も何もあったものじゃない。ワタクシは今年、東京はもちろん弘前・角館・長野県の高遠に、琵琶湖北岸の桜までたっぷりお花見を楽しもうと思っていたのだが、どうやら全て諦めざるを得ない。

(千葉・海浜幕張校舎でいただいた脳みそケーキ。「今井先生の授業に出てました」「第1志望に合格できました」というアルバイト女子が運んできてくれた)

 

 4月から5月にかけては、ブルガリアとルーマニアに1ヶ月滞在する計画だった。しかし今後も世界中にウィルスが蔓延するかもしれない事態を考慮して、それも中止。次の海外は8月中旬に延期することになる。

 

 しかし諸君、ということは4月も5月も今井のスケジュールは完全にオープンだ。公開授業の復活戦だってあり得ないことではない。3月の中止をそのまま4月や5月に平行移動して、ウィルス騒ぎが終息した5月の同じ日付で、同じ主催の公開授業を企画してもらえたら嬉しいじゃないか。

 

 今の状況を考えるに、それもやっぱり期待薄だ。だから今は、せっかく収録したテレ公開授業ないしエア公開授業をじっくり堪能し、ブログでも「速読について」みたいな記事を熟読して、英語学習の一助としていただくしかない。

(2月中旬の懐かしい大盛況シーン。千葉・海浜幕張校での難関大バージョンだ 2)

 

 まあ今は、大評判だった先月中旬の公開授業を写真で眺め、その雰囲気を画面上で満喫するにとどめてくれたまえ。写真は、「難関大バージョン」だった千葉県海浜幕張校での公開授業、その最終盤である。

 

 あの時の出席者140名、うち完全外部生も60名。報告によれば、「85%の外部生が継続しました」という伝説の回。というか、最近流行の言い方をすれば「神回」である。ワタクシとしては、ホワイトボードが小さすぎて若干の不満が残った。大きなボードさえあれば、神回中の神回になれたはずだ。

(東京の桜が咲き出した。おそらく早咲きの品種だが、先週末、東京・内幸町の桜はもう満開であった 2)

 

「いや、そんなに難関というほどの大学の問題ではありませんよ」と前置きして、「しかしせっかくですから、読解問題をリスニング形式でやってみましょう」と、今井は驚きの発言をする。長文読解問題なのに、印刷された長文を文字として読むことは許されないのである。

 

 英文の音声を聞くのは、3回。1回目は、何のヒントもなしに音声だけを聞いて大意を把握する。2回目の前に、今井が大意を説明する。小説文だから、要するにあらすじを述べるのであるが、巧みに語られたあらすじを元に、受講生諸君は2回目を聞く。すると驚くほど中身がよくわかる。

 

 3回目は、いよいよ印刷された95行の文字を眺めながら、ネイティブのモデルリーディングを集中して聴く。試験本番では20分かけて読解する100行近い超長文を、ネイティブのナレーターは6分で音読し終える。たった6分で、さほど自信のない受験生でも十分に理解できる。

 

 こうして大意をつかんでしまえば、設問を解くのはマコトに平易なのである。設問の該当箇所を1行か2行だけ取り上げて解説するだけで、疑問の余地も、質問の余地も、全くないほどカンタンに分かってしまう。

   (東京・広尾の店でロティサリーチキンを満喫する)

 

 こんなにカンタンなんじゃ、さぞかし難易度の低い大学の問題なんだろう。「いったいどこの大学の問題なんですか?」と、受講生たちがニコニコしながら今井を見つめる。

 

 そのとき今井君は「そうですね、カンタンだったでしょう。そりゃそうです。これは東京大学の問題。ごく最近の出題です」とサラッと言ってのける。唖然&茫然として拍手する生徒たち。それがフィナーレになる。

 

 そういう公開授業だ。今度の騒ぎが終わったら諸君、こぞって受講しにきてくれたまえ。もちろんその時の気分で、今井は京都大学の問題を使ったり、北大・名大・阪大・九大、あるいは早慶の超長文を教材とするかもしれない。くれぐれも油断めさるな。

 

E(Cd) Karajan&BerlinHOLSTTHE PLANETS

E(Rc) Amadeus String QuartetSCHUBERTDEATH AND THE MAIDEN

E(Rc) Solti & ChicagoBRUCKNERSYMPHONY No.6

E(Rc) Muti & PhiladelphiaPROKOFIEVROMEO AND JULIET

E(Cd) Midori & McdonaldELGAR & FRANCK VIOLIN SONATAS

total m5 y70  dd25338