Tue 191231 帰国報告/3900回達成/猫たちがいない大晦日/4000回に向けてスタート
除夜の鐘がゴーンとなる前に、当のゴーン氏はレバノンに去ってしまったらしいが、一方の今井君は12月30日早朝、間違いなく無事にウィーンから東京に帰ってきた。帰りのヒコーキでは、あまりよく眠れなかった。
ホントは機内でたっぷり眠って、30日に帰京したら直ちに「新A組」の予習にとりかかり、1月6日から予定されている収録に向けて万全の準備を始めるつもりだったが、さすが今井君の鋼鉄の肉体もダイアモンドの精神も♡、12時間のエコノミー席には耐えられなかった。
ダイアモンドの精神♡を狂わせたのは、エコノミー席の狭さばかりではない。すぐ間近に席を占めたドイツ系の若者5名がわずかばかりの酒に酔い、ANAのCA諸君に絡み出したのが原因の1つでもある。「ドイツ系の若者」は、男子4名+女子1名。CAさんが3人も4人も一緒に努力していたが、なかなかラチがあかなかった。
どこの国の若者なのか、分からない。ドイツ語を話す白人だったから、おそらくはドイツ人かオーストリア人。ウィーン発羽田ゆきの直行便だから、オーストリアの若者である確率が高い。
明かりを落とした機内最後方部に、甲高い爆笑や嬌声が響きわたる。機内食の提供がほぼ終了し、お酒のコップも空っぽになって、すでに下げられた後である。
ウィーン の現地時間で午後2時すぎ。確かに照明は落とされているが、現地の人の感覚では「まだお昼すぎだろ♡」という感じ。酔った若者たちがそんなにカンタンに大人しくなるはずはない。
しかしその言動は、すでにある一線を超えている。「こりゃCAに対するハラスメントか?」と感じるぐらいであるが、とりあえず日本のCAさんたちは若者たちの騒ぎに耐え、まだ愛想よく振舞っている。ならばワタクシも「もうしばらく黙認することにすっかね?」と、黙って目をつぶって状況をみることにした。
(なでしこもニャゴロワも、ウィンクが好きなネコだった)
ところが諸君、今井は不覚にもそのままグッスリ眠ってしまったのだ。何しろこの1週間、睡眠もギュッと削ってウィーンやリンツやグラーツやブラチスラバを目いっぱい歩き回った。まさに「疲労困憊」、睡魔は黙っていてもグイグイ今井を攻め立てた。
特に前夜はウィーン最終日ということもあり、最後の最後まで居酒屋でワインを飲んでいた。居酒屋専属のシンガーたちにも、今井独特のダックダンスを披露。ウルトラ上機嫌でホテルに帰館し、さらに「ウィーンから間もなく帰京します」というフザけたブログを書いて深夜までニヤニヤしていた。
翌朝はさらにお酒が進んだ。だって諸君、予約したタクシーでウィーン空港に到着したのが9時。ヒコーキの離陸が11時。ということになれば、当然ワタクシはラウンジに闖入して赤ワインを飲み、ついでにウィスキーも濃厚オンザロックスでグラスをカラカラさせながら痛飲。こりゃ睡魔の虜になるのも当然だ。
しかし今井は、「まだまだ油断できない」「ヒコーキの中は意地でもギュギュッと熟睡して、12月30日午後からの新A組最終予習に備えよう」と熱く思い、その熟睡のために、あえて免税店で飲みたくもないウィスキーの小瓶を3本購入。機内食を固辞してまで、そのウィスキーを飲み干した。
(なでしこは、そらまめ君が好きだった)
こうして諸君、食事のトレーがみんな下げられ、ドリンクの提供も終わって、機内の照明が落とされるころには、まさにその「ギュッと眠る」という理想の状況が訪れていた。機内最後部での声高な談笑と嬌声が始まったのは、ちょうどその頃だったのである。
「異様にうるさいな」「これは放置できないな」「これ以上ひどくならないうちに、この騒ぎを終わらせてもらわなきゃな」と思いながらも、斜め前の席の人のモニターに映画「ダンス・ウィズ・ミー」の激しいダンスが映し出されるのをチラチラ盗み見しているうちに、思わず深い眠りに落ちたのである。
目を覚ましたのは、おそらくそれから30分後ぐらいのことである。たいへん勇ましい日本人女性の声で「談笑がうるさすぎです」「CAの皆さんも、酔った乗客に優しくしているだけじゃ、ダメなんじゃないですか?」「こういう場合は、もう少し毅然と対処しなきゃいけないでしょう?」という意味の叱責が聞こえた。
うぉ、カッコいいじゃないか。ガバッと目覚めたワタクシは、彼女の発言に思い切り納得、すぐに行動を起こすことにした。直ちにCAさんをお1人お呼びし、今の状況が放置できないことを告げ、「このままでは周囲の乗客たちとトラブルになりますよ」と、アルコールに強く影響された若者たち数人の正しいコントールが必要であることを力説した。
(仲のいい姉妹だった 1)
こういうふうで、「帰りのヒコーキでギュッと眠って、帰京したその日から2019年中に新A組の予習を完了」という今井プランは脆くも崩れ去った。
だって気の弱いサトイモ君だ。この程度のことにも激しく興奮して、全く眠れなくなっちゃった。「ギュッと眠る」なんてのは夢のまた夢、自分の今の対応でよかったのかどうか、その辺もハッキリ分からなくなった。
ま、いいか。とにかくドイツ系の若者5人の騒ぎはそれっきり収まって、機内は羽田まで気持ちいい静寂に包まれた。さすがANAのCAさんたち、酔った乗客集団に対して、ルール通りの対処を見事に実行してくれたのである。
(仲のいい姉妹だった 2)
ただし諸君、お断りしておくが、決して今井は「新A組」の予習をこんなギリギリになるまで放置していたのではない。教材は、ほとんど全て京都大学と東京大学の長文読解問題であるが、その訳文や解答例を書いたのは、テキストを作成した2019年9月から10月にかけてである。
だからごく普通の講師たちの予習という意味なら、もう2ヶ月も3ヶ月も前に完了している。いま今井が問題にしている予習とは、
①「この教材で授業終了後に、生徒がどんな疑問を居抱くか」という想定問答集の作成
②「90分で確実に1問を終了させるために、どんな時間配分が適切か」というタイムテーブルの作成
の2点を中心とし、さらに
③「どのタイミングで、どんなトークを入れるか」の検討
④「どの部分をどのぐらい丹念に説明するか」「そのためにどの説明を我慢するか」の検討
までを含むのである。
(仲のいい姉妹だった 3)
これを書いている時点で、12月31日午後9時を過ぎた。世の中はこぞって「紅白歌合戦」であるが、今井の部屋には午後から吹き荒れ始めた関東平野の冷たい強風の音が聞こえ、リンツの町を訪れてきたついでにブルックナーの交響曲をBGMで流している。
諸君、本年10月16日、17年をともにした純白ネコのニャゴロワは天国に旅立った。この17年、大晦日はいつもニャゴロワやなでしこを撫でながら過ごしたのである。なでしこが3年前、そしてニャゴロワも2ヶ月半前に天国に旅立ち、ホントに久しぶりにネコのいない大晦日になった。
どんなに予習に忙しくても、身近にネコがいないのは余りにも寂しいのである。呼んでもこないはずのネコだけれども、なでしこはいつでもその辺をうろうろしていたし、ニャゴは呼ばなくても意地でも人との距離をジリジリ詰めてきた。
ネコは柑橘類がキライだから、みかんやネーブルやデコポンを食べていると、近づいてこない。近づいてはこないが、「あんた、いつそれを食べ終わるの?」という恨みの表情でジッとこちらを眺めている。その恨めしい顔がたまらなく可愛らしかった。
(ニャゴロワは、柑橘系が苦手だった)
あともう2時間で、除夜の鐘が鳴りはじめる。除夜の鐘の2時間前に、どうしてもブログを3900回に乗せておきたかった。そうすればお正月には、新しく3901回から「謹賀新年」の一言でブログを始められる。
ホントは今年ももっと勤勉に更新を続けて、「大晦日に4000回」「新年に4001回」、そういうカッコをつけてみたかった。しかし2019年のワタクシは、弁解するようだがやっぱり余りに忙し過ぎた。
夏の河口湖合宿は欠席したが、それでも授業収録90分 × 100コマ、公開授業95回。その忙しさのせいで、海外滞在は例年より減って合計50日、ブログ執筆もたった120本。授業以外はいろんな面で怠惰に過ごした1年だったかもしれない。
しかし諸君、許してくれたまえ。2019年も、数え上げてみれば訪問した町は以下の通り(同じ町が複数回あるのは、繰り返し訪問したことを示す)。間近に迫った2020年だって、ワタクシはさらに例年以上の大活躍をしたいと心から願っているのである。
北海道:函館 北見 函館 北見 釧路 札幌 札幌
岩手県:花巻 花巻 花巻 花巻
福島県:郡山
埼玉県:せんげん台 大宮 春日部
東京都:錦糸町 荻窪 新宿 大泉学園 成城学園前 北千住 池袋 練馬 八王子 新宿 町田 池袋 成城学園前
千葉県:北習志野 新松戸 柏
神奈川県:小田原 橋本 向ヶ丘遊園 湘南台 二俣川 新百合ヶ丘 長津田 厚木
富山県:富山 富山
石川県:小松 金沢 金沢
静岡県:静岡 沼津
愛知県:豊橋
滋賀県:草津 近江八幡
京都府:京都 京都
大阪府:河内松原 高槻 寝屋川 千里中央 梅田 京橋 なかもず 茨木 京橋 泉大津 天満橋 梅田 なかもず 天王寺
奈良県:大和八木 学園前
兵庫県:神戸 神戸 豊岡 姫路 洲本
和歌山県:和歌山
岡山県:岡山 岡山 岡山 岡山
広島県:三原 広島 福山
山口県:下関
香川県:高松
徳島県:徳島
高知県:高知
福岡県:大牟田 久留米 福岡 折尾 香椎 福岡
佐賀県:唐津
熊本県:熊本
沖縄県:那覇 浦添
番外編
フランス:アンティーブ マントン サンポール・ド・ヴァンス ヴィルフランシュ ジュアン・レ・パン ニース
モナコ:モナコ
デンマーク:コペンハーゲン ヘルシンオア ロスキレ フレデリクスボー
ドイツ:リューベック ハンブルグ ミュンヘン
スウェーデン:ヘルシンベリ ルンド マルメ
イタリア:オストゥーニ バーリ レッチェ アルベロベッロ マテーラ ブリンディシ ターラント ポリニャーノ・ア・マーレ ナポリ カプリ
オーストリア:ウィーン グラーツ ハイリゲンシュタット リンツ
スロバキア:ブラチスラバ
1E(Cd) Wigglesworth & Netherland radio:SHOSTAKOVICH/SYMPHONY No.4
2E(Cd) Mravinsky & Leningrad:SHOSTAKOVICH/SYMPHONY No.5
3E(Cd) Maggini String Quartet:ELGAR/STRING QUARTET in E MINOR & PIANO QUINTET in A MINOR
4E(Cd) Barbirolli & Hallé:THE BARBIROLLI ELGAR ALBUM 1/2
5E(Cd) Barbirolli & Hallé:THE BARBIROLLI ELGAR ALBUM 2/2
total m69 y648 dd25268