Thu 191226 今年最後の東奔西走/厚木・奈良の大盛況/大阪天王寺で仕事納め 3898回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 191226 今年最後の東奔西走/厚木・奈良の大盛況/大阪天王寺で仕事納め 3898回

 あまりに文字通りというか、文字通りすぎて少なからず恥ずかしいぐらいであるが、12月中旬の今井の日々は、仕事納めに向けてまさに東奔西走、もしもワタクシ程度の者を「師」と認めてもらえるなら、師走の師は東へ西へ走り回りすぎて、最後はもう青息吐息の状態になった。

 

 しつこいようだが、12月中旬の東奔西走を確認のために記録しておく。大阪・大阪・福岡・東京・東京・大阪・厚木・奈良・大阪。これだけの移動を9日のうちに実現すれば、2019師走の今井師はもう息も絶え絶え、クリスマスイブイブもクリスマスイブも、もうどうでもいいのである。

     (12月20日朝、新幹線から富士の雄姿を望む)

 

 最終盤の1218日、今井は大阪南部・なかもずで講演会。その翌日には新幹線に乗って神奈川県の厚木を目指した。もともとの計画ではヒコーキで「羽田までビューン」をやり、羽田から厚木まで鉄道移動の予定だったが、諸君、羽田から厚木の鉄道移動は、蒲田と横浜と海老名で乗り換え3回、1時間半の大移動である。

 

 新幹線の時間まで余裕があったので、大阪・中津のプチレストランでランチを楽しんでいくことにした。「ベラ・ポルト」、おそらく元は民家だった2階家を、レストランに改築した店である。ワタクシは「元は兄妹の子ども部屋?」「元はパパの書斎?」という感じの個室に通されて、たっぷり工夫の凝らされた豪華ランチを満喫した。

           (再び大阪)

 

 すぐ間近には「Pretty塾 中津校」。私はどうしてもPretty塾の経営姿勢が好きになれない。昭和のニオイがプンプン充満するコンクリートの20世紀的ハコモノ校舎。こんな時代遅れな予備校に通う諸君の気持ちが、なかなか理解できないのである。

 

 新大阪から乗車したのは、準急タイプの「ひかり」。米原と岐阜羽島にも停車し、たくさんの「のぞみ」にビュンビュン追い抜かれ、それでも着実に東を目指す。名古屋から先は小田原にしか停車しないから、まあそれなりに快適なのだ。

     (食後のかき氷。冬でも最高だ 1)

 

 曇天の富士に「これが2019年最後かもしれませんね」と挨拶して、小田原に到着、17時半すぎ。小田原で小田急線の特急「さがみ」に乗り換えれば、箱根の温泉から帰るジーチャン&バーチャンに混じって、本厚木まで30分ちょい。こりゃ楽チンだ。横浜周辺で大混雑の通勤電車をあれこれ乗り継ぐ苦労と比べれば、まさに天国の味わいである。

 

 ただし気のせいか、車内は若干温泉くさい。西ではPretty塾の昭和臭さに辟易し、東では箱根の温泉臭さに辟易する。東奔西走には、思いがけない苦労が伴うのである。

 

 本厚木駅で下車、ここから徒歩で「厚木市文化会館」に向かう。徒歩で15分ほどの距離だから、タクシーに乗るのはさすがに気がひける。駅前で3時間も客待ちをしている運転手さんに、「厚木市文化会館まで」と告げた瞬間、運転手さんの3時間は最低料金の「690円」、初冬の淡雪のように虚しく消えてしまう。

 

 しかし逆に「厚木の徒歩15分」は、疲れ切った師走の師には重くのしかかる。チェーンの居酒屋がしばらく続き、居酒屋が消えたあたりで周囲は一気に暗くなり、「この道で合ってるのかな?」とグーグルマップで確認するけれども、目指す文化会館は、夕暮れの重たいトラックが続けざまに疾走する暗闇のそのまたずっと先なのである。

     (食後のかき氷。冬でも最高だ 2)

 

「厚木市文化会館」は、それこそ20世紀のハコモノ行政を象徴する超大型コンクリート施設であって、暗闇の中に佇む前時代のハコモノ君は、まさにさっきの中津のPretty塾とそっくりである。中には人っ子ひとり見つからないし、人の気配さえない。

 

 こんな静かなハコモノの入り口で、警備員のオジサマと1対1で対峙すると、日本の近未来を思って暗澹たる気分になる。「なんでこんなデカイものを山ほど作っちゃったんだろう」であって、警備員さんも寂しげに苦笑し、やがて警備員室の中に消えてしまった。

 

 深い静寂の中に、ワタクシはしばし立ち尽くしたのである。大阪から東奔してきた初冬の関東平野の夕闇、完全に人影が消えて、まさかこんなハコモノの中が満席になるとは思えない。「2019年ラストの東奔は無駄足だったか」、その落胆は深かった。

    (12月20日、奈良「学園前」の大盛況 1)

 

 しかし諸君、その1時間後にはマコトに嬉しい驚きが待っていた。まさかと思ったハコモノの中は、開始直後ですでに予定を上回る110名の出席者で満員、その後も続々と参加者が集まって、最終的には厚木会場に130名を超える高校生が集まった。

 

 すると諸君、もちろん今井君の盛り上がりは「前代未聞」というか「空前絶後」というか、もっとも連日まさにその「前代未聞」と「空前絶後」を繰り返して、すでに4半世紀を超えるのであるが、厚木郊外の暗闇を切り裂くような熱い驚きの90分は、あっという間に流れ去った。

 

 終了、2040分。帰りはさすがにタクシーを呼んでもらって本厚木駅まで。ここから小田急線で渋谷区のオウチまで帰り、翌日5時まで懐かしいネグラに潜り込んで、ツキノワグマの冬眠の真似をする。ただし疲れ切っていてもやっぱりお酒は欠かせなくて、ウィスキーをロックで続けざまに4杯痛飲、実際に「一日冬眠」を開始したのは、午前1時を過ぎていた。

    (12月20日、奈良「学園前」の大盛況 2)

 

 こういう状況だから、翌朝は久しぶりに「寝坊」という失策をおかした。午前5時に目覚ましは鳴ったが、再び眠り込んで目覚めると6時半。おお、数年ぶりの「しまった!!」であって、目覚ましナシでも必ず時刻通りに目を覚ます私が、寝坊でピンチを迎えるなんてのはマコトに珍しい。

 

 それでも8時半の新幹線に見事に乗り込んで、東奔西走の折り返し、今年最後の大阪に向かう。昨日「今年最後かもしれませんね」と挨拶したばかりの富士は、今朝は曇天ではなく、冬の朝の真っ青な空にその勇姿を見せていた。やっぱり1年の締めくくりはこうでなくてはならない。

 

 大阪に到着して、今日のランチは梅田グランドビル32階の鉄板焼きに決めた。何しろ一日一食、この数日は「懇親会も祝勝会も一切ナシ」という日々が続くから、ランチで多少の贅沢はしても、栄養はたっぷり摂ってビシッと「滋養強壮サトイモ」になっておかないと、肉体も精神もあっという間に萎えてしまう。

 

 ただし諸君、確かに景色はいいが、お肉は小さい。本来「80グラム」に設定のフィレステーキを、「1000円プラスで120グラムにできます」と言われても、普段なら200グラムでも300グラムでも10分もかからない今井にたった120グラムでは、ほんの3口か4口、咀嚼もしないで嚥下できるシロモノだ。

(大阪天王寺・大阪市立大学医学部の大教室で仕事納め 1)

 

 というわけで1220日の今井は、少なからずお腹を減らした状況で奈良の「学園前」を訪れた。帝塚山大学の大きなキャンパスが並ぶ駅前で、県立奈良高校や東大寺学園・西大和学園など、超名門に通う高校生がズラリと揃う地域である。

 

 出席者、約200名。肉たった120グラムの空きっ腹とはとても思えない濃厚なパワーが肉体の底から湧き上がって、この夜もまた大成功。というか、今井にはもともと「失敗」などという状況は存在しないので、いちいち「成功」「大成功」などとこの場に書きまくる必要はゼロと言っていい。

(大阪天王寺・大阪市立大学医学部の大教室で仕事納め 2)

 

 さて、こうして1221日、ついに2019年の全ての仕事を締めくくる仕事納めの日がやってきた。会場は大阪天王寺、大阪市立大学・阿倍野キャンパスであって、医学部の大講堂を満員にして午前10時スタート。「午前10時スタート」というのは、今井みたいな宵っ張り人間には多少ツラいものがあるけれども、仕事納めにはこのぐらいピリッとした雰囲気がちょうどいい。

 

 定員200名の大教室に、集まった参加者は最終的には約220名。主催者側は補助椅子を運び込んで対応、冒頭からたいへんな熱気で、まさに理想的な展開になった。終了間際、自然発生的に拍手が湧き上がり、拍手はそのまま大喝采となって、感極まって涙ぐむ参加者まで現れた。

(さすが医学部。この日は「白衣授与式」もあったらしい)

 

「大学入試制度が大きく変わります」。今年の今井のお仕事は、東京某キー局のお昼のワイドショーでそう無理やり言わされる屈辱で始まった。「制度は変わっても、どうせそんなに中身は変わりません」「受験生も保護者も、慌てる必要はありません」。新橋の狭い貸しスタジオで何度もそう繰り返したが、放送局の都合でその部分は全てカットされた。

 

 しかし私の意見はこの数年、揺らぐことは一切なかった。「どんなに制度が変わっても、基礎基本の充実だけは決して諸君を裏切ることはない」。どんなに放送局にカットされても、ナマで生徒諸君や保護者の皆さんと対峙する場では、平均200名×年100回、1年で20000名の真剣な人々にそう訴え続けた。

 

 この数に、さらに受講生が数万人も加わるのだ。テレビ局のワイドショーなんかとは比べ物にならない力を及ぼすことができるはず。センター試験翌日の屈辱的なお仕事で始まった2019年は、自然発生的な大阪の大喝采とともに、胸が熱くなるような感激の中での仕事納めとなった。

 

1E(Cd) RubinsteinCHOPINMAZURKAS 2/2

2E(Cd) LimaCHOPIN FAVORITE PIANO PIECES

3E(Cd) Muti & BerlinVERDIFOUR SACRED PIECES

4E(Cd) Reiner & WienVERDIREQUIEM 1/2

5E(Cd) Reiner & WienVERDIREQUIEM 2/2

total m49 y638  dd25258