Mon 191209 札幌から帰還/釧路の大盛況/ワイシャツ1枚の勇姿/東京ウォーク 3892回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 191209 札幌から帰還/釧路の大盛況/ワイシャツ1枚の勇姿/東京ウォーク 3892回

 たった今、札幌から無事に帰京した。一昨日から北海道は寒波の真っただ中。最高気温0℃、最低気温マイナス10℃、そういう街で公開授業のダブルヘッダーを完遂。出席者670名は、今年もまた札幌新記録を達成したのである。

 

 晩秋から初冬の札幌で公開授業を実施するようになって、すでに8年か9年が経過する。最初の頃は、午前の部が札幌駅前、午後の部はクルマで40分ほど移動した地下鉄・新さっぽろ駅前のホテルを会場にした。

 

 今思えば、当時はまだなかなか大人しいイベントで、午前の札幌駅前は300人ぐらい集まったが、午後の新さっぽろは150人を超えるかどうか、午前&午後を合計しても450名に届くか届かないか、マコト微妙な数字にとどまっていた。

 

 しかしあれから幾星霜、毎年&毎年50人ぐらいずつ着実に参加者が増えた。一昨年は550名、昨年は600名、そして今年は670名。午前の部も午後の部も札幌駅前の同じ会場で開催するようになったが、「増えたり減ったり」という不安定さは微塵もない。

 

 こうやってキチンと右肩上がりで参加者が増加していくというあたりに、スタッフの皆さんの素晴らしい努力のあとが光るのである。今や私は、春の福岡、秋の金沢、初冬の札幌、この3本の大規模公開授業を1年のリズムとして定着させている。

(東京の晩秋はキレイだった。神宮外苑のイチョウ並木 1)

 

 ま、詳細はまた写真入りで近いうちに掲載するとしよう。残念ながら今回の札幌では「ついでの遠出」を全くしなかった。これは今井として異例の事態である。うーん、さすがの今井も若干お疲れ気味なのでござるかね?

 

 3年前と一昨年は、廃止寸前の留萌本線に乗って、留萌からさらにその先の増毛(ましけ)まで、超ローカル線の旅を楽しんだ。昨年は、公開授業前日に鵡川(むかわ)の町まで旅してシシャモ30匹を貪り、ダブルヘッダーの翌日には一気に音威子府まで北上し、雪道を歩くこと30分、真っ黒な音威子府蕎麦を凍えながらすすった。

 

 その種の準♡冒険が、今井の南船北馬には付き物なのである。札幌にお仕事で出かけて、それなのに醤油ラーメンをすすりに旭川に乗り込む。釧路で公開授業があれば、なぜか前日にSL列車に乗って釧路湿原の散策に出かける。北海道は、そういう準♡探検にもってこいの場所なのである。

 

 それなのに今年は諸君、ホントに何にもしなかった。「いったいどうしたんだ、君は疲れたのかい? 年老いたのかい?」であるが、後者でないことは確かであって、昨年だって私はカラオケで午前3時まで歌いまくったその4時間後に、音威子府行きの列車で大っきな駅弁を貪っていた。

(東京の晩秋はキレイだった。神宮外苑のイチョウ並木 2)

 

 実は諸君、何を隠そう今の私は、「新A組」の予習に余念がないのである。信じがたいほど真剣に「日々是予習」に励んでいる。全20講のうち、京都大学の長文問題が9つ、東京大学の超長文問題が10問。残る1問が名古屋大学である。

 

 こんなに難問♡満載じゃ、さすがの今井も予習が普段の3倍は必要だ。収録予定は2020年1月7日から17日の10日間。連日2講ずつの収録だから、今のうちに予習をカンペキに進めておかなきゃいけない。

 

 もちろん諸君、世の中には「予習なんかしません」と断言するスゲー予備校講師もいらっしゃる。「緊張感を保つためには予習がかえって邪魔になる」とおっしゃるのである。予習をしちゃうと緊張感が保てないというんじゃ、よほど精神が弛緩しているのであるが、まあそうおっしゃるなら致し方ない。

 (東京の晩秋はキレイだった。青山・高橋是清記念公園)

 

 一方の今井は、予習の際に詳細なタイムテーブルを作成するのを義務と考える。「時間がない」と言って授業の後半に焦りが出たり、1問の長文読解問題を90分の授業時間中にこなしきれなくなって「残りは次回にやります」などという言語道断な事態を絶対に回避するためである。

 

 だって諸君、そういうダラシない授業を続けていれば、「テキストを最後まで終われない」という空前絶後にダラシない事態を招くことになる。

 

 というか、昭和の昔から令和の今に到るまで、予備校講師という存在のほとんどは「好き勝手にしゃべりたいことをしゃべりまくって、教材を最後まで終われない」というテイタラクを繰り返してきた。そのあげく学期末に「量より質だ」と開き直り、「残った教材は破って捨てろ」とか、そういう非常識を臆面もなく言い散らしたのである。

 

 あたしゃ、そんなの絶対にイヤでござる。自分が作成した特設単科のテキストでも、教務課が作成した総合講座のテキストでも、とにかくいったん生徒に配布した教材なら、意地でも最後のページまでカンペキにやり遂げたい。

   (東京の晩秋はキレイだった。日比谷公園にて)

 

 ついでに、「質問です」「ここがわかりませんでした」「どうも納得いきません」などという質問者の列ができるのも、やっぱりどうしてもイヤ。授業を90分受けた後なら、「パーフェクトにわかりました」「質問したくても、質問ができないぐらいにわかってしまいました」と溜息をつかせたい。

 

 今井の予習に「想定質問集の作成」が加わったのは今から20年ほど前のこと。想定される質問を20項目とか30項目とか事前に書き出して、それに対する回答を授業中に、先回りして言ってしまうのである。

 

 そういう綿密な予習を、若い講師たち全員にしてほしいのだが、うーん、どこの予備校でも若手は勢いやらルックスやらに任せるばかりで、なかなか真剣になれないようである。

(東京ウォーキングで、こんなところも通る。ウォーキングルートは、参宮橋 → 千駄ヶ谷 → 青山 → 赤坂 → 霞ヶ関 → 日比谷 → 銀座である)

 

 というわけで今年の札幌の旅は、ホテルの部屋で朝から晩まで予習&予習の毎日。「新A組」、京大9問・東大10問・名古屋大1問、どれもこれも一騎当千の充実した長文問題を揃えたから、予習だって1問5〜6時間、いや、それ以上かかってもおかしくない。

 

 生徒諸君も、すでに真剣である。札幌の校舎でも、すでに新C組やら新B組やらの受講がズンズン進捗中。高2生の中にはすでにC組とB組の受講を終え、「新A組はまだですか?」「新A組の予約をしたいんですが」とブイブイ言っている人がいるんだそうだ。

 

 ということになると、ますます今井は怠けていられない。留萌も旭川も洞爺湖も、名寄も音威子府も稚内も、みんなオアズケで予習にかかりきりだ。来年はどうしても稚内1日観光やら羽幌1日観光やらを満喫したいのであるが、諸君、旅の記録はどうかそれまで待ってくれたまえ。

 (銀座・松屋デパートで、旨いヒレカツ定食を貪る 1) 

 

 そうやって、寒い寒い北海道から帰還したはずなのに、驚くなかれ諸君、オウチに着いてタクシーを降りた今井は、なんと「ワイシャツ1枚」というマコトに非常識な姿。「オイハギにあって身ぐるみ剥がされた」という悲惨なアリサマなのであった。

 

 詳細を記録しておこう。札幌からのヒコーキが羽田に到着したのは、午後4時を過ぎていた。東京も最高気温8℃という寒い寒い1日であったが、今井は何しろ腹が減ったので、「銀座で飯でも食っていこう」と考えた。

 

 だってそうじゃないか。いつもの札幌なら、前日にジンギスカンを腹がはちきれるまで貪って、しかも帰る途中の千歳空港で「もう1回ジンギスカン♡」と鼻歌を歌いながら、空港内にある超濃厚な「松尾ジンギスカン」を2人前でも3人前でも平らげて帰るのだ。

 

 それなのに、今回は「ひたすら予習」。あんまり寂しくて、銀座松屋デパートのヒレカツ150グラム定食、とても我慢できなくなった。羽田から銀座は、京急&都営地下鉄の相互乗り入れで、乗り換えなし35分で行ける。

 

 トンカツ屋のすぐそばでいきなり大きな声がかかり、「もしかして、代ゼミの今井先生ですか?」と尋ねられた。すでに30歳代から40歳代の立派なオトナ男子であって、いやはや私の講師歴も驚くべき長さに達しているのである。

 

「オレも年をとったな」としみじみ思いながらトンカツ屋に入ると、自分の服装に関して3点、どうしてもこのままにしておけない事実に気がついた。

 

 32年前に購入したコートの袖口がほころび始めている。

 32年前に購入したコートの前のボタンが取れてしまった。

 10年前に購入したアルマーニのスーツであるが、裏地がほつれて両袖がちぎれそうになっている。

 

 うにゃにゃ、そこいら中で「今井先生ですか?」の声がかかるのに、袖がほころび、ボタンがはじけ飛び、裏地がほつれてバラバラになりかけている。これをこのまま放置したんじゃ、超有名講師♡として恥ずかしいじゃないか。

 (銀座・松屋デパートで、旨いヒレカツ定食を貪る 2) 

 

 ヒレカツを平らげ、日本酒600ccを飲み干した私は、いま自分が銀座の高級デパートにいることを思い起こし、「よっしゃ、高級デパートの『おなおしコーナー』を訪ねて、服のダメな部分を全てお直ししてもらおう」と思い立った。

 

 お直しコーナーは、銀座松屋デパートの5階の片隅にある。マコトに丁寧な応対をしてくださるオネーサマに、裏地とボタンと袖口の修理を依頼して、コートもジャケットもどっちも預けて帰ることにした。

 

 しかし諸君、「預けて帰る」とはつまり、この寒空にジャケットなし&コートなし、驚天動地の驚くべき薄着でオウチを目指すことになる。ちょうど氷雨も降り出した。

 

 他の人がみんなダウンジャケットだの厚手の冬コートだのにくるまって震えている中、今井は諸君、なんと&なんとワイシャツ1枚の勇姿を、12月の銀座の街に現したのである。丸く眼を見張る人々をかき分け&かき分け、タクシーに乗り込んだ。運転手さんの驚きもまたムベなるかなであった。

      (11月24日、北海道釧路の大盛況)

 

 さて本日の写真は、このところ予習以外にずっと夢中になっている都内ウォーキングの記録である。今年の東京は、キレイだった。青山のイチョウ並木、日比谷公園の紅葉、参宮橋から明治神宮、青山から赤坂を通って日比谷まで2時間弱の散策を連日満喫できたのである。

 

 そのぶん、北海道での今井が大人しかったことを、もう一度繰り返しておく。1124日、釧路での公開授業は、出席者160名。釧路は3年に一度の割合で訪れているが、今回はホントに何もせず、ホテルで予習に励んでいた。

 

 前々回は2013年。道東から道北が猛吹雪に襲われ、ヒコーキも列車もみんな軒並み停止した夜、ホワイトアウトの吹雪の中で、幼い娘をかばった父親が凍死するという悲劇が起こった。

     (釧路でおいしいお寿司をいただく)

 

 前回2016年は、釧路江南高校での公開授業。前日に到着した私は早朝発のSL列車に乗って、摩周湖近くの弟子屈温泉までを往復し、「エゾシカと衝突しちゃいました」というアナウンスにびっくりしながら、雪の釧路湿原の風景を満喫した。

 

 思えば、今年の北海道は本格的な雪になるのが遅いようである。2月上旬には極寒の帯広で公開授業が予定されているが、そのころにはいつもの北海道らしく、深い根雪に覆われているであろうか。

 

1E(Cd) Wand & BerlinerSCHUBERTSYMPHONY No.8 & No.9 1/2

2E(Cd) Wand & BerlinerSCHUBERTSYMPHONY No.8 & No.9 2/2

3E(Cd) Alban BergSCHUBERTSTRING QUARTETS 12 & 15

6D(DMv) TROY

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