Fri 190802 昨対+が基本/オセロゲーム/練馬・八王子・大阪京橋の大盛況 3862回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 190802 昨対+が基本/オセロゲーム/練馬・八王子・大阪京橋の大盛況 3862回

 この夏の全国巡業は、300名を超えたり400名に近づいたり、規模の大きな楽しい公開授業が連続した。全国の加盟校の皆様にこの場でお礼を申し上げたい。

 

 中でも7月17日、祇園祭の山鉾巡行を目いっぱい楽しんだ後で訪れた滋賀・近江八幡の350名はまさに夏のクライマックスと言っていい。「予定を100名上回って」というところが何とも爽快じゃないか。

 

 しかし諸君、何もそんなに大規模な講演ばかりが続かなくてもいいのだ。石川県小松での160名も素晴らしかったし、佐賀県唐津や兵庫県豊岡や横浜・二俣川、そんなに好条件ばかり重なったわけじゃないのに150名規模の講演を実現してくださったスタッフの皆様に大いに感謝する。

 (7月22日、沖縄県那覇での大盛況。詳細は次回 1)

 

 さて夏巡業もホントのホントの最終盤にきた。残すは8月7日の山口県下関だけであるが、あいにく台風8号とか9号とか、余計なヤツらがはるか南の海上で虎視眈々と日本列島を狙っている。

 

 おやおや、まさにその8月7日、8号君はピッタンコで下関あたりを通過する予定になってるじゃないか。もちろん心配はいらないので、今井君はその楕円形エネルギーの総力をつぎ込み、下関の公開授業も必ずや成功させて、2019夏シリーズの有終の美を飾りたい。

    (7月18日、東京都練馬の大盛況)

 

 7月18日から下旬にかけては、いくぶん地味で地道な仕事が続いた。7月18日、東京都練馬、出席者150名。7月19日、東京都八王子、出席者140名。7月20日、大阪京橋、出席者140名。いずれも「100名程度です」という寂しい状況からプラス50名を実現した。

 

 地味で地道なお仕事も、もちろんワタクシは決しておろそかにしない。というか、まさにこういう地味系&地道系の仕事でこそ、今井君はその本領を思い切り発揮するのである。諸君、苦しい時こそ今井に期待してくれたまえ。

 

 予備校の世界には「昨対」と言ふコトバがあって、要するに「昨年対比」の略称であるが、昨年対比マイナスになるか、それとも昨年対比プラスになるか、マジメな経済の世界では、そういう一見ミミッチー比較対照にこそ全力を傾注しなければならない。

      (7月19日、大阪京橋の大盛況 1)

 

 そりゃ諸君、夢見がちなヒトミ輝く意識高い系になって大きな夢を論じ、マクロの目で中長期的戦略を語り、ほぼ実現不可能と自他ともに認める構想を作成してボーッと生きてんのも悪くない。チコちゃんと違って、今井君はボーッと生きてる大人にも一応の評価はする。

 

 しかし諸君、昨年対比プラスを継続することは、企業として最低限のプライドだ。プライドのない者に成功の可能性はない。予備校の場合、生徒数でも合格率でも合格者数でも、常に「ライバルは昨年」なのであって、昨年対比マイナスが2年も続くようでは、高いプライドを継続するなんてありえないじゃないか。

      (7月19日、大阪京橋の大盛況 2)

 

 20世紀最終盤、当時「大手予備校」と呼ばれた「S」「K」「Y」の3校では、軒並み「昨年対比マイナス」が続いた。少子化の影響はあまりに大きく、浪人生の数が激減した。どこの教務課でも「昨年対比2割減です」「8割に届きません」と嘆いていたものである。

 

 そりゃそうだ。バブル経済期とピッタリ重なったのが予備校バブル。団塊ジュニア世代がみんな浪人して、SでもKでもYでも、90年代初期までは浪人生クラスを3月中旬で締め切っていた。

 

Y」はその典型。代々木本校の早慶クラスなんか、1クラス300名で合計8クラス、それが全て締め切っていたというんだから、まさに恐るべき世界。「S」にしても、お茶の水の東大スーパークラスは250名が文系理系それぞれ4クラスずつ、東大志望の浪人だけで2000名が通っていた。

(新百合ヶ丘でいただいたケーキ。大好きなアップルパイが絶品だった)

 

 だが90年代後半には、その反動が思い切り現れる。1995年ぐらいからだったか、日本経済が「住専の破綻問題」(悪名高き「住専」については、各自ググってくだされ)に端を発して絶不調に陥り、北海道拓殖銀行やら山一證券やら、昭和の大企業が次々と姿を消していく中で、予備校の不振もたびたびマスメディアに取り上げられた。

 

 だって諸君、ホントに毎年「昨対2割減」「昨対でせいぜい8割」が続いたのである。0.8 × 0.80.64であり、ということは0.8 × 0.8 × 0.8 × 0.8 = 0.4096であって、つまり昨対2割減が2年続けが生徒は約6割に減り、4年続けば4年前の4割になる。

 

 こうして「8割ならまだ大丈夫」「だって目の前にはナンボでも浪人生がいる」と、ドンブリ勘定でのうのうとしていた予備校はあっという間に危機に陥った。0.810回かけると、0.1になる。

 

 つまり目の前に浪人生がナンボでもいることに気を許し、そのままダラしない経営を続ければ、10年で生徒は1割になる。1万人いた生徒は1000人になり、10万人の驚くべき生徒数でも、10年後には1万人を割り込む危機に直面するのである。

(東京都練馬でいただいたケーキ。おいしゅーございました)

 

 かつて池袋駅東口には「英進予備校」が存在し、大塚駅前にも「武蔵高等予備校」があって、ともに全国規模の模擬試験を実施できるほどの規模と体力があった。しかし「昨対2割減」→「10年で9割減」という現実の前に、ほとんど誰にも気付かれずにこの世界から退場を余儀なくされた。

 

 その事情は「S」でも「K」でも「Y」でも同じことであって、特に「Yの悲劇」というかYの末路については、我々の記憶にも新しい。今井君はYの講師時代、経営側に煙たがられるのも構わずに、「0.8の連続の恐怖」や「0.810乗の恐ろしさ」について何度も指摘した。

 

 しかしマコトに残念なことに、その指摘はほぼ一顧だにされなかったのである。ワタクシが東進への移籍を決意した最終段階でも、やっぱり0.810乗の話は全く相手にしてもらえなかった。

(7月21日、大阪からの帰りに羽田でヒレカツ定食をいただく。おいしゅーございました 1)

 

 だから諸君、今井は今でも「昨対マイナス」の情報には思い切り敏感だ。もしも東に昨対マイナスの危機のウワサを聞けば、東に行って思い切り昨対プラスに状況を激変させ、もしも西に昨対マイナスの兆候を感じれば、西に進軍してたちまち西も「増えました♡」の笑顔でいっぱいにしてみせる。

 

 その様は、まさにオセロゲームのようである。白は一斉に黒にひっくり返り、マイナスも今井将軍来襲の翌々日にはたちまちプラスに置き換わって、スタッフばかりか生徒諸君まで、満面の笑顔を浮かべてくれるのである。

(7月21日、大阪からの帰りに羽田でヒレカツ定食をいただく。おいしゅーございました 1)

 

 超ベテラン♨︎今井のプライドは、まさにそこに存在するのである。もしも不調にあえいでいる校舎があったら、直ちに今井大将軍の救援を求めていただきたい。

 

 その迫力は、すでにミーティングの場で発揮される。「昨対、そもそも何人足りないんですか?」の質問に始まり、「純粋外部生は何名なんですか?」に続き、「何だ、だったらその外部生のうち◯◯%を我々の仲間にすればいいだけじゃないですか」「お互い全力を尽くしましょう」と締めくくる。

 

 そして、それがマコトに見事に日本全国で実現するのである。オセロは面白いぐらい続けざまにひっくり返り続けて、0.8の恐怖はあっという間に1.1の歓喜に変わる。

 

 0.8を乗じ続ければ無限に0に近づくのと反対に、1.1を乗じ続ければやがては無限大になる。1.1の歓喜とはそういうことを言うのであって、どんなことでも成功の鍵は、たわいないマクロの夢で瞳をキラキラさせることよりも、1.1の努力を日々続けることにある。うひょー、マジメな里芋さんだ。

(いつのことか記憶にないが、朝の新幹線で大好きな「深川めし」を貪る)

 

 こうして、7月18日東京都練馬、19日東京都八王子、20日大阪京橋、全てオセロはキレイに裏返って、着実にプラスに向かって前進を開始した。

 

 前進を始めた時に最も重要なのは、頭を下げて重心を低く安定した一歩一歩を進めることであって、会場を後にする時、スタッフの皆様の表情にも見事にその決意がうかがえた。

 

 ワタクシは、自分のこういう立ち位置が非常に気に入っている。「お願いします、今日でどうしても昨対プラスに転じたいんです」と懇願され、「そのために努力してきました」と努力の跡を示され、「わかりました」「ではお任せください」と、こちらもペコリと頭を下げる。

 (7月22日、沖縄県那覇での大盛況。詳細は次回 2)

 

 で、その約30分後に会場に姿を現わすと、すでに満員の会場からはもうもうと湯気が上がっている。登場して、2秒で最初の大爆笑。そのあとまた15秒で次の大爆笑。そこからはほぼ20秒に1回のペースでの大爆笑が続き、しかし気がつくと難関国立大の長文問題を1問解き終えている。

 

 その中身は完全に企業秘密であるが、同業態の同業他社の皆様には決してマネのできない横綱相撲であることは、素直に理解していただきたい。業態やオペレーションはマネできても、この横綱相撲を同じレベルでマネできる講師は、残念ながらこのサトイモだけなのである。

 

1E(Cd) Fischer & Budapest FestivalBRAHMSHUNGARIAN DANCES

2E(Cd) Hungarian QuartetBRAHMSCLARINET QUARTETPIANO QUINTET

3E(Cd) Alban BergBRAHMSKLARINETTENQUINTETT & STREICHQUINTETT

4E(Cd) Backhaus(p) Böhm & ViennaBRAHMSPIANO CONCERTO No.2

5E(Cd) Solti & ChicagoBRAHMSEIN DEUTSCHES REQUIEM 1/2

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