Mon 190701 岡山と姫路での大盛況/若干の疲労に悩む/他者の追随を許さない 3851回
しかし諸君、もしもそういうことを考えれば、1日ごとに荷物を開けて、1日ごとにまた荷物をしまいこんで、重たいカバンをぶら下げての移動になる。そんなメンドーなことに耐えるぐらいなら、大阪駅前のリッツカールトンにドッカと腰を据えたほうが、仕事の効率も上がるというものだ。
G20を1週間後に控えた大阪は、そろそろ厳戒態勢が整い始めていた。全国各地から警察官の皆さんも出張を始めていて、ある朝の大阪駅前には、福島県警や神奈川県警など、いやはや遥かな東日本からも警察車両が集結していたのである。
(姫路、約250名の大盛況 1)
そういう物々しい警備の中で、吹田の交番での拳銃強奪事件があって、「犯人の身柄の確保まで大阪市内の小中学校は臨時休校」ということになった。我が公開授業も16日の神戸会場には若干の影響があり、大阪から参加予定の十数名が止むを得ず欠席した。
豊岡の会場も幸い超満員になったけれども、「犯人が箕面から山越えして豊岡方面への逃亡をはかった」という情報もあって、影響がなかったわけではない。せっかくのリッツカールトン5連泊なのに、いやはやマコトに迷惑な事件であった。
18日の仕事はさすがに岡山であるから、兵庫県を乗り越えて岡山にまで影響が及ぶはずもない。とっくに犯人も逮捕されていて、今井君はマコトに呑気に岡山に乗り込んだ。
(岡山、約200名の大盛況)
ただし、やっぱり疲労はあったのである。18日のお昼まで城崎温泉にいて、3時間近くかけて大阪に移動。ホテルの部屋で氷たっぷりのお茶を飲んで涼んだけれども、それでも疲労は抜け切らなかった。
夕暮れ、九州新幹線「さくら」で岡山に移動。しかし諸君、「さくら」指定席は今や大人気であって、「満席の予約を頂戴しております」の車内放送が、繰り返し繰り返し流された。
昭和の昔から悪名高いギューヅメの「3人席」は自由席のみなのだ。普通車指定席でもほとんどグリーン車並み、余裕たっぷりの旅が楽しめる。狭苦しく壁で仕切られたグリーン車なんかより、むしろより快適なぐらいである。
(近江坂本・竹林院、8ヶ月ぶりの訪問 1)
しかしここまで超満員だと、サトイモ君の心はますます疲労していく。左手の人差し指には、依然として厳重な絆創膏を巻きつけている。料理中にスパッと指先を切断してしまい、大量の出血を経験したのは、ちょうど1ヶ月前。傷口は塞がったが、まだ違和感が残っている。
諸君、爪の1/4ほどを包丁でキレイに切り落としちゃったのだ。皆既月食の夜、「お月さまがどんどん欠けていくよ!!」と、小学生が嬉しそうに庭や屋上を駆け回るが、ちょうどそのお月さまと同じぐらいの勢いで、人差し指の爪を切り落としてしまった。
だから、PCのキーを叩くのもままならない。左手の人差し指を使えば、極めて頻繁にミスタッチがある。ブログ原稿でもテキスト原稿でも、後から読み返すとイヤになるほどの数のミスタッチが見つかる。いやはや、もううんざりして、何にも書く気にならないのだ。
(近江坂本・竹林院、8ヶ月ぶりの訪問 2)
こうなると諸君、「新幹線の中でものを書く」なんてのは完全に論外だ。昨年の今頃は「10年達成」の実現に向かってラストスパートの真っ最中。新幹線車内ばかりか、東京駅のギューギューの待合室でも、羽田や伊丹や那覇空港のラウンジでも、思い切りキーを叩き続けた。
しかし今日は、新幹線「さくら」は超満員、隣のオジサマが缶チューハイを開けて、チクワをムニュムニュ噛み始めた。今井の鼻先も、やっぱり大いにチクワ臭いのである。
チューハイ臭とチクワ臭に悩まされ、左手には絆創膏、目いっぱいのミスタッチを繰り返しながらじゃ、楽しい記事は書けそうにない。サトイモ入道は楽しくない文章なんか書きたくないから、自然に「今日はやめときますかね」という結論になる。
(近江坂本・竹林院、8ヶ月ぶりの訪問 3)
こういう時は、公開授業の出来も思わしくなかったりする。いや、もちろん今井は大ベテランだから、「他者の追随を許さない」のは当然だ。特に「他社の追随」は絶対に許さない。
我々のマネばかりしている他社なんか、まさに一瞬で一刀両断であって、マネしかできない経営方針は、教育上マコトによろしくないと申し上げたい。教育上よろしくない教育産業は、当然のことながら全てがよろしくないのである。
だから諸君、岡山でも姫路でも、今井は冒頭からラストまで、受講生諸君が唖然&呆然とするほどの勢いで駆け抜ける。その激しい勢いたるや、桐生祥秀もケンブリッジ飛鳥も、今や飛ぶ鳥落とす勢いのアブデルハキームだって、呆れて見送るほどの激しさである。
(近江坂本・竹林院、8ヶ月ぶりの訪問 4)
18日岡山、19日姫路、ともに同じ新幹線「さくら」で駆けつけ、渾身の授業を展開した後は、懇親会もまた渾身、スタッフと徹底した歓談を繰り広げる。終了後は同じ最終の新幹線「みずほ」で大阪に駆け戻り、翌日の仕事に向けて猛然と睡眠を貪るのである。
しかしそれでも、「常に100%」とはいかないところが楕円人間の悲しさである。完璧な円、完璧な球体、そういうものに憧れはするが、中心を2つもつ楕円は、その不安定が宿命だ。
(姫路、約250名の大盛況 2)
その不安定さにこそ人生の妙味があり、不安定だからこそ日々の楽しさが5倍増も10倍増もするのであるが、まず岡山では「滑舌がイマイチ」という苛立ちがあった。
何故なのかは分からない。旅の疲労と、新幹線のチクワ臭&チューハイ臭、左の人差し指の違和感、まあその辺が原因だろう。出席者、約200名。使用したテキストはC。難関国公立の長文問題を材料に、生徒諸君の集中力が光った。
(姫路、約250名の大盛況 3)
しかし姫路では、何と諸君、前から4列目のオジサマが、堂々と文庫本を読み始めた。おそらく保護者として参加なさったのであるが、冒頭のツカミが終わって教材の解説に入った瞬間、おもむろにカバンから文庫本を取り出して読みふけるご様子である。
こうなると諸君、ワタクシとしては「ご注意申し上げるか否か」の選択を迫られる。生徒なら間違いなく瞬時に言うべきことを言い、取るべき行動をとるが、相手が40歳代後半のパパとなると、やはり彼の体面を考えて上げなければならない。
(氷たっぷりの緑茶で蒸し暑い日々を凌ぐ)
さすがの今井君も集中できないのである。文庫本オジサマの斜め後ろのオバサマも同様、公開授業にわざわざ参加したというのに、90分間一度もこちらを見ないで、何やら事務的なお仕事をなさっているご様子。保護者がこういう状況では、むしろ生徒が可哀そうだ。
もちろんワタクシは、保護者の皆さんの出席がマコトに嬉しいのだ。初めて予備校講師として授業を担当した半世紀前の受験生世代が、こうして親として授業に参加するのは、素晴らしいことだと信じる。
しかし諸君、こういう場での「内職」はいかんね。「文庫本が読みたい」「事務的な仕事がしたい」、ならばオウチにいて、せっかくの授業に水を差さないようにしたほうがいい。
(23時、新幹線ホームから姫路城を望む)
姫路の出席者、約250名。姫路駅前の新しくキレイな会場に入ると、この15年間の姫路の記憶が蘇る。昭和のカホリがムンムン充満する年季の入った会場で、これまでに十数回の公開授業をこなしてきた。こんなにピカピカの会場で仕事ができるのは、まさに夢のようである。
終了後、姫路市内の焼き鳥屋さんで懇親会。何しろ姫路発23時ちょいの新幹線で大阪に戻らなきゃいけないから気が気ではないが、次々と運ばれてくる焼き鳥各種、マコトにおいしゅーございました。
1E(Cd) Festival International de Sofia:PROKOFIEV/IVAN LE TERRIBLE
2E(Cd) Schüchter:ROSSINI/DER BARBIER VON SEVILLA
3E(Cd) Cohen:L’HOMME ARMÉ
4E(Cd) Vellard:DUFAY/MISSA ECCE ANCILLA DOMINI
5E(Cd) Oortmerssen:HISTORICAL ORGAN AT THE WAALSE KERK IN AMSTERDAM
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