Sat 190223 元生徒の挨拶／早春シリーズ前半のこと／広島から新宿に駆けつける 3804回
「むかし授業に出てました」「大ファンでした」とおっしゃるCAのオネーサマに出会うことは珍しくない。見栄を張れば「３回に一回の頻度」、ということは実際には４回に１回ぐらいの割で、マコトに嬉しそうなお顔で挨拶される。いやはや光栄なことである。
国際線でも国内線でもほぼ同じ確率なので、ヒコーキの中では滅多なことはできない。鼻ちょーちんを膨らませながら居眠りなどという昭和マンガの世界は完全に厳禁。ちょっとしたことに腹を立てて「責任者を出せ」とスゴんでみせるようなことは、超ウルトラ厳禁である。
もちろん今井君は常にニコヤカで上機嫌なオジサマであるから、「鼻ちょーちん」「責任者出せ」に類いのワケの分からない行動とは、もともと一切無縁であって、その点は心配しなくていい。
しかし歯に食べ物が挟まってシーハーぐらいの失策なら、どこでどんな元生徒CAさんに目撃されているか分かったものではない。「あの今井先生がシーハーしていた」などという目撃＆経験はショックだろうし、ましてやシーハーの結果とれてきた食べかすを旨そうに噛みつぶしていたなんてのは、これまたスーパー厳禁である。
（高校の先生方対象「センター試験講評会」で語りまくる １）
おそらくCAさんたちの教育はマコトに厳しいものなので、この今井に挨拶するときにも、上司の許可がいるのだという。昨年末にロンドンから帰ってくるヒコーキの中でも「上司の許可を得ました」という一言が挨拶に付属した。
おそらくそのせいなのだろう、国内線ではポストカードに「お手紙」という形式での挨拶が多い。直接声をかけるなんてのは、上司の許可がもらいにくいに違いない。ヒコーキから降りる直前に「今井様」と声をかけられ、ポストカードを手渡されるわけである。
今井先生の授業を受けて、キライだった英語が好きになりました。その後の大学生時代に海外旅行が趣味になり、いつのまにかこの職業に就いていました。ありがとうございました。これからも楽しい授業で英語好きを量産してください。そういう文面である。
いやはや、なんとも光栄であり、なんとも嬉しい丁寧なご挨拶である。確かに諸君、Pretty塾（仮名）で予備校講師を初めてから、かれこれ28年。Pretty＆どうすんだい？（もちろん仮名）で６年、代々木ゼミナールに移籍して８年、東進でついにまるまる14年。予定をはるかに超える長い長い講師生活になった。
（高校の先生方対象「センター試験講評会」で語りまくる ２）
すると諸君、高校の先生方の中にも、おそらく「むかし今井センセの授業を受けました」という先生がグイグイ増えてくる。すでに中年にさしかかっていらっしゃったら、おそらくそれは「どうすんだい？」の頃の生徒。まだ30歳代なら代ゼミの生徒。20歳代から30歳代前半の気鋭のカタなら、東進での受講生である。
この６〜７年、この時期には毎年「センター試験講評会」というイベントが開催されて、高校の先生方が英数国合計で300人ほど、新宿・京王プラザホテルの大ホールに集まってくださる。
今井君はもちろん「英語分科会」で講演するのであるが、「どうみても元生徒」という先生がたくさん出席している。元生徒かどうかは、視線なり目線なりをみれば一目瞭然なのであって、今井が話し始めた瞬間から「おお、懐かしい今井ブシ!!」というマコトに嬉しそうな笑顔で集中してくれる。
（高校の先生方対象「センター試験講評会」で語りまくる ３）
２月19日朝の今井君は、まだ広島のホテルにいた。前日の三原での公開授業があまりにも楽しかったので、まだその余韻に浸っていたのである。
というか、１月下旬から始まった早春シリーズの前半がこの日で終了、次は３月６日の函館まで、約２週間のお休みが続く。ここで前半の総括ぐらいしておいたほうがいいだろう。
（２月13日、向ヶ丘遊園の超満員）
いやはや、楽しい前半だった。函館「箕輪」のフレンチ、絶品でございました。豊橋・小田原・河内松原の居酒屋メニュー、マコトに楽しゅーございました。神戸の焼肉、大阪茨木の焼き鳥、おいしゅーございました。
こんなことを書くと「なんだ、テメーの記憶は飲み会ばかりかよ？」と叱られそうだが、ワタクシの仕事は、そういう宴会の席で地元の声をよく吸収してくることにもあるのだ。難しいことを言わずに、寛大に笑ってくれたまえ。
神奈川県橋本の中華料理も、和歌山のお寿司も、富山の寒ブリも、大牟田の不思議な秋田料理も、みんな最高でございました。そして２月の最後は、北海道北見の豚＆牛＆ヒツジと、広島県三原のジンギスカンと「ロブスターのブイヤベース」で締めくくったわけである。
（広島県三原「ロブスターのブイヤベース風」。おいしゅーございました）
もちろん、そういう宴会が付属しない首都圏での公開授業だって、その楽しさにかわりはない。１月中旬の北習志野から始まって、錦糸町に荻窪に静岡に向ヶ丘遊園、すべて授業を満喫して帰ってきた。
しかし「校舎での開催」には、さすがにそろそろ限界を感じるのである。狭い自習室スペースに120人を超える生徒を詰め込み、机もない「シアター形式」。もうもうと湯気の上がる蒸し暑い教室で100分。小さなホワイトボード１枚だけの状況について、ワタクシはすでに10年以上「無理です」と言い続けている。
沿線にほぼ１駅ごと、ズラリと校舎の並んだ過密状況なら、３校舎か４校舎合同で300人規模の会場を借り、机のないシアター形式でも構わないから、せめてホワイトボード３枚のキチンとした授業がしたい。科目に関わらず、大学受験の授業にホワイトボード１枚ではさすがに板書面積が不足する。
（広島県三原、「牛赤身ステーキ」。おいしゅーございました）
ま、そういうことを思いつつ、広島シェラトンホテルの午前の時間はどんどん過ぎていった。外は激しい雨。どうやら正式な「春一番」ということらしかった。
何しろ今井君は今やインターコンチばかりか、ウェスティンでもシェラトンでも、マリオットでもリッツ・カールトンでも、すべて「16時チェックアウトOK」の身の上。広島から羽田へのヒコーキは15時過ぎの便を予定して、午後１時までホテルで仕事をするつもりだった。
ところが諸君、午前11時にANAからいきなりメールが届き、「15時の羽田便は欠航の可能性があります」とおっしゃるのである。何しろこの嵐だ。山の奥の奥のそのまた奥に存在する広島空港が、悪天候のために発着できなくなる可能性は十分に理解できた。
そこで今井君は、直ちに新幹線を予約。広島発13時の新幹線なら、17時に東京に着く。大キライな新幹線で４時間の旅はさすがにツラいが、ヒコーキが飛ばないんじゃ、やむを得ないの一言である。ヒコーキは、新幹線が動き出してからキャンセルすればいい。
（京都・祇園のアオサギどん。そろそろ「京都すみずみ」に戻らないと １）
ところが諸君、新幹線のチケットを受け取ろうとしていると、なんとなんと新幹線も止まっている。博多〜小倉間で事故だか車両故障だかがあって、「新大阪方面は約２時間の遅れが出ています」とおっしゃる。たくさんのサラリーマン集団が、改札口の前であきらめきってダラしなく談笑している。
新宿での「センター試験講評会」は19時スタート。東京17時着の新幹線が２時間遅れれば、新宿に19時の到着は不可能である。まさに諸君、「万策尽きた」の色合いが濃厚である。
（京都・祇園のアオサギどん。そろそろ「京都すみずみ」に戻らないと ２）
この場合、ドクターヘリのやってこない今井君に可能なのは
① 動いている下りの新幹線で博多へ、福岡空港からヒコーキで羽田へ
② 瀬戸内海を高速船で渡り、松山空港からヒコーキで羽田へ
③ とりあえず落ち着いて新幹線の動向を探る
の３つぐらいである。
今井君は③を選択。博多〜小倉間で立ち往生しているとしても、広島始発や新大阪始発の「のぞみ」なら時刻通りに運行できるはずだ。あとは新幹線の運転指令室が、そういう冷静な判断をしてくれるのを祈るばかりである。
（京都、修学院離宮のアオサギ君。貪欲に餌を探していた）
その辺のヨミはさすが大ベテラン今井であって、12時50分発、まさに「広島始発ののぞみ」だけが、軒並み120分遅れの新幹線を尻目に、見事に時刻通りに嵐の広島駅を滑るように出発したのであった。
もちろん諸君、こんな状況だから新幹線車内は４時間にわたってスーパー大混雑。自由席や普通指定席ばかりか、グリーン車内まで身動きできないほどになったが、それでもワタクシはちゃんと17時には東京駅に立っていた。
あとはこの際ちょいと贅沢をして、東京駅八重洲口からタクシーに乗車。ちょっと不思議な運転手さんに面食らいながらも、首都高速に乗って新宿まで一気に突っ走り、京王プラザホテルには18時前、各科目講師の中で会場一番乗りを果たしたのである。
1E(Cd) Kubelik & Berliner：DVOŘÁK／THE 9 SYMPHONIES 2/6
2E(Cd) Kubelik & Berliner：DVOŘÁK／THE 9 SYMPHONIES 3/6
3E(Cd) Kubelik & Berliner：DVOŘÁK／THE 9 SYMPHONIES 4/6
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