Sun 181230 ただいまロンドンより無事帰国いたしました(冬ロンドン再訪記1)3779回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 181230 ただいまロンドンより無事帰国いたしました(冬ロンドン再訪記1)3779回

 ロンドンを訪ねるのは、2009年以来である。2009年の旅は、ダブリン → リバプール → ウィンダミア → エジンバラ → ロンドン、2週間にわたるイギリス周遊旅行の、最後の3日間をロンドンで過ごした。ホテル・リッツに3連泊、マコトに豪華なロンドン滞在であった。

 

 しかし諸君、「豪華滞在」なんてのは、あんまり濃密な記憶に残らない。貧乏旅行の末についでに、何かとんでもないハプニングでもあったほうが、「あんなこともあったな」「こんなこともあったな」という語り草になって、はるかに楽しい記憶に昇華するのである。

 

 だからワタクシにとってはその前年、2008年冬のロンドン滞在のことのほうが、圧倒的に熱い記憶の渦巻きになって残っている。今から10年前、まだ富士通のPCを使っていて、動作の言語道断に遅かったウィンドウズのせいで、ここではどうしても語るわけにはいかない激しいトラブルが起こりかけた。

 

 今回のロンドン再訪は、いわば10年前のトラブルの跡をめぐる思ひ出の旅である。思えば、ロンドンも大きく変わった。Suicaに該当するオイスターカードが完全に一般化して、もはや現金をつかって市内をノシ歩くのは困難になった。

 

 スーパーからも「レジ」というものがほぼ消滅。レジ係の男女も大量に解雇されちゃったんだろうけれども、これじゃオジーチャンやオバーチャンはさぞかし生きにくいだろう。超♡近未来の日本を垣間見るような、たった7日のロンドン再訪だった。

(テムズ川。ロンドンアイとマリオットホテル。満月の夜だった)

 

1222日:前日が埼玉県浦和での2018年仕事納め。仕事納めの1週間、池袋・金町・春日部・浦和でのお仕事についてはまた次回に詳しく記録するけれども、とにかくたいへん厳しい風邪をひいた。38度近い高熱をだした翌々日に海外に旅立つというのも、なかなか厳しい体験である。

 

 それでも、少なくともインフルエンザではなかったのだから、予定通りに22日朝のロンドン便に乗り込んだ。羽田発11時、ロンドン着17時。お馴染み黒塗りの超かっけーロンドンタクシーに乗り、改修真っただ中のビッグベンを右に見ながらテムズ川を渡った。

 (大英博物館前の本屋さんで、ニャゴ&なでしこに出会う)

(ロンドン・マリオットホテル、エレベーターロビーの壁紙は、ペンギンブックスの名作でいっぱいだった)

 

1223日:ロンドンでの宿泊は、テムズ川を挟んでビッグベンと対角線上にあるマリオットホテルである。10年前に「いつかここに泊まれたらいいな」と夢見たホテルに、ここからいよいよ7連泊する。

 

 何よりもエレベーターホールに展示されたペンギンブックスの表紙が嬉しい。かくいう今井君も、高3の頃から無理を承知でたくさんのペンギンブックスを買い込んだ男である。

 

 こうして名作を彩ったペンギンたちを眺めれば、「ピングってパクリ?」「Suicaちゃんたちって、みーんなパクリ?」の思いを抑えきれない。

 

 とりあえず初日は、大英博物館と大英図書館を巡り、大英図書館所蔵:ベートーヴェンの怒りと熱情に任せた楽譜を眺めて感激を抑えることができない。パンクラス駅構内のパブで名物サンデー・ローストを貪りつつ、ベートーベンの熱い興奮を抑えるのに必死だった。

(ロンドン滞在の初日は雨。とりあえず大英博物館を訪れた)

(ロンドン、パンクラス駅構内のパブで、なかなかSEXYな赤ワインを満喫する)

 

1224日:クリスマス・イブであれば、当然のごとくロンドン市内のバスも地下鉄も午後はみんな止まり始める。そのへんのことは承知の上で、マリオットからテムズをわたり、ウェストミンスター寺院・ウェストミンスター大聖堂・セントジェームズ公園を散策、めぼしいパブを探して市内を縦横無尽に探訪する。

 

 しかし結局たどり着いたパブは、10年前と同じトラファルガースクエアの「シルバー・クロス」。10年前と同じテーブルで、10年前と同じビールを飲み、同じ鶏の手羽先を貪った。

(クリスマス休暇真っただ中のロンドンで、ヨサゲなパブを物色する)

(10年前のパブを発見。まずは思ひ出に浸ることにする)

 

1225日:さすがクリスマス。交通機関が完全にストップしたロンドン市内を、原点回帰でひたすら徒歩で散策。ソーホーの静まりかえった古書店街を歩けば、昭和の神田神保町に勝るとも劣らない濃厚な時間を満喫できる。

 

 コベントガーデンも、クリスマス休暇中のお店がほとんど。交通博物館も休館。いいじゃないか、いいじゃないか。こちらは「みんな閉店」を覚悟でロンドンを訪れている。10年前にはメシを食べるにも窮して、ハイドパーク脇のレバノン料理店だったかモロッコ料理店だかを訪れた。

 

 当時の思い出については、2008年12月の「ロンドン滞在記」を参照していただくことにして、2018年の今井君はコベントガーデン近くのパブ「THE WHITE LION」に闖入。スミのスミのまたスミの小さなテーブルを1つ特別に提供されて、クリスマスのターキー料理を満喫したのだった。

(コベントガーデン近くのバブ「THE WHITE LION」を選択)

     (クリスマスのターキー料理を満喫する)

 

1226日:クリスマスの翌日は「ボクシング・デイ」であって、欧米ではクリスマス以上にギュッと厳しく店が閉まる。事前の情報では「交通機関は全てストップ」であって、クリスマス当日よりももっと厳しくストップが続くと報じられている。

 

 しかし諸君、その辺の情報はほとんど信頼するに値しない。正午近くなるとダブルデッカーのバスがたくさん走り始めるし、地下鉄も平常運転に近くなる。当たって砕けろ、恐れるほどのことはない。スーパーも飲食店もどんどん営業を開始する。

 

 今井君はテムズ川北岸に沿ってずんずん東進。ビッグベンからブラックフライアーへ、ロンドン塔からタワーブリッジを渡って、橋のたもとの小さなパブでゆっくりビアを満喫した。バスで都心に帰り、夕食はソーホーのパブにて、またまたターキーをまるまる満喫したのである。

(15番バスでは、今もなおビートルズ時代のダブルデッカーが活躍している)

  (ビッグベンから徒歩1時間、タワーブリッジに到着する)

 

1227日:朝早くホテルを出て、地下鉄でメリルボーンへ。メリルボーンから中距離電車を乗り継いで、シェイクスピアの故郷ストラットフォード・アポン・エイヴォンを訪問する。

 

 中2の春に坪内逍遥訳の歌舞伎調ハムレットに感激して以来、ついにシェイクスピアの故郷を探訪するのであるが、残念ながら心に湧きあがるのは慚愧の念でしかない。シェイクスピアの故郷は、すっかり軽井沢タイプのリゾートに変貌してしまっていた。

(ストラットフォード・アポン・エイヴォン、シェイクスピアのお墓のある教会にお参りする)

   (ストラットフォード・アポン・エイヴォンにて 1)

   (ストラットフォード・アポン・エイヴォンにて 2)

 

1228日:たった1週間のロンドン滞在では、旅の終わりはすぐにやってくる。驚くなかれ、すでにこの日が実質的な最終日なのである。普段2週間の滞在をスタンダードにしているワタクシにとって、たった1週間の滞在は余りに悲しい体験になってしまう。

 

 あんまり悲しいので、ボーシを買いに行く。ボーシの有名店がロンドンにはたくさんあって、名物ネコがボーシをかぶって見せてくれている名店で1つ、もう1つ別の店で1つ、「ハンティング」と総称されているボーシを合計で2つも購入した。

 

 こんな贅沢な買い物をした後のワタクシは、ランチにチャイナタウンを選択するのである。ロンドンのど真ん中・オックスフォード・サーカスから、ホンのちょっと右の脇道にそれると、そこには広大なチャイナタウンが広がっている。

 

 ヒトは騒々しいチャイナタウンを嫌うかもしれない。しかし諸君、先入観なしにチャイナタウンに潜入しチャイな。そこには肩の力の抜ける楽しい楽しい世界が広がっている。

 

 今井君が選んだのは、チャーハンと鴨肉そばと中華風ステーキ。遠慮も会釈もなしに。チャーハンを中華そばの出汁に投入すれば、この1週間ウンザリしてきたパブの揚げ物のデロデロ感覚を、一気に一掃できるのである。

      (ロンドン、グリーンパークにて)

  (オックスフォードサーカス付近のチャイナタウンにて)

 

1229日:驚くべきことに、あっという間に最終日がきた。「14時までOK」というレイトチェックアウトの特権を利用して、昼過ぎまでゆっくり過ごす。

 

 マリオット、なかなか快適な1週間であった。ただし、お隣のオバサマが騒がしすぎた。酔っ払った大音量での電話の通話が2時間も続いたんじゃ、忍耐力の権化である今井君だって、さすがに忍耐袋の緒が切れる。

 

 あんまり忍耐袋がキレまくったので、あったかいイギリス製のマフラーを1つ、ボンドストリートに買いに出かけた。それが13時。またまた中華街に立ち寄ってスープに浸したチャーハンをすすり、空港にたどり着いたのが17時。そのまま19時のヒコーキに乗り込み、先ほど123015時、ついに羽田に帰還したのである。

    (12月29日、ダブルデッカーは今日も元気だ)

(12月30日、無事に羽田に帰還、日々旅にして旅を住処とする今井の年越し蕎麦は、今年もまた空港にて)

 

1E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du PréBEETHOVENPIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 6/9

2E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du PréBEETHOVENPIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 7/9

3E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du PréBEETHOVENPIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 8/9

4E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du PréBEETHOVENPIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 9/9

5E(Cd) BarenboimBEETHOVENPIANO SONATAS 1/10

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