Fri 181228 地道な成長/大将軍八神社/オサイフと仲直り(京都すみずみ8)3778回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 181228 地道な成長/大将軍八神社/オサイフと仲直り(京都すみずみ8)3778回

 すでに富士山の高さ海抜3776メートルを超えて、我が長大ブログの更新回数は3778回、来年中には4000回の大台をおそらく超える。

 

 今年6月、目標にしていた103652回を達成した時、「次の目標は5000回とします」と書いた。その後「金農旋風」「金足農フィーバー」が終わり、イタリアの田舎町シルミオーネへの長期滞在も終わって、ふとやる気がしぼんでしまい、10月以降は「2日に1回の更新」とグッとペースダウンした。

 

 もともとは来年6月26日(誕生日)の4000回達成を目指していたけれども、どうやら今のペースでは「2019年中の達成」で御の字とすべきか。すると5000回の達成は4年後か5年後、今の受験生が学部の卒業式を控える頃になりそうである。

 

 しかし諸君、それでも着々と、目いっぱい着実に、サトイモ君は前進を続けているのだ。アタマを雲の上に出し、四方の山を見下ろして、威風堂々とその円錐形の勇姿を見せつけている富士どんであるが、今やその勇姿を見下ろして3778メートル、たった2メートルの差であるが、富士を眼下に収めるまでになった。

 

 もちろんそうは言っても、1日に1メートル、最近は2日に1メートル、その進歩と成長は極めて遅々としているのであって、「1日で100メートルも急成長」みたいな爽快かつ痛快な一気呵成のストーリーは望めないのである。

   (京都・妙心寺にて。修行とは忍耐のことである)

 

 今井君はいま、昭和新山が羨ましくてたまらない。かつてのどかな集落が続いていた洞爺湖畔に、突如として標高400メートル近い火山が出現したのは1943年末から1945年9月にかけて。その最初の兆候となる有感地震が、75年前の今日1228日に観測されている。

 

 一気に数百メートルの標高へ。いやはや、2日で1メートルの今井君なんかとは、成長の痛快さが違うじゃないか。特に溶岩ドームの成長は強烈。194412月に成長の始まった溶岩ドームは、翌年9月20日までに175メートルに達している。

 

 しかし、あれれ、9ヶ月で175メートルとなると、なーあんだ、やっぱり1日1メートル以下だ。中年も焦ることはない。1日1メートルでも着実な成長さえ続ければ、それで十分に痛快&爽快、見る者の目を奪う大きな成長を遂げられる。

 

「少年よ、大志をいだけ」ではあるが、「中年よ、焦りなさんな」でもあって、今井君はいつかはクラーク博士のお隣に立って遠い地平を指差し「中年よ、焦りなさんな」の像を立ててほしいと夢見るのである。

 

 そのためには、クラーク博士を凌ぐ功績を立てなきゃならないが、じゃあクラーク博士ってどんな人? 彼は諸君、化学・植物学・動物学・農学の教師。キリスト教についても講じた。お、何だかワタクシもいけそうじゃないか。「中年よ、焦りなさんな」の像のためにも、2019年もしっかり地道に頑張ろうじゃないか。


(京都リッツカールトン内「ラ・ロカンダ」で熟成チーズを貪る)

 

 もっともその前に、目指せ4000回、目指せ5000回であって、どこまでも&どこまでも地道に約束を果たしていくことである。前回の記事に「祇園おくむらとラ・ロカンダ」については次回の記事で書きます」と書いたなら、まずその約束を誠実に実行しなきゃいけない。

 

 ただ、「実名を書いてしまったら、悪口や批判に該当することは書かない」というのがこのブログのお約束である。だから「おくむら」については何も書くことができない。

 

 と書けば、それがそのまま悪口になっちゃうところが世の中の難しさであるが、今井君はこの15年、京都祇園の南や北に雨後の筍のようにニョキニョキ増えた「創作和食」や「創作フレンチ」のお店が、今いち好きになれないのである。

(京都「ラ・ロカンダ」で勧めていただいたプーリア州の熟成ワイン。心からおいしゅーございました)

 

 祇園のお店は、別に「いちげんさんお断り」「会員制どす」でなくていいから、もっと偉そうにツンケンし続けていてほしいのだ。「ご自由にどうぞ」「お気軽にどうぞ」といって、玄関前に英語メニューや中国語メニューをでかでかと出した割には、中に入ると思い切りお馴染みさん優先なのは、いやはや釈然としない。

 

 10年前は、まだこういう店が珍しかった。祇園南側に「らんぶる」とか「隠」「おかだ」みたいな店が遠慮がちに店を出して、「うちは一見さんでもOK」と優しくニッコリしてもらえた時は、祇園でホトケに出会った嬉しさに心からほっこりしたものだった。

   (北野白梅町付近で、小さなお寺を回る 1)

 

 しかし今や、むしろ「会員制どす」とツンケンしてくれる店の方が少数派。誰でもネットで簡単に予約できて、しかし店に入るとお馴染みさん以外はあんまり優しくしてもらえない。

 

 ワインリストにある数本の赤ワインから渋々選択して、しかもそのワインを間違えて持ってくる。それどころか、ワインリストに「12000円」とあるワインのボトルに、仕入れの時の値札がこびりついていて、「3500円」という仕入れ値がものの見事に読み取れたりする。

 

 そこへいくと、さすがにリッツカールトンのメインレストラン「ラ・ロカンダ」は別格だ。何しろもしも宿泊すれば1泊15万円も請求される超高級ホテル。その中のメインの店ともなれば、まさか仕入れ値をくっつけたワインは出せないだろう。

 

 それにしても諸君、「1泊15万円」って、どういうもんですかね。スイートとかジュニアスイートで、例えば「結婚式の夜に特別に」というならともかく、ごく普通にごく普通の一番安い部屋に一泊して、それで「はい、15万円♡」って、コスパも何も悪すぎるんじゃあーりませんか?

   (北野白梅町付近で、小さなお寺を回る 2)

 

 で、夕暮れ18時にお店に入って、宿泊客と思しき人々のお顔を眺めてみるに、まずアメリカ人の中高年夫婦2組、京都のお偉方らしいお馴染みさんが1組。アメリカ人2組のほうは、ウェイターやソムリエとの会話もたいへん巧みであって、おおこりゃベイコク♡オカネモチの大名旅行そのものでござったよ。

 

 ウェイターと話をしてみると、彼はネパールの人だとおっしゃる。フィジーかトンガか、南太平洋の雰囲気の男子だったが、おお、すげー高いお山の国からやってきた男子なのであった。

(妙心寺そばの「千成餅食堂」。地元の人々で繁盛していた)

 

 ソムリエどんは「ソムリエより少し足りないコムリエです」と自己紹介なさる気さくな日本人中年であったが、彼が紹介してくれたプーリア州の赤は、濃厚濃密でさすがに素晴らしかった。「アマローネがお好きなら、アマローネそのものよりも是非これを」と勧めてくれた。

 

 あんまりワインが気に入ったので、その1週間後にまた「ラ・ロカンダ」を訪れることにしたのだが、この店はコース料理にプラスして「生ハムどうどす?」「チーズどうどす?」と、しきりに勧めに来てくれるのが嬉しい。と同時に、オサイフには痛い。勧められてキッパリ断る勇気は、田舎のサトイモにはなかなか出ないのである。

(一条通り、大将軍八神社近くの「一条ラーメン」。この風情がたまらない)

 

 もちろん、こんな贅沢な食事ばかり続けているのではない。京都の夕食でたっぷりオサイフをいためた翌日は、可哀そうなオサイフ君のキズを癒しに、北野白梅町あたりに出かけるのである。

 

 北野天満宮にお参りしたついでに、北野白梅町周辺をテキトーにぶらつくのがいい。西大路一条の交差点辺りからは、左大文字が手に取れるほど間近に見えるし、大将軍八神社のほうに折れていくと、妖怪ストリートとして有名な一条通り商店街がある。

  (大将軍八神社。強烈なパワースポットであるらしい)

 

 大将軍八神社は、売り出し中のパワースポット。もともと遥か平安京の昔からたいへん強烈なパワースポットなんだから、今さら「売り出し中」という話でもないのだが、間もなく大きなブームがやってきそうな気配である。

 

 秋のたけなわには大きなお祭りがあって、お神輿が町内を練り歩く。「ほいっとー」「ほいっとー」「ほいっとー」と聞こえる独特の掛け声をかけながら、西大路の大きな交差点を占拠してお神輿をもみにもむのである。

    (一条ラーメン。大量のハクサイを噛みしめる)

 

 このお祭りに関しては、また別の機会にたっぷりの写真とともに詳細を記したい。とにかく今はオサイフの傷を癒すのが先決である。選んだのは「一条ラーメン」。濃厚な京都弁のオジサマやオジーサマとともに狭い店内にうずくまり、ハクサイのたっぷり浮かんだ地味なラーメンをすする。

 

 野菜のキライな今井君としては、このハクサイは間違いなく多すぎる。しかしこれも修行のうちだ。ついでに、幾晩も幾晩も京都の贅沢なメシを貪って、大切な我が同志♨︎オサイフ君を苦しめた罪滅ぼしと言ってもいい。素朴なラーメンでオサイフ君と仲直りしたら、ここから今井君は妙心寺に向かおうと思う。

 

1E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du PréBEETHOVENPIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 1/9

2E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du PréBEETHOVENPIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 2/9

3E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du PréBEETHOVENPIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 3/9

4E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du PréBEETHOVENPIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 4/9

5E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du PréBEETHOVENPIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 5/9

total m86 y2052  dd24522