Tue 181204 京都日帰り旅/洛北散策/北野天満宮ライトアップ(京都すみずみ2)3764回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 181204 京都日帰り旅/洛北散策/北野天満宮ライトアップ(京都すみずみ2)3764回

 1126日、北海道をさんざん満喫して帰京した翌々日であるが、日々旅にして旅を住処とする今井君としては、こんなにすっきりキレイに晴れた1日を、東京のオウチで静かに落ち着いて過ごすなどというガマンはとても出来ない。

 

 近くの神宮外苑では、イチョウの木々が完熟した黄金色に色づいているころである。ただ単に美しい初冬の風景を楽しむだけなら、「明治神宮の森から神宮外苑をぶらぶら」で構わないのかもしれない。

 

 しかし諸君、外苑のイチョウには女子イチョウが多くて、だからこの時期はそこいら中にギンナンの実が落ちている。そぞろ歩くヒトビトが、それをそこいら中でグシャグシャ遠慮なく踏みつぶす。

 

 殻をむいて串に刺して料理人がしっかり焼いてくれたギンナンは大好きだし、天ぷらでも塩焼きでも間違いなく大好物。しかし諸君、道に落ちたギンナンをグシャッとやったあのニオイはどうしてもいただけない。晩秋初冬の風情も何も、プーンとどこかに飛んでいく。

     (北野天満宮、御土居のライトアップ 1)

 

 だから外苑のイチョウは、12月初旬まで我慢したほうがいい。黄金色の葉が6割から7割すでに地面に落ちて、「プーン」の悪臭も去り、風が吹くたびにたくさんの落ち葉が舞い上がる。

 

 ラグビーの早稲田明治戦を観戦し、激しい試合の感動と感激を語り合いながら秩父宮ラグビー場を後にする。そういう晴れやかな夕暮れこそ、イチョウが最も美しい。

 

 以上のような言い訳をグダグダ引きずりながら、1126日の今井君は「そうだ、それなら京都に行くしかない」と考えた。そろそろ「京都すみずみ」も本格的に書き始めなきゃいけない。そのきっかけにするためにも、初冬の日帰り京都旅を今日あたり敢行しようじゃないか。

 (妙心寺の退蔵院を訪問。庭園をアオサギが散策中だった)

 

 オウチを出たのが11時。東京発1140分の新幹線に乗れば、京都には13時半に到着する。少し遅すぎるというか、少なからぬ出遅れ感があるけれども、予定としては19時まで京都を6時間ほっつき歩き、21時まで京都の晩メシも楽しんで、最終の新幹線で帰ってくる。

 

 東福寺の通天橋とか、清水寺周辺とか嵯峨野とか嵐山とか、その辺を選択してしまえば、通勤電車並みに大混雑の京都で憂鬱と落胆と悲嘆を味わうだけの結果に終わる。午後2時からの散策ルートを、慎重に新幹線の中で検討した。

         (詩仙堂、午後3時半)

 

 まずは妙心寺の退蔵院に向かう。金閣寺や龍安寺に近いけれども、退蔵院に修学旅行生はそんなに来ない。妙心寺の門前で中国人観光客数人を見かけたが、さすがに退蔵院を選ぶ観光客は、静かな落ち着いたヒトビトばかりである。

 

 庭園を、アオサギどんが悠々と散策していた。悠々と庭の真ん中を歩きながら、鋭い視線で食べ物を探している。まさに珍客であって、人々は紅葉よりもアオサギに夢中。確かに思ったほど紅葉は進んでいなくて、11月も終わりというのに、カエデはまだ青々とした葉が多い。

 

 アオサギがどこか木陰に隠れてしまったタイミングで、ワタクシも退蔵院を後にすることにした。タクシーで一気に京都を西から東に横断、向かったのは詩仙堂である。

         (圓光寺、午後4時)

 

 ここからのルートは、詩仙堂 → 圓光寺 → 曼殊院 → 修学院離宮。もちろん修学院離宮は予約がなければ入れないし、次第に暮れていく洛北で、どこのお寺も拝観時間は4時半までである。全てのお寺に入ってみることはとても無理だ。

 

 しかし洛東から洛北にかけては、最後まで京都の夕日を浴びる地域なので、晩秋でも初冬でも比較的遅い時間帯まで散策が可能である。嵐山や嵯峨野で山の陰に夕日が沈む時間帯でも、京都の東側はまだオレンジ色の夕日を浴び、風情たっぷりの夕焼け空を眺めながら散策を続けることができる。

 

 詩仙堂も、退蔵院と同じように、今年は紅葉が遅かったようである。昨年や一昨年の真如堂や永観堂ではマコトに見事に真っ赤に染まったモミジを満喫できたが、やっぱり今年は夏が暑すぎた。連日38℃などという酷暑の年は、モミジも少し赤茶けて、その鮮やかさに感激することはできない。

        (修学院離宮、午後5時)

 

 ただしワタクシの場合、別に紅葉が感動的に美しくなくても構わない。詩仙堂から曼殊院、曼殊院から修学院離宮、そのあたりの田舎道をノンキに散策するだけでいい。

 

 やがて周囲は「ひともしごろ」というか「逢魔が時」というか、街灯はまだだけれども、民家の奥の部屋にはポツリポツリと灯りがつき始めた気配が漂う。観光客の姿はマバラになり、やがてもう誰もいなくなった。

 

 修学院離宮の門から中を覗いてみる頃には、京都の地元の人々が夕暮れの散歩に犬を連れ出す時間帯になった。甲斐犬とか柴犬とかコリーとか、どの犬も逢魔が時に出現したサトイモ人間に興味津々の様子。例の尖った黒い鼻をこちらに向け、怪しいサトイモを見つめて息を弾ませている。

 (京都の東側は夕暮れが遅い。曼殊院付近、午後4時40分)

 

 17時、修学院の駅から大混雑の叡山電鉄に乗り込んだ。出町柳からタクシーで北野天満宮へ。「御土居のモミジのライトアップ」が午後5時から始まっている。天満宮に到着、17時半。さすがに初冬の日は完全に暮れて、ライトアップを楽しむには最高の夜になった。

 

 久しぶりの北野天満宮訪問である。2010年の2月だったと思うが、まだ民主党政権が四苦八苦していた頃、ワタクシは秋田での公開授業の後、今はなき寝台特急「日本海」に乗って京都を訪れた。何しろ学問の神様である。2月の天神様に受験生諸君の健闘を祈った。

   (民家の庭先にハヤトウリが並べられていた)

 

 その後もう1度ここに来た記憶がある。おそらく数年前のブログにも「御土居のライトアップ」の写真があるはずだ。あの年も同じように夏の酷暑のせいで紅葉の色づきが遅く、11月下旬になっても青々とした葉が多かった。

 

 今年も同様である。ライトアップの光に照らされても、まだ緑の葉が7割がたを占めている。赤く染まった木々も、その赤に鮮烈さがない。「赤茶けた」というか、どうしても茶色っぽくくすんで見える。

 

 ま、こういう年もあるのだ。それはそれで十分に美しい。1126日の段階で紅葉が3割から4割ということは、12月5日過ぎぐらいに最も美しくなるんじゃないか。

     (北野天満宮、御土居のライトアップ 2)

 

 自分の予定表を確認してみると、1211日に大阪でお仕事がある。「お♡」であり「お、大チャンス到来」である。大阪での仕事は11日と12日だが、10日の夕暮れに自費で関西に「前のり」を敢行すれば、盛りを少し過ぎた紅葉ライトアップを楽しめるかもしれない。

 

 東京神宮外苑のイチョウについて書いた通り、今井君は真っ盛り少し後の紅葉&黄葉が好きなのだ。風に舞い上がる落ち葉の侘しい風情が、やっぱり最も奥ゆかしいじゃないか。

 

 しかし諸君、ここのライトアップは12月2日で終わってしまうのである。残念無念であって、その残念無念については、モミジの諸君もきっと同じなのだ。酷暑と暖冬のせいで紅葉が遅れ、だから盛りは12月5日を過ぎたあたりから。それなのにライトアップのスケジュールは2日まで。盛りの前に終了してしまう。

     (北野天満宮、御土居のライトアップ 3)

 

 葉っぱ諸君&モミジ諸君の残念無念をヒシヒシ背中に感じながら、北野天満宮を後にした。四条大橋付近のワインの店で、この日の晩飯を満喫しようという予定。妙心寺の前で電話して、すでに予約も入れてある。

 

 料理もワインもマコトに旨い。マスターの応対も親切で丁寧で軽快。「あまり他の人に教えたくない店」である。だからこのブログでは、この店について紹介はしないでおく。

 

 そもそもまだお店の了解をとっていない。了解もとらずに勝手な紹介記事を書いて、いろんな人がワイワイ集まっちゃったら、きっとお店が迷惑するだろう。

 

 こうしてワタクシは2130分ごろの新幹線に乗り、東京駅には2345分に到着した。やれやれ自分ながらマコトにご苦労な1日だった。しかしまあ諸君、日帰りでもこうして、十分に京都を満喫できるのである。

    (さすが京都、ジャズのお店も奥ゆかしい)

 

 そして最後に「追伸」を付け加えておく。北野天満宮「御土居の紅葉のライトアップ」は、モミジ諸君の不満の声に応え、「期間延長のお知らせ」が出た。

 

 さすが「京都すみずみ」を書こうと考えるほどの今井であって、モミジ諸君の不平不満や欲求不満の声をキチンと聞き取っていたのであるが、開苑延長は、何と1210日まで。約1週間の延長である。再びの「お♡」「チャンス到来」「チャンス里芋」であって、こりゃやっぱり行かなきゃいかんだろう。

 

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