Mon 180924 富山へはヒコーキが楽しい／ひさびさ春日部カレー／いきなり欠航 3725回
９月から12月にかけての全国行脚が本格的に始まって、今日で１週間が経過した。先週の土曜日には福岡にいて、いったん東京に帰って「後輩カバン君」を購入（昨日の記事と写真を参照）、翌日は富山に飛んだ。
富山の段階ではまだ先輩カバン君を持参。だって諸君、かつてはスーツでさえ１年間一度も着ないでタンスの中に寝かしておいた今井君だ。後輩カバンだって、ダンヒルのキレイな紙袋の中にしまったままにしておきたかった。
富山には、ヒコーキで入る。北陸新幹線が開通してから、富山や金沢にヒコーキ利用で行く人は格段に減ったようだし、航空会社でもググッと減便して、羽田から富山空港に飛ぶのは甚だ不便になってしまった。
しかしワタクシは、富山便からの下界の風景が大好きなのである。立山連峰の真上を飛んで行くと、おお、くねくね折れ曲がった散策路が、雲間からはっきり見えるじゃないか。
思わず「雷鳥は見えないか」「サンダーバードさんたちを目撃できないか」と、窓に顔をペッタリ貼りつけて眺めるのだが、どんなにまるまる太っていても、雷鳥さんが見えるほどワタクシの視力は優れていない。
（ひさびさの春日部カレーを満喫する １）
立山連峰を越えた後は、ヒコーキは能登半島の東側に沿ってそのまま北上していく。おそらく山が近すぎて、富山空港に南側から進入するのは危険なのである。
能登半島の絶景を十分に堪能した後は、富山湾から富山空港に向かって南下する。富山湾に蜃気楼の出るような日なら、地上から見ればちょうどヒコーキは蜃気楼の町の上空から姿を現すことになる。そのさまを想像しながら、ふと夢見るような気持ちになるのである。
それに比べると、北陸新幹線の車窓はマコトにつまらない。東京から富山に向かう時も、富山から東京に帰る時も、めったやたらにトンネルが続いて、期待していたような絶景なんかちっとも見えない。
防音壁が高すぎるので、トンネル以外の場所でも、外の景色を徹底して遮断しているような気がする。今井君の旅の楽しみの50％近くは車窓にあるので、こんなに徹底して塞がれてしまったら、「新幹線なんか乗ってやるものか」と意地を張りたくなるのである。
こういうふうだから、新幹線に乗るたびに機嫌がすこぶる悪くなる。アンパンマンとシンカンセンが大好きで、何でもいいから電車が通るたびに「シンカンセンだ!!」「アンパンマンだ!!」と絶叫しながら踊りくるう園児の諸君とは、次元が全く違うのである。
（ひさびさの春日部カレーを満喫する ２）
日本で代表的な「園児」と言えば、誰がなんと言っても「クレヨンしんちゃん」であって、その舞台である埼玉県春日部では、今もなお彼がスーパーヒーローである。
春日部を象徴する巨大店舗は、① 大塚家具 ② イトーヨーカドーの２つであったが、①の大塚家具については、すでに看板も消滅してしまった。東武線春日部駅を降りれば、まず目に入るのが「栄光ゼミナール」の校舎と大塚家具の看板だったのに、諸君、寂しい限りである。
HPを眺めてみるに「誠に勝手ながら、大塚家具春日部ショールームは、2018年5月27日をもちまして閉店いたしました。 21年間の長きにわたり、多くのお客様にご愛顧いただきましたことを心より感謝申し上げます」とのこと。親子ゲンカが幸福に繋がる可能性はゼロなのである。
だから今や、春日部西口駅前は、悲しくなるほど閑散としている。平日の真っ昼間なんかに街を歩いてみたまえ。その静けさはすでにゴーストタウンの趣きである。
モト大塚家具の周辺は、「人っ子ひとり見かけない」という異様な閑散ぶりであって、その閑散はあまりに濃厚。閑散でヨーカンが作れるほどの濃厚ぶりであって、閑散のヨーカンを果物ナイフで切り分けて、子供たちに「オヤツですよ」と１切れずつ配れそうなありさまだ。
「何を大げさな♨」とおっしゃる方は、ぜひ平日の午後１時あるいは２時、春日部西口に降りてみていただきたい。昭和から続く悪名高い風俗店街にも、シャッターを下ろした大塚家具周辺にも、すでに閑散が固形化して、前進するのも困難なほどである。
（春日部名物、サトーココノカドー）
クレヨンしんちゃんのイトーヨーカドーでさえ、高齢化の象徴よろしく「お客は地元のバーチャンのみ」の状態。今井君みたいな若々しい中年の楕円形は、他には全く存在しない。空間も時間もゼラチン状に固まって、もうピクリとも動かない。
その片隅に「サトーココノカドー」のコーナーが存在する。お客は１人もいないし、店員さえ見当たらない。１年半前には大盛況だった企画であるが、うーん、この閑散ぶりではさすがにちょいと苦しんじゃないか。
じゃあ今井君は何しに春日部に行ってきたんだろうか。こんなに「忙しい」「忙しい」を連発し、実際に肩で息をするほど忙しく、ヒコーキも国際線から国内線へと目が回るほど乗り継いでいる状況で、それでも春日部を訪ねるとすれば、もちろん何らかの理由があるのだ。
午後１時、閑散としたイトーヨーカドーを訪問した今井君は、まず靴下の安売りコーナーに直行。「３足で1000円」みたいな靴下を３組９足、嬉々としてまとめ買いしたのである。
だって諸君、今井君の靴下はみんなカカトが薄くなって情けない状況。春日部あたりでまとめ買いしなきゃ、全国行脚で恥をかく。「ついでにワイシャツも買っちゃおうかな？」ではあったが、うーん、さすがにそれはヤメにしておいた。
（ひさびさの春日部カレーを満喫する ３）
イトーヨーカドーに立ち寄ったのには他にも訳があって、「目指すカレー屋 →『ラホール』が超満員だった」というのがその理由である。さすがランチタイム、ラホールには全く空席がなかった。パンパンの満員だったのである。
というか、春日部西口で「お客」と言ふものの存在を感じたのは「ラホール」１軒だけだった。ラーメン屋さんも無人、昼から営業している居酒屋も無人、ドラッグストアもコンビニも無人。流行っているのはラホールただ一軒。空席ができる時間帯までイトーヨーカドーで時間を潰すしかなかった。
ようやく空いたテーブルで、注文したのはもちろん名物「ジャンボハンバーグカレー」。選択式のカレーも、いつもの通り「インドカレーの極辛」。「食べログ」をみると、いかにもグルメを気取った人々が「和風カレー」を選択しているけれども、この店を訪ねたら是非インドカレーを選んでいただきたい。
そして諸君、あまりにも旨いのである。今年に入ってからのワタクシは、春日部までの電車１時間がメンドーになって、ついつい銀座の「デリー」で済ませてきた。デリーのカシミールカレーなら、春日部の「インド極辛」の片鱗ぐらいは味わえる気になっていた。
しかしやっぱり、ゴマかしちゃいけない。銀座デリーではどうしても味わえない奥深い旨さが、春日部ラホールには存在するのだ。浅草または北千住から日光行き特急「けごん」で30分余り、本来は「粕壁」である春日部のラホールを、諸君もぜひ訪ねてくれたまえ。
（春日部ついでに、ひさびさの東武浅草駅を堪能する）
さてと、今日もまた長々と書いてきたのだが、昨日最後に予告した「ブラタモリとカバンの関係」をまだ書いていなかった。いやはや、うっかり忘れていた。
何しろ昨日は岩手県花巻でナマ授業４時間。授業後はヘトヘトに疲れて、危うく新幹線を乗り過ごすところだった。目を覚ました時には、降車予定の仙台駅に到着した直後。ほうほうのていで電車から飛び降りた。
おお危ない。仙台２連泊のはずが、「はやぶさ」で一気に埼玉県大宮まで連れていかれる寸前だった。幸い間に合って、これを書いている時点で午前４時、仙台のウェスティンホテルにいる。
しかもこの後は、仙台から金沢に直行の予定。仙台空港10時のヒコーキで小松に飛び、小松空港から金沢に入って、金沢で15時から公開授業。この忙しさ、まさに別世界なのである。
と思っていたら諸君、驚くなかれ、いきなりANAからメールがきた。「ご搭乗予定の仙台 → 小松便が、機材の手配がつかないために欠航となりました」とおっしゃる。「は、欠航？」「いきなり欠航？」「今になって突然そんなこと言われたって困ります」「ボク、どうしたらいいの？」の世界である。
しかしそこはスーパー旅慣れた今井君だ。任しておいてくれたまえ。たとえヒコーキがいきなり欠航になったって、今日の昼前にはビシッと金沢に到着してみせる。そこは大人の責任だ。そのぐらいの移動なら、いつでも何とでもできるのだ。
そのぶん、「ブラタモリ宇都宮編とカバンの関係」は、また明日の記事に先延ばし。まあそのぐらいは諸君、寛大に許してくれたまえ。
1E(Cd) Joe Sample & Lalah Hathaway：THE SONG LIVES ON
2E(Cd) Marc Antoine：MADRID
3E(Cd) Ornette Coleman：NEW YORK IS NOW!
4E(Cd) Miles Davis：THE COMPLETE BIRTH OF THE COOL
5E(Cd) Art Blakey：MOANIN’
total m90 y1592 dd24062