Sat 180825 1年の2/3が終わっていく/多忙な8月/過去問解説、収録を完了 3705回
いやはや、まもなく2018年の2/3が終わろうとしている。どういうわけか今年はいつもの年をはるかに超えてパンパンに充実し、そのせいか中年サトイモはずいぶん疲労し、ヨレヨレになって秋を迎えようとしている。
そもそも人生などというものは、毎日・毎週・毎月・毎年同じことを繰り返して、昨日と今日の区別がつかず、先週と今週の判別もつかず、先月と今月、昨年と今年の断面もハッキリ分からないままに、気がつけば20年30年、平気で過ぎていくというのが常道である。
「去年今年 貫く棒の如きもの」であって、高浜虚子のスーパー快作は、先月も今月も、今年も去年も、力強く貫いて流れる天地の大きさ&自然の力強さを「貫く棒」と表現したらしい。
「去年」と書いて「こぞ」と読む、その響きだけで中2の今井君は感激したものだったが、何も話を天地や星や太陽や大自然にまでもっていかなくても、人間の日々の安定した生活にだって、「貫く棒の如きもの」は十分に存在するのである。
ところが諸君、今井君みたいな落ち着かない楕円形人間には、去年と今年、先月と今月を貫く棒のようなものが見当たらない。貫く棒がないと、人は疲労を感じるのである。やっぱりキチンと人生を貫く棒を1本、若い時代に獲得しておくに限る。
貫く棒がないと、人生がマコトにツギハギになって、真っ直ぐ前進するのが困難になる。来る日も来る日も、来る月も来る月も、ビシッと定まった目標がない。ゆく年もくる年も、目指すものが違い、行動指針も違う。
こりゃいかん。金足農の野球みたいに「意地でもバント」「何が何でもバント」でいかなきゃ、人は疲れやすくなり、疲れやすければ、老いやすいのも当たり前だ。
少年老い易く、学なりがたし。サトイモ君の場合、「学」こそ最も得意な分野だったはずのに、次第に学はチビチビすり減って、今やほとんど跡形もない。毎日別の場所で仕事をし、毎朝別の街で目覚め、長距離を移動して全く違う環境でベッドに入る。これで「学」なんてのが成るわけはないのである。
(ニャゴロワ、16歳。この夏も元気に過ごしてくれた)
「ルーティン」という言葉が流行するモトになったのは、確かラグビーの五郎丸であるが、やっぱり諸君、人生で最も大切なのはルーティンだ。金足農の吉田君も、ルーティンを封じられて調子がおかしくなり、番付を落としたモト大関・琴奨菊は、ルーティンだった「琴バウワー」もやめちゃった。
今井君は今もなお、ルーティンへの憧れを捨てていない。朝4時に起き、1時間ウォーキングをして、1時間お風呂に入り、ブログを更新し、そこから夕暮れまで読書三昧。丼メシやら茶漬けやらを貪ったあとは、映画か演劇かコンサートを満喫して、23時にベッドに入る。
やっぱり、そういう生活にあこがれるじゃないか。しかし諸君、2018年の今井君は、まだまだそういう悠々自適な生活を実現できていない。ルーティンも何も、ルーティンを不可能にする要素ばかりで人生が成立しちゃっている。例えば2018年の2/3は、以下のような日々を送ってきた。
1月:全国行脚
2月:全国行脚
3月:全国行脚と新講座E組一気収録
4月:E組一気収録と「フランスすみずみ」20日
5月:「イタリアすみずみ」16日
6月:全国行脚と、ブログ10年達成に全力傾注
7月:全国行脚と、河口湖合宿10日
8月:連日の過去問解説と、金足農全力応援
理想のルーティンを実現できたのは、ホンの20日か30日に過ぎない。「学なりがたし」はまさに当たり前であって、高校までどんなに「学」のトリコだったとしても、今やその「学」は、ダンボールにギュッと詰め込んで押入れの中、最後に開けてみたのは20年も昔という有り様だ。
(押入れの中から40年前の雑誌を掘り出す)
ダンボールの中に防虫剤とか防湿剤とか、忘れずに入れておけばよかったが、しまいこんだむかしむかしは「どうせすぐに箱から出してホンキに戻るから」と、呑気に構えていた。今頃はワタクシの「学」にはカビが生え、悪いムシさえワッラワラ、闇の中で腐敗しつつあるに違いない。
ただし諸君、もしもそれが腐敗ではなくて「発酵」というルートに進んでいたら、状況は全く違う。おっきな明るい希望も持てるのだ。20年前にもらった「長期熟成酒」がマコトに見事に古酒に変わっていたように、サトイモ学も発酵し&熟成し、絶妙の学に変貌しているかもしれない。
例えば諸君、その同じ押入れの中から、40年前の雑誌が登場するのである。「アサヒグラフ:夏の甲子園60回大会記念号」というのだから、まさに今井君の「学」と同じぐらい発酵&熟成が進んでいる。ホコリを払えば諸君、香ばしいカホリに酔うことができるかもしれない。
(40年前、滋賀の超名門・膳所高校が、今と同じ「Zチーム」として甲子園に出場していたらしい)
だからワタクシは、そういう発酵&熟成を夢に見て、まずはあと5年「ルーティンのない日々」を続けるつもりでいる。基本は全国行脚、年に3回から4回は約1ヶ月の「世界すみずみ」、温故知新として可能なかぎり「特設単科講座」の新規収録も進めたい。
ま、以上のような感慨を居抱くほどに、2018年の8月は多忙だった。思えば諸君、今から25日前、今井君は7月下旬の10日間にわたる「河口湖合宿」から帰って、心身ともに疲れ切っていたのである。
4半世紀にわたって語り続けてきた金足農の甲子園出場は決まっていても、まさかここまで勝ち進むだなんて、予想もしていなかった。あそこから、今井君も強烈に多忙な日々を連ねてきたのである。
(40年前の秋田代表は能代高校。名投手・高松は「リアル星飛雄馬」として躍動した)
8月8日:金足農・1回戦(5−1鹿児島実)
8月13日:過去問解説講座(明治大・文)
8月14日:金足農・2回戦(6−3大垣日大)
8月14日:過去問解説講座(早稲田大・文)
8月15日:過去問解説講座(早稲田大・法)
8月17日:金足農・3回戦(5−4横浜)
8月17日:過去問解説講座(早稲田大・政経)
8月18日:金足農・準々決勝(3−2近江)
8月20日:金足農・準決勝(2−1日大三)
8月21日:金足農・決勝(2−13大阪桐蔭)
8月21日:過去問解説講座(早稲田大・国際教養)
8月22日:過去問解説講座(名古屋大)
8月23日:過去問解説講座(熊本大)
仕事と高校野球を一緒くたにしてマコトに申し訳ないが、今井君の仕事場はあくまで「中等教育」であって、高校野球の熱いカタリベとなることも、いわば仕事の一部分なのだ。許してくれたまえ。金農の試合なら、全試合を少なくとも2回は観戦しないと、自信をもって後世に語り継ぐことはできない。
(新鋭大関・琴風。今や親方としてNHKの相撲解説もこなしている)
だから諸君、サトイモの8月の多忙を、想像してみてくれたまえ。明治・早稲田・名古屋大・熊本大、長文読解問題だけでも合計20問、じっくり予習を積み重ねなければならなかった。
長く残る映像授業である。受講する生徒諸君の真剣さに応えるためにも、予習はギュッと深いものにしなきゃいけない。睡眠時間はグングン短くなり、たった2週間といえども、疲労は濃厚濃密なものになっていった。
収録をすべて終えたのは、23日19時のことである。さすがの大ベテラン今井も疲労の極であって、「そう言えば1ヶ月前はまだ河口湖だったな」などと口走りながら、「せめてトンカツが食いたい」と、下北沢に駆けつけた。
だから昨日は諸君、とてもブログを更新する余裕なんかなかったのだ。というか、金農が勝ち進んだ日々のブログ更新にも思い切り体力&精神力を注ぎ込み、その方面からもやっぱり信じがたいぐらいの疲労が蓄積していたようである。
1E(Cd) S.François& Cluytens & Sociétédes Concerts du Conservatoire:ラヴェル/ピアノ協奏曲
2E(Cd) Paco de Lucia:ANTOLOGIA
3E(Cd) 寺井尚子:THINKING OF YOU
4E(Cd) Ono Risa:BOSSA CARIOCA
5E(Cd) Akiko Suwanai:INTERMEZZO
total m116 y1487 dd23957