Sun 180819 この日がホントに来るなんて/追い詰めた日々/応援よろしく 3701回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 180819 この日がホントに来るなんて/追い詰めた日々/応援よろしく 3701回

「この日が本当に来るなんて」。おそらく人間の一生で、よほどハードルを低く設定しない限り、1回か2回かしか慨嘆することのないコトバである。

 

 もちろん今井君はきっと、まさにその「ハードルを低く設定した」というヤツの典型なんだろうけれども、2018年は「ホントにこんな日が来るなんて」と心の底からウルウルするチャンスが2回も巡ってきた。

 

 1つ目は、確かに恥ずかしい話だが、6月26日の「ブログ10年 = 3652回達成」の瞬間である。嘲笑するなら嘲笑したまえ、憫笑も冷笑も失笑も、すべて笑ってコラえて差し上げる。「10年1日も休まずに、文庫本6ページ分を毎日」というペースの執筆を、このレベルでお出来になるなら、ぜひ嘲笑してくれたまえ。

 

  そして2つ目の「この日が来るとは♡」が、2018年8月、ついに我が目の前にやってきた。大正4年の夏、我が母校の前身・秋田中が決勝戦の延長13回でサヨナラ負けしてから雌伏103年、ついに「秋田チームが高校野球で全国優勝」の瞬間が見えてきた。

 (1990年、4半世紀ぶりの校歌を歌う秋田高校の選手たち。28年前のNHKテレビより)

 

 高校ラグビーなら、秋田工がすでに花園で15回優勝したのである。高校サッカーでも秋田商が2回、とっくに全国優勝を成し遂げた。バスケの能代工は、全国優勝の数をいちいち数えていられないほど。社会人野球で「にかほTDK」が奇跡の優勝を遂げてからも、すでに10年が経過する。

 

 しかし諸君、今井君みたいな田舎の中年オヤジにとって、何より大切なのは夏の甲子園での勝利である。誰が何と言って批判しても構わない。何が何でも甲子園で地元チームに勝ち進んでほしい。

 

 それがチーム全員、地元出身の高校生ならサイコーだ。地元の子だけの公立チームが、あれよあれよと勝ち進む。田舎オヤジのほぼ全てに共通する悲願はそれなのである。

 

 思えば諸君、悔しい思いを重ねてきた。ジュラ紀か白亜紀の地層あたりからずっと、今井君の悔しい思いは累々と堆積し続けてきたのである。悔しい思いがあまりに多すぎた。

(28年前のNHKテレビより。秋田高校の校歌はホンの15秒、短すぎる。あれから28年、明日は金足農の校歌をたっぷり聞きたいじゃないか。ギュッと背中をそらして歌ってもらいたい)

 

 昭和40年、好投手・大久保を擁する秋田高校は、準々決勝で大分・津久見高校を13–1で撃破して準決勝に進出。最終回まで3−1でリード。しかし優勝した当時のミラクル・福岡の三池工に逆転3ランホームランを打たれて敗退した。

 

 あれから幾星霜、優勝のチャンスは何度もあった。1984年の金足農、1989年の秋田経法大付、ともにベスト4で涙を飲んだが、1970年代後半から80年代前半にかけては、投手でも野手でもドラフト上位候補の選手が続出して、「野球王国」の名をほしいままにした。

 

「リアル星飛雄馬」と呼ばれた能代高校の高松直志。甲子園で149kmを投げた秋田商の長身右腕・高山郁夫。彼とほぼぼ同じ時期の松本豊(秋田経大付)・小野和幸(金足農)・工藤幹夫(本荘)。すげーピッチャーがナンボでも登場した。現役のピッチャーでも、スワローズの石川、スワローズの石山、ホークスの摂津、おお、人財には事欠かない。

(1990年、秋田高校は大阪桐蔭をまずホームランでリードする。28年前のNHKテレビより)

 

 我が母校・秋田高校の活躍も続いた。ベスト4進出の昭和40年から26年後、1990年にも高らかに校歌を歌った。京都・北嵯峨高校に9回裏サヨナラ勝ちした時のビデオが、我がビデオライブラリーに残っている。

 

  天上はるかに 太平山の 

  姿は気だけし 三千余尺

  長江流れて 六十幾里

  海にと馳せ行く 雄物川波

 

 創立・明治4年、明治維新の気魄のこもった校歌が甲子園に響き渡ってから、すでに28年が経過する。時の経過するのはマコトに速いもので、1984年の金足農のベスト4から34年。そこを折り目にしてもう34年昔に戻れば、そこはまだ1950年。日本は敗戦のダメージの真っただ中だった。

(エースが激走、3塁打。リードは2−0に広がる。このエースも、もう40歳をとっくに越えている。28年前のNHKテレビより)

 

 しかし諸君、1990年の秋田高校は、2回戦で今や天下無敵の大阪桐蔭高校と対戦するのである。もちろん絶対の優勝候補。その後プロでも大活躍するピッチャー和田&背尾は、超エリートの2枚看板だった。

 

 一方の秋田高校は、まさに「田舎の公立高校」の典型。ピッチャーは右サイドハンドの菅原朗仁1名だけであった。我がビデオライブラリーのホコリを払い、久しぶりに再生してみると諸君、うぉ、1990年の秋田高校、1回の攻撃からその気魄と迫力を存分に発揮する。

 

 3番キャッチャー♡菅原勇輝が、いきなりのソロホームラン。4番石井が2塁に達すると、5番ピッチャー菅原が左中間に3塁打。それを6番の浅野がヒットでホームに迎える。1回終了、大阪桐蔭を3−0でリードした。

 

 このままリードして、9回2アウト、「あと1人!!」まで行くのである。おなじみ秋田の「ギリギリまで追い詰めた」。103年前の決勝でも、昭和40年の準決勝でも、1984年の準決勝でも、パンパンの優勝候補を、毎回毎回ギリギリまで追い詰める。秋田人の気魄たるや、常に恐るべきものがある。

(スーパー優勝候補・大阪桐蔭を一気に引き離す。28年前の秋田高校応援団も、やっぱりムラサキのメガホンだった。NHKテレビより)

 

 そうして100年が経過、ついに「この日がやってきた」なのである。嘲笑する人も冷笑する人も、別にかまわない、大いに笑ってくれたまえ。しかし今井君は今年の金足農に、今までとは全く違う風の吹き方を感じる。

 

 お相撲の豪風どんも、「これはもう『金農旋風』ではない」「これは『金農♡豪風』だ」と喝破した。豪風は諸君、身長171cmの恵まれない体格で、幕内在位94場所、関脇まで昇進した快傑だ。その彼が「金足農♡ゴーフー」と呼ぶんだ。秋田中以来103年ぶりの決勝進出に期待しようじゃないか。

 

 昨日の今井君ブログでは、吉田君の股関節についてずいぶん心配をした。しかし諸君、準々決勝の9回裏、大逆転の2点スクイズ直前の彼の表情を見るに、そのノリノリぶりはサトイモなんかの心配を一切吹き飛ばすレベルじゃないか。

 

 ベンチがあんまり盛り上がりすぎたので、主審にちょっと注意を受けたりもした。そこは諸君、画面で見ているとみんな完全に現代のイタズラっ子であって、叱られてもすぐにスカッと笑顔で対応している。

 

「カラオケ大好き」とか「シャキーンのポーズ」とか「ピローンのポーズは甲子園ではできませんね」とか、うーん、昭和の秋田県人が甲子園に出た時のヒヤヒヤものの緊張感は一切ナシ。仲間みんなで肩を組んでニコニコしているあたり、この上なく頼もしいのである。

(28年前のNHKテレビより。うぉ、リードはますます広がっていく。スーパー優勝候補も、恐るるに足らずなのだ)

 

 2点スクイズで茫然自失だった近江高校の選手諸君も、わずか5分で嬉しいほど元気に立ち直ってくれた。「あいつ、半端ねーよな」「高校野球サイコー」「甲子園、ありがとー」。若干コトバづかいが荒いけれども、そのぐらい何でもないじゃないか。

 

 ワタクシは、滋賀県の高校生諸君も大好きなのだ。春に活躍した彦根東の赤い甲冑姿もよかった。「Z」の人文字の膳所高校も素晴らしかった。どちらも文武両道の超名門だ。これからの秋冬シリーズで、是非とも滋賀県を盛り上げに行きたいのである。

 

 そして諸君、間もなくいよいよ2018年夏・準決勝の朝が来る。夜10時半を過ぎた。金足農の選手諸君は、旨いメシを腹一杯むさぼって、もうとっくに眠りについたと思う。明日は5時起き? 6時起き? みんなの疲労がスカッと元に戻っていてほしいじゃないか。

(おかげさまで今井ブログもアクセス10000超え。並みいる有名タレントさんたちを押しのけて、順位は400位以内に入ってきた)

 

 同じベスト4と言っても、34年前とは丸っきり疲労度が違うだろう。今回は、① 鹿児島実 ② 大垣日大 ③ 横浜 ④ 近江、いずれも優勝経験や決勝進出経験のある私立の名門校を、次々と打ち倒してきた。

 

 34年前の4連勝は、① 広島商 ② 別府商 ③ 唐津商 ④ 新潟南。全ての相手が公立高校、自由な選手集めで分厚い選手層に支えられた対戦相手は、準決勝のPL学園が初めてだった。

 

 その辺に、大きな時代の流れを感じるとともに、菅原・佐々木・吉田・打川・大友・高橋・菊地・菊地・斎藤と、彼らを支える9人の控え選手たち、7月以降に信じがたいほどの成長を遂げた18名の活躍を、明日もぜひ朝10時から日本中の皆様に、固唾を飲んで見守ってほしいと願うのである。

 

1E(Rc) Walter & ColumbiaHAYDNSYMPHONY No.88 & 100

2E(Rc) Solti & ChicagoR.STRAUSSDON JUAN ALSO SPRACH ZARATHUSTRATILL EULENSPIEGEL’S MERRY PRANKS

3E(Cd) Akiko SuwanaiDVOŘÁK, JANÁĈEK, and BRAHMS

4E(Rc) Collegium AureumHAYDNSYMPHONY No.94 & 103 

5E(Rc) Solti & LondonHAYDNSYMPHONY No.101 & 96

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