Thu 180802 夏シリーズ打ち上げ／三ノ輪で桜鍋／中江でいろんな中江を思う 3684回
こうして14年目かつ28回目の河口湖合宿は、見事に終了したのである。「見事」であって「無事」でないのは、今井なりサトイモなりのプライドの表現であって、「無事」なんてのは諸君、ツマランのだよ。
昔から「無事これ名馬」とは言うが、ひたすら無事を願うような危なっかしい存在に、今井君はなった覚えがない。「無事に終了」ではなくて、「見事に、完璧に、これ以上はないぐらいの成果をあげて終了」。やっぱり超ベテラン講師ってのは、そうこなくちゃダメじゃないか。
そして諸君、もちろんタダでは終わらない。見事にミッションが完了した直後の「打ち上げ」は、わかさぎフライや生ビール１杯で済ませちゃいかんのだ。何か「2018年だけ」という記憶に残るものにしたい。
（夏シリーズの打ち上げに、桜鍋を食べに行く）
まあワタクシなりに、いろいろ打ち上げの場を考えた。イノシシ鍋もいいだろうし、夏ならアユ料理も悪くない。あえて京都まで２時間半の旅をして、「もう一度夏のスッポン」だって、ありうる選択肢だった。
もちろん東京にもスッポンの店はある。しかしマコトに残念なことに、東京のスッポンはおどろおどろしい。意地でも「活き血」をメニューに混ぜてくる。何でそんなに吸血鬼みたいなことをさせたいのか、ワタクシにはちっとも分からない。
ワタクシの体内にはワタクシなりの濃厚＆濃密な赤く美しい血液が流れていて、別に爬虫類の血液を生で導入しなければ元気が出ないような今井君ではないのだ。活き血をカクテルに混ぜて意地でも飲ませようだなんて、ハッキリ余計なお世話である。
だから、もしもスッポンなら京都に限る。すると往復の新幹線代も出さなきゃいけない。打ち上げとしてあまりにオカネがかかりすぎる。スッポン２万５千円、新幹線代が往復で３万円、京都駅から下長者町／千本西入ル「大市」までのタクシー往復5000円、合計６万円の打上げじゃ、そりゃお財布に痛すぎる。
（桜鍋の名店は、台東区日本堤のあたりに数軒並んでいる。ワタクシは「中江」を選択）
そこで第２候補に上がってくるのが、うなぎ君である。ワタクシはうなぎ君のマネが得意であって、合宿中も何度かうなぎの踊りで教室内が大爆笑に沸いたものである。
ただし今井うなぎは、「睡魔ちゃん」とか「帰りのバスの中で姿を表す天使君」とか、その類いのものとほとんど区別がつかない。ムーミンに多数登場するニョロニョロどんをイメージしてくれればほぼ当たっている。もしも目撃したければ、来年の河口湖合宿に参加してもらうしかない。
今年の夏はずいぶんたくさんのうなぎを貪った。仙台・名古屋・東京丸の内・河口湖「こなみ」。胃袋がウナウナ言いそうなほど、貴重なうなぎを詰め込んだ。うなぎの資源保護から言っても、今井君がこれ以上うなぎを貪っては、世界中からの厳しい指弾を免れないかもしれない。
（さすがに老舗。暖簾も由緒ありげである）
そこで諸君、今回ワタクシが合宿の打ち上げに選択したのは、馬肉料理のお店である。せっかくおウマさんたちがパカパカ楽しそうに走り回っているところ、たいへん申し訳ないが、その元気なお肉を我が胃袋にいただいて、夏から秋冬にかけての活力としたい。
だって諸君、すでに我々は12月のスケジュールまで決まっている。京都に大阪に札幌、福岡に熊本に広島、金沢に富山に福井、またまた楽しい全国行脚がスケジュール表にギュッと詰まって、こりゃ夏のうちから体力・気力・精神力、おウマでも貪っておかなきゃ続かない。
東京で馬肉といえば、江戸時代には遊郭が立ち並んでいたあたりに、伝統ある名店が何軒か並んでいる。目指すは地下鉄日比谷線「三ノ輪」駅。大塚や王子や町屋からチンチン電車に乗って、都電の終点「三ノ輪橋」で降りてもいいが、スーパー猛暑の７月31日、さすがの今井君も涼しい地下鉄を選択した。
（生まれて初めて三ノ輪で降りた）
八丁堀、小伝馬町、人形町。時代劇や古典落語に頻繁に登場する地名がズラリと並ぶあたりである。１泊2000円ほどの木賃宿がならぶ地域もあるし、目の前にはスカーツリーが夕陽に赤く輝いている。
名店が並ぶのは、三ノ輪駅から徒歩15分のあたり。天丼＆天重で有名な「土手の伊勢屋」は創業130年の老舗である。1889年、大日本帝国憲法が発布された年から、ずっとこの場所で天丼と天重を出し続けている。
「伊勢屋の」営業は午前11時から午後２時半まで。あっという間に終わっちゃう。「狭い店なので、ほぼ相席になります」と断り書きのある、なかなか頑固そうなお店である。うーん、何事もググッと我慢することに心を決めて、ぜひ一度近いうちに訪ねてみたい。
おやおや、そういう情報をいろいろググっていたら、すぐ近くの蔵前あたりに「今井総本店」なんてのも発見。ふぐにうなぎに懐石の名店であって、こりゃどうしても行ってみたいじゃないか。長く首都圏で生活していても、知らない店はナンボでもあるんでござるね。
（天丼＆天重の名店、土手の伊勢屋）
目指す「桜肉鍋 中江」は、いかにも頑固そうな天丼屋「土手の伊勢屋」のお隣である。ひっそりと落ち着いた夕暮れの一角に、由緒ある木造の店舗が２軒、寄り添うように並んでいた。
「中江」というと、今井君はまずNHKの中江陽三アナウンサーを思い出す。20世紀の終盤、名番組「連想ゲーム」の司会を長く務めた。「紅白」の総合司会もこなし、落ち着いたNHKバラエティの伝統を作った。
現・筑波大付の選手として、何と甲子園にも出場。1946年というから、あまりに遥かな戦後直後の出来事であるが、準決勝まで進出。彼のチームから「甲子園の土を持ち帰る」という伝統が生まれたんだそうな。
そしてさらに驚いたことに、中江アナの娘ムコがラグビーの清宮克幸どん。と言ふことは、昨年の高校野球の大スター清宮幸太郎どんは、中江アナの孫であって、中江アナは清宮選手のオジーチャンなのである。
もちろんいま今井君が入店した桜鍋のお店「中江」と中江アナは別に何のカンケーもないんだろうけれども、それでも諸君、今井君はかつて「連想ゲーム」の大ファンだった。「中江」の暖簾をくぐりながら中江アナの語り口を思い出していた関係上、ここにもやっぱり書いておかなきゃ気が済まない。
（中江の桜鍋。ヒレ肉を小鍋で一気に煮る）
他に中江といえば、中江藤樹、中江兆民、なかえなかえ、いろんな人がいるもんだ。他に現在の有名人としては、中江有里に中江友梨に中江百合（すべて敬称を略させていただきます）、ググればナンボでも出てきますな。
中江有里どんについては、1992年の資生堂CMを今も鮮明に記憶している。バスに乗りかけたところでカメラに向かってニッコリ、「SUMSUすぐ済む、スムースSUMSU」と笑顔で一言、自信たっぷりにバスに乗り込んでいくCMだった。
昔の日本人は、smoothを「スムーズ」と言わずに「スムース」と発音したのである。つい10年ほど前にも、JR東海のポスターにデカデカと「スムース」の文字が踊った。キャッチコピーが「スムース」だったのだから、なかなか大した度胸じゃないか。
ところでSUMSUとは、なんぞや？ リンスインシャンプーらしいのであるが、まあその辺の詳細は諸君、ググってくれたまえ。アイドルだったはずの彼女が、いつの間にかエッセイストで脚本家で、コメンテーターで女優で小説家も兼ねる。マコトにマルチなオネーサマとして大活躍中のようである。
（ちょいと酔いすぎて、夜の浅草雷門あたりを散策）
以上、「中江」について書きまくったら、肝腎の馬肉料理がどうだったのか、桜鍋がウマかったのかどうか、ウマかったとしたらどのぐらいウマかったか、ではどういうふうにウマかったのか、大事なことを詳しく述べる余裕がなくなってしまった。
ウマのヒレ肉、おいしゅーございました。小さな鍋で一気に煮て、ファストフード感覚でワシワシ貪る桜肉、ホントに楽しゅーございました。どんどん煮詰まって味が濃くなると、すぐにお湯とワリシタを追加する。そのあたりのホイホイ感覚も珍しく、２時間たっぷり楽しませていただいた。
（雷門から仲見世、浅草寺まで散策。珍しく悪酔い気味だ）
その分、ちょっと焼酎を飲みすぎたかもしれない。濃い味の馬肉に合わせて、ロックの焼酎をグイグイ、普段の今井君の強烈なペースをさらにウマ回るハイペースで飲み続け、「お、こりゃ明日に残るな」という鈍い頭痛に襲われた。
酔いを冷ましに、浅草雷門から仲見世、浅草寺の境内をのんびり散歩してみたが、いったんこの種の鈍い頭痛が始まっちゃったら、もう「後悔先に立たず」。サッサと帰って、サッサとねぐらで頭を冷やすしかないのである。
1E(Cd) Wigglesworth & Netherland radio：SHOSTAKOVICH／SYMPHONY No.4
2E(Cd) Mravinsky & Leningrad：SHOSTAKOVICH／SYMPHONY No.5
3E(Cd) Maggini String Quartet：ELGAR／STRING QUARTET in E MINOR & PIANO QUINTET in A MINOR
4E(Cd) Barbirolli & Hallé：THE BARBIROLLI ELGAR ALBUM 1/2
5E(Cd) Barbirolli & Hallé：THE BARBIROLLI ELGAR ALBUM 2/2
total m10 y1381 dd23851