Fri 180727 合宿1日目の詳細/10年前の合宿「限界を超えろ!!」の思ひ出 3679 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 180727 合宿1日目の詳細/10年前の合宿「限界を超えろ!!」の思ひ出 3679

 こんなふうにして(スミマセン、昨日の続きです)、第1期も第2期もいよいよ授業がスタートするのである。90分授業を合計11コマ、初日には第1講と第2講がある。

 

 第1講が終了するのが16時半。今井君は早くも第2講の長文読解問題も半分終わり、「余裕のヨッチャン」というマコトに古風な人物になって部屋に帰還する。

 

 授業延長は、できる限りしないことにしている。そもそも「延長」なんてのはダラシないのである。50分のものは50分で、90分のものは90分で、やるべきことを全て完了しなきゃ、チャンとしたビジネスパーソンとは呼んでもらえない。

 

 ついでに、授業を延長すれば、大切な「個別学習」の時間がその分だけ減ることになる。生徒諸君は授業後に80分ほどの個別学習を行なう。その直後に今の授業範囲についての確認テストがあり、「全員満点」を目指して集中力を100%発揮しなければならない。

(学生の合宿中のメシと言えば、何と言っても揚げ物だ。初日の揚げ物は、豪華エビフリャーである)

 

 この「個別学習」の時間に、クラス全員が声を合わせての音読もする。教室の外に出て、外のスペースで1人1人好き放題に音読する時間もある。1講につきイディオム20、そのイディオムの入った例文も20、徹底的に音読して「見ないでも音読できる」というレベルに高めなければならない。

 

 単語に発音にアクセントも、もちろん確認テストの範囲。さらに時事英語の用語も毎回10ずつ記憶しなきゃいけない。「何と盛りだくさんなんだ♡」と、講師でさえビックリ&ウットリするほどのテンコ盛りだ。

 

 ただ声を合わせて音読するだけでは集中力が持続できないから、みんなで起立して音読、全員が椅子の上に立って音読、時々そういうこともやる。これだけ盛りだくさんのテンコ盛りが「個別学習」80分に詰まっているのだ。

 

 それなのに、講師がつい調子にのって10分も15分も20分も延長すれば、個別学習の時間はどんどん減っていく。早く個別学習に集中したくてウズウズしている生徒たちの前で、つまらん雑談なんかに興じてみたまえ。それこそ無責任のソシリを免れない。

  (合宿第1日の夕食。お魚のホイル焼きまである)

 

 第1講と第2講の間に、夕食と入浴の時間がはさまっている。だから、食事も入浴もたいへん忙しい。食事は午後6時から15分ほど。全体開講式をやったばかりの大広間が、そのまま食事の会場になる。

 

 2018年の夕食には、昨年まではなかった新機軸がグイグイ登場している。3日目の「中華風」についてはすでに写真を掲載したが、第1日の夕食も昨年までとはずいぶん様変わりした。

 

 フタをした鉄板の中では、お肉がタップリ煮えている。上に乗っかった野菜類も、昨年までは「ミックスベジタブル」みたいなのも多かったが、今年は新鮮なシャキシャキ野菜が、お肉を覆い隠すほどの山盛りである。

 

「お魚のホイル包み焼き」なんてのもある。こりゃ手間がかかっている。この宿舎だけで200名分を超える食事を作らなければならないんだから、厨房はさぞかし大忙しに違いない。

 

 「いただきます」から15分経過したあたりで、講師は食事会場からお部屋に戻る。生徒諸君は順番に大浴場で入浴なのであるが、その辺も手際よく進めないと次の授業に支障をきたす。A班は何時から何時まで、B班は何時から何時まで、そういうふうに厳密なタイムスケジュールに従って、サクサク入浴を進行させる。

(合宿の教室風景。ビールケースに黒板を3面結びつけて使用する。ゆらゆら揺れて書きにくいが、文句は言いっこなしだ)

 

 このごろの生徒はずいぶん優秀で大人っぽくなったが、ワタクシが東進に移籍してきた頃は、入浴タイムにもいろんな驚くべきエピソードがあった。セッケンをボールに見立てて大浴場で野球ゴッコに興じたヤツらもいた。もちろん厳しい叱責を受けたはずである。

 

 入浴の順番を待つ者、入浴が終わった者、ともに教室で音読&個別学習に励むのである。無駄な時間は1分も許さない。「何もそこまでしなくても」という気持ちは分かるが、こんなに張り切って参加した合宿だ。むしろ本人たちが「無駄な時間は1分も過ごしたくない」と熱望しているのである。

 

 その音読も、10年前とは隔世の感がある。10年昔の生徒諸君の音読は、発音なんかメチャメチャ、とにかくデカイ声を張り上げ、腹の底から絶叫するような音読だった。

 

「第2次世界大戦が勃発したのは1939年だった」

「たった3日でロンドンを見て回るなんて無理です」

「水は水素と酸素でできている」

そういう英語例文を、「天まで届け」とばかり100人で声を合わせて絶叫するアリサマは、今思い出してもあまりに勇壮かつ壮絶、ほとんど「神秘的」と言ってもいいほどであった。

 

「夜明けまで準♡徹夜して勉強」というのも、10年前の合宿のスタンダード。あの頃、生徒たちの1日の睡眠時間は多くて3時間程度。「2時間しか寝ませんでした」「オレなんか、30分しか寝てねえぜ」「すげえっ!!」みたいな会話が平気でかわされた。

(7月27日、台風12号接近中の富士に「笠雲」がかかった。「富士に笠雲がかかると風が強くなる」という言い伝えがある)

 

 そういうことを、かつては4泊5日ずっと続けたわけである。スタッフも声を張り上げて「お前たちは、自分の限界を超えるためにここに来たんだろ!!」と叱咤激励。教室中にたくさん掲示された貼り紙にも「限界突破!!」「限界を乗り越えろ!!」と、やたらにビックリマークが印字されていた。

 

 ではいったいどんな限界を超えるのかといえば、要するに「寝ない」「眠らない」「睡魔との戦い」ということであって、初日はいいにしても、2日目3日目とどんどんツラくなって、最終日には完全にヘロヘロ、女子生徒もヒタイに熱さまシートを貼って、ひたすら「眠らない戦い」を耐え抜いた。

 

 しかしさすがに諸君、「こんな限界突破には、あまり意味がないんじゃないか?」と言ふ声がボソボソ出始めた。5年ほど前からは、「睡眠はキチンととる」「夜遅くまで起きてるんじゃなくて、早朝に教室に来て個別学習に取り組む」と、方針がすっかりマトモになって今に至る。

 

 もちろん今井君なんかは、若干の寂しさを感じるのである。何しろお調子者の楕円サトイモだ。流れに任せてゴロゴロ転げ回るのは大好きなのだ。

 

 いつかまたチャンスがあれば、「限界突破!!」と称して準♡徹夜、クラス全員で湖畔に並び、朝日に向かって声を揃え、テキストの例文を絶叫するような合宿もやってみたいのである。

 

 もちろん今は、マコトに優秀な生徒諸君がズラリと並んでいる。「昔は絶叫したんだよ」「昔の合宿の共通目標は『限界突破!!』だったんだよ」と語りかけても、ニワカには信じようとしない。「面白そー♡」「やってみたーい♡」と反応は返してくれても、本心でないことは見え見えなのだ。

  (合宿中の履物は、会津喜多方で購入の下駄である)

 

 第2講、2045分開始、2215分終了。早くもテキストは第3講を終了。翌日はもうダッシュして、「2日目で、4日目までのテキストを完了」という目標は、どうやら完遂できそうである。

 

 昨年から、合宿中の履物は下駄である。昨年5月に会津喜多方に旅をした。喜多方ラーメンを食べに行ったのだが、2軒のラーメン屋をハシゴする途中、下駄屋さんを発見。迷わずこの下駄を購入して帰った。

 

 下駄の評判は、なかなか良好である。生徒諸君ばかりでなく、宿泊先のオバサマたちや、合宿の面倒を見てくれている観光会社の人々にも、「涼しそうでいいですね」と褒めてもらえる。

 

 今井君は褒められるのが大好きだから、たとえお世辞と分かっていても、褒められるたびに心の底からホクホク、大喜びするとまた授業の質がグイグイッと上がる。もっともっと、遠慮なく下駄を褒めてほしいのである。

 

1E(Cd) Dorati & Washington D.C.TCHAIKOVSKYSYMPHONY No.4

2E(Cd) Barenboim & ChicagoTCHAIKOVSKYSYMPHONY No.5

3E(Cd) Gergiev & KirovTCHAIKOVSKYSYMPHONY No.6

6D(DMv) BEFORE SUNRISE

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