Mon 180709 加藤剛の記憶/銀座カレーと旭川ラーメン/今井先生ですかラッシュ 3662回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 180709 加藤剛の記憶/銀座カレーと旭川ラーメン/今井先生ですかラッシュ 3662回

 俳優・加藤剛が死去、80歳。ワタクシにとっての加藤剛は、俳優座公演「マクベス」の人であり、NHK大河ドラマ「獅子の時代」で菅原文太とダブル主演した「苅谷嘉顕」の人である。ご冥福をお祈りする。

 

 マコトに古い話であるが、俳優座の「マクベス」は、小田島雄志の翻訳をつかい、増見利清が演出した。舞台は、今はなき東横劇場。渋谷東急東横デパート西館の9階と10階に、キャパの大きな劇場があった。1954年に開館、1985年に閉館している(本日の敬称は略させていただきます)。

 

 加藤剛は、もちろん主役のマクベス。大学1年の春、高いチケットを無理して購入して3時間、あんぐり口を開けてマクベスの悲劇を眺めた。

 

 その翌日の朝10時、大学の英語の授業で「自由にスピーチしてみなさい」と指名され、加藤剛のマクベスについて延々30分、早口の英語でしゃべりまくった。懐かしい思い出である。

 

 だからというか何というか、ワタクシが一昨日の記事で「マクベシ」ないし「巻くべし」というマコトにフザけた話を書いたのも、虫の知らせみたいな気がする。「英語の講師になるのも悪くないな」と考えたのも、マクベスについてのあの大演説がきっかけかもしれない。

 

 大河ドラマ「獅子の時代」については、このブログでも何度も触れたから、いま新しく書くことはしない。会津藩士役の菅原文太と、薩摩藩士役の加藤剛が、1867年のパリ万国博を舞台に友情を育んでいくストーリーだった。

 

 序盤の舞台は延々とパリ。大河ドラマの歴史の中でも、こんな設定は「獅子の時代」しか見当たらない。ドラマ冒頭、パリのリヨン駅に列車が到着し、チョンマゲ姿のおサムライさまたちがワラワラ降りてくる。圧巻のスタートであった。ぜひ諸君にもご覧いただきたい。

    (銀座デリー、極辛のカシミールカレーが旨い)

 

 さて7月4日、ワタクシは仙台の「ホリデイ・イン」で朝9時に目覚めた。帰りの東北新幹線は、11時半の「やまびこ」。函館&秋田からギュッと快走してくる「はやぶさ&こまち」なら、東京までたった1時間半であるが、今日は別に急ぐ旅でもない。「やまびこ」で十分だ。

 

 だって諸君、「はやぶさ&こまち」はギューギューの超満員。立錐の余地もない。「こまち」なら普通席でも横に2+2の余裕の配列、グリーン車に乗る必要を感じないが、それでもやっぱり超満員。列車からアンコがハミ出そうな勢いだ。

 

 そこへ行くと仙台始発の「やまびこ」は、まさに「立錐の余地だらけ」。グリーン車の乗客は、ポツポツ数える程しか存在しない。福島・郡山・宇都宮・大宮と、たいへんマジメに1駅1駅停車していくが、それでもたった2時間の道のり。「はやぶさ」と30分しか違わない。今井君はこっちのほうがいい。

 

 東京には13時半に到着。さすがにお腹が減った。昨夜は仙台駅東口のコンビニで買ったサンドイッチ2切れを頬張っただけである。そりゃ腹も減るさ。そこで諸君、今井君の脳裏に「そうか、ここから銀座はすぐそばだ!!」と、素晴らしいアイディアが閃いたのである。

 

 この腹の減り具合、まさにカレーの出番じゃないか。今日は久しぶりにお休みだが、明日からはまた水戸・橋本・西宮・大和・立川・大阪京橋・新百合ヶ丘・向ヶ丘遊園、まるまる1週間めくるめく旅の日々が続く。ここはまさにカレーを貪って、腹ごしらえしておく大チャンスである。

(カレーの前菜に、辛いブロッコリーを山盛り貪る。たいへんおいしゅーございました)

 

 東京から山手線で1駅、有楽町で降りれば、銀座6丁目の「デリー」までは徒歩7〜8分の道のり。数寄屋橋から新橋に向かって南下する道は、昭和の時代には「電通通り」と呼んだ。先々代の古い古い電通ビルが目印で、ここを右折すれば諸君、今井君の大好きな極辛カシミールカレーが待っている。

 

 平日のランチの時間帯はもう言語道断、それこそ立錐の余地もない「はやぶさ」並みの大混雑になるが、14時を過ぎればいきなりガーラガラ、一気にやまびこ状態に変わる。時計はちょうど14時であって、すっかり馴染みのインド人ウェイターが、広々とした4人席に案内してくれた。

 

 何しろお休みの日だ。まだ日は高いが、赤ワインを1本注文してみた。これまたお馴染みの「ベリンジャー」である。高くはないが、まあそれなりに旨い。カレーの前にブロッコリー山盛りの前菜も注文。「今井君が野菜をもりもり」とは珍しいが、明日からの激務を考えた一種の節制である。

 

 そのブロッコリーの意外なヒットに気を良くしつつ、カシミールの登場を待つ。いつもは「3種のカレー」であって、小鉢3つに① カシミール ② カラヒ ③ キーママターが定番だが、今日は大っきな鉢1個に、大盛り全てが極辛カシミール。全身が痛くなるほどホットな絶品カレーである。

 

 辛さのせいで、ワインの酔いの回りも速い。普段なら日本酒7合飲んでもビクともしない今井君が、赤ワイン1本で頭がグラグラする。いつもならグラッパでもウォッカでも泡盛でもスコッチでも、ストレートで何でもグイグイいくのに、おやま&あらま、極辛カレーの効き目はさすがに強烈なのであった。

(7月5日、東京駅八重洲地下街でラーメンをすする。おいしゅーございました)

 

 翌7月5日の東京は雨。14時にオウチを出て、東京駅に向かった。ここから諸君、いつも以上の「今井先生ですか」大ラッシュが始まった。まず東京駅の八重洲北口で「代ゼミでお世話になりました」という30歳代男子。もうすっかりオトナであって、マコトに落ち着いた雰囲気のヒトであった。

 

 八重洲地下街の旭川ラーメン「番外地」でラーメン&餃子を貪り、外に出たところで2人連れの「今井先生ですか?」に遭遇。ともに30歳代男子であって、1人は代ゼミ、もう1人は東進で今井君の授業を受けていたという。

 

 ラーメンに餃子を貪った直後というのは、何となくニオイが恥ずかしいものであるが、まあオトナ男子ならそのへんも許してくれるに違いない。穏やかに挨拶して、東京駅から水戸行きの特急に乗り込んだ。

(八重洲地下街のラーメン&餃子。京都の舞妓さんほどではないが、素晴らしいアデ姿の2人組じゃないか)

 

 その後も、ラッシュが続いたのである。翌6日は、公開授業会場の橋本に向かう京王線の電車の中で「今井先生ですか?」。ちょうど居眠りしている最中だったからマコトに恥ずかしい思いであった。彼は「いま慶応大の法科大学院に通っています」とのこと。難しそうな法律書をかかえて、京王多摩センターで降りていった。

 

 さらにその翌日、今度は大阪の伊丹空港を出たところで、「今井先生ですか?」。またまた男子2人組であるが、なぜか「今井が13時着のヒコーキで大阪に到着する」という情報をチェックし、空港の出口で待ち構えてくれていた。

 

 1人は、元の東進生。外資系の製薬会社に勤務していて、これからますます外国人とのコミュニケーションが必要になるんだという。豚まんの「551」の前で一緒に写真に収まり、ついでに著書3冊にサインしてから別れた。

(旭川ラーメンなのに、味噌? それって邪道じゃん? しかしやっぱり、おいしゅーございました)

 

 こういうふうで、今井君は別にテレビに出ずっぱりの大スターでも何でもないが、街で油断してヨダレなんか垂らしているわけにはいかないのだ。

 

 そういえば銀座のカレー屋でも、向こうのテーブルの30歳代男子が、何だかとっても嬉しそうに今井君に合図を送っていた。知り合い? 元生徒のヒト? それとも単に少し変わった明るいオジサマ? とにかく諸君、油断もスキもない。電車の中で寝ぼけているなんてのは、言語道断なのである。

 

1E(Cd) AshkenazyRACHMANINOVPIANO CONCERTOS 1-4 1/2

2E(Cd) AshkenazyRACHMANINOVPIANO CONCERTOS 1-4 2/2

3E(Cd) Ashkenazy(p) Müller & BerlinSCRIABIN SYMPHONIES 1/3

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