Mon 180416 掲載写真が20000枚に達する/ディジョンの市場(フランスすみずみ25)
熱心な読者諸君は、ワタクシの記憶魔ぶりをよーくご存じのはず。外見は「サトイモっぽい」「キウィっぽい」の他、トルコで「トルコ人っぽい」とトルコ人に言われたほどであるが、自分ではやっぱり「クマっぽい」と言われたい。それもその実質は記憶魔 → キオクマでありたいと願っている。
キオクマであると同時に、キロクマでもある。「何だそりゃ?」であるが、キロクマとは「シロクマが黄ばんだ様子」などというフザけた話ではなくて、もちろんキロクマ → 記録魔である。
キロクマだからこそキオクマでもいられるわけで、ほんのコドモの頃から滅多やたらに記録ばかり書きまくり、記録したことは誰でも強烈に記憶に残るから、30年も前に観た文楽の舞台だの、大昔のNHK大河ドラマだの、そういう話も全く苦労なしにできるのである。
(10年の日々を撮影してきたカメラ君たち。左から、初代・2代目・3代目の順。スマホで撮影)
ブログに掲載した写真の数が、ついに20000枚に達したのである。「10年、1日も更新を休まない」と宣言した時には、「1日1枚」と書いたわけであるから、たとえ10年続けても3652枚にしかならないはずであったが、いつの間にか「1日5枚」にスタンダードが変わった。
今年に入ってから、そのスタンダードにさらに3枚を付け加え、1日8枚、言わば「ラストスパート♡」ということにした。すでに9年10ヶ月。目標の10年達成まで秒読みというかカウントダウン開始というか、「残り48日」というところまできた昨日の記事で、ついに20000枚を突破した。
表題に「カウントダウン」の数字を入れるのは、「残り20日」を切ってからにするつもりであるが、写真20000枚という数字にも、それなりに感動するのである。
(さすが美食の都ディジョン。長ネギも平気で市場に並んでいる)
1日1枚が1日5枚に変わったのは、この10年のブログの世界の変貌が原因。もともとブログとは「日記の公開」としてスタートしたような気がするが、文章量はどんどん減少し、みんな写真だらけになり、いつの間にか動画まで掲載しなきゃいけない状況になった。
付和雷同というわけではないが、人気タレントでもない今井君、要するにごく平凡な一般人が一定の読者を確保するには、世の中の動向にあわせて写真を増やすしかなかった。
1枚撮影するのに10秒かかると考えれば、20000枚で200000秒。3333分、約56時間である。ブログに掲載した写真の10倍は撮影しているから、カメラをいじっていた時間は、約600時間に及ぶ。
600時間を24で割ると、25日である。何とワタクシは、10年のうち1ヶ月近くも写真撮影にかけていたことになる。それを「無駄」の一言で切り捨てるのもよし。中にはもっと厳しい人もいて、「馬」と「鹿」がくっついた8本足の動物の汚名を着せることもあるだろう。
(ディジョンの市民市場。朝早くから長蛇の列ができている)
しかし諸君、キロクマでありキオクマである今井クマ蔵は、別にそれでも構わない。この10年間のニャゴロワも、2015年に天国に旅立ったナデシコも、アムステルダムやイスタンブールやルアーブルも、ブダペストやプラハやアテネも、みんなこの20000枚の中にギュッと詰まっている。
映えある20000枚目の栄誉に輝いたのは、昨日の4枚目、ディジョンの駅前をゆくトラムの勇姿なのであった。さすが乗り鉄、さすがトラムの大ファンであって、10年かけてみっちり世界中を旅してきただけのことはあった。
ホントは、「何種類のトラム写真を掲載したか」も数えてみたいのである。マルセイユ・サンフランシスコ・オルレアン・リスボン・ミュンヘン、そういうグローバルな世界から、松山・鹿児島・熊本・長崎・広島・大阪、早稲田ゆきの都電荒川線、たいへん身近なそういうチンチン電車もあったはずだ。
そしてもちろん、これからも写真は掲載し続ける。10年達成の後は、いくぶん枚数も減少するかもしれないが、例えばトラムの写真に限っても、まもなく「パリのトラム」というレアものや、定番ミラノのトラムも間もなく載せなきゃいけない。怠けている暇はちっともないのである。
(それぞれの店に、それぞれのファンがたくさんいる 1)
というわけで諸君、今日も今日とてキロクマ君は、写真を撮りまくる。ディジョンだろうがどこだろうが関係ない。ディジョンの駅で降りて、「暖かい」というより「暑い」ぐらいのマコトにうざい朝日に照らされつつ、旧市街の入り口ギョーム門を撮影することからディジョンの旅は始まった。
次に行かなきゃならないのはディジョンの市民市場である。18歳で秋田市民市場の鮮魚&精肉売り場に慣れ親しんで以来、今井君は世界中どこにいっても市場が大好きなのだ。
(それぞれの店に、それぞれのファンがたくさんいる 2)
そりゃそうだ。本来は受験一色じゃなきゃいけない高3の冬、ハタハタに新巻ジャケにイカにタコ、そういうものが箱の単位で売買される世界に身を置いてみたまえ。
せっかくアテネに行っても、モナスティラキの市場が一番楽しい。ブダペストやバルセロナで一番面白かったのも、ウシやヤギやヒツジの頭部が平気で売買されている市民市場。マドリードやリヨンの市場は、何だか少し大人しすぎてつまらなかった。
というわけで諸君、ディジョンを訪れる日本の人はみんな、スーパー高級なブルゴーニュワインを求めて有名シャトーを巡る旅に出るらしいが、今井君は早速ディジョンの地元オバサマ連がランチとディナーの材料を求めて集う市民市場を訪ねることにした。
(ディジョン名物・フクロウの像。「ゴールド製のものを触りながらフクロウに触ると幸福に恵まれる」ということになっている)
その賑わいは、驚くべきものである。時計を見れば、まだ午前10時をすぎたばかり。ディナーどころかランチにもまだまだ時間はタップリ残っているだろうに、人気のお店にはすげー賑やかな長蛇の列ができている。
青果店、精肉店、魚介、乳製品の専門店。ワタクシが18歳の頃に馴染んだ秋田市民市場と同じことで、誰にでも「馴染み」というより「ヒイキ」のお店があるのである。
きっと昔はイケメンだったに違いないオジサマがやっているお店には、そのオジサマのファンのオバサマたちが長い列を作っている。カブでもニワトリでもいい。ヤギのチーズでも豚のソーセージでもいい。昔からの馴染みの店に並ぶのは、食べること自体よりずっと楽しいものである。
(ディジョン市内の無料バス停留所。観光地も回れるが、ジーチャン&バーチャンの移動手段としても、一定の役割を果たしている)
あんまり楽しいから、今井君もこの市場に3回も入り直した。別に「庶民の生活ぶりを垣間みる」とか、そんな上から目線でウロウロしているのではない。
苔のようにカビのボサボサ生えたチーズはマコトに臭いし、夢のように大きな魚の切り身も、チーズに負けず劣らずプンプン臭う。肉の眺めはマコトに残酷であって、たとえ20000枚を超えても、息絶えてションボリしている雄鶏の写真をここに掲載する気にはなれない。
(ディジョン、ダルシー公園のシロクマ君)
しかし今井君はキオクマであり、キロクマである。ディジョンの駅に到着してすぐのところに「ダルシー庭園(Jardin Darcy)」があって、そのシンボルとして大っきなシロクマさんも像がある。
シロクマが黄ばんだ秋田のキロクマさんとしては、どうしてもディジョンの楽しい市場の様子をここに掲載しておきたいのである。だって諸君、驚くじゃないか。この市場の営業時間は「13時まで」なのだ。
朝早くからオバサマやオバーサマ満載になった市場は、13時ですべて閉店。14時の段階で、厳重な清掃作業が全て完了し、翌朝からの仕事の準備が整うのである。さすがフランスを代表する食の都。その辺のケジメも、マコトに見事なのであった。
1E(Cd) THE BEST OF JAMES INGRAM
2E(Cd) Peabo Bryson:UNCONDITIONAL LOVE
3E(Cd) Four Play:FOUR PLAY
4E(Cd) Deni Hines:IMAGINATION
5E(Cd) Sugar Babe:SONGS
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