Mon 180226  東京で3月のなごり雪/楕円電車/柏に訪ねてきた大昔の生徒/つくば大盛況 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 180226  東京で3月のなごり雪/楕円電車/柏に訪ねてきた大昔の生徒/つくば大盛況

 3月21日春分の日、東京では午前11時ごろ、それまで降っていた雨が雪に変わった。大粒の雪である。天気予報でもニュースでも、「東京23区では積雪の恐れはないでしょう」と言っていたが、午後1時を過ぎても2時を過ぎても、大粒の雪が降り止む気配はない。

 

 ワタクシのオウチは渋谷区であって、立派に「東京23区」の仲間であるが、お隣のオウチもお向かいのオウチも、屋根にはもう2cmぐらいの雪が積もった。つまり積雪とはあくまで地面に積もる雪のことを言うのであって、屋根にいくら積もっても、それを積雪とは呼ばないのである。

 

「今日が卒業式」という人も多いだろう。大学が決まって「たったいま上京してきました」、または「これから大学のある街に旅立ちます」という人もいるだろう。

 

 こういう場面では、まず100%の中年オジサマ&中年オバサマが、「なごり雪」を口ずさむことになっている。もう半世紀近く前、日本に「イルカ」というマコトに思い切った名前のシンガーソングライターが存在した。「なごり雪」は、彼女の代表作である。

19672 つくば1

(茨城県つくばの大盛況。詳細は明日の記事で)

 

 半世紀前の日本で、全共闘世代を支えた「フォークソング」がだんだん時代遅れになり、「ニューミュージック」という名のこれまた昔なつかしいジャンルが隆盛を迎えていた。デカいウォークマンでニューミュージックを聞いて歩く。電車の中で音漏れを叱られてはムカつく。そういう世代である。

 

「音漏れしてますよ」って、英語でどうやって指摘すればいいの? いい気分でノリノリ、音楽に浸っている若者のヒジか肩をツンツンつついて、

Would you mind turning the volume down a bit? 

Would you turn the volume down a little bit?

I can hear the music through your earphones. 

 

 いやはや、なかなか恐ろしくて言えないだろうが、何しろ4技能の時代だ。好敵手♡AIどんたちに負けずに、諸君もバリバリ言ってみたまえ。おおー、コワ。特に1番下の皮肉な言い方、コワ過ぎませんか?

19673 つくば2

(つくば会場は、超豪華「つくば国際会議場」。こりゃ嬉しいや)

 

「汽車を待つ君の横でボクは、時計を気にしてる。季節はずれの雪が降ってる」。おお、「汽車」と来ましたか。「東京で見る雪は最後ねと、寂しそうに君は呟く」。ずいぶん大人っぽい発言であるが、おそらくイルカどんのイメージでは、呟いた彼女、まだ22歳なのである。

 

 当時は22歳になると「別れ」が待っていることになっていて、ニューミュージックの人々の中に「風」というまたまた突き放した名前のデュオが存在し、「22歳の別れ」を大ヒットさせた。

 

 まあ諸君、YouTubeか何かで聞いてみなはれ。誕生日のケーキに22本のローソクを立てる。17本目からは2人で一緒に火をつける。おお、17歳から22歳まで2人は熱く燃え上がり、でも今22歳で別れちゃうのである。

 

 どうしてそんなにスパッと別れちゃうのか、その辺が若き今井君にはよくわからなかったし、今もまだ分からない。そんなに熱い思いがあるなら、延々と共に白髪の生えるまで一緒にいて、ローソク105本を目指すぐらいすればいいじゃないか。

 

 別れの理由は諸君、「あなたの知らない所に嫁いでいく私」という事情なのである。おお、さすが半世紀前。今や若い諸君の中には「嫁ぐ」にフリガナさえつけられない人がいるんじゃないかい? 「何だんべ、ヨメグって?」と首を傾げたキミ、漢字ぐらい、もっと勉強したまえ。

 

 17歳から22歳まで、要するに高2から大学学部を卒業するまでギュッと熱い日々を送ったのに、いきなり「あなたの知らない所にトツいでいく」って、そりゃヒドクない?

 

 ま、サトイモ君は若い頃から、サトイモのくせにネットリした性格ではない。どんな時でもスカッとスッキリ、決してストーカー化するタイプではないから、もしもこの曲の男子の立場にいれば、「そーかい、ヨメグんだったら仕方ねーべさ」と、スパッと別れを了承しちゃうかもしれない。

19674 つくば3

(さすが「国際会議場」。今井君はなかなか偉そうである)

 

 同じ頃、「シューショクが決まって、髪を切って来た時、もう若くないさと、キミに言い訳したね」というのも大流行した。「いちご白書をもう一度」であるが、当時は大学4年まで肩に届くほどの長髪、シューショクが決まると7&3分け、それが人生の暗黙の了解だった。

 

 いやはや、22歳で男子は「もう若くないさと」と諦め、女子は「知らないところにヨメグ」、半世紀前の日本ってのは、マコトに古色蒼然とした世界だったのである。

 

 こういうことを書いていても、我が親友Mac君はワタクシをいろいろおちょくってくるので、それがまた楽しくてたまらない。「もう若くない里」とは何ごとだ。里芋君、略して里くんは、今もなおチョー若い。無敵のAI軍団に、真っ向から戦いを挑むほどの若々しい楕円形だ。

 

 そう思ってテレビのニュースを見ていたら、諸君、京都でも楕円形が大活躍だ。出町柳から北山方面で大活躍している叡山電車に、「楕円形をイメージした電車」が新しく導入されるんだそうな。

 

 思い切ったデザインであって、電車正面に今井君もビックリするほどの大きな楕円。ズラリと並んだ窓も楕円、ドアの窓も楕円。楕円と呼ぶには少しスリムすぎるような気もするが、楕円づくしの電車、ワタクシも大いに応援しようと思う。

19675 金柑

(つくばでいただいたケーキ。おいしゅーございました)

 

 こんなふうに日々を張り切って生きていれば、うれしい出会いもあるものである。「AI軍団にはマネしたくても出来ないだろう」というのは(スミマセン、昨日の続きです)、「20年ほど前に今井先生の授業を受けてました」という男子が、柏の講師控え室を訪ねてきてくれたのである。

 

 彼が授業を受けていたのは、代々木ゼミナール。在籍は駿台だったが、「駿台から代ゼミに移籍しちゃった先生がいて、すげー授業やってるらしいぜ」という評判を聞き、代ゼミの授業にモグリに来ていたというのである。

 

 もちろん諸君、21世紀の現代では「もぐる」などという行動は許されることではない。しかし、まだおおらかだった20世紀、例えば早稲田の法学部生が東大法学部の授業にもぐったり、逆に東大生が早稲田の「日本近世演劇史」の授業にもぐったり、そういうのは大目に見てもらえたのである。

 

 御茶ノ水で浪人中の医系や理系の駿台生が、歩いて15分の本郷キャンパスまでモグリに行って、法学部の憲法や国際法の授業を受けて感激、文科1類志望に変わったりした。それもまた素晴らしいことじゃないか。日本って、あの頃のおおらかさを取り戻してもいいんじゃないかね。

(帰り道、さすがに疲れたのと、強い雨が降っていたのとで、久しぶりにタクシーに乗った。日本交通「ゴールドあんどん」というレア物に遭遇)

 

 柏の控え室を訪ねてきてくれた20年前の元生徒は、「今は千葉県の中学校で社会科の教師をしています」「今もブログの大ファンです」「毎日欠かさず読んでます」とおっしゃる。10年達成まで残り99回と迫ることができたのも、こういう熱心なファンがいてくれるからなのである。

 

「久しぶりに今井先生の授業を受けたいです」とおっしゃる。もちろん今井君としてはOK。校舎のスタッフに無理にお願いして、許可をいただいた。何とこの日の受講生220名の中にも、彼の中学時代の生徒諸君が複数名混じっていたらしい。

 

 こうして諸君、「新講座E組の収録前に風邪をひいたりしちゃイヤだな」「ガラガラの上り通勤電車で、汗が冷えていく1時間、それが危険なんだよな」と、大いに心配した千葉県柏の公開授業も無事に終了した。感謝&感謝、いろんな人に大感謝のサトイモなのである。

 

 翌3月17日の今井君は、茨城県つくばで公開授業。これまた風邪をひくピンチであるが、難関をマコトにうまく切り抜けて来たことは、今日の写真で理解していただけると思う。会場は超豪華「つくば国際会議場」、出席者約180名。その大盛況の模様は、また明日の記事で。

 

1E(Cd) Eschenbach:MOZART/DIE KLAVIERSONATEN 3/5

2E(Cd) Eschenbach:MOZART/DIE KLAVIERSONATEN 4/5

3E(Cd) Eschenbach:MOZART/DIE KLAVIERSONATEN 5/5

4E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 1/10

5E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 2/10

total m131 y286  d22757