Wed 180110 「受験テクニック」って、具体的に何のことですか?/西宮の大盛況
今日から諸君、今井君は凄まじい移動&移動の日々になる。受験生は思考力と表現力、今井君は移動力。2月のスケジュールを眺めてみるに、
① この激しい日々を耐えて生き抜けるんだろうか
② こりゃマイルがたっぷり貯まりますな
以上2点、全くかけ離れた感慨に浸るのである。
ごく大雑把に2月の移動のあらましを確認すると、昨日からキウィ君は大阪。このあと夕暮れから東京都荻窪でお仕事があって、2月下旬までのスケジュールは以下のようになる。
東京 → 大阪 → 東京 → 京都 → 奈良 → 東京 → 大阪 → 姫路 → 金沢 →東京 → 大阪 → 東京 → 千葉 → 岐阜 → 福山 → 広島 → 千葉 → 東京 → 沖縄。うぉ。うぉうぉうぉ。自分で自分を管理できているのが不思議なぐらいだ。しかも諸君、この後に3月の激戦も続くのだ。
(兵庫県西宮で大活躍中のキウィ君。何なんだ、この楽しそうなオヤジ)
ワタクシがこんなに頑張っているのに、マスメディアはよほど予備校とか塾がおキライのようだ。新聞もテレビも雑誌も、ひたすら「脱テクニック」「テクニック、通じない」「テクニックに頼っていてはいけません」。まるで我々がテクニックの権化でもあるかのようだ。
テクニック批判さえすれば、世論は味方についてくれるらしい。特に新聞各社は、全国紙もブロック紙も地方紙も、最近はこぞって「脱テクニック」のオンパレードだ。
その種の記事を読みながら、「予備校界の大物」という不思議な立場にいる今井君なんかは、「受験テクニックって、具体的に何のことですか?」と、マコトに素朴な質問をしてみたいのである。
新聞各社の皆さまは、
「予備校とは、受験テクニックを教えるところ」
「塾でテクニックを学べば、思考力も表現力もなしに難関大学に合格できる」
そういう前提で記事を書いていらっしゃる。
魔法のようなテクニックがあって、ゼロの力を完璧な100のマボロシに見せられる。そのマホーに超難関大学の優秀な教授たちもコロリと騙され、「コイツには実力がある」と勘違いして合格を認めてしまう。メディアの前提は、そういうことらしい。
いやはや、ずいぶん買いかぶられたもんだ。ボクらって、そんなスゲー魔法使いで、「真のマホーを伝授する」みたいなウルトラ達人なのかい? もしもそんな強烈な魔法使いがいるんだったら、それこそ文春砲にでも、「オマエがマホーツカイだ!!」と、厳しく指摘してほしいぐらいである。
(大阪梅田、インターコンチネンタルホテルにて。無料サービスのフルーツの中にも、今井キウィ君が忍び込んでいる)
ワタクシのブログ読者だけでも、1ヶ月でのべ16万人もいる。読者諸君の中で、誰か具体的に
「こんなテクニックを習いました」
「予備校でこんなテクニックをマスターしました」
「ワタシの塾で〇〇先生が『このマホーならバッチリ』と伝授してくれました」
「ワタシはテクニックの免許皆伝です」
と言える人がいらっしゃいますか?
今井君の知るかぎり、塾でも予備校でも、少なくともこの20年の間、「受験テクニック」などと言ふ不思議なものを教えた人間はいないのである。だってもともと、ちょっとテクニック的なことを言い出すと、この世界では総スカンを食うことになっている。
「総スカン」は、「怪しいテクニック」というコトバでやってくる。20年前、今井君は「どうしても長文問題が解けません」と苦悶している受験生があまりに可哀そうだったので、「パラグラフリーディング」と題し、ひたすら和訳する以外のラクな解き方を授業で示した。
いやはや、懐かしいですな。1998年のことである。授業での評判もよかったので、代々木ゼミナールの事務局も盛り上がり、パラグラフリーディングは書籍化され、発売初日で1万部が完売するとか、そのままスカパーの授業にもなるとか、マコトに華々しい状況になった。
ところがその後は、いやはやメンドーな事態になった。どこからともなく「怪しいテクニック」という声が上がり、「そんなテクニックでは通用しない」に発展した。「そんなのは邪道だ」「やっぱり一文一文、チャンと和訳していかなきゃダメなんだ」というわけである。
哀れな今井君は「長文が読めない受験生が可哀そう」と思ったばかりに、昔の朝青龍、今の白鵬みたいなヒール役をやらされることになった。予備校の歴史を振り返ってみるに、「テクニック」「マホー」みたいに言われれば、それはあっという間にバッシングの対象になるのである。
(兵庫県西宮の控え室にて。大皿にワンサと並べられたサンドイッチに絶句する。心配しなさんな、若いスタッフが平らげてくれた)
だから諸君、この世界に「テクニック」なんてものは存在しないのだ。マスメディアは盛んに「脱テクニック」と連呼しているけれども、もともと存在しないものから「脱」とか「脱出」とか「脱却」とか言ったって、そんなことが出来るわけがないのだ。
囚われてさえいない者が脱出とか脱獄とか、そんなの無理に決まっている。無理というより、概念矛盾だ。記憶していないものを忘却するとか、食っていないものを嘔吐するとか、入学していないのに卒業するとか、まあその類いのバカ話にすぎないじゃないか。
だから今井君は、新聞各社&テレビ雛壇芸人の皆様に
「ワタシは予備校でこんなテクニックを学びました」
「ボクは塾ですげーマホーを教え込まれました」
と、具体例をキチンと示してほしいのだ。
具体例も提示できないのに、他者をマホー使い呼ばわりするのは、メディアとして反則じゃないか。存在しないものを存在すると言い続けるのは、正しいメディアとは呼べないんじゃないか。
(西宮の大盛況。通路までいっぱいになった)
予備校講師がこの20年30年夢中でやってきたのは、ひたすらマトモな教育であって、その努力を正しく評価せずに、「人気があるのは怪しいテクニックのおかげ」と書き続けるのは、「長いものに巻かれろ」というダラシない迎合としか思えない。
だって諸君、もしも怪しいテクニックとマホーばかり教えていたなら、この業界がこんなに繁栄したはずはないのだ。例えば神奈川県藤沢、例えば埼玉県大宮、例えば東京都町田。駅前に立って、冷静に風景を見回して見たまえ。見渡すかぎりの塾&予備校オンパレードじゃないか。
これほどの繁栄が、テクニック&マホーを教えてきたせいだとでもおっしゃるのか。日本中の若者が、テクニック&マホーを求めて集結したとでもいうのか。もしいま駅前に「マホー塾」を開塾すれば、あっという間に満員御礼、「締め切り講座続出」になるとでも言うのか。
「脱テクニック」と書き立てる前に、かつて就活時代にマスコミ塾に通った諸君は、マスコミ塾でテクニックやマホーを習ったかどうか、思い出していただきたい。マスコミ塾もシューカツ塾も、真っ向からテクニックを否定していたはずである。
(西宮の懇親会は、焼肉屋にて。詳細は明日)
というわけで2月1日、以上のような熱い思いに満たされた今井君は、小雨の降る大阪・阪急梅田駅から兵庫県西宮市に向かった。梅田から西宮北口駅まで、特急で15分、各駅停車で20分。たった5分の違いなら、大混雑の特急より、ゆっくり座れる各駅停車のほうがいい。
ちょうど「西宮北口ゆき」という各駅停車があったから、ホクホク座っていくことにした。どうやら関西圏でも、ますます我々の校舎がギュッと増強&充実しそうな情勢なのであるが、まあそのことは今日は書かないでおく。
西宮は高級住宅地であって、公開授業に集結する女子も男子も、おっとりしたお嬢さま&お坊ちゃまな感じが多い。おとなしいというか品行方正というか、滅多なことでは大爆笑になんかならない。
しかし諸君、そこは今井君だ。公開授業の開始早々、わずか10秒で激烈な大爆笑にもっていく。出席予定は105名とのことだったが、実際には予定をはるかに超えて130名。完全外部生も60名が参加した。
ギューヅメというか、寿司詰めというか、ほとんど豪華♡恵方巻の状態になっちゃった。こりゃいいや。こりゃ楽しいや。テクニックもマホーも伝授なんかしない、90分ひたすらマトモな授業なのであるが、詳細はまた明日の記事で。
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