Sat 180106 隠れ家レストラン「箕輪」/力強い咀嚼を満喫/函館朝市で丼メシを満喫 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 180106 隠れ家レストラン「箕輪」/力強い咀嚼を満喫/函館朝市で丼メシを満喫

 こうして諸君、150年の伝統を誇る名門ミッションスクールでの公開授業を終えた今井君は(スミマセン、昨日の続きです)、午後7時、大寒波の真っただ中の函館の街に出ることになった。

 ただしさすがの大寒波も、峠は過ぎたようである。風はおさまり、雪も止んで、吹雪とか暴風雪とか、その類いの激烈な寒さではなくなった。しんしんと静かに、どこまでも気温だけが下がっていく。乾いた雪を踏みしめると、キュッキュッと心地よい音がする。

 こういう夜には、あんまり賑やかな繁華街に出るよりも、住宅街の隠れ家レストランでシミジミと今日の感激をかみしめたいのである。昨日の写真の2枚目、伝統校の廊下の風景を見てみたまえ。「何だかもう一度、大学か大学院でじっくり勉強してみたいな」と、殊勝なことを考えちゃうじゃないか。

 今回の公開授業を企画してくださった函館の塾長は、なんと我が秋田高校の先輩である。もう函館で30年も40年も生活して、秋田の言葉なんかほとんど忘れていらっしゃるが、そのぶん函館は奥の奥までご存じ。閑静な住宅街のホンモノの隠れ家レストランでも、もうすっかり常連でいらっしゃる。
うにいくら
(翌朝は「函館朝市」で「ウニ&イクラ2倍盛り」をむさぼる)

 お店の名前は「箕輪」。まあ諸君、今ならググれば誰でも見つけられるだろうが、間崎センセに江波恵子どんが活躍した(スミマセン、これまた昨日の続きです)昭和の時代なら、なかなか発見できるようなお店ではない。

 その静かな雰囲気も素晴らしいが、マスターご一家の笑顔の対応もまた絶妙である。最初から「テレビで見るのと同じですね」と笑顔でジョークをおっしゃった。

「テレビで」も何も、サトイモ君はCMにしか登場しないのだが、さっそく色紙を一枚持ってきて「サインお願いします」と言ってくれた。CMに出ている以上、完全な一般人とは言わないが、まあ準一般人である。

 サインなんか書いたって、店に飾ってもらえるほどのものではない。しかしとりあえず大いに気をよくして、お馴染みの「宇宙征服」を大書しておいた。

 今から20年もむかし、佐々木ゼミナール(仮)のある生徒が、いきなり「宇宙征服って書いてください」と言ってきてから、そのまま20年、サインと言われれば何が何でも「宇宙征服」。もう1種類「鎧袖一触」というのもあるが、うーん、やっぱり宇宙征服がいい。
えび
(函館・隠れ家レストランのエビ・ホタテ・アワビ)

 お料理は、純フランス料理。前菜が出て、スープが入り、お魚がきて、メインの大っきなお肉が出る。今井君なんか足元にも及ばない超有名人の皆様にも、この店のファンがたくさんいらっしゃって、わざわざヒコーキでこの「箕輪」に通ってくるんだそうな。

 ファンの中には「デ○夫人」などという高貴なオカタも含まれる。彼女の大好物はローストビーフ。「ローストビーフの概念が変わると思います」と、笑顔で出されたローストビーフは、その上品で淡白なソースとともに、まさに絶品である。

 ただし諸君、ここで騒がしいグルメ番組みたいに「やわらかーい」「食べやすーい」「なんだこりゃ?」「プリップリ!!」の類いの発言を連発するのは厳禁である。そもそも「食べやすーい」ってのは何なんだ? 「食べにくーい」というローストビーフでも存在するっていうのかい?

 意地でもヤメてほしいのが「やわらかーい」である。昨日も某NHKのグルメ番組を見ていたら、ウマヅラハギの丼を一口パクリとやったタレントさんがいきなり「やわらかーい!!」と絶叫していたが、諸君、ガチガチ固いウマヅラハギなんてのは、もともと考えられないのである。

 ましてローストビーフとかステーキとかカツレツというものに、最も大事なのは「オレはいま肉を咀嚼している」「抵抗する肉を征服しつつある」という力強い充実感である。

 息も切れない気楽な登山じゃ満足できないのと同じように、「噛まなくても溶けちゃうやわらかーいステーキ」なんてものにニッコリするのは、邪道としか言いようがない。

 だからこの夜のワタクシが函館「箕輪」のローストビーフに感激したのは、あくまで「大きな肉を征服した」という充実の思いのせいなのであった。アゴが快い疲労を感じるぐらいでないと、肉は旨くないのである。
ローストビーフ
(函館・隠れ家レストランのローストビーフ)

 ワインもお魚も絶品。今井君はアワビにアレルギーがあって、誤ってアワビを飲み込むと呼吸困難に陥るから、大っきな北海道の絶品アワビは同席したO氏にそのまま譲ったのであるが、それでも超まんぷく状態。さすがデ○夫人がヒコーキで通ってくるだけのことはある。

 店を出たのが21時すぎ。ますます気温は下がって、しんしんと冷え込む静かな住宅街から、タクシーで函館国際ホテルに向かう。宿泊先とは違うけれども、「ホテルのバーでウィスキー」という提案には、やっぱり逆らえない魅力がある。

 津軽海峡の夜景を眺めつつ、ショットでブラントンをいただいた。ダブル、ストレートで、しかも3ショット。うげ、今井君は「ほれ見ろ」「言っただろ」をテレビに向かって連発するほどの立派な中年であるが、まだ古老の域には遠い。現在の酒の強さ、まさに別世界である。
見本
(函館どんぶり横丁。見本だけでも旨そうだ)

 翌朝、午後8時にはもうパッチリ目覚めていた。ワインを白&赤2本あけて、そのあとダブルでウィスキー3杯飲んでも、2日酔いなどというダラしないことは一切なし。諸君、酒が翌日に尾をひくようじゃ、まだシロートなのだ。

 2日酔いでない証拠に、朝8時の今井君は何と「ドンブリメシ」を貪りに出かけたのである。ホテル至近に修学旅行生にお馴染み「函館朝市」「どんぶり横丁」があって、もし朝飯をかきこみたければ、イクラやウニやイカやシャケがたっぷり乗っかったコメの飯を、2合でも3合でも胃袋の胃液の中に送りこめる。

 ただし1月26日、函館朝市はいつもに比較して閑散としていた。確かにこの大寒波の真っただ中、「修学旅行生」の存在は考えられない。

 その代わりに函館朝市を占拠していたのが「中国からのお客さま」。日本国内ではいろいろ批判的なことが言われているとしても、大寒波をものともせずにギュッと観光に励むあたり、そのバイタリティには学ぶところが少なくない。

「言葉が通じるかどうか」なんか、彼ら彼女らはほとんど気にしないのである。オランダでもモロッコでもメキシコでもそうだったが、彼ら彼女らは、黙ってスマホ画面を店の人に差し出すのである。食べたいものを指差して、「これ」と言えば、もうそれ以上のコミュニケーション能力なんかいらないのだ。
あけぼの
(ワタクシは「あけぼの食堂」を選択)

 怒涛のような中国人ラッシュの中で、今井君も負けてはいられない。適当な店のカウンター席に陣取って、「2日酔いではない証拠」のデッカイどんぶり飯を食らうことにした。

 1番の人気店は、今もやっぱり「きくよ食堂」であるらしい。ワタクシも3〜4年前までは「きくよ」を愛用した。しかしその「きくよ」、意地でもご相席を要求する。他のテーブルがたくさん空いていても、何が何でもご相席だ。

 さすがにワタクシもご相席は苦手なので、カウンターに座らせてもらえるお店を選んだ。旅先での朝食は、孤独なのがいいじゃないか。むっつり押し黙って、どんぶり飯と味噌汁を胃袋に送り込む。その幸せを満喫したいじゃないか。
19400 さんぺい汁とともに
(うにイクラ2倍盛り with さんぺい汁)
 選んだのは「あけぼの食堂」。「むっつり押し黙った」という態度を、店の大将も共有してくれて、朝食に不似合いな余計な笑顔や会話は一切ナシ。「いいから黙って食え!!」というコトバ、ワタクシは素晴らしいと思う。

 注文したのが、「うにイクラ2倍盛り丼」。ついでだから「さんぺい汁」も追加。今日1枚目の写真が「映えるだろう」と信じて撮った「2倍盛り」。今日の6枚目は「2倍盛り with さんぺい汁」。いやはや、おいしゅーございました。

 こんなにたくさんオコメを食べたら、むっくり太っちゃうに決まっている。新講座「E組」収録に向けて、太ったらいけない立場なのだが、まあこの日は特別だ。いいじゃないか、タマに山盛りのどんぶり飯ぐらい。

1E(Cd) Kirk Whalum:IN THIS LIFE
2E(Cd) Kirk Whalum:CACHÉ
3E(Cd) Kirk Whalum:COLORS
4E(Cd) Kirk Whalum:FOR YOU
5E(Cd) Kirk Whalum:HYMNS IN THE GARDEN
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