Sun 171210 残り363日/フォー!!/鶏のフォー/稲庭うどんだ(速攻ホーチミン15) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 171210 残り363日/フォー!!/鶏のフォー/稲庭うどんだ(速攻ホーチミン15)

 どんなにおめでたいことでも、2日目になり3日目になれば、そのおめでたさにもシワがはいり、シワにはホコリやススがたまって、やがてカビが生え始める。お正月2日目、箱根駅伝の山登りが終わった時間帯が、まさにその「シワ」の始まりだ。

 新年1回目の兄弟ゲンカ、新年最初の親子の対立は、まさか「モチを横取りした」「みかんを奪われた」みたいな原因ではないだろうが、「起きてくるのが遅い」「台所の洗い物を手伝わない」ぐらいでギュッとシワがよる。

 そのシワを早いうちに解消しないと、お正月全体の幸せが台無しになる。1年の計は元旦にあり、1年の幸せは正月3ケ日の笑顔で決まる。せめて大学駅伝が大手町のゴールに到着するまで、みんなでホッコリ幸せを維持しようじゃないか。

 というわけで今井君は昨日もまた映画を見まくった。就寝午前5時。起床午前9時。映画にはお酒がつきものだから、今朝のワタクシはまだフラフラだ。駅伝中継の美談の連続なんか、聞きたくもない。高校サッカーのほうも、延々と美談の連続だ。

 おかあさんのお弁当、パパの厳しい叱責、おじーちゃんの笑顔に癒された日々、妹と協力してバーチャンを励ました日々。どん底から這い上がらせてくれた父と母の笑顔。そんな美談は、別にレポーターの金切り声で言われなくても、選手の引き締まった顔を見ればそれだけで分かる。
フォー
(10月1日、ホーチミンで「フォー」を食す。我が秋田の稲庭うどんと、何もかもソックリだ)

 ついでに諸君、そろそろ1月4日に向けて、心を平常の状態に切り替える準備をしなきゃいかん。1月2日は折り返し地点。マコトに虚しい指摘であるが、虚しさもまた人生じゃないか。2018年も残り363日、ギュッと集中して進むしかない。

 今井君としては、2月と3月の猛烈な出張予定を眺めて、嬉しさに固くコブシを握りしめている。これに絡んで、90分×20回のスタジオ収録予定もある。こりゃ素晴らしい。1月から4月までの4ヶ月は、集中力を最高レベルにまで持っていかなきゃいけない。

 弛緩した日々は、マコトにツラいものである。「することがありません」「毎日が退屈でなりません」。そろそろワタクシも、油断しているとそういう日々に陥りかねない。今年もこの過密スケジュールにギュギュッと外国旅行を織り込んで、多忙すぎて口から火炎を噴き出すほどの日々にしたいのである。
お店
(フォーの店「CAT TUONG」。いい店でござった)

 正月早々、昨年の旅行の記録を書き続けるのも不思議なものであるが、10月初めのホーチミンシティは、雨季を締めくくる激しい雨の日々が続いていた。

 雨の日々は、9月29日夜の激しいスコールから始まった。翌30日、メコンデルタへの小旅行の間は快晴だったが、ホーチミンシティに帰り着いた夕暮れの時間帯から、また雷雨が始まった。

 10月1日朝も、外は雨。朝食のザボンをワシワシやりながら、「今日の外出は遠慮しておきますかね」と考えるほど、激しい雨が降り続いていた。

 それでも諸君、「雨の日は博物館&美術館で過ごす」という選択肢がある。基本的にワタクシはミュージアムと言ふものが苦手なのであるが、まあこの雨ならば致し方ない。どこか都心の博物館を選んで、足が棒になるぐらいじっくり見て回ろうじゃないか。
渋滞
(雨季の最後の雨の日々。相変わらずの混沌が続いていた)

 お外は傘の列ができているかと思いきや、諸君、地元の人々も観光客も、傘なんか最初から諦めている。密集体型でひっきりなしに押し寄せるバイク軍団は、アタマのテッペンから足の爪先まで、当然カッパで完全武装の状態だ。

 舗道には雨水が溜まって、一面の水たまりになっている。それをバイクやクルマが跳ね飛ばして、水しぶきが歩道にまで容赦なく飛んでくる。「傘なんか役立たない」と判断するまで、数分もかからない。

 こんな状態になれば諸君、「博物館より腹ごしらえ」というあからさまな本能に、ほとんど投げやりに従うしかないじゃないか。考えてみれば、ベトナムに到着してすでに5日、ごく普通の「フォー」をまだ食していない。
大統領府
(旧南ベトナム大統領府 1)

 今井君なんかは、「フォー」と聞いただけで、何故か2005年を思い出すのである。「レイザーラモンHG」と言ふ人物が「フォー!!」を繰り返し叫んでブレイクしたのが2005年2月。ワタクシが代ゼミをヤメて東進に移ってきたのと、ちょうど同じ時期であった。

 2005年2月9日から40日間ヨーロッパを旅して、帰国したのが3月20日。テレビをつけてみると、どこでもかしこでも見知らぬ男が大活躍中、何がどう面白いのか分からないが、とにかく例の腰ふりポーズから「フォー!!」「フォー!!」を叫ばれると、思わず苦笑せざるを得なかった。

 あれから12年。彼は「プロレスラーに転身」その他、さまざまな方面で活躍を続けているらしいが、今井君は相変わらずの予備校講師。マコトに下らないダジャレ&オヤジギャグばかり連発しているうちに、気がつけば目の前のテーブルに本場ベトナムの「フォー」が運ばれてきた。

 選んだ店は、地元のヒトビトの定番店「CAT TUONG」。実際にはCATの「A」の真上と、TUONGの「U」「O」の上に、いろいろベトナム語独特の記号やら符号やらがくっついているのだが、アメーバブログにはベトナム語のフォントがないので、このスペルで勘弁してくれたまえ。
フェンス1
(旧南ベトナム大統領府 2)

 店内には、4人がけのテーブルが15ほど。テーフルも椅子も白いプラスチック製で、2日目に入った路地裏の「海鮮麺&あんかけ麺」の店よりはグッと清潔感が高い。クーラーなし、大型扇風機がブルンブルン空気をかき混ぜているが、蒸し暑さのせいか、頼んだビールはたちまちヌルくなってしまう。

 フォーには数種類あって、メニューは「鶏肉のフォー」「豚肉のフォー」「牛肉のフォー」など。テーブルの上にカボスないしスダチに似たグリーンの柑橘が山ほど置いてあって、「ご自由におつかいください」ということらしい。ワタクシは最も無難と思われる「鶏肉のフォー」を注文した。

 心配したのは何と言ってもパクチーである。日本では激しいパクチーブームであるらしくて、常軌を逸した「これでもか?」なパクチー攻撃を受けることがある。パクチーアイスだの、パクチーのおやきだの、山盛りパクチーのパスタだの、気の弱い今井君にはとても耐えられない激しさだ。
フェンス2
(旧南ベトナム大統領府 3)

 ベトナムはパクチーの本場であって、日本であの激烈さなら、本場のホーチミンでは「麺が見えないほどのパクチー」という総攻撃に晒される恐れさえある。この日まで「フォー!!」と叫ばなかったのは、スーパー苦手なパクチーを避けるためでもあったのだ。

 しかし諸君、さすが本場である。本場とは、節度をわきまえた場所のことであって、適度な分量を逸脱してビックリ系に走ってしまうのは、要するにニセモノであることを自ら告白するに等しい。

 CAT TUONGのフォー、たいへんおいしゅーございました。秋田出身の今井君としては、「これって『稲庭うどん』じゃあーりませんか?」とニッコリしたくなるほど、麺の味から食感まで、稲庭うどんとそっくりだ。

 そう言えばベトナムには、秋田の「しょっつる」と姻戚関係の魚醤も存在する。フォーの店のテーブルには、まさにその「魚醤」も常備されてあるのだったが、ベトナムと秋田、南シナ海から東シナ海と日本海を経て、人と文化と伝統の、悠久の交流が続いたに違いない。

 帰りがけ、店にボーシを忘れかけた。今日の写真の2枚目、店から1人のオジサマがこちらを覗いているじゃないか。店の写真を撮っている今井君に、「ボーシ、忘れましたよ」と気軽に声をかけてくれた。写真のオジサマの右手にあるのが、その今井君のボーシである。

1E(Cd) Solti & Chicago:MAHLER/SYMPHONY No.8 2/2
2E(Cd) Barbirolli & Berliner:MAHLER/SYMPHONY No.9
3E(Cd) Rattle & Bournmouth:MAHLER/SYMPHONY No.10
4E(Cd) Goldberg & Lupu:SCHUBERT/MUSIC FOR VIOLIN & PIANO 1/2
5E(Cd) Goldberg & Lupu:SCHUBERT/MUSIC FOR VIOLIN & PIANO 2/2
total m141 y2416 d22360