Wed 171115 ヤッピーのこと/シカ2人前を貪る/ああ、東北本線/ジェラシー事件 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 171115 ヤッピーのこと/シカ2人前を貪る/ああ、東北本線/ジェラシー事件

 古文のウルトラ大先生のブログに、もうとっくに写真が出ちゃっているから、もう致し方ない。サッサと告白してしまおう。昨日のワタクシは、夕暮れ6時からお酒を飲んでしまいました。

 今までの長い人生で、お酒なんか飲んだことは滅多にない。20歳を過ぎてから、せいぜいで1万回かそこらしかない。ホントはお酒なんか飲んでる場合じゃなくて、新講座「E組」の収録に向け、我が4技能に磨きをかけ、頭脳もツンツンに尖らせなきゃいけないのだ。

 しかし諸君、誘われれば断れないのが、ワタクシの性格の欠点である。まさか大先生のお誘いに
「4技能に磨きをかけなきゃいけないので」
「来年1月から新講座を収録しますから」
「発音をツンツンにしておかなきゃいけないので」
みたいな失礼な返事はできないじゃないか。
忘年会
(古文ウルトラ大先生と忘年会を催す)

 以上のようなマコトに複雑な心理のプロセスを経て、実際にはウッシウシ笑いながら、サトイモ君はいそいそと馴染みの居酒屋に出かけたのである。

 12月もまもなく中旬に入る。忘年会の季節が始まっているのに、オウチで大人しく4技能磨きを続けるのも、マジメすぎて寂しいお話。マジメは素晴らしいことだけれども、その前にKとUとSとOがつくようだと、あまり褒められたものではない。

 ところが諸君、さすがに忘年会シーズンであって、馴染みのお店はみんな満員だ。普段は空いている居酒屋で、「今日は深夜まで貸切なんです」と告げられた。貸切で、ヤッピーな皆様のパーティーがあるんだという。要するにクリスマスパーティーと忘年会と合コンを一気にやっちゃおうという企画らしい。

「ヤッピーって、なあに?」であるが、昔々のバブル時代、日本の都会にも大量に出現した若手エリートのこと。英語ならYuppie、正式には「Young Urban Professionals」、これを略してYUPと書く。
からすみ
(カラスミのパスタ。おいしゅーございました)

 かつて今井君の周囲にも「サロン・ド・ヤッピー」という名のお見合い同好会みたいなのがあって、弁護士やら医師やら起業家やら、今で言えばマコトに意識高い系な男子&女子が、ワラワラたくさん集まっていた。

 1985年ごろのアメリカが発祥。20歳代後半から30歳代ぐらいまで、まず何と言っても高学歴でなければヤッピーとは認めてもらえない。学部卒じゃダメ。できれば博士課程卒、少なくとも修士課程卒、しかもIvyリーグ級の名門であることが条件だ。

 高級スーツ大好き、高級車大好き、高級住宅地大好き。出来ればパパやママも高級で、みんな医者、みんな弁護士、みんな超一流企業の関係者。いやはや、今井君なんかの太刀打ちできる人々ではない。

 だって諸君、今井君はヤッピーというより里芋サトッピーであり、キウィ小僧であり、居酒屋訪問たった1万回目の単なる楕円オヤジである。致し方ない。居酒屋のカウンターでウィスキーをショット一杯飲み干して、早々に退散することにした。
鹿
(鹿のカツレツ、おいしゅーございました)

 その後も、寿司屋も満員、天ぷら屋も満員、最近ぐんぐん評判の上がっている新居酒屋も満員。お好み焼き屋にも行ってみたが、やっぱり超満員。「景気回復の実感がありません」も何も、実感しすぎてギュッと痛いぐらいだ。

 たどり着いたのが、お寿司屋のお隣のイタリア料理店。「よかったよかった、全部断られるなんじゃないかと思った」と、ホッと胸をなでおろした瞬間が、大先生のブログに載っている写真である。早速スパークリングワイン、続いて赤ワイン、赤ワインついでにパスタと鹿肉料理をいただくことにした。

 諸君、鹿肉のカツレツ、マコトにおいしゅーございました。あんまり旨いので、ワタクシ独特「もう1皿、お願いします」と叫び、鹿肉のカツレツを2人前ペロリと平らげた。鹿のお肉は先々週の札幌以来。おお、現在の今井君の肉体の百分の一ぐらいは、鹿肉で出来ているのである。
エゾシカ
(エゾシカにトドの看板)

 今井ブログの熱心な読者は「あれれ、また揚げ物ですか?」と目を丸くするかもしれない。つい3〜4日前に、青森のお店で3人前の揚げ物を平らげたばかり、まだ揚げ物の匂いにウッとくるほど、「当分は揚げ物はいらないや」と思っていた。

 しかし諸君、旨いものはやっぱり旨いのである。ヤッピー集団のメンドーな雰囲気を逃れて、ひたすら鹿の揚げ物にかぶりつくサトッピー。あんまり旨いので、頭部の楕円形にますます磨きがかかり、楕円の面積・楕円の接線・楕円の方程式、そういうものまで思い出して、頭の中をいろんな数式が踊り狂うのだった。

 そう言えば、12月4日の青森でも、思わずシカを貪りそうになった(スミマセン、昨日の続きです)。前日の公開授業会場からほど近いところに「朝市寿司」というお寿司屋さんがあって、看板にでっかく「エゾシカ肉」と書かれていたのである。

「知床産 トド肉」「釧路沖 クジラ」「三陸産 馬刺」。そういう優しい哺乳類たちに並んで、エゾシカ君も横綱の位置で頑張っているじゃないか。横綱シカの富士、または横綱シカ鵬、話題性も十分だ。

 カラオケのリモコンはNGだが、試しにトドの里も食ってやろうかい。トド竜も貪ってやろうかい。そう考えて張り切った頃、胃袋の中に残った揚げ物のニオイがふと込み上げて、それで一気に食欲を失くしてしまった。
青森りんご
(青森で絶品リンゴジュースを購入)

 青森駅でリンゴジュースを買って、秋田行き特急「つがる」に乗り込んだ。昭和の昔に急行「津軽」と言えば、急行「八甲田」「十和田」とともに、有名な集団就職列車。上野まで12時間もかけて、昭和中期の「金のタマゴ」、東北の素朴な男子&女子を運んでいった。

 しかし今や「津軽」は「つがる」へ。夜行急行からB特急に昇格して、車体もヨーロッパの電車を思わせるオシャレなものにかわった。ゴツい機関車に引っ張られた素朴な客車が、10両以上も不承不承にゾロゾロくっついていく姿は、今は昔の物語になってしまったのである。
青い森鉄道
(青森駅に到着した「青い森鉄道」の普通電車)

 かつての北の大動脈「東北本線」と言ふものも、今や見る影もない。寝台特急「ゆうづる」「はくつる」が、1日に10数本も青森と上野の間を往復していた時代、青森駅の勇姿はまさに国鉄の華だったが、諸君、青森駅のホームでは今やもう駅弁さえ売っていないのである。

 栃木県から南の東北本線は、今や「宇都宮線」と名前を変えてしまった。青森から岩手県にいたる東北本線も、東北新幹線開通後は「青い森鉄道」。20世紀の英雄・東北本線は、北と南からあちこち削り取られて、瀕死の状況である。

 ワタクシの乗った「つがる」は、新青森・弘前・大鰐温泉・碇ヶ関を経由、矢立峠を越えてまもなく秋田県に入った。大館で90°右折したあとは、「鷹ノ巣」と言ふ駅に停車する。
つがる
(青森発秋田行き、特急「つがる」の勇姿)

 今井君が幼児の頃、秋田県のローカルニュースに連日のように鷹ノ巣が登場したことがある。鷹ノ巣を根城にしていた『ヤガミ一家』と「ゼニヤ一家』の大ゲンカ。「クラブ♡ジェラシー」を舞台に、「殴り込み」という恐ろしい単語がローカルニュースを席捲したのである。

 平和そのものの昭和の秋田には、他にニュースがなかったのか、連日連夜ローカルニュースはクラブ♡ジェラシーの話ばかり。幼い今井君の優秀な脳細胞に「クラブ♡ジェラシー」が染み込んでしまった。今も鷹ノ巣駅を通るたびに、ジェラシー事件を思い出すのである。

「つがる」はやがて二ツ井の駅に停車、東能代で90°左折した後は、秋田平野を一気に南下する。青森から秋田までの2時間半の旅の中で、2度も律儀に90°ターンを行う奥羽本線。不思議なルートと言わざるを得ないが、まあ諸君、こうしてワタクシは無事に秋田に到着したのである。

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