Tue 171107 札幌の夜は長い/豪華和食フルコース/ラーメンの記憶/ジビエの2次会 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 171107 札幌の夜は長い/豪華和食フルコース/ラーメンの記憶/ジビエの2次会

 温かく湿った雪の中、午前&午後のダブルヘッダーで550名もの人に集まっていただき、札幌の今井君は感謝&感激 ☞ 雨あられ、講師冥利に尽きる思いである(スミマセン、昨日の続きです)。

 この上いったい何を要求することがあろうか。ダブルヘッダーで2回の汗まみれ、若干「シャツが汗臭いかも♡」という不安の渦巻く午後5時が近づけば、ワタクシの心と身体と脳ミソの100%が、白い泡の沸きたつ黄金色の液体のみを求め、「早く&早く」と激しく喘いでいた。

 この日は1次会も2次会も、事前にすっかりセットされている。1次会が豪華和食、2次会がジビエのお肉。およそ考えられるかぎり、これほど贅沢な夜が他にあり得るだろうか。

 札幌ドーム、前代未聞の剛球を次々と投げ込んだ大谷君の背後にも、デッカく塾名が浮かんでいた北海道一の大手塾の皆様である。2018年からは清宮君の左打席の後ろに、ビシッとその文字が浮かび上がるに違いない。さすがの和食フルコースなのであった。

 ワタクシは、ちゃんとした会社のちゃんとした飲み会に慣れていないから、宴会の冒頭の「乾杯の音頭」「挨拶の一言」みたいなのがどうも苦手であるが、何しろこれ以上は考えられない大盛況の直後だ。「いいじゃないか、無礼講で」ということにしてしまった。
エゾジカ
(札幌、高級ジビエの店でエゾシカをいただく)

 高級ホテルの高級和食コースであるから、いやはや次々と高級食材が登場するのである。エビにカニ、スッポンにアワビ、北海道の誇る全ての海鮮がワンサとテーブルに登場して、貧しい育ちの今井君としては、海鮮に思わず遠慮して、引っ込み思案になってしまうほどであった。

 何だか申し訳ないほどの贅沢だが、まあいいじゃないか。前代未聞の満足度、前代未聞の継続率、空前の継続数をたたき出したんだから、そんなに遠慮する必要はない。そう自分に言い聞かせるサトイモ君なのだった。

 宴会では、メンバー1人1人と早めにギュッと親しくなるのが鉄則。内気な今井君は、ニックネームを利用する。ダブルヘッダーの司会を務めてくれたイケメンどんを「イケメンさん」と名付けることから始めて、道東・根室出身のオジサマを「道東さん」「根室さん」とお呼びすることにした。

 こうして、いつのまにかメンバーどうし、ニックネームで呼び合い始める。「南28条さん」「小池晃さん」「月寒さん」「池部良さん」「マルボロ貴公子」。誰に似ているか、どこの校舎の担当か、その辺を基準に、どんどんニックネームができていく。

 お酒が進むにつれて、司会のイケメンどんはもうイケメンと呼ばれることに何の遠慮もなくなってきた。「イケメンさん」と呼ばれると、何の躊躇もなしに「はい♡」と笑顔を向けてくれる。おお、これこそ今井が祝勝会やら懇親会やらに求める温かい雰囲気だ。
いのしし
(札幌、高級ジビエの店でイノシシもいただく)

 さすが北海道、いつの間にか「スキー」が話題の中心になった。イケメンさんはスキーのインストラクター。小さなコドモたちにボーゲンを教えるのが、一番楽しいんだとおっしゃる。

 何を隠そうこの今井君も、昔は毎年必ずニセコに1週間滞在していたというスキー猛者の1人。ニセコひらふ、ニセコ東山、ルスツにキロロ、サホロにトマム、北海道の主なスキー場ならほとんど網羅しているというか、コースの起伏まで今も頭に入っている。

 すると諸君、道東・根室の先生や、室蘭出身のマルボロ貴公子あたりから、「われわれはスキーじゃありませんね」「あくまでスケートです」という反論が始まった。

 確かに諸君、根室・釧路・苫小牧・室蘭、極寒の北海道でも雪が少なく、氷の張りつめた湖や川や校庭で「日日是スケート」「日々スケートにしてスケートを住処とす」「はばたけスケート小僧!!」という地域は少なくない。

 こうしてお料理は、やがてお刺身からカニとスッポンまで進み、話題も「スピードスケートかフィギュアスケートか」までグングン進んでいった。意外というか何というか、「小平奈緒」というスピードスケーターの人気が、今井君にもだんだん理解できてきた。

 スケートの盛んな地域では、ヒラヒラ&クルクル、スピンにジャンプにステップに、華々しいフィギュアの世界より、質実剛健なスピードスケートのほうに、人気がギュッと集中しているらしいのだ。「やっぱり、小平選手の強さが際立ちますよ♡」という意見がマコトに優勢だった。

「よく知らん♨︎」という諸君、とりあえずググってご覧あそばせ。小平選手の爽やかな勇姿を目にすれば、暴力沙汰やら何やらかにやら、いろんなドロドロが揺れ動く相撲界にウンザリした我々の心も、キレイにスカッと洗われると言ふものだ。
ハム
(札幌、ジビエ系ハム&ソーセージもいただく)

 そのへんで、1次会が終了。今井君のポンポンはすっかり北海道の魚介に占領され、胃袋の中は水族館の様相を呈している。タイにヒラメにエビにカニ、乙姫様さえ扇子をふりふり舞い踊りそうなアリサマ。そんなバブル時代のマハラジャみたいな世界にならないうちに、2次会に急ごうじゃないか。

 札幌の2次会には、いろんな思ひ出がある。数年前には海老ラーメンの「一幻」を訪れ、雪の舞い散る中を20分も待って、まだ今ほどメジャーになっていなかったトロトロの海老ラーメンを満喫した。身も心も温まった素晴らしい思ひ出である。

「海老ラーメンみたいなトロトロはキライです」という人物に率いられた2次会もあった。確か「一幻」の2年後ぐらいであったと思うが、真逆のスッキリ澄んだスープがウリ ☞「信月」を訪ねて「ショウガ塩ラーメン」をすすった。

 何しろ今井君は八方美人というか八方サトイモであって、「どっちが好き?」も何も、常に「どっちも好き」という浮気者である。だって諸君、ワタクシは難しいラーメン通のオカタとは全く違う。評判最悪であっても、旨ければ旨いし、どんなに定評のある店でも、旨くなければ旨くない。
きじ
(ジビエの店にて。かわいそうなキジさん)

 この種の正直きわまりない八方美人を店に案内するのは、きっとなかなか難しいのだ。肉がいいかと思えば魚がいいと言い、魚が好きかと思えば、どこかで生牡蠣やトンカツやジンギスカンを、胃袋がパンクするほど貪っている。

 そもそも今井君には「定まった指針」という便利なものが存在しないのである。「あの人はワイン好き」の定評があれば、とりあえず地元で一番有名なワイン店を予約すればいいけれども、今井君は「旨ければ なんでもかんでも 飲みますよ」という出来そこないの川柳みたいな楕円形の酒樽だ。

 そこで一計を案じた人々が「今井をジビエに連れていこう」と決めてくれた。むかしむかしバブルのころに「私をスキーに連れてって」という映画が流行ったが、「今井をジビエに連れてって、野生の肉をワシワシ食べてもらえば、ますます楕円形に磨きがかかるだろう」、そういう素晴らしい企画である。

 赤ワイン4本を飲み干しながら貪ったお肉は、① エゾシカ ② イノシシ ③ ヤマバト。これにジビエ的なハム&ソーセージ類を加えれば、そりゃ大満足に決まっている。「札幌だからラーメン」という固定観念に縛られるより、おお、こりゃ果てしなく自由である。
山鳩
(札幌、高級ジビエの店で、最後にヤマバトもいただく)

 こうして諸君、札幌の夜はマコトに楽しく更けていく。イノシシやエゾシカの肉をワシワシ貪りつつ、イケメンさんも南28条さんも小池晃さんも、みんな表情がどんどん精悍になっていく。

 優しそうだった月寒さんも、道東根室のオジサマも、昭和な髪型の池部良どんも、別にオオカミみたいに獰猛な感じになったんじゃなくて、「よおし、明日からもバリバリ仕事しちゃうぞ!!」と、固いコブシを固めていらっしゃる。

 もっとも話題の中心は、専ら海の魚釣りの話。「船を出しますよ、いっしょに行きませんか?」と、固い握手を交わしている。今井君としては「あれれ、まずは継続じゃないの!!」であるが、まあいいじゃないか、「All work and no play makes Jack a dull boy」であって、遊びのないところにいい仕事なんかありえない。

 だから諸君、2次会終了後の今井君だって、こっそり単独でホテルのバーを訪れたのだ。JRタワーホテル日航、最上階のメインバーである。

 控えめなクリスマスツリーのそばのカウンターで、「ブラントン、ストレートで」と例の渋い一声でバーテンダーに告げれば、いやはや楽しかった札幌の夜を最高の形で締めくくることができた。

1E(Cd) Jandó:MOZART/COMPLETE PIANO CONCERTOS vol.9
2E(Cd) Jandó:MOZART/COMPLETE PIANO CONCERTOS vol.10
3E(Cd) Jandó:MOZART/COMPLETE PIANO CONCERTOS vol.11
6D(DMv) DREAMGIRLS
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