Wed 171025 マジメなお仕事の日々/私鉄沿線の熱い愛/横浜・上永谷の大盛況 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 171025 マジメなお仕事の日々/私鉄沿線の熱い愛/横浜・上永谷の大盛況

 まあこんなふうにして諸君、今井君はまた平常の生活に戻ったのである。広島と津和野の旅から帰ったのが11月5日の深夜。品行方正に羽田空港からバスに乗って渋谷へ。渋谷でタクシーを拾い、オウチに到着したのは翌11月6日0時45分。いやはや濃厚濃密な1日だった。

 しかしこの「いやはや濃厚濃密な1日だった」というタメイキこそ、われわれの人生で最も大切なものなんじゃないか。1年365日、深夜ないし早朝にベッドに潜り込みながら、例外なく「いやはや濃厚な1日だった」とシミジミ呟ける生活を続けていけば、そんな幸福な人生は他にないだろう。

 もちろん、この今井君なみに日本全国スミズミ、世界各国をぐるりぐるり、日々旅にして旅を住処とするほどの幸福を、誰でも彼でも自分のものに出来るとは思わない。ワタクシはつくづくシアワセ者であって、どうして神様がここまで今井ビイキなのか、自分でも理解できないぐらいである。

 いや、神様ではなくてホトケさまなのかもしれないし、ホトケさまではなくてゴッド閣下なのかもしれないが、まあとにかくワタクシは常に幸福、きっとこのままウルトラ幸福&スーパーハッピーのまま、まだ30年も40年も世界を跋扈することだろうと思う。
上永谷
(横浜、上永谷での熱演)

 そういう思いをホクホク温めながら、「さあ日常」であり、今日も今日とて粛粛とお仕事を続けることにする。津和野からの帰京が11月6日0時45分。同じ11月6日の午後4時、ニャゴロワの真っ白いお顔にニャゴニャゴ見送られながら、そろそろ横浜に出かけることにした。

 首都圏のお仕事は、マコトに地味である。新幹線もヒコーキも、グリーン車もプレミアムシートも、ホテルの部屋のアップグレードも、要するに贅沢の「ぜ」の字もない。

 ごく当たり前の通勤通学電車で、横浜の「上永谷」という駅まで、痴漢と間違われたり週刊誌に名前が出たりしないように、ひたすらジッと耐えていくだけである。贅沢といえば、新宿から「湘南新宿ライン」のグリーン車に乗っていくぐらい。グリーン車代770円が、今日の唯一の贅沢である。

 オウチから新宿までは、小田急線。新宿から横浜の戸塚まではその湘南新宿ラインのグリーン車。戸塚からは横浜市営地下鉄「ブルーライン」に乗って、上永谷まで合計1時間半。上永谷と書いて「かみながや」と発音する。上永谷訪問は、数えてみると12年ぶりである。
路線図1
(横浜市営地下鉄には、「立場」とか「踊場」とか、なかなかユニークな名前の駅が並ぶ)

 むかしむかし、ワタクシがまだ高校生の頃に、日本には「野口五郎」という人がいて、「私鉄沿線」という曲をヒットさせていた。「改札口で君のこと、いつも待ったものでした」「電車の中から降りてくる 君を探すのが好きでした」で始まる。

 しかし中学生&高校生の頃の若き今井君は、ジッと秋田県秋田市でしゃがんで暮らしていた修業時代。知っているのはJRの前身である「日本国有鉄道」☞ 国鉄だけであって、「私鉄沿線」とか言われても、私鉄と言ふものに乗った経験はほとんどなかった。

 当時の記憶をムニュムニュたどれば、コドモの頃のワタクシの私鉄経験はマコトにわずかである。多摩の奥、東村山に叔父が住んでいて、小学校3年から4年にかけての春休みに、西武新宿から東村山まで西武新宿線の旅をした。考えてみれば18歳まで、私鉄の乗車経験はそれだけである。

 野口五郎どんの「私鉄沿線」では、私鉄での劇的な経験がたいへんドラマチックに描かれていく。「悲しみに心(を)閉ざしていたら、花屋の花も変わりました」。彼女と別れて数ヶ月♡、「季節の変化を花屋の花で感じる」なんつーロマンチックな世界だったのだ。

 それどころではない。「あの街でもう一度だけ、熱いコーヒー飲みませんか?」「あの店で聞かれました。キミはどうしているのかと」と続けば、いやはや「I love you」どころか、「いや間違えた、I’ve fallen in love with youだった」みたいな世界なのである。
泉ヶ丘1
(翌11月7日は、大阪・泉ヶ丘で大活躍。詳細は、明日 1)

 さてと、何でこんな感慨に浸っているかと言えば、11月6日の横浜・上永谷は、まさにそんな私鉄沿線な熱い街だったのだ。確かに諸君、ここは正確には私鉄沿線ではなくて、「横浜市営地下鉄」の沿線であって、あえて言えば「市鉄沿線」「公的鉄道沿線」である。

 しかしそんなメンドーなことを言っていては、「熱いコーヒー飲みませんか?」みたいな暑苦しいほど熱い愛やらLoveやらは燃え上がらない。

 いいじゃないか、公鉄沿線だって、花屋の花もかわるだろうし、熱いコーヒーの店もある。別れて数ヶ月の熱いカップルの片割れも、そこいら中にウロついているはずだ。「キミはどうしているのか?」と自問自答する男子や女子も、数えきれないほど上永谷をカッポしているだろう。
路線図2
(大阪市営地下鉄「御堂筋線」路線図。大阪という街がマコトにコンパクトにコチッとまとまっているのを実感する)

 12年前、佐々木ゼミから東進に移籍してまだ1年も経たない2月のある日、今井君は一度だけ熱いコーヒー店、いや間違えた、上永谷を訪問した経験がある。

 今井君は「移籍したら直ちにトップになりたい」というマコトにコドモっぽい意欲と意地と熱意のカタマリであって、「そんなに焦らなくも、努力していればそのうち人気も上がってくるよ」みたいな、オトナの忍耐力はない。

 移籍してちょうど1年、若きイマイの熱意はボーボー赤い炎を上げていて、上永谷も「意地でも満員にしてみせる」「満員でなければ胃袋が裏返しになるほどムカつく!!」と、何だか知らんが激流の中の竜のように猛り狂っていた。

 そういう日々を懐かしく思い出しつつ、今やすっかり余裕のサトイモ入道は、静かな上永谷の駅に降りた。そうだろう&そうだろう、私鉄沿線というものは、やっぱりこのぐらい穏やかでなければならない。駅はシーンと静まり返って、「こんな穏やかな駅前に、何人の生徒が集まってくれるの?」と、内心たいへん不安である。
泉ヶ丘2
(翌11月7日は、大阪・泉ヶ丘で大活躍。詳細は、明日 2)

 19時半開始、21時15分終了。普段より5分も10分も長かったところを見ると、上永谷のイマイは、この夜もまたずいぶん熱く真っ赤に燃え上がったのである。出席者120名。この小さな駅で、よくもまあこんなにたくさんの人が集まってくれた。

 使用したテキストは「C」。文法問題を5問徹底解説するだけであるが、1問1問に深い仕掛けがあって、単語の記憶の仕方、文法学習の進め方、正しい音読の仕方、いわゆる「速読」という世界に対する公式見解、メモの取り方、ホントは丸々2時間でも語り尽くせない豪華な内容である。

 語りまくった今井は、気づかないうちにヘトヘト、1回の公開授業で体重は2kg減る。素晴らしいダイエットの世界であるが、問題はその後であって、終了後は飲みに飲み、貪りに貪って、体重は3kg増加する。マコトに模範的なリバウンド現象を演ずるのである。

 しかし諸君、この日の上永谷ではいわゆる「懇親会」「祝勝会」はナシ。リバウンド現象も一切ナシで、私鉄やらJRやらを1人寂しく乗り継ぎ、最後は23時すぎの地下鉄千代田線でオウチを目指した。

 何しろ諸君、翌日はまたまた大阪へ、大阪市営地下鉄と南海電車を乗り継いで、堺からさらに南の「泉ヶ丘」という私鉄沿線の街で公開授業だ。早くベッドに入らなきゃ、ヒコーキに間に合うように起きられない。

 それなのにワタクシは、帰宅後に映画を見始めた。1本見終えて、大好きなバーボンウィスキー「ブラントン」をストレートグラスに山盛り注ぐと、「さあて、もう1本見ますかね」という暴挙に出た。結局ベッドにもぐりこんだのは、午前5時。ネンネの時間は3時間ちょいしかなくなってしまった。

1E(Cd) The Doobie Brothers:MINUTE BY MINUTE
2E(Cd) Grover Washington Jr.:WINELIGHT
3E(Cd) Bobby Caldwell:AUGUST MOON
4E(Cd) Bobby Caldwell:CARRY ON
5E(Cd) LET’S GROOVE ①
total m149 y2066 d22012