Sun 171008 ハシリメデス/18895枚/ナポリの雨宿り(晩夏フィヨルド紀行25) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 171008 ハシリメデス/18895枚/ナポリの雨宿り(晩夏フィヨルド紀行25)

「このごろ、掲載する写真が多すぎるんじゃないか?」。確かに、自ら「原則として一日5枚」と定めたはずなのに、最近は6枚とか7枚とか8枚とか、甚だしい場合は15枚とか、まるで普通のブログかインスタ並みに写真だらけになって、写真紙芝居に近いアリサマだ。

 しかし諸君、そこにはやっぱり今井君独特の理由があるので、まあご寛恕を願いたい。「ご寛恕」は「ゴカンジョ」と読み、「広く優しい心で、ニッコリ笑って許してくんろ」ということである。

 ムカついてばかりの「怒りんぼ」さんは、昨日の写真の「怒りんぼ」をじっくり眺めて、「こんなふうになっちゃいけないな♡」と、怒ってばかりの幼児性を確認してくれたまえ。

 それでは「どうして写真が多くなってしまうか」であるが、まず極めて単純に「掲載したい写真が多すぎて、取捨選択に悲鳴をあげている」ということがある。

 そこには特に、今年に入ってからの旅先の多様性が影響している。モロッコ・キューバ・メキシコ・ノルウェー。そこにベトナムも加わったりして、見慣れた欧米先進国の風景とは明らかに一線を画する風景に、ブルブル震えるほどの感動&感激が止まらないのだ。
花壇
(オスロ、ヴィーゲラン公園。薔薇の花が美しい)

 もちろんその感激を文章で伝えることも出来るはずだが、残念ながら今井君は文章の専門家ではないから、文章だけでギュッと何かを伝えるのは苦手である♡

 しかも「文章だけで♨」みたいに奮起して一念発起、サトイモに似合わぬ奮闘を続けたりすると、たちまち「長過ぎる」「読んで損した」「読んでらんねー」「役に立たねー」「もっと簡潔に」というオシカリが押し寄せる。そこはそれ、写真の枚数を増やすぐらいしか、対応の方法がないじゃないか。

 写真の増加には、実はもう1つツマラン理由があって、「何とか掲載2万枚を達成したい」という目標があるのである。「10年続ける」「1日も休まない」と宣言して始めたこのブログも、開始9年3ヶ月が経過。昨日の写真6枚で、掲載した写真は合計18889枚になった。

「えっ!!」「そんなことまで数えてたの?」と、諸君、是非ビックリして、絶叫しながら町内を一周、全力で疾走してきたまえ。その時、もちろんアルキメデスよろしく「ユリーカ!!」「ユリーカ!!」と叫びながら走ってもいい。

 何がどう「ユリーカ!!」なのかは、自分で考えてくれたまえ。「センセー、ヤリイカぐらいにしといた方がいいんじゃありませんか?」と思う諸君、「スミイカ!!」「アカイカ!!」「モンゴイカ!!」、その類いの絶叫の糸をたなびかせながらの町内一周も、なかなかオツなものであるよ。
けとばす
(いいから、スカッと蹴飛ばしちゃう)

 ついでだから諸君、せっかくならその時、「ワタクシは『アルキメデス』改め『ハシリメデス』なのだ!!」と、自ら名乗って走りたまえ。「アルキ」が「ハシリ」に変わった瞬間、世界観も宇宙観も人生観も、奇跡的に360°の変化を遂げ、冷静に考えてみたら元に戻っているかもしれない。

 風呂あがりのアルキメデスがマッパで駆け回ったのは、シラクサの街。シラクーサと発音するのが正しいはずだが、今井君は2016年の夏をそのシラクーサで過した。「アルキメデス」という名のレストランもあった。

「ほほお、アルキメデスが走り回ったのはこのへんね」と頷きながら、シチリアのイカを貪った。イカを貪るうちに、自分自身もマッパで走り回りたくなった。

 しかし、浮力の法則を発見したわけでもないのにマッパで走り回るのは厳禁だ。マッパ走りを諦めて、大人しくホテルに帰った。いやはや、悔しかった。ワタクシにも何か、そんな世紀の大発見ができる論理的アタマやら天才やらが備わっていたら、どんなに幸せな気持ちでマッパ走りができただろう。

 だから読者諸君には、今こそ「ハシリメデス」として町内一周に興じていただきたいのである。そのとき街は「シラクサ」や「シラクーサ」ではなくなり、「バカクサ」ないし「バカクーサ」に改名して、人々はハシリメデスの感激の絶叫に耳を塞ぐかもしれない。
悪い親
(あんまりフザケていると、パパに叱られる)

 すると諸君、「絶叫」「耳を塞ぐ」という2つのコトバが絡みついて、我々は思わず一昨日の記事 ☞「ムンクの叫び」の話題に引き戻されるから、人生はマコトに不思議なものである。

 こういう文章を読んで「バカクサ」「バカクーサ」とアタマをかかえているようでは、あなた、真面目すぎませんか? 「真面目」というコトバの上に、KとUとSとOがくっついて、あなたはいま「スーパー怒りんぼ」になっちゃっていませんか?

「役に立たないものは、役に立たない」とか、当たり前のことを呟いている人生、窮屈じゃあーりませんか。このぐらいのバカクーサはご寛恕いただけないと、書く方も読む方も狭苦しくて&息苦しくて、「役に立つこと以外は一切しない」という人生が、ふとイヤになっちゃいませんか?

 あらら、話が本題から大きく外れて、ホントにホントにバカクーサ。今井君が書きたかったのは、「昨日で写真が18889枚」「だから今日で写真が18895枚」という事実だったのである。

 諸君、「おー♡すげー♨」と、まずは呟いてくれたまえ。今すぐハシリメデスになって、バカクーサの街を駆け回ってくれたまえ。マッパはいかん。パンツとシャツとサンダルぐらいは身につけたまえ。ついでだから、三平方の定理の証明はどうするんだったか、中学数学を思い出してきたまえ。
うようよ
(あんたら、何やってんの?)

 何と言っても大切なのは、「コツコツ積み上げることのスゴさ」の再認識である。イチローどんは、1本1本のヒットを積み上げて、3000本以上のヒットを打った。オーサダハルどんも、1本ずつホームランを打ったら、900本近いたいへんな数になっちゃった。

 今をときめくキヨミヤ君も、ある日突然「111本」という数を手にしたのではない。高校1年の時から、練習試合にも一切遅刻せず、ズル休みもせず、たゆまず1本ずつ積み上げて、ドラフト1位指名を獲得した。

 今井君はそういう偉人たちの足許にも及ばない。彼らの足許に埋まっているサトイモ程度の存在だ。しかしサトイモにはサトイモの意地があって、「ならば10年1度も休まない」「その結果、写真2万枚を載っけてやろう」、そういう決意を実行に移し、実現に向けて残り1000枚に迫っている。

 状況はもはや「時間との戦い」であって、2018年6月の「10年達成」まで、残すところ8ヶ月 ☞ 約250回。1日5枚の計算なら、250×5で1250枚になるから、着実に続ければ必ず実現できる数字になっている。
トラム車内
(穏やかなトラムに乗って、オスロ中心街に帰る)

 というわけで諸君、最近の写真の数の増加は、マラソンで言えば「ラストスパート」であって、できれば来年の3月か4月、「なんだ、まだ余裕じゃないか」という段階で、合計2万枚を達成してしまいたい。

「何だ、下らない」。そう言って苦笑したければ、はいはい、ナンボでも苦笑してくれたまえ。何しろこちらはサトイモであり、キウィである。苦笑されることにはすっかり慣れっこだ。しかし諸君、10年で2万枚、こんなことが、誰か他の人に出来ますかい?

 ま、以上のようなことを考えつつ、オスロのヴィーゲラン公園をそぞろ歩いた。小さな噴水に1羽のハト君がやってきて、盛んに水浴びをしている。マコトに爽快な初秋の午後である。

 公園は、色とりどりの薔薇の花が美しい。薔薇というものは、ひと枝に花1つ、先入観からそう確信していたが、この公園の薔薇は、ひと枝にこんもりたくさんの花が咲き競って、その美しさはまた格別である。

 薔薇の美しさに、彫刻のユーモアが今ひとつ不似合いであるが、まあそのアンバランスもまた楽しい。激烈な噴水の下で雨宿りしている彫刻の一群も、まあそれなりに微笑ましいじゃないか。
雨宿り
(激烈な豪雨と、雨宿りの運命共同体)

 そういえば一昨年の3月、「タマゴ城」近くのナポリの海岸で、突然のスーパー豪雨に襲われたことがあった。3月の冷たい海で力泳しているオジサマの姿に感激した直後、頭上はるかでカミナリ様が炸裂、それから10秒で、ナポリはこんな豪雨に包まれた。

 あの時、途方にくれた今井君は、ズブ濡れのナポリの人々とともに粗末なテントの下に隠れたのである。いきなりそこに生まれた運命共同体。誰ひとり口を開かず、約30分の沈黙が続いたけれども、間違いなくあれは、ギュッとまとまった熱い運命共同体なのだった。

 そんな見当ハズレの感慨でもいいのである。オスロの澄みきった空の下で、ナポリの運命共同体を思い出してニヤリとできれば、怒りんぼには理解できないだろうが、人というものは十分にシアワセになれるのだ。

1E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 3/3
2E(Cd) Harnoncourt:BACH/WEIHNACHTSORATORIUM 1/2
3E(Cd) Harnoncourt:BACH/WEIHNACHTSORATORIUM 2/2
6D(DMv) 25th HOUR
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