Wed 170823 理想のジーチャン像/メキシコ独立記念日(キューバ&メキシコ探険記50) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 170823 理想のジーチャン像/メキシコ独立記念日(キューバ&メキシコ探険記50)

 サトイモというものは、つるつる&ころころ、無節操かつ自由自在に動き回る存在であって、油断もスキもない。サッカーワールドカップ予選でCMに出ていたと思えば、バラエティ番組にもイラストで登場する。

 本人は一度も見たことはないが、昨日だったか一昨日だったか、テレビ朝日系の「マツコ&有吉 かりそめ天国」に、いきなり今井のイラストが出たそうな。マツコはともかく、「有吉」というオカタも一度も見たことがないワタクシとしても、自分で自分の神出鬼没ぶりに驚くしかない。

 登場の趣旨は、「今や録画の早送りはフツー」「倍速視聴も当たり前」「予備校の授業なんかでも1.5倍速で受講が人気」、その種の話題の中で、予備校超人気講師♡の代表選手として、今井君のイメージイラストが登場したんだそうな。

 ま、「登場」と言ったって、お恥ずかしいことにホンの数秒のこと。今井を知っているヒトは「お、今井だ♨」「げ、今井じゃん?」「わ、今井先生だ♡」と大騒ぎしてくれただろうけれども、もちろんテロップも今井の紹介もつかない。一般には「ヒゲのキウィ」で流されたはずだ。

 もちろん、それで全然かまわない。使えるものなら、ナンボでも使ってくれていいし、むしろ光栄の極みである。何しろワタクシは目立つことが大好き。ちょっとでも目立つなら、遠慮なしにどんどん使ってくれたまえ。
巻貝1
(理想の貝じーちゃん。メキシコ国立人類学博物館で目撃 1)

 さて、今井の理想のジーチャン像が、今日の1枚目と2枚目の写真に如実に示されている。メキシコシティ「国立人類学博物館」で遭遇。ヨーロッパ文明と出会う以前、中南米の先住民たちは、なんて豊かなイメージを満喫していたんだろう。

 巻貝のお風呂。心から嬉しそうなジーチャン。人生の酸いも甘いも知り尽くして、温ったかお風呂にとっぷり浸かり、おそらくお酒も相当きこしめして、満面の笑みで貝殻の縁につかまっていらっしゃる。

 もちろん諸君、おそらくここにはたっぷり呪術的な意味合いが隠されており、民族学的にも文化人類学的にも神話学的にも、丁寧にホジホジほじくれば、たいへん深く暗い深淵がポッカリと顔を覗かせているのかもしれない。

 しかし、まあそんな詮索は偉ーい学者の皆様に任せておけばよくて、一般人イマイとしては、とにかくこのジーチャンの満面の笑みに、自らのジーチャン理想像を見るだけである。
巻貝2
(理想の貝じーちゃん。メキシコ国立人類学博物館で目撃 2)

 テレ朝に登場した我がイメージイラストを眺めてみるに、うーん、まだまだ理想ジーチャン実現には、20年も30年もかかりそうだ。心に渦巻く醜い欲望や憎悪を隠しきれない表情。「おお、まだ未熟じゃのぉ」「小僧めが。まだ若いのぉ」の一言に、今の全てが集約されそうだ。

 どうだい諸君、今日の1枚目と2枚目、スマホの画面に取り込んで、毎日ニヤニヤ眺めていようじゃないか。この笑顔を忘れてはいかん、可愛いジーチャン&可愛いバーチャン、それほど素晴らしい平和の象徴が、この世に他にありうるだろうか。

 少なくとも今井君は、日々の仕事に励み、仕事がないときは世界中をくまなく歩き回り、世界中の酒肴珍味を賞味しまくって、そういう年月の遥か向こう側に、このジーチャンの笑顔の境地を目指したいのである。
ミニバス
(チャレルテペックのバス乗り場。ミニバスが大繁盛である)

 4月23日午後3時、メキシコシティの今井君は、メトロポリタン大聖堂の足許から地下鉄1号線に乗り込み、不気味に薄暗い地下鉄にもすっかり慣れて、「まだ帰りたくない」と呟きながら泣きそうになっていた。2週間に及んだ中南米の旅が、明日で終わってしまうのである。

 5〜6駅西進して、「チャレルテペック」で下車。目指す人類学博物館はチャレルテペック公園のど真ん中にあるので、日曜日の公園のたいへんな雑踏を掻き分けて進まなければならない。

「英雄少年記念塔」というのもある。コルテスどんたちの凶悪&暴虐から300年、メキシコがついにスペインからの独立を果たしたのは1810年であるが、その後もメキシコは苦難の道を歩んだ。「英雄少年」の活躍は、1847年のことである。

 少し詳しく歴史をたどれば、1836年、テキサスを失った「アラモの戦い」や、1848年「米墨戦争」を経て、メキシコは国土の3分の1を失う。アメリカに割譲したのはカリフォルニア・ネバダ・ユタ。アリゾナ、コロラド、ニューメキシコ、ワイオミングの一部も奪われた。

 英雄少年たちの活躍は、アメリカとの戦いの真っただ中、1847年9月13日のことである。おお、9月13日って、昨日がその記念日だったじゃないか。少年は、6名。13歳から20歳の少年兵が、チャレルテペック城に籠城してアメリカ軍相手に奮戦、壮絶な戦死を遂げた。
英雄少年
(英雄少年記念塔)

「何ですか、『米墨』ってのは?」であるが、メキシコを漢字で書くと「墨西哥」。それだけでも凄まじいのに、それをまた略して「墨国」とも表現する。葡萄呀がポルトガル、白耳義がベルギー、摩洛哥でモロッコ、いやはや、凄まじいかぎりだ。

 明日9月16日は「メキシコ独立記念日」。正確には対スペイン独立戦争の開戦を記念する祝日となっている。その前日、9月15日の前夜祭のほうが盛り上がるらしい。ただ2017年の独立記念日は、オアハカ地方大震災の直後になってしまった。祝うのか、自粛するのか。判断が難しいだろう。

 旅行記の上の今井君が、ついさっきまでウロウロしていたのがメトロポリタン大聖堂前広場「Zocalo」。独立前夜祭では、メキシコ大統領が自ら広場に登場して演説を行う。

 花火が上がり、美しくライトアップされた広場に、例年なら約50万人が集結するとのこと。このブログの旅行記も、ピッタリ独立記念日に合うように、慎重に日付を調整してきたのである。
甲羅
(亀おじちゃん。これも人類学博物館)

 英雄少年6名が籠城したチャプルテペック城は現存していて、周囲は公園になっている。昨日の話題にした綿菓子屋を発見したのは、その公園のにある小さな湖のほとりである。

 ただし、正確には綿菓子屋ではない。バーバパパこと綿菓子クンたちは、あくまで付録と言うか付け足しであって、店の本質はポップコーン屋なのである。看板に大きく「PALOMITAS $10」とある。パロミータとは、スペイン語でポップコーンのことである。

 もう9年も昔のこと、マドリードに滞在していたワタクシは、いくつか存在する中央駅のうちの1つ「チャマルティン駅」で、ヒマワリのタネのお菓子を買った。セゴビアの水道橋を見に行った日の朝であった。

 詳しくは「Mon 110411 チャマルティン駅とかわいこちゃん」を参照してもらいたいが、お菓子のパッケージには懐かしいペコちゃんの勇姿があった。
水芭蕉
(水芭蕉おじちゃん。これも人類博物館)

 もっとも、スペインの彼女の名前はもちろんペコちゃんじゃない。欧米風に「Miss Palomita」。おやおや、ペコちゃんは「ポップコーンちゃん」になってしまっていた。

 日本のペコちゃんは、1950年生まれ、6歳。「ペロリと出した舌の様子が、ウシを示す東北弁『ベコ』にしているから、ペコ」という説が有力らしい。

 そのボーイフレンドで「ポコちゃん」と言ふキャラクターもいる。「1951年生まれ、7歳」という不思議な設定になっているんだそうな。2人とも、永久に年をとらない設定になっている。

 しかしもし年を重ねていれば、2人ともそろそろ70歳に手が届く。巻貝のお風呂に入って、得意満面のニンマリ顔になっていてもおかしくないが、永遠の6歳/7歳と決められていては、その夢も空しい。年を重ねるというのは、実はたいへん幸せなことなのである。
ムンズ
(大地をムンズを踏みしめるムンズどり。人類学博物館にて)

 さて、こうして今井君は人類学博物館に向かって、夕暮れ迫る公園をひたすら驀進したのである。しかしさすがに日曜日。メキシコシティの雑踏は強烈であって、焦っても焦っても、ちっとも前に進まない。

 湖が見えるまで30分、湖を右に見ながら20分。毒々しい色のお菓子を口いっぱいに頬張るコドモたちをかきわけかきわけ、汗まみれになって進んだその先に、我が理想のジーチャン像が、悠然と笑みを浮かべて待っていてくれたのだった。

1E(Cd) THE BEST OF JAMES INGRAM
2E(Cd) Peabo Bryson:UNCONDITIONAL LOVE
3E(Cd) Deni Hines:IMAGINATION
4E(Cd) Take 6:BEAUTIFUL WORLD
5E(Cd) George Benson:LIVIN’ INSIDE YOUR LOVE
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