Sat 170617 すいたラーメン屋もいい/大分の大盛況/ハードルを上げ、余裕でクリアする | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 170617 すいたラーメン屋もいい/大分の大盛況/ハードルを上げ、余裕でクリアする

 連日の豪華お食事会でお腹の中は大満足の状態でも、それでもなぜか突然ラーメンがすすりたくなるというのだから、サトイモというのはホントに困った生き物である。

 7月9日、新大阪駅を通りかかったら、「しおや」という名のキレイなラーメン屋を発見。時計は午前10時半、幸いなことに、店の中はガーラガラ。テーブル席でもカウンターでも、「お好きな席にどうぞ♡」の声がかかった。

 今井君は決してラーメン通ではないから、味がどうの、スープのコクがどうの、「ちじれ麺にスープがよくからむぅ♡」「チャーシューがジューシー」その他、難しいことは一切要求しない。「店がすいていること」、それが唯一の条件である。

 そのへん、難しいラーメン通のヒトビト、特に大阪のラーメン通からみたら、まさに「信じられへん」「アホちゃうか?」であるに決まっていて、普通に考えたら「すいている店はマズい」「ギューッと混み合っている店は旨い」、そうに決まっている。

 そりゃそうだ。ギューギューの大混雑で炎天下に1時間も並び、やっと座れたカウンターでもヒジとヒジがぶつかって一触即発、いつケンカが始まってもおかしくない緊張感の中、コワい店員さんに小突き回され、もっとコワーいオヤジさんに睨みつけられ、叱られながらすするラーメンは、きっと絶品なのだと信じたい。
大分1
(7月9日、九州・大分での大盛況 1)

 しかし諸君、今井君の長い長い人生経験から論じれば、そういう固定観念こそ、ぜひ疑ってかかったほうがいいと思うのだ。「混んでいるから旨いだろう」という判断は、要するにそのラーメン一杯の選択基準を、すべて他者に委ねたことになる。

 予備校の夏期講習なんかもおんなじで、満員〆切だからスバラシー授業、ガーラガラのスキスキでクーラーの冷たい風が身にしみる教室の授業は最低最悪、その判断はちと間違ってないか。要するに「みんなと同じ行動をとりたい」「長いものに巻かれたい」、ただそれだけのことなんじゃないか。

 いや、もちろんガーラガラのスキスキにはそれなりのワケがあって、担当の先生も、ラーメン屋の店主も、ガーラガラを放置して「ガラガラの何が悪いんだ?」と開き直ってもらっちゃ困る。

 かく言う今井君だって、講師としては「かつてない大盛況♨」「満員御礼♡」こそが常に第一志望。第一志望は絶対にゆずれないので、ガラガラを放置してどうすんだい? 自分の教室は意地でも毎回ウルトラ超満員にしてみせる。

 しかし話がラーメン屋の場合は、ちょっと違うのである。
① ラーメンの味の判断は、他人任せにしたくない。「行列が出来ているから旨いだろう」じゃ、大切な一杯の選択が無責任じゃないか。
② スキスキにも長所があって、
(1)店員さんがコワくない。
(2)コワいオヤジに睨まれなくて済む。
(3)心が癒される。

 特に諸君、出張&出張の連続で心も肉体もヘトヘトな時には、行列なしですぐに席につけることは重要。店員さんと冗談を飛ばしあえる心と空間の余裕も重要。コワいオヤジさんにギュッと睨まれないことも大事。以上、新大阪駅「しおや」は、3拍子マコトに見事に揃っていた。
九条ねぎ
(新大阪駅「しおや」の九条ねぎラーメン。おいしゅーございました。ネギ嫌いの人が間違って注文したら、さぞかし立ち往生することだろう)

 注文したのは、「九条ねぎラーメン」「ギョウザ単品」の2つ。さすが大阪は何でも素速い「サッサカ大阪」であって、「ギョウザ単品」は「ギョータン」と省略され、店のオバサマは「ねぎラー1、ギョータン1」と、今井君の注文を店の奥に簡潔に告げるのだった。

 なお「サッサカ大阪」は、半世紀近くもの遥かな昔にNHK「みんなのうた」で放送された作品。歌詞など詳細は、7年前のブログ記事「Mon 100517 ブダペスト人の早足 サッサカ大阪 エスカレーターの恐るべきスピード」を参照。ブダペスト地下鉄の写真もご覧下さい。

 こういうふうで、7月9日のワタクシは、ギョウザ&ネギ臭いおぞましい息を吐きながら、猛然と九州を目指すことになったのである。

 小倉に到着、午後1時半。日豊本線の特急「ソニック」に乗り換えて、大分に到着、午後3時。猛暑の大分には不気味な積乱雲がいくつも浮かび、いま再び豪雨が始まってもおかしくない雰囲気である。
餃子
(ついでにギョーザもワシワシやる。おいしゅーございました)

 チェックインしたのは、「大分オアシスタワーホテル」。「何だ? そのヘンテコな名前は?」であるが、ホンの少し前まではここは「大分全日空ホテル」だった。前々回の大分訪問の時は、まだ「全日空」の名前があったが、いろんな事情で全日空の名前が看板から外れてしまった。

 航空会社系のホテルでは、よくこういうことが起こるのである。四国・高松の全日空ホテルも、いつのまにか「ホテルクレメント」に変わっちゃった。一週間前に宿泊したばかりの茨城県日立のホテルも、かつては「ホテル日航 日立」だった。

 だからと言って別にどうということはないが、やっぱり若干ホテルのサービスは寂しくなる。今日の大分は「ツインルームのシングルユース」であるが、いくらシングルユースだからと言って、「歯ブラシは1本」「マクラも1つ」「バスタオルも1枚だけ」というのは、やっぱり厳しすぎないか。

 そんな不平不満をブツブツ呟き、始まったばかりのお相撲を眺めながら、夕暮れを待った。3大関&2横綱がバタバタと倒されるなか、さすが白鵬どんは盤石。モト大関・琴奨菊を見事にスカッと土俵に転がしちゃった。

「ワタクシもあんな感じの威風堂々をやりたいな」。今井君の偽らざる告白である。ばたばた慌てふためいたり、おかしな工夫をして「はたきこみ」「けたぐり」「つきおとし」のたぐいで勝とうとしたり、そんな授業じゃダメじゃないか。基礎基本徹底、威風堂々、常に正攻法&正統派。講師はそうでなくちゃいかん。
大分2
(大分レンブラントホテルの超豪華会場)

 18時、白鵬をマネて表情までキリッとさせつつ、サトイモ左衛門は今日の会場の「レンブラントホテル」に向かった。これまた不思議な名前のホテルだが、5〜6年前までは「大分東洋ホテル」。大分で一番格式の高いホテルで、大分人の結婚式には、ここが憧れの的なのである。

 オアシスタワーからレンブラントまで、徒歩で10分。夕暮れになって涼しい風が吹きはじめた大分の街を、あくまで「脱タクシー」の威風堂々君は、意地になって歩きつづけた。

 大分での公開授業は、19時開始、出席者260名。さすが威風堂々君だけあって、会場もまた威風堂々、自民党のパーティーか、地元有力者の結婚披露宴か、そんな超豪華会場を超満員にして90分、威風堂々の授業を展開したのである。

 使用したテキストは「Bタイプ」。すでに伝説となった感のある大爆笑バージョンであって、90分のうち爆笑せずにいられる時間は、全て合計しても5分あるかないか。そのぐらい激烈な90分である。

 いつも書いている通り、冒頭イマイはググッと自分のハードルをあげる。走り高跳びの選手が、棒高跳び並みにハードルを5メートルに上げて、「これを棒ナシで跳んでみせます」と宣言するようなものである。

「いままで諸君が見たどんなお笑い番組より、少なくともも10倍は面白い」「イマイの授業がメディアに出てしまったら、お笑い芸人の多くがショックで転職するかもしれない」。そのぐらいのことは平気で言ってしまう。
大分3
(ハードルをギュッと上げ、余裕でクリアする)

 あとは諸君、ぐわっと自分で上げてしまったそのハードルを、威風堂々 ☞ 余裕でクリアするだけのことだ。何のおかしな工夫もしない。助走をつけてポンと地面を蹴れば、5分後には会場のヒトは残らず大爆笑の渦の中だ。

 90分が経過。冒頭、ものすごくコワーい表情で今井君を睨みつけていた保護者の皆様も、笑いすぎてもうヘトヘト。忘れていたが、この日の260人の中には、パパやママも50名ほど混じっていらっしゃった。キラキラ瞳を輝かせて、熱烈に頷き続けるパパ&ママがほとんどだ。

「こりゃどうしても今井先生の授業を受けたい」という生徒と、「息子に、娘に、どうしても今井先生の授業を受けさせたい」という保護者が、授業終了後スタッフに殺到。スタッフは当分その場を離れられなくなる。これも恒例の光景であって、やっぱり公開授業はこうでなくちゃいかんね。

 だから秋から冬にかけて、予備校関係者がみんな頭を悩ませる「新年度継続」の対策には、今井はまさに特効薬になるのである。夏シリーズがクライマックスを迎える中、ワタクシの心の中には、そろそろ秋冬シリーズへの展望も生まれはじめているのだ。

 なお、大分と言えば関アジ&関サバの話を欠かすわけにはいかないだろう。9日夜の豪華懇親会については、「また明日の記事で」ということにしたい。

1E(Cd) Kirk Whalum:UNCONDITIONAL
2E(Cd) Sheila E.:SEX CYMBAL
3E(Cd) Sheila E.:SHEILA E.
4E(Cd) Incognito:BENEATH THE SURFACE
5E(Cd) 寺井尚子:THINKING OF YOU
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