Sat 170603 仙台・すし哲でウニ男になる/岩手県花巻で特別講座/あまりにスゲー授業 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 170603 仙台・すし哲でウニ男になる/岩手県花巻で特別講座/あまりにスゲー授業

 大阪から仙台へは、ヒコーキで移動する。仙台の人にとっては当たり前なのかもしれないが、その他の地域の人に言うと「ええっ、そんなヒコーキがあるんですか?」とビックリされる。

 同じように8月5日、ワタクシの予定では大阪から福島空港に飛ぶ。それこそ「ええっ、あるんですか?」の世界であるが、福島便はプロペラ機。今井君はプロペラ機が大好きだ。

 仙台便のほうは、ごく普通の大型のジェット機であって、乗っていても何の驚きもない。仙台まで1時間20分。マコトに平凡な空の旅を、疲れきったサトイモみたいにグースカ眠って過ごしたのである。

 仙台到着、18時20分。空港からは仙台駅まで「仙台空港アクセス線」という便利な電車があって、田んぼの中を30分、懐かしい仙台駅に到着する。

「何故に仙台駅が懐かしいか」であるが、まあワタクシにも「伊達の牛タン」や「白松がモナカ」や「萩の月」に関わるいろんな歴史があるし、この2〜3年は何と言ってもお寿司屋「すし哲」のお世話になりつづけてきた。

 駅ビルの中の寿司屋だと言っても、決して侮ってはならない。ここは塩釜の名店「すし哲」の支店であり、支店ではあるがその味は本店に勝るとも劣らない。
うに1
(仙台「すし哲」殻つきウニ1個目の勇姿)

 中でも絶品は、「閖上の赤貝」。閖上と書いて「ゆりあげ」と読む。名取川の河口に近く、6年前の大地震と大津波で壊滅的な被害を受けたが、見事に復活を遂げた。

 この店で初めて閖上の赤貝を食したのは、もう3年も前のことになる。まずその大きさに絶叫、ひとくちコリッと噛んでその食感に絶叫、4回5回と咀嚼を繰り返して、鼻から抜けるその風味に絶叫した。

「甘いでしょ?」などと、軽薄な発言をしないところもいい。ちょっと眉をよせて、真剣というか、少し不機嫌そうに刺身を切り、寿司を握る。余計なバカ話には応じない。

「おやおや不機嫌ですね」と少し心配になるが、注文にはマコトにニコヤカに返事を返してくれる。いちいち「甘い」「甘い」「甘いですね」と大騒ぎするタレントモドキには、敏感な人だけが感じる微かな冷淡さを示す。「黙ってじっくり味わったほうが旨いですよ」という気配である。

 旨いのは、閖上の赤貝の他に、何と言っても① ぶどう海老 ② 白ぼたん海老 ③ 殻つきウニ。①と②は、三陸ならではの海老であって、東京や関西の高級寿司屋でも滅多にお目にかかれない。特に①は絶品。1尾2000円近くするけれども、三陸に着たら是非とも味わうべき逸品である。
赤貝
(仙台「すし哲」、閖上の赤貝とぶどう海老の勇姿)

 お店は満員。カウンター席を確保するのに20分ほど待たなければならなかったが、そこはそれ、駅ビルである。そこいらをウロウロして、いろんな土産物店を冷やかしていれば、20分ぐらいあっという間に経過する。

 カウンターに座って、職人と軽く挨拶、軽く冗談を1つか2つ交わせば、もうすっかり仲良しだ。Mac君の「なかよしだ」は、驚いたことに「中吉田」。寿司屋さんと中年男子が交わす冗談も、まあそんなレベルでかまわない。とにかく仲良しにならなきゃ、カウンターに座った意味がない。

 まず注文したのは、閖上の赤貝と、上記①②③。あとは生ビール、お燗した日本酒。いやはや、殻つきのウニが旨すぎる。今日の写真1枚目が最初に注文したウニどん。3枚目が2回目に注文したウニちゃん。結局この日はこういうウニを3個平らげた。

 なくなっちゃったら寂しいから、「ウニはまだ残ってますか?」「なくなったりしませんよね?」と始終確認しながらスプーンを口に運んだ。3個目を完食する頃には、肉体全体が何だかウニッとして、胃袋もウニ、脳味噌もウニ、精神もウニッと濃厚&濃密な味わいになってきた。
うに2
(仙台「すし哲」殻つきウニ2個目の勇姿)

 結局この夜の仙台で食したのは、ぶどう海老3尾、白ぼたん海老2尾、殻つきウニ3個、閖上の赤貝2個。これにコハダのお寿司3貫で、今や「今井の脳と肉体は、三陸の海鮮でできている」と胸を張って宣言できそうなレベル。ウェスティンホテルにチェックインして、海鮮くさい息を吐きながら、たちまち眠りにおちた。

 こんなアリサマでは、浦島太郎になった夢でもみそうなものだ。乙姫様の前で鯛やヒラメが舞い踊る。さぞかし魚くさい宴会の日々を浦島どんは耐えぬいたのだろうが、鯛やヒラメのスター軍団に、無数の海老と赤貝とつんつんウニどんたちが参入すれば、そりゃもう完全にKSN48の世界。KSNとは? もちろん「海鮮48」に決まっている。

 ただしこの夜ワタクシが見た夢は、何と乗鞍岳登山の夢だった。「は? 何故に乗鞍岳?」であるが、今井自身にもサッパリ意味が分からない。夢の中で屹立していた山がホントに乗鞍岳だったのか、今井君には知る由もないが、「乗鞍岳を征服しよう」という号令をかけている自分の勇姿が、今もなおマブタの裏に残っている。

 午前6時半、まだ眠い目をこすりながらホテルをチェックアウト。起床したのが午前5時と言うのだから、マコトに感心な早起き鳥であるが、これから7時の新幹線に乗って、岩手県花巻まで行かなければならない。
すし哲
(すし哲の勇姿)

 3年前から1年に2回実施している特別講座である。岩手県の高校入試で上位250位ぐらいまでの生徒たちを招き、2年半後の最難関大合格に向けて、英語と数学の授業を行う。英語がワタクシ、数学がS田先生。自分で言うのもなんだが、なかなか贅沢な布陣じゃないか。

 午前中がAクラス約145名。午後がBクラス約80名。それぞれ60分授業×3コマで、1コマ目は「講演」。講演であって授業ではないから、こりゃいいや、朝から目いっぱい今井ブシが炸裂する。

 いったん今井ブシが炸裂してしまえば、優秀な生徒諸君も一気に炸裂して、ハンパな爆笑では済まなくなる。机を叩いて激しく笑い転げる者もいれば、10分に一度は割れんばかりの拍手も湧く。

 もちろん話は英語学習に限っているので、決して身辺雑記やケーハクなギャグで笑いを誘っているのではない。だからこそいっそう笑いは激烈になるし、心からの熱い拍手も湧き起こる。生徒諸君が普段から英語学習に対して感じていた不安や不満や欲求を、この今井が適切にズバズバ指摘して解決策を示すのである。

 それにしても諸君、この日の岩手は蒸し暑かった。1時間しゃべり尽くして講師控え室に帰還すると、もうシャツもワイシャツも汗まみれである。ネクタイもビショビショ、結び目が固く締まって解くこともできない。

 何しろ会場は県立高校。「クーラーの使用は7月から」と決まっているらしい。生徒諸君も大爆笑や大拍手の連続で熱く燃え上がっているから、やっぱりたっぷり汗をかく。汗もかかないような授業じゃ、生徒が伸びることは考えられない。

 その調子で2時間目 ☞ 3時間目と進み、まだ6月の高1生を相手に最難関大の長文読解問題を解説し、読み方・解き方・推理の妙味を解いて、午前中ですでにヘトヘトである。昨夜のウニ3個のエネルギーは、もうとっくにウニッと使い果たした。
岩手
(岩手県花巻での特別講義。午前Aクラスは145名が参加)

 そして何よりもこの暑さである。豪華お弁当をいただいたが、うーん、暑すぎてちっとも食欲を感じない。お茶ばかりガブガブ飲んで、この日ペットポトル3本分のお茶をノドに流し込んだ。

「これはもしかして熱中症の症状なんじゃないですかね」とS田先生と話し合った。いかんいかんと危険に気づき、もっとお茶をグビグビ流し込んだ。

 普段なら、終了後の祝勝会でのジョッキの飲み物をより美味しく飲むために、お茶も水もガマン、一切口にしないのだが、熱中症予防ということなれば、やっぱり話が違う。

 こうして諸君、午後1時半からBクラスの3時間に臨む。いやはや驚異的に盛り上がった。80人ならマイクなしの授業をするが、マイクなしでも高校の校舎全体がビリビリ揺れるほどの声が出た。

 生徒たちの爆笑も、校舎全体に響きわたった。日曜日の午後のこと、体育館でも校庭でも、バスケ部や野球部の練習試合が行われていたが、運動部の選手たちも「何だ?」「何だ?」「何事だ?」と教室の様子を眺めにくるレベルである。

 一時間が終了するごとに、「最高だ!!」「最高だ!!」「スゲー!!」「すげー!!」の声が響く。確かに、自分でもすげー。余りにもすげー。文句なし、こりゃ間違いなく最高だ。全国の全ての高校生に体験させてあげたい。

 こうして午前3時間 & 午後3時間、語るべきことを残らず語り尽くして、空前絶後の大喝采の中、バケツで水をかぶったようになった今井君は、前代未聞の幸福を感じていたのである。

1E(Cd) Queffélec:RAVEL/PIANO WORKS 2/2
2E(Cd) Martinon:IBERT/ESCALES
3E(Cd) Bruns & Ishay:FAURÉ/L’ŒUVRE POUR VIOLONCELLE
4E(Cd) Collard:FAURÉ/NOCTURNES, THEME ET VARIATIONS, etc. 1/2
5E(Cd) Collard:FAURÉ/NOCTURNES, THEME ET VARIATIONS, etc. 2/2
total m15 y1035 d20993