Thu 170601 「去年の合宿で今井先生のクラスでした」/神戸・御影で最高の公開授業 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 170601 「去年の合宿で今井先生のクラスでした」/神戸・御影で最高の公開授業

 講師控え室にお茶やらケーキやらを運んできた女子アルバイト生が、「去年、河口湖合宿で先生のクラスにいました」「おかげで第一志望に合格できました」と言ってくれる。おお、嬉しいじゃないか。

 22日、江東区西葛西校での出来事である。何だかすげー緊張していて、お盆の上のお茶やコップをみんな倒してしまいそうな、マコトに危ない様子だったけれども、そのぐらい緊張してもらえることが、ワタクシとしてはむしろ光栄なぐらいである。

 昨年の河口湖合宿は、東進移籍以来12年間で最高の出来と言ってよかった。あまりの好調さに、テキストだけでは時間が大量に余ってしまい、難関大の長文読解問題をプリントして、演習形式で7問も解いた。

 そのまた前の年の合宿は、7月の多忙のせいでグロッキー状態になって参加。「疲労でロレツが回らない」「英文を音読しても1行に2回も噛んでしまう」という最悪の授業をしてしまった。その反省に立ち、昨年の合宿直前は疲労回復に努め、自ら1日3時間の音読に励んで合宿に備えた。

 あれから約1年。「おお、おお、あのクラスにいましたか」。ワタクシの記憶力は驚異的であって、お名前もキチンと記憶している。いったん記憶したことは、ありゃま、1クラス100人いても名前はみんな覚えている。

 こうして昨年の生徒に挨拶されてみると、「合宿までちょうどあと1ヶ月、準備を徹底しなきゃいかんな」と実感する。何しろCMの中でも「一流の準備、一流の授業」を歌い上げている。1日3時間でも音読を積み重ねて、これ以上考えられないぐらいの授業を実践しなきゃウソになる。
神戸1
(神戸・御影、300名超の大盛況 1)

 6月23日午前11時、今井君は今日も今日とて羽田空港にいた。昨日16時に大阪から羽田に到着。あれからまだ19時間しか経過していないが、今度は羽田から大阪に向かう。これをラグビーに例えれば「ロングキックの応酬」であって、フルバックの腕の見せどころといった風情である。

 ヒコーキは、13時発。伊丹着14時。ここでまた、相似形というか、ほとんど「合同」と言っていい感慨がこみあげる。伊丹には、昨日15時までいた。あれからまだ23時間しか経過していない。ワタクシは人生の何%を空港で過ごすことになるんだろう。

 満員の空港バスに乗り込んで梅田に向かう。15時、インターコンチネンタルホテルにチェックイン。おやおや、またまた相似&合同な感慨のトリコになる。チェックアウトしたのが昨日の15時。あれからまだ24時間しか経過していない。ボクチンは人生の何%をホテルロビーで過ごすことになるんだろう。

 3連続の相似&合同な感慨に浸りつつ、18時、大阪駅から電車で公開授業会場を目指す。偉いなー&偉いなー♡ ホントにホントに偉いなー♡ どんなに忙しくても「脱タクシー」であり「卒タクシー」であって、仕事への移動にタクシーは意地でも使わない。

 こういう意地っ張りな性格を、諌めてくれる人もいる。
「そうやって無理をして心もカラダも疲労を重ねれば、いつか授業のクオリティに影響がありますよ」
「一昨年の河口湖合宿、グロッキー状態だったじゃないですか。少しはラクをしないと、『一流の準備』になりませんよ」
メロン
(神戸で美味しいメロンをいただく)

 ま、それもよく理解できる。しかし大阪から神戸の御影までJRの快速電車で20分ちょいだ。駅の名は、「住吉」。関西の誇る高級住宅地のど真ん中、泣く子も黙るスーパー&ウルトラ名門・灘高校を要する街である。

 今井君は平凡な県立高校の出身者だから、「灘高」と聞くと内心ちょっとおっかない。秋田県立秋田高校に入学する前に、灘高校や開成高校の入試問題にチャレンジしてみたりして、いやはや、英語も数学もちっとも分からなかった。

 まあ国語だけは、当時の今井君はたいへん生意気だったので、「何だ、カンタンじゃないか」「こんな問題で四苦八苦してんの?」などと豪語した。何しろこっちは普段の読書のレベルが違う。

 岩波文庫の宗教&哲学ジャンルを、ナンボでもズラズラ書棚に並べている15歳。今思えば、ただ単に無理と無茶をやっているだけであるが、その辺はコドモなりの意地とプライドがあって、ウルトラ難関であろうが何だろうが、高校入試の問題なんかでヒーヒー言うつもりは一切なかった。

 そういう時代を思い出しつつ、快速電車を住吉で降り、今日の会場に向かった。公開授業は19時半スタート、21時10分終了、参加者は保護者30人を含めて合計約310名。おお、やっぱりこういうパンパンパンな世界は嬉しいじゃないか。
神戸2
(神戸・御影、300名超の大盛況 2)

 何しろ高級住宅地である。芦屋も近い。岡本とか夙川とか、「東京いうても、田舎者の集まりやろ?」という自負に満ちた関西屈指のリッチな世界。むかしむかし征夷大将軍♨坂上田村麻呂に征服された秋田人の末裔 ☞ イマイなんか、おそらく「スーパー田舎者!!」のヒトコトでポンと片付けられてしまいそうだ。

 しかし諸君、そこはそれ、何しろ「一流の準備」「一流の授業」の真骨頂だ。そんな大昔の話なんか、冒頭2分でサッサと片付けてしまう。310名が「こりゃすげー」「こりゃギュッと集中して聞かなきゃ」と姿勢を改めるまで、3分もかからない。

 うにゃにゃ、もしもダサーく名づければ、これはもう「今井マジック」の世界である。まず目が合ったのが、マコトに高学歴な感じのママ。300名超の会場でも、今井は必ず全員のタタズマイを観察し、どんな人がどんな表情でこちらを見つめているかを把握する。

 講演会で最も厄介なのが、「無表情なヒト」。周囲が目いっぱい爆笑しているのに、聞いているんだか聞いていないんだか、石膏像のように無表情な人は、オトナでもコドモでも必ず存在する。

 神戸の高学歴ママは、最初10分ほど、マコトにキツい無表情で、何の反応も返してこない。絶対に笑わない。310名中309人がどっと激しい笑いに崩れても、「最後の1人になっても笑いません」という表情を崩さない。
お花をもらう1
(神戸御影でキレイなお花をいただく 1)

 そうなれば、これは意地の張り合いだ。ワタクシからの攻撃も一点突破になって、「何が何でも♡」と攻撃は執拗を極めていく。残る309名のほうは、冒頭から大爆笑を続けていたのだから、もうとっくにメロメロだ。 

 開始10分、予定通り「メモを取りまくろうぜ」と生徒諸君を鼓舞する。メモを取りまくれば集中力がギュッとアップする。集中力さえグイグイ前面に出てくれば、学力はカンタンについてくる。

 集中力を獲得する最高の方法は、何が何でもメモを取りまくること。人生の楽しさと、メモの量とは比例する。相手の話に集中して耳を傾け、他者が書いた文章にグイッと集中して、心の声まで聞き取ろうとする。こんな楽しい人生は、ちょっと考えられない。

 だから諸君、ツイッターじゃダメなのだ。ツイッターは、集中力を削ぐ。他者の話に集中することを、あえて自分から放棄し、相手の論旨から逸脱して、小さな部分部分に対する一瞬の感情を吐露するばかりだ。

 話す者と聞く者の間の距離は縮まらず、冷笑的な呟きで他者を突き放すか、逆に「その通り」「大賛成」の気楽な同調で終わりにしてしまう。議論は一向に深まらない。感慨の交換以上のものには発展しないのである。
お花をもらう2
(神戸御影でキレイなお花をいただく 2)

 公開授業開始30分、とうとう諸君、例の優秀ママはとうとうもうどうにもならなくなって爆笑に転じた。今井君の気持ちは見事に通じたのである。いったん爆笑派に転じれば、最初の段階で反発していたヒトほど、強烈&強力な味方やシンパになってくれるものである。

 あとは、一気呵成だ。310名は大波を打って笑い、頷き、理解し、笑いすぎて涙を拭いながら、明日への決意にコブシを握りしめる。「帰ったら、すぐ始めるぞ」「今井が言った通り、今日は走って帰ろう」と、もう足も腕もウズウズ疼きはじめている。

 素晴らしい夜になった。やっぱり諸君、何よりも300名超を集めてくれたスタッフに感謝。スカスカの会場では、ただ単に「スカスカである」という事実によって、集まった諸君の気持ちも取り返しがつかないほどに冷めてしまうものである。

 懸命に事前準備に励んでくれたスタッフの皆様に、感謝感謝&感謝。これこそ諸君、「一流の準備」の本質。我々の人気が急上昇したのは、講師の一流の準備以上に、スタッフによる一流の準備があったからこそなのだと信じている。

1E(Cd) Kazune Shimizu:LISZT/PIANO SONATA IN B MINOR & BRAHMS/HÄNDEL VARIATIONS
2E(Cd) Barenboim & Berliner:LISZT/DANTE SYMPHONY・DANTE SONATA
3E(Cd) Perlea & Bamberg:RIMSKY-KORSAKOV/SCHEHERAZADE
4E(Cd) Chailly & RSO Berlin:ORFF/CARMINA BURANA
5E(Cd) Pickett & New London Consort:CARMINA BURANA vol.2
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