Sun 170528 ラグビーファンだ/アイルランド戦が迫る/超満員・池袋で難問を解く | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 170528 ラグビーファンだ/アイルランド戦が迫る/超満員・池袋で難問を解く

 北見の懇親会でも話題になったが、今井君は大のラグビーファンであって、その観戦歴は1970年代後半に始まる。

 北見にも名門・北見北斗高校があって、全国選手権で2回の準優勝を誇る。やっぱり「文武両道」がいいじゃないか。北見北斗もそうだし、埼玉県立浦和高校、群馬県立太田高校、大阪府立北野高校、愛知県立千種高校、ラグビーの強豪には「文」のほうもチャンと頑張っている学校が少なくない。

 我が秋田高校も、名選手を数多く輩出している。県内には、全国優勝15回・準優勝も7回(だったと思う)という驚くべき伝説の強豪・秋田工が立ちふさがり、滅多なことでは花園進出はできないが、ホンの15年ほど前には内藤兄弟(晴児・慎平)というバックスの名コンビがいた。

 これが福岡県となると、ズラリと並んだ強豪の多くが文武両道の名門である。黒田藩の藩校から続く修猷館からは、今年スーパー1年生がたくさん早稲田大に進学。日本のエースに成長した福岡堅樹は福岡高校、山田章仁は小倉高校である。東筑高校も強い。

 何しろ絶対王者・東福岡と、東福岡に迫る勢いの筑紫高校が存在するから、なかなか花園出場の機会はめぐってこないが、「修猷館が東福岡に勝利」などというニュースが福岡の新聞を飾ることがあって、ワタクシはあえてその「西日本新聞」を入手、永久保存するほどのファンである。

 早稲田・慶応・同志社・筑波・関学みたいな名門ラグビー部に、「高校時代に今井先生に授業を受けてました」という選手も少なくない。大昔、早稲田のプロップに「大江」という選手がいて、「プロップが50メートル独走トライ」という離れワザを演じた。彼もワタクシの授業を受けた1人である。
池袋1
(池袋の超満員。湯気が上がるほどの熱気だった 1)

 だからワタクシは、ラグビー人気の停滞が歯がゆいのである。いくらチャンネルを回しても、テレビは野球とサッカーとバラエティばかり。ラグビーが見られるのは、CSの「J Sports」ぐらいしかない。

 イギリス系の文化を理解しようとするなら、ラグビーとクリケットは必須である。ただしクリケットは、あの奇妙で複雑なルールを理解するのが余りにも厄介だ。

「ラグビーはちょっと」と尻込みしている諸君、クリケットに比べたら、ラグビーは遥かに分かりやすい。例えば、「チーフス」というチームのフルバック、ダミアン・マッケンジー(NZ)に注目してみたまえ。

 五郎丸どんと同じフルバックのポシションだが、PGを狙いながら、最後の最後にニカーッとたいへん強烈&濃厚な笑みを浮かべる。「マッケンジーのホホエミ」、これがキーワード。あの「ニカーッ」を一度でも目撃すれば、誰でも必ずラグビーファンになると信じる。
フルーツ
(池袋でもフルーツをいただく)

 今週末、ラグビー「日本代表vsアイルランド」なんてのもある。6月24日(土曜日)午後2時半スタート。日本テレビ系で生中継するんだそうな。諸君、ぜひ日テレ系にチャンネルを合わせて、日本代表の躍動を目に焼き付けたまえ。

 2019年には日本でワールドカップがあるのだ。若い諸君がもっともっとラグビーで盛り上がってくれなければいかん。日本代表の国際試合で、視聴率がヒトケタなんてことになったら大変だ。

 アイルランドは、世界ランキング4位。おお、強豪だ。ワタクシがアイルランドのダブリンとキルデアを旅したのは、もう8年も昔のこと。あの質実剛健な緑の国のラグビーに、日本代表がどう挑むのか、大いに興味のあるところである。

 というわけで、今日の写真の3枚目は岩波文庫「アイァランドの政治的解剖」。「アイァランド」とは、もちろんアイルランドのことであるが、むかしむかしの経済学者が大いにカッコつけて翻訳したら、こんなタイトルになった。

 今井君がこの本を購入したのは、中3の夏である。「は? 中3生の夏休みに、高校受験の勉強もしないで、こんなの読んでたの?」であるが、その辺の事情は後で説明するとして、まあ諸君、この古色蒼然とした岩波文庫の勇姿を、よく眺めてくれたまえ。

 帯には、「イングランド王国の富強成就のため、新植民地アイァランド社会を解剖した。統計的実証による資本主義社会分析の先駆的著作」とある。うぉ、アイァランドはかつてイングランドの植民地であったのだ。

 この本を読んだ人へのオススメとして、「ケネー/経済表」「アダム・スミス/諸国民の富」「マルサス/人口の原理」「マルクス/資本論(全9冊)」が掲げられている。宣伝まで古色蒼然としているじゃないか。
岩波文庫
(古色蒼然とした岩波文庫・アイァランドの政治的解剖)

 で、「何で中3の夏にこんなの読んでたの?」であるが、まあ諸君、要するに「若気の至り」である。「バカバカしい」と嘆息しながら付き合ってくれたまえ。

① 対立していた社会科の先生に対等に対抗するため、「経済書を読みあさらなきゃ」と考えていた
② いかにも中3の決意であるが、「大学学部卒業まで残り8年。それまでに岩波文庫を全て読破しなきゃ」と考えた

 ①は、まあいいや。中学校の社会科の先生が、事あるごとに今井君につっかかってくるので、「メンドーだ」「言論でフンサイしてやる」と、マコトに生意気なことを考えたのである。

 滑稽もいいところなのは②であって、「それなら岩波文庫をどう読むか」の順番を考え、ななな、なななんと「タイトルのあいうえお順」という結論に行き着いた。あいうえお順なら、確かに「アイァランド」からスタートしなけりゃいけないじゃないか。

 まさに「ななななんと!!」であるが、今これを読んで冷笑・憫笑・嘲笑・失笑した人に、逆にお尋ねしたい。「じゃあどんな順番で読みますか?」。近代日本文学だって読みたいし、哲学・宗教は難しすぎるから後回しにするとしても、日本の古典もロシア文学もドイツ文学も、みんな読みたいじゃないか。
池袋2
(池袋の超満員。湯気が上がるほどの熱気だった 2)

 困り果てた若き今井君は、書店で岩波文庫目録(0円)をもらってきた。ホントにいろんな順番を考えた。ジャンルごとに読み上げていくのもいいが、それでは一定の分野に大きな比重が行って、脳の中に不健康な傾きが生じるんじゃないか。

 中3今井は、そんなおかしな心配に苛まれたのである。いやはやマコトにバカくさいが、その「不健康な傾き」なるものを避けるために、徹底した偶然性を重視。タイトルを50音順に整理したページを発見して「これだ!!」と快哉を叫んだ。

 さっそく近くの「かねこ書店」に駆け込み、「アイァランドの政治的解剖」を発見。我が故郷 ☞ 秋田市土崎港に、つい最近まで存在した由緒正しき書店である。

 今回「アイルランド戦」と聞いて、すぐに思い出したのはこの本のこと。長い年月を経て再びめくってみると、少なくとも中3生の読む本とは思えない。ホントにバカげたことを企てたものだが、企画はこの本1冊で挫折。当たり前だ。その後は完全に無計画の濫読を続けるに至った。めでたし&めでたし。

 さて、6月19日のワタクシは、夕暮れから小田急線と山手線を乗り継いで、池袋に出没。池袋校はたいへん頻繁に今井君を呼んでくれていて、1年に2回、いや3回、ごく普通の公開授業やら、保護者対象の講演会やら、3月の新高1生向け特別授業やら、すっかりお馴染みである。

 大っきな東武デパートがあって、校舎のある高層オフィスビルはデパートのお隣。数ある東進の校舎の中でも屈指の、ホントにホントにキレイな校舎である。

 ここに集結したのは、約200名。大会議室はまさに立錐の余地もない。あんまり熱気がスゴいから、クーラーどんにも目盛りいっぱいにブンブン働いてもらったが、さっぱり効き目が感じられない。
池袋3
(池袋の超満員。湯気が上がるほどの熱気だった 3)

 どれほどの熱気だったかは、写真で感じてくれたまえ。なんだか、朦々と湧き上がる湯気のようなものを感じないかね? 別に「レンズが汚れていた」などという下らないオチはつかない。何か白く靄がかかっているみたいに見えるのは、間違いなく熱気のせいなのだ。

 優秀な生徒が多いのも、池袋の特徴だ。実名は掲げないことにするが、塾や予備校で「Sランク」扱いする類いの名門高校在籍生が、200名中100名以上を占める。他の予備校関係者が今日の参加者名簿を見たら、まさに垂涎ものであって、さぞかし悔しがるに決まっている。

 今井君は「優秀だから好き」「優秀じゃないからキライ」「ムカつく」というタイプの講師ではない。優秀じゃない諸君こそ、ワタクシの授業を心から必要としているはずだ。

 しかしだからと言って「優秀な諸君がキライ」ということもない。大好きだ。難しい長文読解問題に真剣に取り組む姿勢は、やっぱり眺めていて胸のすく思いである。

 高1と高2に限定して、6月19日の200名が取り組んだのは、筑波大の長文問題。約60行の難解な文章に、まだ初夏の高1生が果敢に挑むんだから、なかなか頼もしい情景である。

 一方の今井君は、「ズブ濡れ」の表現が相応しいほどの大汗をかいた。大活躍しすぎなのである。公開授業後に体重は2kgも減っている。ただしその直後に「水分補給」と称し、泡立つ黄金色のドリンクをジョッキ4杯も5杯もグイグイやるから、翌朝の体重は結局変わらない。

 19時半開始、21時10分終了。ただし生徒諸君は19時に会場に集結、「テストゼミ形式」で問題を解いた。正味2時間10分。新幹線に乗れば東京から京都に到着するほどの長時間、立錐の余地もない超満員の中で、よくあんなに頑張ってくれた。感謝♡感謝、また感謝である。

 とりあえず諸君、ラグビーの「ダミアン・マッケンジー」、ググってくんろ。ついでに24日(土)午後2時キックオフのアイルランド戦、これは必ず観戦してくんろ。

1E(Cd) Rubinstein:CHOPIN/MAZURKAS 2/2
2E(Cd) Lima:CHOPIN FAVORITE PIANO PIECES
3E(Cd) Muti & Berlin:VERDI/FOUR SACRED PIECES
4E(Cd) Reiner & Wien:VERDI/REQUIEM 1/2
5E(Cd) Reiner & Wien:VERDI/REQUIEM 2/2
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