Thu 170525 ドーミーインを初体験/ボタンがとれちゃった/北見の寿司屋が旨い | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 170525 ドーミーインを初体験/ボタンがとれちゃった/北見の寿司屋が旨い

 こういうふうで(スミマセン。昨日の続きです)、北海道北見の公開授業は「これ以上は考えられない」という盛り上がりになった。余りもカッコいい発言が相次ぎ、「カッコよすぎて返って反感を生むかな?」と心配していたが、その辺はすべて杞憂で済んだ。

 ただしこの夜の今井君は、ちょっとした危機に見舞われていた。危機とは? 「ワイシャツ ☞ 右手首のボタンが取れちゃった」。そういうマコトにつまらん危機である。

 ボタンがコン&コロコロと床に転がっちゃったのは、スタッフと待ち合わせ前のホテルの部屋。宿泊していたのは、「天然温泉 常呂川の湯 ホテルドーミーイン北見」というたいへん長たらしい名前のビジネスホテルである。

「ダブルルームのシングルユース」。ワタクシは狭苦しい部屋がキライなので、いつもそんな贅沢をさせてもらっている。インターコンチ、マリオット、ウェスティン、ハイアット、そういう高級ホテルでも、シングルルームじゃやっぱり狭すぎて息が詰まる。

 北海道北見へ3年ぶりの出張が決まった時も、早速「広い部屋」「広い部屋」と、ツキノワグマなみにデカい肉体でも息苦しくない部屋を探して、インターネットの世界をポチポチやりまくった。
館内着
(ドーミーイン北見に準備されていた「部屋着」。これを着て館内を歩き回っていいのだが、色彩がどうもねえ)

 3年前の北見では「ベルクラシック」という結婚式場に付属したホテルを選択した。まあ高級、準高級、Semi高級でQuasi高級ではあったが。うーん、残念なことに全館にタバコのニオイが染みついている。北海道の人は、喫煙率がかなり高いらしい。

 一応「ベルクラシック」にも禁煙ルームは存在するのだが、1ヶ月も前の段階ですでに満室。残っているのは喫煙ルームだけである。そりゃ困る。ワタクシには25歳まで喘息で苦しんだ経験があって、タバコ吸い放題の部屋にはどうしても泊まれない。

 残るはチェーンのビジネスホテルのオンパレードである。ルートイン。コンフォートホテル。東横イン。「こんなにたくさん同じようなビジネスホテルの需要があるのかい?」「黒字は出るのかい?」と心配になるほど、似たようなビジネスホテルが駅前に並んでいる。

 そこで浮上したのが、今回の「ドーミーイン」である。大浴場が付属しているのが、このチェーンのウリ。近くにある温泉のお湯を運んできて、必ず「天然温泉つき」を看板に掲げている。

 その代わりお部屋に浴槽はなくて、1㎡ほどのシャワー室のみ。このチェーンを選択するオカタの多くは、「大浴場♡」「大っきなお風呂♡」「ゆっくり入浴♨」、そこを重視する人がほとんどであるらしい。

 面白いじゃないか。今回の北見出張に際し、タバコくさいQuasi高級ホテルより、「大浴場つきビジネスホテル」と言ふものの初体験に重きを置いた。何だって体験してみなきゃ、何にも分からないじゃないか。
ドーミーイン
(ドーミーイン。看板にも自慢げに「天然温泉」が掲げられる)

 しかし「ダブルルーム」なのに、15㎡しかない。ワタクシはシングルユースだから大丈夫だけれども、この容積のお部屋に2人で宿泊するハメになったら諸君、人口密度が高すぎないか。酸素欠乏、閉所恐怖症、いろんなことが心配だ。

「館内は、ご自由に部屋着でお歩きください」となっていて、部屋にはその部屋着が備え付けてある。1人でも酸欠に陥りそうな容積だから、酸欠で倒れないためにも「部屋着でウロウロ」の必然性を感じる。

 しかし諸君、その部屋着の色っけが余りに悪い。今日1枚目の写真をもう1度見てみてくれたまえ。まあ「茶色」ないし焼き味噌の色。焼き味噌ならいいが、下世話に味噌はKSと比較される。

「味噌もKSも一緒」。思わず眉を顰めるほどハシタナイ表現であって、いつだったかMS党幹部のEDN氏がこの表現を国会で使用し、「ハシタナイ」と酷評された。ワタクシはあくまでKSで止めておく。使用すべき母音については、読者諸君のほうでテキトーにあてはめてくれたまえ。

 宿泊客の皆さんは、みんな嬉々としてこの「部屋着」を着用し、嬉々として「天然温泉 常呂川の湯」に集結する。お仕事前にちょっと出かけてみたところ、ホテル2階の天然温泉には、少なくとも10名の宿泊客が集まっているようであった。
11.5℃
(夜11時の北見は、11℃まで気温が下がっていた。この後、いよいよヒトケタ台に突入する)

 18時、スタッフと北見の塾長がロビーに迎えにきてくれた。ワイシャツの右手首、大事なボタンか「コン、コロコロ」と床に落ちて転がったのは、まさにこの直前である。

 いつもの高級ホテルなら、クイックサービスみたいな係にちょっと電話して、「ボタン付け、お願いできますか?」と甘えた声を出せば、すぐにボタンをつけてもらえる。ボクはもともと「弟」という存在なので、甘えるのはマコトにうまい。

 しかし今日のホテルは「ドーミーイン」だ。そんな要求をしてみたまえ、「は?」であり「何ですか?」であって、「あああー、ウチはそういうのはやってません」と、変人でも見るような冷たいマナコで拒絶されるに決まっている。

 一計を案じた今井君は、会場の控え室でワイシャツの袖をクルクルまくってみた。この日の北見は最低気温がヒトケタ台まで下がる肌寒い1日。雨が降ったおかげで返って気温は保たれたが、2日前には氷点下まで下がったオホーツク冷帯気候の街である。

 ドーミーインでも「現在、空調は暖房となっております」という6月。ワイシャツの袖をまくり上げるという行動は、もしかしたら人々に「変な人」という印象を与えるかもしれない。

 ワタクシが狙ったのは「おお、この人すごく張り切ってるな」「燃えてるな」「本気だな」という、最近大流行中の「印象操作」。オバマ大統領が就任当初、ワイシャツの腕まくり姿で街の大清掃に参加した姿を、諸君、今も忘れていないはずだ。

 そしてワタクシのその行動は、決してウソでも何でもなかったのだ。腕まくりで公開授業に臨んだ今井君は、開始10分ですでに汗まみれ、20分で首筋は汗の大河となり、汗はネクタイに染み込んで、ネクタイをギュッと絞れば水滴がボタボタ滴りそうなアリサマとなったのである。
北見駅
(翌朝は、晴れ。北見駅の勇姿を見にいった)

 終了後、「鮨幸」にて懇親会。カウンターにオジサマ5名がズラリと居並んで、オホーツク海の珍しい魚介に舌鼓を打った。北海道のグルメ雑誌に3ページも特集されたという名店である。大将の笑顔が自信に満ちあふれていて、素晴らしいお寿司を堪能できた。

 タラバガニの外子に内子、たいへんおいしゅーございました。外子とは、甲羅の外に溢れ出したタマゴのこと、内子とは、甲羅の内側のギュッとクリーミーなタマゴのことであるらしい。

 他にも、オヒョウ、夢のように大きなボタン海老、次から次へと絶品が出てくるので、さすがの今井君の記憶力もついていけないほどである。

 夜の北見は冷えるから、熱いお燗の日本酒を注文。するとすぐに大将が気をきかせて、内子とタラバガニの身を和えたツマミを出してくれたりした。

 これが、旨い。グルメ番組とは違うから、まず30秒しっかり咀嚼して旨味を噛みしめ、のどごしまでじっくり楽しんでから、しみじみ「うまいですね」と呟いた。燗の日本酒にこれほどピッタリのツマミには、滅多なことで出会えるものではない。
発車案内
(網走ゆき、遠軽ゆき、旭川ゆき。思わず旅に出たくなる)

 シックなバーにハシゴして、高級ウィスキーをいろいろ味わわせてもらっているうちに、午前1時を過ぎてしまった。ついこの間まで札幌の大きな予備校に勤務、数学の人気講師だった先生と、妙に意気投合した。ここではちょっと書けない深イイ話も次々と飛びだして、北見の夜はグングン更けていったのである。

 深夜1時半ごろ、ドーミーインに帰還。ホテル前に救急車が止まっている。大浴場のフロアにストレッチャーを運び込んで、どうやら入浴中の事故らしい。この夜2台目の救急車とのことであった。

 天然温泉の大浴場つきというアイディアはなかなかユニークだが、あとは利用者側の注意が肝腎だ。仕事の後でグビグビ飲酒、アルコールが染み込んだ肉体で温泉に「勢いよくドボン」をやれば、肉体にかかる負担は本人が考えるレベルを遥かに超える。

 諸兄、そこは常識をもって行動しようじゃないか。「酔っぱらっちゃったけど、せっかくだからお風呂&お風呂」「モトをとらなくちゃ」なんてのは、マコトに危険。結局モトなんかちっとも取れずに終わる可能性が高いのである。

1E(Cd) Incognito:BENEATH THE SURFACE
2E(Cd) Incognito:100°AND RISING
3E(Cd) Incognito:LIFE, STRANGER THAN FICTION
4E(Cd) Incognito:FUTURE REMIXED
5E(Cd) Incognito:ADVENTURES IN BLACK SUNSHINE
total m130 y990 d20948