Wed 170524 爽快男子の「先生ですか?」/下北沢で単独祝勝会/北海道北見の大盛況 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 170524 爽快男子の「先生ですか?」/下北沢で単独祝勝会/北海道北見の大盛況

 6月14日、北千住の校舎を出てひたすら駅に急いでいると、背後から「今井先生ですか?」の嬉しそうな声がかかった。なかなかのイケメン男子、笑顔も爽やかなイイ感じの青年である。

「授業、すげーウケてました」
「英語はみんな今井先生の授業でした」
「最初の偏差値が42でしたが、授業を受けたあと急上昇して、法政大学に合格できました」
「ありがとうございました」
とおっしゃる。

 素晴らしい。全く素晴らしい。いつも言っている通り、ワタクシは東大とか京大とか医学部を目指す優秀な人々も好きだし、北大・名大・阪大・九大、質実剛健な難関大学を志すのも素晴らしいが、いま声をかけてくれた男子みたいに、学力がなかなか伸びなくて苦労している人も大好きだ。

「ブログも大好きで、ずっと読んでます」
「特に大好きなのが旅行記で、大学に入ってからも、モロッコとかシドニーとかシチリアとかも全部読みました」
素晴らしい。それならきっと読書力もすげーついたはずだ。

 ガッチリと握手を交わした後、「写真撮っていいですか?」ときた。もちろんかまわない。読者諸君もチャンスがあったら、遠慮なんか一切せずに、ぜひ積極果敢に今井に挑んでくれたまえ。

 ただし、誰かにシャッターを押してもらおうと、いきなり道ゆくOL風オネーサマに「ちょっといいですかー?」と声をかけたのにはビックリ。「それじゃナンパと誤解されちゃうよ」であって、こういう時はもっと年を経たオジサマに依頼すべし。オネーサマは、遠慮したほうがいい。
さざえ
(下北沢で単独祝勝会。サザエさんを食す)

 さて、地下鉄千代田線に延々と揺られつつ、今井君は下北沢を目指した。お馴染み「単独祝勝会」である。どんなにパンパンの大盛況になっても、一般に首都圏の公開授業に懇親会はないから、やむなく単独で開催する。

 選んだのは、ごくごく庶民的なお寿司屋。回転寿司ほど庶民的ではないが、高級寿司店とは全く違う気楽な店で、テーブル席ではこれまたOL風の女子2人が、甲高い声を張り上げて人生論を戦わせていたりする。

 かなりお酒も回った後らしく、張り上げる声のボリュームも半端なものではない。今井君も人生論はキライじゃないが、人生論というものは、沈鬱な表情でボソボソ戦わせるからこそ味があるので、思わず耳を覆いたくなるほどの甲高い人生論は、そりゃ余りに痛いのである。
鮎
(京都「あゆよろし 平野屋」以来、2週間ぶりにアユを食す)

 カウンターには、「30年もヤクルトファンだ」という九州出身のオジサマがいらっしゃって、自分がお寿司の通であることを、連れの女子2名に懸命に分からせようとしている。

「あぶって美味しい貝は何があるの?」
「じゃあ、その『平貝』ちょうだい。あぶったのと、あぶってないのと、1貫ずつちょうだい。比べてみたいんだ」
「うん、なるほど。あぶった方が、甘味が強く出るね」

 その類いのコミュニケーションを寿司屋のダンナと交わしては、「どうだい、すげーだろ」という視線を女子2名に投げるのである。大流行「ワルジジ」を目指す中年男子なのかも。ワルジジのジジはGG、シルバーじゃなくてゴールド、Golden Generationの略であるらしい。「うひゃ♨」の一言である。

 ところが寿司屋のダンナの方は、そういう会話に呼応する気持ちがあまりない。「回転寿司ではないが回転寿司ぐらいに庶民的なお店」なので、「出来れば黙って普通に食べててほしい」というスタンス。それを何度も伝えようとするのだが、GGの方は一向に理解する様子がない。

 こうして何だか店内がヤタラに騒がしいので、早々に切り上げることにした。22時に入店、23時にお勘定。今井君としては前代未聞にサッサとバイバイしちゃったが、そりゃそうだ、翌15日は、北海道の北見で公開授業。12時のヒコーキを予約したから、オウチを10時に出なきゃいけない。
北見1
(6月15日、北海道北見の満員御礼 1)

 さて、北海道であるが、6月も中旬というのに「最低気温が氷点下を記録しました」という恐るべきニュースが、前々日からテレビのニュースを賑わわせていた。奈良や兵庫からの観光客が、ブルブル震えている映像が繰り返し流れるのである。

「やっぱり北海道。めっちゃ寒いですわ」
「フリース着て、上からジャケット着て、それでもめっちゃ寒いくらいですわ」
そうおっしゃる。6月中旬に氷点下になるのは、2012年以来、5年ぶりであるらしい。

 確かに阿寒湖とか摩周湖とか、インタビューはもともと気温の低いところで行われているのであるが、これからワタクシが向かう北見も、早春まで流氷に閉ざされ、氷に乗ってアザラシも訪れる網走のお隣。それこそめっちゃ寒いに決まっている。

「ボクはいったい何を着ていけばいいの?」である。冬のコートはクリーニングに出しちゃった。セーターもないし、マフラーなんか最初からもっていない。皮下脂肪はタップリ身につけているが、皮下脂肪で寒さを凌ぐんじゃ、白クマやアザラシと択ぶところがないじゃないか。
ハスカップ
(北海道限定、「いろはす」もハスカップ版である)

「どうにかなるさ」。結論としてマコトに投げやりな楽観論をかかげ、15日の今井君は北見に向かったのである。予約したのはJAL。おやおや珍しい。バリバリのANA派であるワタクシが、JALに乗るのは1年に平均1回であるが、ちょうどいい時間帯の便がJALしか見つからなかった。

 慣れない航空会社だと、やっぱり心もカラダもツラい。ラウンジも何となく違和感があり、空席もないギュー詰め状態。「クラスJ」の座席は「総皮張り」が自慢らしいが、いやはや何とも皮くさい。皮のニオイがプンプンする中で1時間半、分厚い皮下脂肪はますます硬直するのである。

 北見は、冷たい雨である。到着した女満別空港では雨は止んでいたが、どこまでも続くタマネギ畑を眺めながら北見が近づくにつれて、雨はどんどん強烈になっていった。

 致し方ない。傘を買ってホテルまで歩いた。バスターミナルの隣に古式ゆかしいデパートがあって、ビニール傘1本500円。会計係の上品なオバサマに「古式ゆかしい店ですね」と言ってみたら、「元は東急百貨店でした」「東急さんが撤退して、今は地元の資本で頑張ってます」とおっしゃる。
北見2
(6月15日、北海道北見の満員御礼 2)

 どこのホテルでどんな体験をしたかは、明日の記事にゆずるとして、とにかく最高に楽しい北見の夜が待っていた。北見での公開授業は、19時半開始、21時10分終了。出席者は160名。写真の通り、大教室が満員御礼の大盛況になった。

 ワタクシの理想は常に「腹、痛え」の絶叫が響く大爆笑の連続であり、「腕、痛え」の呻きがもれるほどメモを取りまくる真剣な生徒の姿である。北見の諸君は、ほぼ満点と言ってよかった。

 もちろん160名の中に2名か3名は「絶対に笑わない」「意地でもメモをとらない」というガンコな人も存在する。しかしそれは当たり前の話。100%が大政翼賛会的にモロ手をあげて大賛成というんじゃ、かえって心配だ。1%の異分子は、むしろ健全さの証拠。素晴らしい。全く素晴らしい。

 終了後、夜になっていよいよ気温の下がってきた北見の街を、お馴染みの懇親会に向かう。マコトに興味深い北見の先生方とともに、お寿司屋さん ☞ シックなバーとハシゴしたのであるが、今日もまた長く書きすぎた。その詳細については、これもまた明日の記事にゆずろうと思う。

1E(Cd) Wand & Berliner:BRUCKNER/SYMPHONY No.9
2E(Cd) Ricci:TCHAIKOVSKY/VIONLIN CONCERTO・PAGANINI/CAPRICES
3E(Cd) Maazel & Wiener:TCHAIKOVSKY/SUITE No.3  R.STRAUSS/TOD UND VERKLÄRUNG
4E(Cd) Dorati & Washington D.C.:TCHAIKOVSKY/SYMPHONY No.4
5E(Cd) Barenboim & Chicago:TCHAIKOVSKY/SYMPHONY No.5
total m125 y985 d20943