Thu 170511 カリブの山賊/皮膚ムロムロ/カンクン最終日(キューバ&メキシコ探険記17) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 170511 カリブの山賊/皮膚ムロムロ/カンクン最終日(キューバ&メキシコ探険記17)

 こういうふうで、4月11日から15日までメキシコ・カンクンでの滞在は、これまでのワタクシの全ての旅の中でも、明らかに最も楽しい5日間になった。

 もちろんワタクシの旅には「楽しくなかった」などという経験は全くない。ごく正確に言えば、どの5日も全て最高に楽しかったのだし、どの10日も、どの2週間も、「あっちよりこっちのほうがよかった」「あそこよりここのほうが面白かった」などという相対的な世界ではないのだ。

 まあその辺が超文系人間のウルトラ文系たるゆえんなのだろうし、そんな非論理的なことばかりホザイているから、高3まで理系クラスで医学部志望の諸君と数Ⅲや有機化学で切磋琢磨したにも関わらず、気がついたら超文系学部のウルトラ文系人間になってしまっていた。

 でも、「どこに行ってどんな時間を過ごしても、どんな旅でも旅は絶対的に楽しい」という文系的感想に、間違いはないと思う。そういう思いを論理的に否定するヒトがいたら、ワタクシはその種の人とはあまり関わりを持ちたいとは思わない。

「モロッコとメキシコとどっちが楽しかったですか?」
「中南米と南ヨーロッパとどっちが好きですか」
「英語圏とロマンス語圏とで、どっちに行きたいですか」
その種の相対的な質問は、今井君にはタブーである。

 全てが面白い、面白くてならない。だからどこでもいい、いつでもどこでも行けるものなら何が何でも行きたい。「スーパー文系人間のスーパー絶対性理論」、そう名づけてくれてかまわない。
山賊
(カリブの山賊。SNS映え♡しそうな、マコトに見事な自分撮りであるが、何せ被写体が焦げサトイモだ)

 そんなふうにカッコよくうそぶいても、カンクンの5日間はやっぱり突出している。1馬身差とか半馬身差まで行かなくても、首1つリード、または「鼻の差」で勝利する。

 しかしカンクンの勝利がたかが「鼻の差」だとしても、その鼻の差をよく見れば太陽系の直径にも該当するのであって、そこには絶対に埋めがたい無限の空間が顔をのぞかせる。その原因になったのが、今日の写真4枚の理想的な海の色である。

 ま、1枚目は許してくれたまえ。カリブ海に浮かぶサトイモの幻想である。窮極の自分撮りだと思うのだが、四角く切り取ったカリブ海の片隅に、ギュッと固まったサトイモ神の幻想は、これはもうハッキリと「カリブの山賊」以外の何者でもない。
カリブ1
(カリブ海。今日はこの信じがたいブルーを満喫してくれたまえ)

 今井君のディズニー歴は、若い諸君には信じがたいほどに長い。ディズニーシーの影も形もない時代、でディズニーと言えば「ランド以外ありえない」という時代から、延々とディズニーに親しんできた。1983年の開園当時からの超ベテランである。

 開園当時はまだ「パス」ではなくて、1つ1つのアトラクションごとにチケットを買った。A券 100円/B券 150円/C券 200円/D券 300円/E券 400円。「ビッグ10」というセットチケットもあった。AからEまで各種とりまぜて計10枚セット、割引価格で入手できた。1冊4000円程度。うーん、あまりにも古い話である。

「スペースマウンテン」と「カリブの海賊」が、一番高いE券。ただしさすがに「セット」なチケットであって、一番安いA券用は、「つかえねー」と、文句の出るアトラクションばかりだった。それが「ファイアーエンジン」とか「オムニバス」である。

 だって諸君、ディズニーランドに入って、10円玉でナンボでも遊べるゲーム館があって、ファイアーエンジンはその近くが乗り場。乗り込むと、シンデレラ城あたりまでの道をグルリと1周しながら、各アトラクションの説明がスピーカーから流される。

 1周、10分程度。「ファイアーエンジン」は文字通り消防車のデザインであった。「オムニバス」は、2階建てバスのデザイン。おお、さすがにオムニバスはバスの一種なのである。調べてみると、おっ、諸君、こちらは今でも運行しているようだ。
カリブ2
(ひたすら、カリブ海を満喫してくれたまえ)

 いやはや、「ビッグ10」の全盛時は、ビッグサンダーマウンテンもキャプテンEOも、スターツアーズもアメリカンジャーニーもまだ姿がなかった時代。「カリブの海賊」の最初の「ザブーン♨」で、もうみんなディズニーの感激に酔っぱらっていた。

 こういうふうで、ベテラン講師♡今井はディズニーランドの超ベテランでもある。今はいったんクローズしている「イッツ・ア・スモールワールド」の全盛期だって知っている、あの小さな世界に「90分待ち」などという時代もあったのだ。

「小さな世界が2018年春にリニューアルオープン」というニュースを見ると、今井君の血は沸き、肉は踊る。すっかりご無沙汰であって、もしも足を運べば15年ぶりぐらいか。しかしこうして実際のカリブ海で「カリブの山賊」の写真も撮影し、今やオジサンも復活の日を期したいのである。

 ただし4月15日、カリブ海のあまりの美しさに驚異や驚嘆を突き抜け、ブルーの神秘やら抽象性に打ちのめされたカリブの山賊どんは、「むしろそんなヒマとカネがあるなら、何度でもカンクンに来たい」とマコトに生意気なことを考えていた。
カリブ3
(カンクンのカリブ海とも、しばしの別れだ 1)

 この段階で、4日前のビーチでの無理がたたり、全身の皮膚がボロボロ剥けはじめていたのである。「ボロボロ」というより、「ムロムロ」というか「モロモロ」というか、肩の辺りから尋常とはとても思えない皮膚のボロムケが始まった。

 こんなのは、中学生&高校生の時代以来だから、おそらく数百年ぶりの珍事である。ぬるま湯のシャワーなら何とかなるが、お風呂はまだ痛すぎて入れない。そんなありさまである。

 マコトに汚らしい話で申し訳ないが、シャワーを浴びながら、上半身の皮膚がモロモロ&ムロムロ、マコトに激しく剥けていくのである。あんまり剥けるから、水が詰まってシャワーの水が流れなくなりそうなぐらいだ。さすが山賊の本領発揮である。。

 カンクンの5日間は、こういう激烈な状況で終わりを告げようとしている。顔もアタマも首筋も、日焼けで皮膚がムンロムロ。Tシャツにもシーツにもボーシにもムンロムロ。こんな姿で、ワタクシは人生初のキューバを目指すことになった。

「この姿で、果たして入国を許可してもらえるだろうか」。日付が変わって4月16日の朝を迎える頃、今井君は真剣にそれを心配していた。「挙動不審」ということがあるならば、ムンロムロな日焼けの皮膚のあり方に不審をいだく入国係官も存在するに違いない。

 ましてやこれから入国を目指すのは、大国アメリカとの対峙を半世紀も見事に生き抜いてきたキューバである。「そんな日焼けのムンロムロで我が国に入ろうとするなんて、無礼じゃないですか」と、ギュッと厳しく叱られかねない。
カリブ4
(カンクンのカリブ海とも、しばしの別れだ 2)

 そういうことを考えつつ。4月16日の今井君は暗澹たる気持ちに沈んでいた。「このままカンクンに滞在していたい」「キューバなんか行きたくない」。これが正直な思いだった。

 だって、こんなに素晴らしい眺めの楽しめる最高のお部屋だ。「チェックアウトせずに、このままあと5日滞在したいです」。そうオズオズ申し出れば、フロントの人も笑顔でOKしてくれそうだ。

 その場合は、これからさらに5日間を同じタイムスケジュールで過ごしたい。5日間同じことを繰り返したって、誰にも文句は言われない。

 7時起床、フルーツ三昧の朝食
 10時までビーチを散策、イグアナどんたちと戯れる
 10時、イスラ・ムヘーレスヘ。甲板からカリブ海を満喫
 14時までイスラ・ムヘーレス。ランチとビールを満喫
 15時の船で帰還、復路も甲板からカリブ海三昧
 19時まで昼寝
 19時、ホテルで晩飯。ワインも痛飲
 23時、まだ早いけれども、もうメンドーなので就寝

 どうだい諸君、オジサンの理想的な夏休みじゃないか。そのぐらい、ここのカリブ海が大好きになった。キューバはまた来年に延期して、ずっとここにいたい。

 もし今井君がもう少しだけ非常識だったら、何の迷いもなくその計画に変更していただろうと思う。おお、こりゃ仮定法過去完了の理想的な例文じゃないか。

1E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 1/9
2E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 2/9
3E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 3/9
4E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 4/9
5E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 5/9
total m57 y917 d20875